6.坊がつる讃歌
作詞:神尾明正・訳詞松本征夫
作曲:竹山仙史
人みな花に酔うときも
残雪(ざんせつ) 恋し 山に入り
涙をながす 山男
雪解(ゆきげ)の水に 春を知る
ミヤマキリシマ 咲き誇り
山くれないに 大船(たいせん)の
峰を仰ぎて 山男
花の情を 知る者ぞ
四面(しめん)山なる 坊がつる
夏はキャンプの 火を囲み
夜空を仰ぐ 山男
無我を悟るは この時ぞ
出湯の窓に 夜霧来て
せせらぎに寝る 山宿に
一夜(ひとや)を憩う 山男
星を仰ぎて 明日を待つ
石楠花谷の三俣山
花を散らしつ篠分けて
湯沢に下る山男
メランコリーを知るや君
深山紅葉に初時雨
暮雨滝の水音を
み聞くは山男
もののあわれを知る頃ぞ
町の乙女等思いつつ
尾根の処女雪蹴立てつつ
久住に立つや山男
浩然の気は云いがたし
白銀の峰思いつつ
今宵湯宿に身を寄せつ
斗志に燃ゆる山男
夢に九重の雪を蹴る
三俣の尾根に霧飛びて
平治に厚き雲は来ぬ
峰を仰ぎて山男
今草原の草に伏す
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