伝え歌

成底ゆう子 伝え歌歌詞
1.伝え歌

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

おじいが歌う 三線を奏でて 傍らで踊った島の夜
月明かり浴びて 島酒を飲んでは いつの間にやら 高いびき

お日様が昇れば 畑に出かけて 夕暮れになれば 島唄うなる

愛しい孫が島を出てから 歌うあの声が消えたと
カレンダーにしるされたのは 「この日 孫が帰る日」

おじいが歌う 古い島唄を 意味など知らずに踊った夜
島酒に酔って そのまま寝ちゃっては 自分のくしゃみで目覚めてた

そんなおじいが寝たきりになって 喋ることさえ出来なくなった

カレンダーに 書きしるされた 孫が帰るその日を指差し
「あと二日だ」と声掛けられて 静かに天に召された

おじいが好きだった 古い島唄を 縁側で歌って涙こぼれて

孫に会うまで 明日(あす)を信じた あなたに会えるその日まで
三線つまびき 島人の歌 永久に伝え響けと

歌を永久に伝えと


2.五穀豊穣

作詞:新良幸人
作曲:上地正昭

五穀豊穣 サー 天(てぃん)ぬ恵み ハリ 今日(きゅう)や
果報(かふ)しどぅスリ サー御祝(うゆえ)さびら 嘉例(かりー)さびら
太鼓三線小(てーくさんしんぐゎ) うち鳴らち ハリ今日や
舞(もう)いる美童(みやらび)ぬ美(ちゅ)らさ 他(ゆす)にまさてぃ
野山(ぬやま)緑、 花や咲ち 真南(まふぇ)ぬ風(かじ)や稲穂(いなふ)撫でてぃ
来年(やーん)また 神ぬ美作(みさく) 御願(うに)げさびら

五穀豊穣 サー天ぬ恵み ハリ今年(くとぅし)
旗頭(はたがしら)立てぃてぃ遊(あし)ぶ嬉(うり)しゃ 心嬉(くくるうり)しゃ
島ぬ神々ぬ恵(みぐ)み ハリ受きてぃ
豊かなるくぬ御世(みゆ)ぬ 御祝さびら
ハリ太陽(てぃだ)高々とぅ 真南ぬ風や稲穂撫でぃてぃ
来年また 神ぬ美作 御願さびら


3.あの海へ帰りたい

作詞:宮沢和史
作曲:宮沢和史

泣き濡れて見上げれば あなたがいつもそばにいた
あの頃は若すぎて 愛の意味さえ知らぬまま

何度も月が太陽を追いかけ 朝が訪れた
それぞれ歩いた人生に虹がかかる

もう一度追いかけて あなたの胸に飛び込めるなら
あの海へ帰りたい 二人の影が一つにとけた海

寂しさに強がれば あなたはいつも笑ってた
ほおずきの実を摘んで 涙止むまで鳴らしてた

共に生きて行けるならば 年老いてくのも幸せ
合わせた鏡に写るのは 永遠の道

もう一度抱きしめて 二人の過去が許されるなら
あの海へ帰りたい 二人の言葉 うるまに消えた夏

目を閉じて耳を澄ませば 心によせる波の音
長かった物語 幕が下りて あの日に戻る

もう一度抱きしめて 二人の過去が許されるなら
あの海へ帰りたい 二人の言葉 うるまに消えた

追いかけて追いかけて あなたの胸に飛び込めるなら
あの海へ帰りたい 二人の影が一つにとけた海


4.溢れる愛のはじまり

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

心が 折れたなら どうかそのまま 休んでください
気持ちが切れたなら あゆみを止めて そのままに

耐えることは大事だけど 我慢はしないで
人の為に 生きるその前に 苦しみ脱ぎ捨てて

誰かに愛をそそぐ前に、自分だけを 愛して下さい
特別なことなどいりません 頑張ることは しないで
心満たされ 溢れるものが 笑顔と言う愛にかわる
自分を愛して満たすことが、溢れる愛のはじまり

悲しくて 泣いたなら どうかそのまま 休んでください
心がおだやかに なるまでずっと そのままに

耐えることは大事だけど 我慢はしないで
人の為に 生きるその前に 悲しみ脱ぎ捨てて

誰かを恨んでしまう前に、自分だけを 愛して下さい
特別なことなどいりません 頑張ることは しないで
心満たされ 溢れるものが 絆と言う愛にかわる
自分を愛して満たすことが、溢れる愛のはじまり

誰かに愛をそそぐ前に、自分だけを 愛して下さい
特別なことなどいりません 頑張ることは しないで
心満たされ 溢れるものが 笑顔と言う愛にかわる
自分を愛して満たすことが、そそぐ愛のはじまり

溢れる愛のはじまり


5.あなたにありがとう

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

「ありがとう」いくつも言葉を探しました
思い出を集めてたどり着いた言葉がある
「ありがとう」いくつも気持ちを探しました
優しさを集めて溢れ出した言葉がある
あなたが愛した人と 育む未来へ
「おめでとう」あなたは今 喜びに煌めいてます
幸せになることだけ 願い続けています

「ありがとう」いくつも言葉があるけれど
見つめ合い素直に込み上がる言葉がある
あなたが愛した人と 羽ばたく未来へ
「おめでとう」わたしは今 喜びに溢れてます
幸せになることだけ 祈り続けています

愛する人と結ばれる喜び
ときめきをいつまでも
あなたが私にくれた優しさを 忘れないわ

あなたには いつもいつも 心配ばかりかけたね
心から「ありがとう」 あなたに出会えてよかった
幸せになることだけ 願い続けています
これからずっと 幸せに


6.あの人の、あの言葉

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

聞こえてくる あの人の あの言葉
教えてくれた 涙色の声
寂しくて 切なくて 泣き腫らしても
朝の光に 夢を描いて 信じたこの道を
支えてくれたあの言葉が
語り続けてる 守ってくれる

聞こえてくる あの人の あの声が
満たしてくれた 笑う色の声
悲しくて 虚しくて 涙こらえて
そそぐ朝陽に 前を見続け 信じたこの道を
救ってくれた あの言葉が
気づかせてくれる 守ってくれる

寂しくて 切なくて 泣き腫らしても
朝の光に 夢を描いて 信じたこの道を
支えてくれたあの言葉が
気づかせてくれる 守ってくれる


7.よろこびのうた

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

母が教えてくれた 私が生まれたとき
大きな泣く声を聞き 涙こぼしたと
父が語ってくれた 私が生まれたとき
小さな体を抱いて 涙流したと

満天の星よりも 輝く笑う顔に
頬を寄せ 抱きしめて守り抜くと

愛する人のため 生まれ来る人のため
生きる「よろこびのうた」が 生まれてゆく

泣く声に笑い 握りしめる小さな手
大きな掌となり 育つように
大きな掌となり 育つように


8.ふるさとからの声

作詞:成底ゆう子・島崎伸一
作曲:成底ゆう子

故郷から届いた包み 少しの野菜と缶詰と
箱の下には折りたたまれた 母の手紙がありました

「元気でいるの? 今年は帰るの? お金を少し包みました。
父さん 昨日心配してた たまには声でも聞かせてね」

こんな田舎じゃ 夢も見れない
出てきた都会 夢見失い

泣いて 泣いて 悔しい程に 自分の弱さと向き合えず
私の夢を一緒になって 追いかけてる愛に気づいて
見慣れた文字に 涙が滲む

憧れたように 生きては行けず 思うよりも 心はもろく
耐えきれずに 夜中の電話 泣きじゃくる私に父は言う

「描いた道を 生きて行けばいい お前の涙 全部受けてやる」

泣いて 泣いて 悔しい程に 自分を信じてあげられず
話も ろくにしなかった父 一番私を信じてた
励ます声に 愛が満ちてゆく

泣いて 泣いて 悔しい程に 自分の弱さと向き合えず
私の夢を一緒になって 追いかけてる愛に気づいて
見慣れた文字に 涙が滲む

泣いて 泣いて 嬉しい程に 故郷はいつでも 側にある
母なる流れの宮良川(みやらがわ)よ 父なる姿の於茂登岳(おもとだけ)
心の道は 変わらない景色