花とゆめ

谷山浩子 花とゆめ專輯

30.カイの迷宮

作詞:谷山浩子
作曲:谷山浩子

冬空 遠い彼方から
僕の上に 雪は降りてくる
だまって 僕はみつめてた
その確かな 美しいかたち

心を持たない 氷の花たち
真白く輝く 北の音楽

世界が 僕の目の前で
ひらけていく 色鮮やかに
世界が 僕に告げていた
さあ その手でわたしをつかめと

鏡はかけらに 体は粒子に
心は言葉に こまかく割れていく

そして僕は ひとりになって
忘れたことさえ 忘れてしまった
そして僕は ひとりになって
雪の底で 白い夢を見てる

ガラスに描いた星の地図
透かしてほら 空を見てごらん
ガラスに描いた星たちが
ただ明るく 空を照らすだろう

たとえば孤独や 貧しさ 醜さも
年老い死にゆく 人のさだめさえ

僕は決して怖れはしない
僕はいつか さがしあてるだろう
すべての謎の 扉の鍵
確かなもの ただひとつの答

そして僕は ひとりになって
忘れたことさえ 忘れてしまった
そして僕は ひとりになって
雪の底で 白い夢を見てる

そして僕は ひとりになって
忘れたことさえ 忘れてしまった
僕のすみかは 氷の下
誰か僕を 僕を見つけてくれ