暫存

高田浩吉 暫存歌詞
1.鴛鴦道中( 高田浩吉&青葉笙子)

作詞:藤田まさと
作曲:阿部武雄

堅気育ちも かさなる旅に
いつかはずれて 無宿者
知らぬ他国の 黄昏れ時は
俺も泣きたい ことばかり

染まぬ縁談(はなし)に 故郷を飛んで
娘ざかりを 茶屋暮らし
茶碗酒なら 負けないけれど
人情からめば もろくなる

かたちばかりの おしどり姿
ならぶ草鞋に 風が吹く
浮世あぶれた やくざな旅は
どこで散るやら 果てるやら

泣くも笑うも ふところ次第
もとで無くした その時は
遠慮いらずの 女房じゃないか
丁と張りゃんせ わしが身を


2.大江戸出世小唄

作詞:藤田まさと
作曲:杵屋正一郎

土手の柳は 風まかせ
好きなあの子は口まかせ
ええ しょんがいな
ああ しょんがいな

きりょうよいとて 自惚れな
どうせ一度は散る花よ
ええ 風が吹く
ああ 風が吹く

どうせ散るならこの俺に
なびく気持はないかいな
ええ ままならぬ
ああ ままならぬ

無理になびけば そりゃやぼよ
なびく時節が来るなれば
ええ かまやせぬ
ああ かまやせぬ

雨が降ったらその時は
俺の涙と思やんせ
ええ しょんがいな
ああ しょんがいな


3.伊豆の佐太郎

作詞:西条八十
作曲:上原げんと

故郷見たさに 戻ってくれば
春の伊豆路は 月おぼろ
墨絵ぼかしの 天城を越えて
どこへ帰るか どこへ帰るか
夫婦雁

瞼とじれば 堅気になれと
泣いてすがった 洗髪
幼馴染も あの黒潮も
一度ながれりゃ 一度ながれりゃ
帰りゃせぬ

逢って行こうか 逢わずに行こうか
伊豆の佐太郎 忍び笠
どうせ明日は またながれ旅
はいた草鞋(わらじ)に はいた草鞋(わらじ)に
散る椿


4.浮かれ駕籠

作詞:米山正夫
作曲:米山正夫

権三と助十 名コンビ
お江戸は今日も よい天気
八丁堀を ふりだしに
ああ
ホイキタホイキタ ホイホイホイ
ホイキタ助十 合点権三
いそげよいそげよ えっさっさ
おかごはゆきます 日本橋
ちょいと乗せたい 糸屋の娘
のせて話が エー
してみたい
ホイキタホイキタ ホイホイホイ

権三と助十 名コンビ
どうやら客は 思案顔
海老蔵ごのみの よい男
ああ
ホイキタホイキタ ホイホイホイ
ホイキタ助十 合点権三
おいらはかごかき えっさっさ
なぜか気になる 垂れのなか
長い手紙が ひらひらひらと
久松さんじゃ エー
ないかいな
ホイキタホイキタ ホイホイホイ

権三と助十 名コンビ
こんどのお客は お関取り
行き先ゃ 両国回向院(えこういん)
ああ
ホイキタホイキタ ホイホイホイ
ホイキタ助十 合点権三
おもいぞおもいぞ えっさっさ
酒手をたんまり たのみます
今日の相手を 笑顔でなげて
乗っておくれよ エー
もどり駕籠
ホイキタホイキタ ホイホイホイ


5.白鷺三味線

作詞:西条八十
作曲:上原げんと

白鷺は 小首かしげて 水の中
わたしと おまえは
エー それそれ そじゃないか
アア チイチク パアチク 深い仲

白鷺の 羽も濡れます 恋ゆえに
吉原田圃の
エー それそれ そじゃないか
アア チイチク パアチク 春の雨

いのちがけ 慈悲じゃ情じゃ
ここ明けて
今夜は 逢わなきゃ
エー それそれ そじゃないか
アア チイチク パアチク こがれ死に

ゆるしてね わるいわたしの 別れぐせ
酔わなきゃ 拗ねたり
エー それそれ そじゃないか
アア チイチク パアチク つねったり

三味線の 糸を頼りに 片便り
この糸 切れたら
エー それそれ そじゃないか
アア チイチク パアチク なんとしょう


6.鴛鴦道中

高田浩吉・青葉笙子
作詞:藤田まさと
作曲:阿部武雄

堅気育ちも かさなる旅に
いつかはずれて 無宿者
知らぬ他国の 黄昏れ時は
俺も泣きたい ことばかり

染まぬ縁談(はなし)に 故郷を飛んで
娘ざかりを 茶屋暮らし
茶碗酒なら 負けないけれど
人情からめば もろくなる

かたちばかりの おしどり姿
ならぶ草鞋に 風が吹く
浮世あぶれた やくざな旅は
どこで散るやら 果てるやら

泣くも笑うも ふところ次第
もとで無くした その時は
遠慮いらずの 女房じゃないか
丁と張りゃんせ わしが身を