1.のぞみ(希望)
作詞:船村徹
作曲:船村徹
ここから出たら 母に会いたい
おんなじ部屋で ねむってみたい
そしてそして 泣くだけ泣いて
ごめんねと おもいきり すがってみたい
ここから出たら 旅に行きたい
坊やをつれて 汽車にのりたい
そしてそして 静かな宿で
ごめんねと おもいきり 抱いてやりたい
ここから出たら 強くなりたい
希望を持って 耐えて行きたい
そしてそして 命のかぎり
美しく も一度 生きて行きたい
そしてそして 命のかぎり
美しく も一度 生きて行きたい
2.冬知らず
作詞:喜多条忠
作曲:船村徹
愛し過ぎれば 別れが来ると
それがお前の くちぐせだった
長い冬にも 笑顔で咲いた
冬知らず 冬知らず
お前が好きな 花だった
遠く汽笛の 聞こえる宿で
声を殺して 背中が泣いた
水もやれずに それでも咲いた
冬知らず 冬知らず
さびしい旅の 花だった
風が鳴るたび お前が俺を
呼んだ気がする こころが切れる
俺の若さを 許して咲いた
冬知らず 冬知らず
春さえやれぬ 花だった
3.宗谷岬
作詞:吉田弘
作曲:船村徹
流氷とけて 春風吹いて
ハマナス咲いて カモメも啼いて
遥か沖ゆく 外国船の
煙もうれし 宗谷の岬
流氷とけて 春風吹いて
ハマナス揺れる 宗谷の岬
吹雪が晴れて 凍(しば)れがゆるみ
渚の貝も 眠りがさめた
人の心の 扉を開き
海鳴り響く 宗谷の岬
流氷とけて 春風吹いて
ハマナス揺れる 宗谷の岬
幸せ求め 最果ての地に
それぞれ人は 明日を祈る
波もピリカの 子守のように
想い出残る 宗谷の岬
流氷とけて 春風吹いて
ハマナス揺れる 宗谷の岬
4.兄弟船
船村徹・鳥羽一郎
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
波の谷間に 命の花が
ふたつ並んで 咲いている
兄弟船は 親父のかたみ
型は古いが しけにはつよい
おれと兄貴のヨ 夢の揺り籠さ
陸(おか)に上って 酒のむときは
いつもはりあう 恋仇
けれども沖の 漁場に着けば
やけに気の合う 兄弟?
力合わせてヨ 網を捲きあげる
たったひとりの おふくろさんに
楽な暮らしを させたくて
兄弟船は 真冬の海へ
雪の簾を くぐって進む
熱いこの血はヨ おやじゆずりだぜ
5.風待ち食堂
作詞:新本創子
作曲:船村徹
人の世の坂 ころげ落ち
裏目裏目と 生きてきた
ふらり風待ち 港の食堂
熱い番茶を すすりながら
俺はお前を 目にとめた
いい女だと 焼きついた
ずっとここかと 聞いてみた
ずっと一人と 目を伏せた
北の風待ち 港の食堂
海が荒れたら 淋しだろうね
そっとかばって やりたくて
ジャンパーを脱ぎ 抱きしめた
所帯持つよな 柄じゃない
男のら犬 そんな俺
ふらり風待ち 港の食堂
ゴムをほどいた 長い髪の
熱い思い出 もらってく
やけに激しい 恋だった
6.別れの一本杉
船村徹・鳥羽一郎
作詞:高野公男
作曲:船村徹
泣けた 泣けた
堪え切れずに 泣けたっけ
あの娘(こ)と別れた 哀しさに
山の懸巣(かけす)も 啼いていた
一本杉の
石の地蔵さんのョ 村はずれ
遠い 遠い
思い出しても 遠い空
かならず東京へ 着いたなら
便りお呉(く)れと 云った娘(ひと)
リンゴのような
赤い頬っぺたのョ あの涙
呼んで 呼んで
そっと月夜にゃ 呼んで見た
嫁にも行かずに この俺の
帰りひたすら 待っている
あの娘(こ)は幾つ
昔(とう)に二十(はたち)はョ 過ぎたろに
7.花ひばり
作詞:美空ひばり
作曲:船村徹
花は美しく 散りゆくもの
人は儚く 終わるもの
ああ 我れ 切なくも
人と 生まれし
大きな花…
小さな花…
愛の花…
恋の花…
花は咲けど 散ることも知らず
愛(いと)おしや
おんな悲しくも ひとりでそっと
夜ごと涙に もの想う
ああ 我れ さすらいの
おんなと 生まれし
乙女の花…
おんなの花…
母の花…
命の花…
花は咲けど 散ることも知らず
愛(いと)おしや
大きな花…
小さな花…
愛の花…
恋の花…
花は咲けど 散ることも知らず
愛(いと)おしや
8.マッチ箱のよな駅
作詞:田久保真見
作曲:船村徹
雪の原っぱに ぽつんとひとつ
マッチ箱のよな 駅だった
学生服着て 長ぐつで
近づくポッポ汽車 待っていた
今でも木枯らし 吹く夜は
お弁当の温もり 想い出す
鬼怒川(きぬ)の流れも やがては海へ
ひざを抱えては みつめてた
男は強くて 大きくて
泣いたら駄目だと 思ってた
ほんとは俺にも 母さんに
あまえて泣きたい 日もあった
胸の原っぱに まぶたの裏に
マッチ箱のよな 駅がある
そこから全てが はじまった
「生きる」という名の この旅路
あしたを信じて やれたのも
帰れる故郷が あったから
9.風雪ながれ旅
船村徹・北島三郎
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
破れ単衣(ひとえ)に 三味線だけば
よされ よされと 雪が降る
泣きの十六 短い指に
息を吹きかけ 越えてきた
アイヤー アイヤー
津軽(つがる)
八戸(はちのへ)
大湊(おおみなと)
三味が折れたら 両手を叩け
バチが無ければ 櫛(くし)でひけ
音の出るもの 何でも好きで
かもめ啼く声 ききながら
アイヤー アイヤー
小樽(おたる)
函館(はこだて)
苫小牧(とまこまい)
鍋のコゲ飯 袂(たもと)で隠(かく)し
抜けてきたのか 親の目を
通い妻だと 笑った女(ひと)の
髪の匂いも なつかしい
アイヤー アイヤー
留萌(るもい)
滝川(たきかわ)
稚内(わっかない)
10.都の雨に
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
故里(ふるさと)を 想いださせて
降りしきる 雨は絹糸
帰ろうと おもいながらも
いたずらに 時を見送り
待つ母に わびる明け暮れ
追いすがる 母をふりきり
若さゆえ 棄てた故里
人の世の 夢にやぶれて
ふりむけば 胸にやさしく
草笛の 歌はよぎるよ
まごころの うすい都に
降りつづく 雨は溜め息
ひびわれた 心ひき摺(ず)り
うつむいて 生きる夜更けに
ひとり聞く 雨のわびしさ
11.みだれ髪
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
髪のみだれに 手をやれば
赤い蹴出(けだ)しが 風に舞う
憎や 恋しや 塩屋の岬
投げて届かぬ 想いの糸が
胸にからんで 涙をしぼる
すてたお方の しあわせを
祈る女の 性(さが)かなし
辛(つ)らや 重たや わが恋ながら
沖の瀬をゆく 底曳き網の
舟にのせたい この片情け
春は二重(ふたえ)に 巻いた帯
三重(みえ)に巻いても 余る秋
暗や 涯てなや 塩屋の岬
見えぬ心を 照らしておくれ
ひとりぽっちに しないでおくれ
12.男の友情
船村徹・北島三郎・鳥羽一郎
作詞:高野公男
作曲:船村徹
「友よ 土の中は寒いのだろうか
友よ 土の中には夜があるのだろうか
もしも 寒いのならば
俺のぬくもりをわけてあげたい
もしも 夜があるのならば
俺の手で灯りをともしてやりたい
友よ 俺の高野よ
こおろぎの よちよち登る 友の墓石(いし)」
昨夜(ゆんべ)も君の 夢見たよ
なんの変りも ないだろね
東京恋しや 行けぬ身は
背のびしてみる 遠い空
段段畑の ぐみの実も
あの日のままに うるんだぜ
流れる雲は ちぎれても
いつも変らぬ 友情に
東京恋しや 逢いたくて
風に切れぎれ 友の名を
淋しく呼んだら 泣けて来た
黄昏赤い 丘の径
13.男の友情 【オリジナル・カラオケ】
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