あんべ光俊

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11.遠野物語

作詞:安部光俊
作曲:安部光俊

時刻表の地図を指でなぞってゆくと
心のアルバムにしまってたなつかしい駅につく
最后の夏だから思い出だけがほしかった
人を傷つけてもそれを思い出にした

遠野の町に 白い日記をボストンバッグにつめて来た僕に
昔々のおとぎ話でページをうめてくれた君

明日は帰るという月夜の晩の福泉寺
好きだと口づけたすすきの野辺よ

またいつか会えるかしらとそう云って 君は泣いた
きっとむかえに来るよと そういって 僕は黙った
駅までの道を青いリンゴをかじった
やけにすっぱい味が今でも心にしみている

遠野の町を自転車に乗りすずんだ笛吹峠で
この町が好きと言った君の眼は仔馬のように澄んでいた

※あの町に帰りたい
あの頃をやり直したい
今でも残ってるだろか
古い曲り家よ※

(※くり返し)