全曲集

秋岡秀治 全曲集歌詞
1.男の情歌

作詞:中村清一
作曲:中村清一

浮き世の風の冷たさも
つらさせつなさくやしさも
いのちの水と飲み干しながら
男はひとり唄うもの
ああ 唄うもの

信じた人の裏切りも
うそもうらみも悲しみも
こぼれた花をいとしむように
男はひとり胸に抱く
ああ 胸に抱く

はかってみてもはかれない
義理と人情うらおもて
涙じゃないと笑ってみせて
男はひとり生きるもの
ああ 生きるもの


2.男の星座

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

ああ お前の骨なら 拾ってやると
まるで任侠の 義兄弟
なじみの屋台の コップの酒が
腐れ縁だと また笑う また笑う

ああ しょせんは独りと お前は 云うが
人という字は 支え合う
生まれも育ちも 他人じゃあるが
何故か気が合う 血が通う 血が通う

ああ 愚痴など云うまい 女じゃないぞ
浮く日沈む日 いろいろさ
見上げる夜空に 男の星座
キラリ流れて 何処へゆく 何処へゆく


3.河内人情

作詞:たかたかし
作曲:水森英夫

生まれも育ちも 生駒の麓
ガキの頃から 声自慢
のれん屋台で 冷や酒あおり
酔えば十八番の 演歌節がでる
聞いておくれよア… お月さん

エ… さては一座の皆様エー
古今東西 語り継がれる 暴れん坊は
星の数ほどいるけれど
意地と度胸と腕っ節
三つ揃った男なら
八尾の朝吉 親分よ…
俺もなりたや 朝吉さんに

やるぞ見ておれ 生駒のおやじ
明日の天下は 俺がとる
一に辛抱 二に辛抱や
晴れて売り出す その日まで
そうや男は ア… 心意気


4.人生捨てたもんじゃない


5.ふたり道


6.つよがり酒


7.出世前

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

浮世峠の 吹雪の中で
若い木の芽も 春仕度
苗で終わるか ひのきに成れるか
いまが大事な 出世前
つもるがまんが 花を呼ぶ

負けて崩れて また積みあげる
寄木細工の この命
たった一つの 親父の形見を
無駄にするなと 百舌が啼く
街の谷間に 星がふる

義理と人情が ひっぱり合って
俺を八つ裂き 七つ裂き
恋を捨てるか 男を捨てるか
問答無用の 出世前
投げた涙が 明日を呼ぶ


8.板割りの浅太郎


9.男の酒

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

男ひとりの 手酌の酒は
燗もあつめな にがい酒
酔ってどうなる 明日じゃないか
胸の寒さを 胸の寒さを
訊くな覗くな 露地あかり

まるい卓袱台(ちゃぶだい) あいつとふたり
心づくしの 皿小鉢
よせよ今さら 未練じゃないか
惚れていりゃこそ 惚れていりゃこそ
渡りきれない 川もある

苦労くの字に からだを削る
そんなおんなに 春はいつ
はしご酒して はずみをつける
別ればなしを 別ればなしを
なまじとめるな 夜の雨


10.夢登り

作詞:星野哲郎
作曲:野田ひさ志

人は七つの 迷いを捨てて
たった一つに 山をはる
右や左へ ゆれたがる
浮気ごころを おしのけて
しょせん男の 人生は
ひとりぼっちの 夢登り

楽がしたけりゃ 苦労をなめろ
バカをみたけりゃ 楽をしろ
ここの道理を 知りながら
生身裂かれりゃ つい弱気
しゃがみこんだら その背を
時は無情に ふみつぶす

勝てば親戚 負ければ他人
それが世間と いうものさ
あてにするから 腹が立つ
酒がのみたきゃ 買うてのめ
しょせん男の ゆく道は
ひとりぼっちの 夢登り


11.益荒男

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

生きてゆくのが 死ぬよりつらい
誰にもあるさ そんなとき
俺の背中に 手をまわし
叱ってくれる 母が居た
あの故郷に 借りてきた
まごころだけが 道づれさ

胸の中まで さらけて見せりゃ
似たような奴が ついてくる
数じゃないんだ 数よりも
大事なものは 真実だ
一人でいいさ この胸を
汲みとる友に 出逢えたら

惚れた女を 裸で守り
世間を敵に まわしても
やると決めたら やればよい
いのちは愛の ためにある
荒野の涯てに くちるとも
男は悔いを 残さない


12.なみだ節


13.男の花道

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

一に稽古だ 三四に稽古
耐えて根性で ぶち当たれ
十と五尺の 土俵の上で
散らす火玉の あゝ大勝負
かけて悔いない かけて悔いない この命

俺の往く道 相撲と決めた
決めたその日に 棄てた恋
壁にはじかれ 奥歯を噛んで
白か黒かの あゝ星を取る
敵は我なり 敵は我なり 己なり

櫓太鼓が 川面を渡る
泣くな綱とる その日まで
磨け国技の 心技を体を
砂にまみれて あゝ咲かす花
晴れて男の 晴れて男の 花道を


14.道


15.天竜鴉

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

泣くな笑うな 天竜鴉
浮世双六 賽まかせ
広い世間を 斜めに生きて
野暮を承知の 男意地
縞の合羽に 縞の合羽に 散るしぶき

瞼とじれば 故郷が見える
祭囃子の 風が吹く
詫びております おふくろさんにゃ
晴れ着一枚 やれぬまま
合わす両手の 合わす両手の 影ぼうし

娑婆と冥土が 五分五分ならば
越える渕瀬に 身をまかす
明日は東か それとも北か
天竜くだりの 舟唄が
やけに身に沁む やけに身に沁む 日の暮れは


16.母ごころ