86.鴨川艶歌
石原裕次郎・久美悦子
作詞:萩原四朗
作曲:上原賢六
出町柳の 川辺りに
萌える蓬よ なぜ匂う
呼んで呉れても この径を
また踏むあすが 来るじゃなし
忘れ得もせず 死ねもせず
渡るあの日の 葵 橋
橋の擬宝珠に 思い出の
名もない白い 花が散る
胸にしみつく 京鹿の子
うすいえにしの 紅のあと
どこで相見る あてはなく
鴨川ながれ 陽は翳る
人のさだめを よそに見て
古きみやこの 春おぼろ
八瀬か鞍馬か 山寺の
鐘の音遠く 眸がうるむ
鴨の川瀬に 浮く月は
眉のかたちの なごり月
比叡、吉田の 山なみも
霞にぬれて ほのぼのと
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