永井みゆき2009年全曲集

永井みゆき 永井みゆき2009年全曲集歌詞
1.信濃路の雨

作詞:かず翼
作曲:弦哲也

恋を失くした 女はなぜか
故郷(ふるさと)行きの 汽車に乗る
あなた偲べば 小諸宿(こもろじゅく)
お帰りなさいと 抱かれたように
肩が 肩が 肩が濡れます
あ〜信濃路の雨

木の葉隠れに 面影にじむ
りんどう揺れる 峠道
淋しすぎます 里灯り
ふたりの幸せ も一度ほしい
ここで ここで ここで泣かせて
あ〜追分(おいわけ)の夜

ひとりぼっちの 女の胸に
どこより早く 冬が来る
未練叱って 浅間山
あなたを忘れて 出直すための
明日を 明日を 明日を下さい
あ〜信濃路の雨


2.よさこい時雨

作詞:下地亜記子
作曲:水森英夫

酒の優しさ ぬくもり借りて
飲めば未練が またつのる
待って待たされ 播磨屋橋(はりまやばし)に
立てば涙の 雨が降る
あなた恋しい よさこい時雨

鳴子(なるこ)鳴らせど 心は寒い
恋の夢漕ぐ 人もない
待って待たされ あなたを呼べば
灯(あか)りちらちら 桂浜(かつらはま)
月も隠れる よさこい時雨

浮世涙を 集めたような
瀬音(せおと)哀しい 鏡川(かがみがわ)
待って待たされ 夜更けのつらさ
夢を枕に 忍び泣き
春はいつ来る よさこい時雨


3.地吹雪情話

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

初めて履いた カンジキに
足を取られて 道に這う
なんでこんなに 荒れるやら
津軽 地吹雪 雪嵐(あらし)
惚れたあなたの 後を追う
女のこころを 通せんぼ

行くなと叱る 母の手を
払い除けたも 恋のため
親の代わりに 頬を打つ
津軽 地吹雪 雪飛礫(つぶて)
負けちゃいけない 泣いたなら
なみだの氷柱(つらら)が 胸を刺す

凍れる指で 角巻の
雪を払って また急ぐ
愛の強さを 試すやら
津軽 地吹雪 雪簾(すだれ)
夢を捨てずに いる限り
いつかはあなたに 追いつける


4.大阪やどり

作詞:坂口照幸
作曲:岡千秋

人の運命の 綾(あや)見るように
水の都の 橋と川
この人と この人と しあわせに
巡り合うまで 長かった
夫婦契りの 盃は
粋な三日月 大阪やどり

望み叶えば いい気なもので
お礼そこそこ 法善寺
この人と この人と 肩並べ
片目つむって 袖引いて
ちょっと寄り道 裏通り
お酒 身に沁む 大阪やどり

夜の道頓堀(とんばり) 人の世写す
水の中から 灯が点る
この人と この人と 二人づれ
苦労してこそ 花が咲く
それが本当の しあわせね
春を呼ぶ街 大阪やどり


5.街角の歌

作詞:志賀大介
作曲:弦哲也

花咲く春も 凍てつく冬も
季節をいろどる 街の角
悲しい顔に 淋しい背中(せな)に
元気をだしてと 声かける
ほら 聞こえるでしょう 優しい声が
あなたとわたしの 街角の歌

雨降る朝も 星降る夜も
笑顔を絶やさぬ 街の角
大手を振って 靴音立てて
歩けばそよ風 ついて来る
ほら 聞こえるでしょう 弾んだ音が
あなたとわたしの 街角の歌

出会いの歌も 別れの歌も
ここから生まれる 街の角
縞々模様 おもいで模様
あしたのしあわせ 唄ってる
ほら 聞こえるでしょう 明るい歌が
あなたとわたしの 街角の歌


6.小春三吉 相惚れ駒

作詞:もず唱平
作曲:岡千秋

貧乏暮らし 気にならないが
夜鍋仕事を みるのは辛い
相惚れ駒かい 小春三吉
堪忍してんか なァお前
将棋に惚れて すまなんだ

無学やの、柄が悪いのとぬかす奴がおるらしいが、
大臣、博士になろうというんやない
将棋指しは駒うごかせたらええ。王将と歩の区別が
つかんわけやないわい。そやろ小春!
そんなアンタに惚れたんや。ウチは盤外の駒。
あんた支える押え駒や。

あんたの一歩(いっぷ) 私の一歩(いっぽ)
共に大事な 明日への一手
相惚れ駒です 小春三吉
なりふり構わず 命懸け
勝負の鬼に なんなはれ

お父ちゃん、今度行くとこは東京でっせ。京都と
間違うて降りんようせななァ。
なにぬかしとんねん。
わいはそんな、ア、アホやないわい!

通天閣の あの灯に懸けて
勝ってください 任せておけよ
相惚れ駒かな 小春三吉
手駒の足りない 二人にも
わが世の春が きっと来る


7.あじさい挽歌

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

あなたを愛した 夏がゆき
北の街では もう雪景色
別れても別れても 今もやさしく
ひとり涙に 濡れながら
冬に咲きます あじさい挽歌

あなたのほほ笑み 横顔を
思いだすたび ため息つくの
逢いたくて逢いたくて 心せつなく
好きなあなたの その胸に
咲くに咲けない あじさい挽歌

あなたに抱かれた ぬくもりを
肌の寒さが 欲しいとせがむ
淋しさに淋しさに 夜に紅ひく
北の女は 春を待ち
冬に咲いてる あじさい挽歌


8.女の時計

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

氷雨が窓に 降る夜は
女の時計が 昔にかえる
あれほどうらんで 泣いたのに
あなた飲んでた お湯割り酒を
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
想い出あいてに 飲んでます

おぼえているのよ この胸が
あなたの匂いと かなしい嘘を
ひとりがせつない 雨の夜は
指でおくれ毛 掻きあげながら
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
溜息ついては 酔ってます

ひとりの暮らしが きらくだと
つよがり言うのも 未練でしょうね
一度はあなたと しあわせの
時を刻んだ あの日の恋に
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
淋しさこらえて 飲んでます


9.お別れ終列車

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

好きになるんじゃ なかったと
泣いて手を振る プラットホーム
さよならね さよならね
ふたたび逢えない 人なのね
汽車がゆく 汽車がゆく…
赤いランプに 涙が走る

つらい気持ちは おなじだと
あなた抱きしめ 叱ってくれた
遠ざかる 遠ざかる
ひとりじゃやっぱり 淋しいの
泣きじゃくる 泣きじゃくる…
赤いランプに 涙が走る

好きで別れて 行く人を
胸に残して 夜汽車が消える
さよならね さよならね
粉雪舞い散る 夜の駅
明日(あす)がある 明日がある…
赤いランプに 涙が走る


10.大阪慕情

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

水に七色 ネオンの街は
お伽ばなしの しあわせばかり
雨が降るのに 傘もない
すがるあなたの 胸もない
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

いつか一緒と こころに決めた
夢はうたかた 淀川あたり
二度と逢えない 人だから
酔えばみれんに 泣けてくる
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

三十路まぢかの 女の肩を
雨よ叩くな 涙がしみる
どこで生きても つらいから
夢をみさせて もう一度
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ


11.しぐれ舟宿

作詞:石本美由起
作曲:弦哲也

飲ませて ごめんと 言うあなた
酔っても いいのと 言うわたし
舟宿の 濡れて夜更ける 思い出枕
夢を分けあい 別れる朝は
涙しぐれが袖に降る

男は 意地だと 言うあなた
女は 愛よと 言うわたし
舟宿で 人の温り 分け合いながら
情け重ねた 夢から醒めりゃ
明日は未練に泣くでしょぅ

心は ひとつと 言うあなた
身体も ひとつと 言うわたし
舟宿の 出逢い切ない 二人の小部屋
どうかこのまま ただ抱きしめて
燃えるいのちの果てるまで……


12.触れもせず


13.うず潮


14.大阪すずめ

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

おしゃべり夜風に誘われながら
淀屋橋から北新地
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
肩をよせあうふたりづれ
今夜はどこまでとべるやら
あなたとわたしは 大阪すずめ

あなたが唄えば わたしも唄う
川にゆらめく店灯り
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
影がかさなる御堂筋(みどうすじ)
うわさが花咲く夢通り
あなたとわたしは 大阪すずめ

七色ネオンに 恋人たちが
愛をささやく戎(えびす)橋
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
人の情けがいきる街
東京なんてめじゃないわ
あなたとわたしは 大阪すずめ


15.雨おんな

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

あなたに注がれて 飲んだ日の
お酒が恋しい 雨降り酒場
雨おんな 雨おんな
涙はきらいじゃ ないけれど
触れたあなたの ぬくもりを
胸のほくろが あゝおぼえてる

ふたりでしあわせ なろうねと
あんなにやさしく 抱きしめたのに
雨おんな 雨おんな
聞き分けない子と 叱るけど
どこでどうして いるかしら
想いださせる あゝひとり酒

時計をむかしに もどせたら
あなたと一から やり直したい
雨おんな 雨おんな
ひとりで持つ傘 おもすぎる
誰が待ってる わけじゃない
帰りたくない あゝあの部屋へ


16.港でひとり

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

かもめなぜ鳴く 波の上
暮れりゃさびしい 桟橋あたり
行くならあなたを 待たないと
止めた強がり あの日の言葉
港でひとり
ひとり わたし泣いてます

何か一言 いいたげに
向けた背中が つらそうでした
やっぱりわたしの まけですね
捨てるつもりの 指輪をはめて
港でひとり
ひとり わたし待ってます

雨がみぞれに 変わります
こんな夜には あなたがほしい
帰りのあてない 人のため
冬に着せたい セーター編んで
港でひとり
ひとり わたし泣いてます