1.さそり座の女
作詞:斉藤律子
作曲:中川博之
いいえ私は さそり座の女
お気のすむまで 笑うがいいわ
あなたはあそびの つもりでも
地獄のはてまで ついて行く
思いこんだら いのち いのち
いのちがけよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの星は 一途な星よ
いいえ私は さそり座の女
お気の毒さま 笑うがいいわ
女のこころを 知らないで
だまして汚して 傷つけた
ばかな男は あなた あなた
あなたなのよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの毒は あとで効くのよ
紅茶がさめるわ さあどうぞ
それには 毒など 入れないわ
つよがり言っても おんな おんな
おんななのよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの星は 一途な星よ
2.おんなの朝
作詞:西沢爽
作曲:米山正夫
朝が来たのね さよならね
街へ出たなら べつべつね
ゆうべあんなに 燃えながら
今朝は知らない 顔をして
ああ あなたは別れて
別れてしまうのね
朝が来たのね さよならね
そんなはかない 仲なのね
こんどいつ逢う あてもなく
冷えた紅茶を ひとり飲む
ああ さみしい私に
私に もどるのね
朝が来たのね さよならね
思いだしたら 誘ってね
憎いあなたに 泣きながら
夢の名残りを 抱いてゆく
ああ 女の涙を
涙を わかってね
涙を わかってね
3.お金をちょうだい
作詞:星野哲郎
作曲:中川博之
別れる前に お金をちょうだい
あなたの生活(くらし)に ひびかない
程度のお金でいいわ
そのお金で アパートを借りるのよ
あとはひとりで なんとかするわ
がまんさえすれば 生きてゆけるわ
ひとりだって 生きてゆけるわ
別れる前に お金をちょうだい
その方が あなただって
さっぱりするでしょう
しあわせだった あのころあの日
昔のあなたは 貧乏で
お金なんか なかったけれど
清らかな 愛情に満ちてたわ
みんなあなたに ささげたけれど
過ぎた日のことは 感謝こそすれ
怨む気持なんか ないのよ
別れる前に お金をちょうだい
その方が あなただって
さっぱりするでしょう
4.大阪の夜
作詞:星野哲郎
作曲:猪俣公章
なにも なにもしないで 帰してくれる
そんなそんな あなたが 憎らしい
なぐりつけても なびかせる
無理を待ってる 宗右衛門町の
夜が短い 大阪の夜
身分 身分ちがいは じゃまにはならぬ
それはそれは わかれの口実よ
肩を並べた 天満橋
握り交した 予と手のなかを
風が流れる つめたい風が
豆が 豆が欲しくて 集まる鳩の
影に影に 夜明ける 中之島
あんな女じゃ ない私
見栄もはります 意地張りまする
好きのニの字に すべてをかけて
5.みれん町
作詞:西沢爽
作曲:米山正夫
命までもと 思ったひとは
遠い他人に なりました
恋にすがって 捨てられて
恋をうらんで またすがる
むせぶ夜霧の ああ
盛り場は…
しょせん女の しょせん女の
みれん町
酒の好みも 煙草のくせも
知らず似るように なりました
こんど女に 生れたら
もしもあなたに 逢ったなら
愛したくない ああ
愛したい…
しょせん女の しょせん女の
みれん町
酔ったはずみと 別れに言った
男ごころに 泣きました
バカな私が かなしくて
指でおさえた ほつれ髪
いいえあなたが ああ
憎めない…
しょせん女の しょせん女の
みれん町
6.北国夜曲
作詞:池田充男
作曲:水森英夫
赤い角巻 ふたりでかぶり
呑んであるいた 吹雪の酒場
おぼえていますか 流氷酒(こおりざけ)
北のおんなは つよいのと
はしゃぎ笑って みせながら
みれんに転んで あゝ泣いた夜
枕ひとつの つららの宿へ
逢いにくるのは 面影ばかり
ゆめでは背中が さむすぎる
灯りひきよせ 便箋に
紅(べに)の唇 おしあてて
送った手紙が あゝ片だより
あなた解かせた ユーカラ帯を
しめりゃせつない 情けがほしい
焦(こが)れて死にます このままじゃ
あれは上りの 汽車の笛
恋にすがって 冬を越す
北国おんなを あゝ捨てないで
7.生命のブルース
作詞:木村伸
作曲:中川博之
好きよ好きなの 信じているの
だからお願い すてないで
あなたなしでは 生きてはゆけぬ
恋が女の いのちなの
たとえこの身は うらぶれようと
好きなあなたの ためならば
死ねと云われりゃ 死んでもいいわ
それがわたしの さだめなの
あなたひとりが 生がいなのに
なんでわたしを 泣かせるの
離れたくない いついつまでも
せめて生命の 果てるまで
せめて生命の 果てるまで
8.新潟ブルース
作詞:水沢圭吾・山岸一二三
作曲:山岸英樹・中川博之
思い出の夜は 霧が深かった
今日も霧がふる 万代橋よ
別れの前に 抱きしめた
小さな肩よ
ああ 新潟は新潟は 面影の街
しあわせの夜を 二人過したね
いつかより添った 古町通り
ほのかに白い 指先で
涙をふいた
ああ 想い出の想い出の 新潟の女
忘られなくて ひとりさまよえば
青い灯がゆれる 新潟駅よ
愛したわけじゃ ないんだと
強がり云えば
ああ 新潟は新潟は 霧に更けゆく
9.釧路の夜
作詞:宇佐英雄
作曲:宇佐英雄
貴方(あなた)のつめたい そのひとみ
なぜに私を いじめるの
やさしく抱いて ほしいのに
女心も 知らないで
貴方がにくい 貴方がにくい
風のつめたい 釧路川(くしろがわ)
今日も一人で 来てみたの
しばれた心を 抱きしめて
女心も 知らないで
貴方がにくい 貴方がにくい
霧は降る降る 今日も又
一人歩きの ヌサマイ橋よ
船の汽笛も 泣いている
女心も 知らないで
貴方がにくい 貴方がにくい
10.幸せになりたい
作詞:高畠じゅん子
作曲:中川博之
どうしてわたしは ついてないの
何から何まで ついてないの
恋をして 捨てられて
なんど死のうと 思ったか
十九 二十の 昔のように
ああぁ もう一度 幸せになりたい
優しく騙した あなたでした
それでも恨めぬ わたしでした
お化粧を おとすとき
かくせないわね 年齢なのね
春をかえして かえして春を
ああぁ もう一度 幸せになりたい
どうしてわたしは ついてないの
何から何まで ついてないの
すがりつき ひきとめて
尽くすたんびに 嫌われる
馬鹿な女ね 見る目がないの
ああぁ もう一度 幸せになりたい
11.信濃川慕情
作詞:山岸一二三・補作詞:水沢圭吾
作曲:山岸英樹
町に流れる 長い川
今もあの日と 変らない
愛を誓った 君なのに
川面に浮ぶ 木の葉のように
流れていずこへ
教えておくれ 教えておくれ信濃川
思い出させる 長い川
君とみつめた あの夜を
肩を抱いたら うつむいて
何も云わずに 泣いてた君が
心に残るよ
返しておくれ 返しておくれ信濃川
遠く流れる 長い川
恋の嘆きの 信濃川
君を求めて 今日もまた
ひとり来てみた 万代橋(ばんだいばし)は
小雨にけむるよ
教えておくれ 教えておくれ 信濃川
12.柳ヶ瀬ブルース
作詞:宇佐英雄
作曲:宇佐英雄
雨の降る夜は 心もぬれる
まして一人じゃ なお淋し
憎い仕打と うらんでみても
戻っちゃこない あの人は
ああ 柳ヶ瀬(やながせ)の 夜に泣いている
二度と逢えない 人なのに
なぜか心が 又いたむ
忘れたいのに あの夢を
想い出させる この酒が
ああ 柳ヶ瀬の 夜に泣いている
青い灯影に つぐ酒は
ほろり落した エメラルド
もだえ身を焼く 火の鳥が
雨に打たれて 夜に泣く
ああ 柳ヶ瀬の 夜に泣いている
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