石川さゆり40周年記念BOX

石川さゆり 石川さゆり40周年記念BOX歌詞
1.かくれんぼ

作詞:山上路夫
作曲:猪俣公章

想い出します かくれんぼ
日暮れ近づく 露路の道
好きなあなたが鬼のとき
早く見つけてほしくって
生垣のそば 顔のぞかせて
私は待っていた 待っていた

忘れられない かくれんぼ
あれは幼い 初恋ね
好きなあなたが見つからず
鬼の私は さがしてた
あなたの姿 どこにも見えず
私は泣いていた 泣いていた

今はできない かくれんぼ
いつか 大人になったのよ
好きなあなたは 遠い町
越してしまって もういない
夕焼けの中 あなたをしのび
私はただひとり ただひとり


2.ちいさな秘密

作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

あなたに逢った その日のうちに
あげてもいいと 思ってた
いいじゃない いいじゃない
結果は どうだって
終ってしまった ことじゃない
だから その人の名は
言えないわ その人の名は
死んでも 死んでも 死んでも
言えないわ

恋してそうして 棄てられたって
悔んでないの 運命なら
いいじゃない いいじゃない
大人に なれたから
嫌いでえらんだ 道じゃない
だから その人の名は
言えないわ その人の名は
死んでも 死んでも 死んでも
言えないわ

短いようで 長かったのね
夢中ですぎた 愛の日々
いいじゃない いいじゃない
しあわせ だったなら
明日は涙で おぼれても
だから その人の名は
言えないわ その人の名は
死んでも 死んでも 死んでも
言えないわ


3.津軽海峡・冬景色

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

上野発の夜行列車 おりた時から
青森駅は雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけをきいている
私もひとり連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ泣いていました
ああ津軽海峡・冬景色

ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと
見知らぬ人が指をさす
息でくもる窓のガラスふいてみたけど
はるかにかすみ 見えるだけ
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ津軽海峡・冬景色

さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ津軽海峡・冬景色


4.能登半島

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

夜明け間近 北の海は波も荒く
心細い旅の女 泣かせるよう
ほつれ髪を指に 巻いて溜息つき
通り過ぎる 景色ばかり見つめていた
十九なかばの 恋知らず
十九なかばで 恋を知り
あなた あなたたずねて行く旅は
夏から秋への 能登半島

ここにいると 旅の葉書もらった時
胸の奥で何か急に はじけたよう
一夜だけの旅の 仕度すぐにつくり
熱い胸に とびこみたい私だった
十九なかばの 恋知らず
十九なかばで 恋を知り
すべて すべて投げ出し駈けつける
夏から秋への 能登半島

あなた あなたたずねて行く旅は
夏から秋への 能登半島


5.大阪つばめ

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

雨の降る夜は 人恋しくて
夢がぬれます ネオンがしみる
とんでゆきたい 抱かれたい
大阪つばめ
縁を切る橋 つなぐ橋
渡りきれない 淀屋橋

声をかければ 他人の空似
うしろ姿の しあわせばかり
あなた逢いたい もう一度
大阪つばめ
たとえかなわぬ 夢でいい
両手合わせる 法善寺

にごり水でも 青空うつす
越えてゆけます あなたがいれば
ふたりとびたい 春の空
大阪つばめ
つたい歩きの とまり木は
浮いて流れて 北新地


6.天城越え

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに 浸みついた
誰かに盗られる くらいなら
あなたを 殺していいですか
寝乱れて 隠れ宿
九十九(つづら)折り 浄蓮(じょうれん)の滝
舞い上がり 揺れ堕ちる 肩のむこうに
あなた…山が燃える
何があっても もういいの
くらくら燃える 火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え

口を開けば 別れると
刺さったまんまの 割れ硝子
ふたりで居たって 寒いけど
嘘でも抱かれりゃ あたたかい
わさび沢 隠れ径
小夜時雨 寒天橋
恨んでも 恨んでも 躯うらはら
あなた…山が燃える
戻れなくても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え

走り水 迷い恋
風の群れ 天城隧道(ずいどう)
恨んでも 恨んでも 躯うらはら
あなた…山が燃える
戻れなくても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え


7.夫婦善哉

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

浮草ぐらしと あなたが笑う
肩に舞うよな 露地しぐれ
なにもなくても こころは錦
ついてゆきます… 夫婦善哉
あなたの背中が 道しるべ

他人(ひと)には見えない 亭主(おとこ)の値打ち
惚れた女にゃ よく見える
寒い夜には 相合い酒で
憂き世七坂… 夫婦善哉
今日も可愛い 馬鹿になる

ないないづくしも 才覚ひとつ
辛抱がまんの 花が咲く
旅は道づれ 夫婦は情け
なにがあっても… 夫婦善哉
笑顔千両で 生きてゆく


8.滝の白糸

作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

心だけ 下されば
倖せだから
どうぞ どうぞ
行って下さい 東京へ
夢があなたに 叶うなら
苦労もかえって 愉しいと
滝の白糸
水に咲かせる 恋舞台

好きだけで 一筋に
生きられるなら
明日も 明日も
なんの憂いは あるまいに
金に憂き世に 負けました
せかれて立つ瀬も ないままに
滝の白糸
月も痩せます 卯辰橋

恨まない 悔やまない
この世のことは
みんな みんな
おんな心の 愚か故
好いた御方に 裁かれて
生命を生命を 断とうとも
滝の白糸
末は夫婦の ふたりづれ


9.風の盆恋歌

作詞:なかにし礼
作曲:三木たかし

蚊帳の中から 花を見る
咲いてはかない 酔芙容
若い日の 美しい
私を抱いて ほしかった
しのび逢う恋 風の盆

私あなたの 腕の中
跳ねてはじけて 鮎になる
この命 ほしいなら
いつでも死んで みせますわ
夜に泣いてる 三味の音

生きて添えない 二人なら
旅に出ましょう 幻の
遅すぎた 恋だから
命をかけて くつがえす
おわら恋唄 道連れに


10.恋は天下のまわりもの

作詞:なかにし礼
作曲:杉本真人

内緒ばなしよ 占いさん
恋をしてます 私の恋を占って
彼が本気か ただの遊びか
そこのところが わからないの
生きてるだけでも 女はせつない
まして恋すりゃ ため息ばかり

紐でしばって 鳥篭に入れて
鍵をかけたい うちの人

でもねぇ 占いさん
恋は天下のまわりもの えゝ

手相人相 占いさん
今年来年 私の運を占って
誰と出逢って 誰と恋して
誰と幸せ つかむかしら
人生芝居は ぶっつけ本番
逢うも 別れも 稽古が出来ぬ

何処にいるのよ 未来の夫
たぐり寄せたい 赤い糸

でもねぇ 占いさん
恋は天下のまわりもの えゝ


11.越前竹舞い

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

白山(はくさん)おろしの 風にのり
雪ふり虫がきたという
愛しい人の その胸に
私もすがって すがってみたかった
唇に触れもせぬ それも恋
躯だけ求めても それも恋
きしむ はじける 反(そ)りかえる
たたく 震える 波を打つ
障子あければ あゝいちめん 竹の海

命の終わりが そこにある
あなたと 生きていたいのに
はじめて握る 手のぬくみ
ようやく女に 女になれました
報われぬ愛ですが それも恋
心だけ ひとすじに 恋は恋
まだけ くれたけ はこねだけ
やだけ くろたけ おなごだけ
瞼とじれば あゝ越前 竹の舞い

きしむ はじける 反(そ)りかえる
たたく 震える 波を打つ
障子あければ あゝいちめん 竹の海


12.飢餓海峡

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

ちり紙(し)につつんだ 足の爪
後生大事に 持ってます
あんたに逢いたくなったなら
頬っぺにチクチク 刺してみる
愛して 愛して 身を束ね
たとえ地獄のはてまでも 連れてって
あゝ この舟は 木の葉舟…
漕いでも 漕いでも たどる岸ない
飢餓海峡

一夜(ひとよ)の逢瀬(おうせ)で わかります
口は重いが いい人と
遣らずの雨なら よいけれど
泣いてるみたいな 恐山(おそれざん)
殺して 殺して 爪たてて
首にあんたの手を巻いて 連れてって
あゝ この海は 赤い海…
漕いでも 漕いでも 戻る道ない
飢餓海峡

愛して 愛して 身を束ね
たとえ地獄のはたまでも 連れてって
あゝ この舟は 木の葉舟…
漕いでも 漕いでも たどる岸ない
飢餓海峡


13.人生情け舟

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

渡る世間の 冷たさつらさ
こぼす涙の しょっぱさにがさ
なんのかんのと ノの字がふたつ
人という字で 支えあう
揺れてゆらゆら ねえあなた
漕いでゆきましょ 人生情け舟

おんなごころに リボンをかけて
惚れたあなたに まるごとあげる
紅はさしても 心は美人
ふたり水棹に 手を重ね
風にひゅるひゅる ねえあなた
今日も吹かれて 人生舫(もや)い舟

曲がりくねった 恋の瀬こえりゃ
岸のむこうに 灯りが見える
真菰がくれに 連れ添いあえば
明日はいいこと ありそうな
揺れてゆらゆら ねえあなた
生きてゆきましょ 人生情け舟


14.夢の浮橋

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

契らぬ恋でも 罪ですか
比叡おろしの 吹きさらし
つれて行ってよ
ああ つれて逃げてよ 運命のままに
冬の鳴かない こおろぎのよに
闇にすがって 泣くおさん

この世で生き恥 晒すなら
いっそあの世で 二世三世
抱いてください
ああ 抱いて崩して 束ねた髪を
帯は裂けても 心は裂けぬ
早く行かせて 浄土まで

一日一生 それでいい
生きて嬉しい 夫婦(めおと)なら
明日は丹波か
ああ 明日は雪降る 近江路あたり
夢の浮橋 ふたりで渡る
おさん茂兵衛の 恋すがた


15.転がる石

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

十五は 胸を患って
咳きこむたびに 血を吐いた
十六 父の夢こわし
軟派の道を こころざす

十七 本を読むばかり
愛することも 臆病で
十八 家出の夢をみて
こっそり手紙 書きつづけ

ああ ああ
ああ ああ…

転がる石は どこへ行く
転がる石は 坂まかせ
どうせ転げて 行くのなら
親の知らない 遠い場所

怒りを持てば 胸破れ
昂(たかぶ)りさえも 鎮(しず)めつつ
はしゃいで生きる 青春は
俺にはないと 思ってた

迷わぬけれど このままじゃ
苔にまみれた 石になる
石なら石で 思いきり
転げてみると 考えた

ああ ああ
ああ ああ…

転がる石は どこへ行く
転がる石は 坂まかせ
どうせ転げて 行くのなら
親の知らない 遠い場所

転がる石は どこへ行く
転がる石は 坂まかせ
どうせ転げて 行くのなら
親の知らない 遠い場所


16.湯の花KOUTA

作詞:吉岡治
作曲:杉本眞人

ひとつコタツに 情けのふとん
ふたつ違いの 妻ある人と
三月三年 待つ気でいても
よっつ嫁菜にゃ なれぬ花
お湯に咲く花 湯けむり芸者
三味や踊りは 負けないけれど
恋は苦の種 しゃくの種
いつついいでしょ 甘えて泣いて
あとの未練は湯に流す

チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
手足のばして湯の花小唄

むっつむっつり 陰気なお酒
ななつながなが 居すわるお酒
やっつやけくそ 陽気なお酒
きゅうに手をだす あぶないお酒
お湯に咲く花 湯けむり芸者
今日も明るく 手拍子そえて
さばく座敷に 春がくる
とおでトコトン 尽くして痩せて
あとの苦労は湯に流す

チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
手足のばして湯の花小唄

チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
チリシャン チリシャン Wow Wow Wow
鶴さん亀さん
手足のばして湯の花小唄


17.人間模様

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

上手に口説いて くれたなら
今すぐ返事が 出来るのに
大事な時には うつむいて
お酒の匂い 嗅いでいる

ジョークもいわずに 歌わずに
静かに笑って いるけれど
少ない言葉は すべてみな
真実なのは わかってる

蝶々でないし 孔雀でないし
香り自慢の 花でなし
ただの人間 ただの男の
そんなあんたが 大好きなのさ

少しはきれいに 飾ったら
結構もてると 思うのに
かまわぬ身なりで 野暮をする
もてない方が 気楽だと

何かがあったら 手をひろげ
私を守ってくれそうな
何かがあったら 抱き上げて
私を運びそうなひと

蝶々でないし 孔雀でないし
香り自慢の 花でなし
ただの人間 ただの男の
そんなあんたが 大好きなのさ

ただの人間 ただの男の
そんなあんたが 大好きなのさ


18.一葉恋歌

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

闇にさえ 桜は咲いて
散らして散らない恋ごころ
慕(した)ってははげしく厭(いと)い
火のような通り魔がゆく
ぼんやりと紅灯(あんどん)ながめ 文綴(ふみつづ)る
一葉―――丸山福山町

その身体 任せてくれと
露骨(ろこつ)に言い寄る人がいた
貧しさに明けくれ泣いて
身を削りこの世を生きる
塵(ちり)の中賑(にぎ)わい哀し 花街の
本郷丸山福山町

いつの日か みどりの野辺を
そぞろに歩いておいでなら
その袖にまつわる蝶は
まだ慕(した)う化身(けしん)のわたし
微笑みもやつれて病んで 絶えだえに
一葉―――丸山福山町


19.かもめの女房

作詞:吉岡治
作曲:浜圭介

白い牙(きば)むき出して 大波が砕け散る
哭(な)きつのる海風(うみかぜ)と 降りしきる雪
無邪気(むじゃき)なような 思いつめてるような
かもめをおおぜい引(ひ)き連れて
埠頭(はとば)で死ぬ気の女(やつ)がいた
俺(おれ)とあいつの 出会いを
かもめの女房(にょうぼう)と人は呼ぶ
何があったか あいつも言わね こっちも訊(き)かね
心の傷(きず)も あああ 背中の傷も…
それだけのはなしだ

あの冬が嘘のよう 穏やかな春の海
遠くにはサハリンが 霞(かす)んで見える
仕付(しつ)けの糸は あなた着るとき取って
仕立てた着物と置手紙(おきてがみ)
人の眼盗んで縫(ぬ)ってたか
お伽噺(とぎばなし)の 恩返し
かもめの女房(にょうぼう)と人は呼ぶ
何処(どこ)へいったか あいつも言わね こっちも知らね
しあわせならば あああ 吐息(といき)をひとつ…
それだけのはなしだ

かもめの女房(にょうぼう)と人は呼ぶ
何があったか あいつも言わね こっちも訊(き)かね
心の傷(きず)も あああ 背中の傷も…
それだけのはなしだ


20.朝花

作詞:樋口了一
作曲:樋口了一

夏は過ぎ 胸に残る唄ひとつ
あのひとと 唄った 唄がひとつ
悲しく 悲しく 響いた時
優しく 優しく 包まれた時

あの朝花の 調べに寄り添い
ハイハイ ハ〜レイ ヨイサヨイ と
生きて 生きてきました

子は育ち やがて子の親となり
この唄を 集い 唄うのだろう
楽しい 楽しい 時に唄え
苦しい 苦しい 時こそ唄え

あの朝花の 調べに抱かれて
ハイハイ ハ〜レイ ヨイサヨイ と
泣いて 泣いてみました

瞬きの 間に過ぎていった
この生を 悔やむ 曇りはあらず
いつしか いつしか カモメになり
あのひとの あのひとの 胸に帰るまで

あの朝花の 調べに寄り添い
ハイハイ ハ〜レイ ヨイサヨイ と
あなたを 想い

あの朝花の 調べに抱かれて
ハイハイ ハ〜レイ ヨイサヨイ と
生きて 生きてゆきます


21.肥後の盆唄 ~炎~

作詞:高田ひろお
作曲:三木たかし

襦袢(じゅばん)の裾(すそ)に 蛍が止まる
止まる蛍が 盆を呼ぶ
抱かれて熱い 熱いこの身を
あんたもいちど 抱き締めて
惚れちょるばい 惚れちょるばい
あの世へ逝っても 惚れちょるけんね
あ…あんた あ…あんた 盆に来い

おどま盆ぎり 盆ぎり
盆からさきゃ 居らんど

早よ来ておくれ 八代湾(やっちろわん)の
波にきらめく 不知火は
迎え火なのか 夢幻か
生きる女の 命火か
惚れちょるばい 惚れちょるばい
情も焦がれて 惚れちょるけんね
あ…あんた あ…あんた 逢いに来い

惚れちょるばい 惚れちょるばい
あの世へ逝っても 惚れちょるけんね
あ…あんた あ…あんた 盆に来い
あ…あんた あ…あんた 逢いに来い


22.ちょいと…

作詞:岡田冨美子
作曲:鈴木キサブロー

こんなところで逢うなんて嘘みたい
熱い運命感じて…
仕舞い込んでた恋心さぐりあう
元気そうだねと…

悲しいくらいにきらめく街の灯
すれ違うともう逢えなくなるね

今宵はあなたと
ちょいと恋人みたいに
a ha〜n
あの日の気分にそっとなれるまで…

遠い過去(むかし)へ置き去りにしたものが
胸にせつなく浮かんで…
言葉以上のやさしさが欲しくなる
もっと酔わせてよ…

悲しいくらいに笑顔がうれしい
ためらってた心がゆれている

好きなら好きだと
ちょいと素直になりましょ
a ha〜n
あの日の二人にきっとなれるから…

今宵はあなたと
ちょいと恋人みたいに
a ha〜n
あの日の二人にきっとなれるから…


23.惚れたが悪いか

作詞:石原信一
作曲:岡千秋

唐紅(からくれない)の 彼岸花
簪(かんざし)にして
風流だねと 笑う男(ひと)
今宵限りの 艶姿(あですがた)
いとしいよ いとしいよ ああ いとしいよ
誰にも触らす もんかいな
命を手放す もんかいな
惚れたが悪いか どんな罪

浮気の恋は 涼しくて
真(まこと)の愛は
幸せよりも 燃え上がり
ふたり堕ちてく 闇の中
くやしいよ くやしいよ ああ くやしいよ
しらじら夜明けが 幕を引く
芝居は跳ねたと 幕を引く
惚れたが悪いか 戻れない

鏡に映る 三日月は
やせ細り
人目を忍ぶ 道行きは
袋小路で 往き止まり
せつないよ せつないよ ああ せつないよ
あの世にさらえば よいかいな
すべてを棄てれば よいかいな
惚れたが悪いか このさだめ

惚れたが悪いか どんな罪


24.桜夜

作詞:さだまさし
作曲:三木たかし

銀河を砕くように桜散る
ひらひら盃に浮かばせて
映る月日を飲み干すように
不意にあなたは去ってゆく
しあわせか
ふしあわせか
それくらいわたしが決めてもいいでしょう
花は咲き
花は散り
いつもいまでもあなたが好きです

微かな恋ならば忘れましょう
夢ならいつの日か醒めましょう
けれどまごころ懸けた愛ゆえ
永遠に忘れられない
しあわせか
ふしあわせか
それくらいわたしが決めてもいいでしょう
海に向かい
風に向かい
いつもいつまでもあなたの名を呼ぶ

しあわせか
ふしあわせか
それくらいわたしが決めてもいいでしょう
花は咲き
花は散り
いつもいつまでもあなたが好きです


25.だいこんの花

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

賑やかに
笑って一生 泣くのも一生
どちらかというなら 笑って暮らす
寒さにふるえて 初めて知ったの
お天道さまの あたたかさ
人生って 人生って 人がいうほど悪くない

しあわせは
翼があります 突然現われ
サヨナラもいわずに 突然消える
ときどき心に 留まっていたけど
しあわせだけを 縛れない
人生って 人生って 思いがけないことばかり

誰だって
せつなさ背負った 孤独な旅びと
遠くても 道があるなら歩け
健気に咲いてる だいこんの花も
明日は明日の 陽が昇る
人生って 人生って 棄てたもんでもないですね


26.天の夕顔

作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介

夕顔の花影に

あなたを見たその日から
わたしは恋に落ちました
あなたを思い 心は乱れ
生きてることさえ幻でした
結ばれてはいけない
純愛こそが真(まこと)の恋
ああ、唇も触れもせで
あなたを泣かせた女でした。
咲け 咲け 花火よ花火
咲け 咲け 天の夕顔
あなたはもういない
燃えて 燃えて
燃えつきたかった私の魂を
夜空のあなたに捧げましょう。

抱かせてあげたかったわ
あなたの腕に深々と
私の胸は 真っ赤に火照り
夜毎に身悶え濡れていました
結ばれてはいけない
純愛こそが真の恋
ああ、恍惚の時よ来い
後悔ばかりの女でした。
咲け 咲け 花火よ花火
咲け 咲け 天の夕顔
あなたはもういない
燃えて 燃えて
燃えつきたかった私の魂を
夜空のあなたに捧げましょう。
捧げましょう。


27.緑のふるさと

作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介

我は海の子 大地の子
嵐に耐えて 凛(りん)と咲く
緑のふるさと 水仙の花
奮(ふる)い立つ
若い我らの 夢はるか

忘れられない 悲しみも
忘れられない 面影(おもかげ)も
緑のふるさと あなたとともに
永遠に
胸に刻んで 抱きしめる

夜の大地に 雨が降る
夜明けの海に 雪が舞う
緑のふるさと いつの日我に
悔しさを
愛と勇気に 変えて行く

若い仲間と 肩を組み
明るい歌を 歌いつつ
緑のふるさと 帰りなんいざ
ふり仰ぐ
空に希望の 陽が昇る


28.浜唄 ~ギターバージョン~


29.ウイスキーが、お好きでしょ


30.心の酒

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

楚々と飲む 心づくしの酒もあり
ぐいと飲む 心満たしの酒もある
思い出を 温めたいと 思う日に
思い出を 捨てて去りたいと 思う日に

友と飲む 心重ねの酒もあり
旅と飲む 心訪ねの酒もある
二人して 出逢いの不思議 讃えたり
独りいて まだ見ぬ自分 見付けたり

ひたすらな人生ゆえに 時に惑いの 揺らめき
ひたむきな人生ゆえに 時に和みの さざめき
ほどよき酔いよ 心の酒 煌めき
芳しき夢よ 心の酒 輝き

恋と飲む 心火照りの酒もあり
夢と飲む 心かざりの酒もある
微笑みを 花盃(はなさかずき)に見つめたり
眼差しを 遠い地平に 浮かべたり

ひたすらな人生ゆえに 時に惑いの 揺らめき
ひたむきな人生ゆえに 時に和みの さざめき
ほどよき酔いよ 心の酒 煌めき
芳しき夢よ 心の酒 輝き


31.夏、うれしいね

作詞:垂水佐敏
作曲:杉本眞人

夏は あまくすっぱい 林檎飴
赤い鼻緒で駆けてきた
私の額をひとさし指で
あなたぬぐって 知らん顔
てれてうれしいね
笑顔がやさしいね
来い来い夏来い 恋つれて
くるくるくるりと 想い出が
ひとり巡って 灯を燈す

涙ほろり にがいわ 夏の味
赤い口紅塗りなおす
私のほっぺの スイカの種を
あなたつまんで 星をみた
ちょっとうれしいね
夜風もやさしいね
来い来い夏来い 恋つれて
くるくるくるりと 腕の中
抱かれてきいてた 遠花火

ふたり急に黙って みつめてる
片手うちわで赤い糸
天までとどけと おっきな声で
あなたひとりで はしゃいでる
それがうれしいね
ひとみがやさしいね
来い来い夏来い 恋つれて
くるくるくるりと 夢ばかり
どこへもいくなと 追いかける


32.日本海の詩


33.北ものがたり

石川さゆり・カフカフドゴシコ
作詞:吉岡治
作曲:加村まさはる

白い雪の三叉路
シグナルは赤いろ
あの人と足跡 並んでます
約束も洒落のうち 笑っていたの
ごめんなさい逢うたびに 心が揺れる
凍れているほど あたたかなんて
クセになってしまう あなたが好きよ

白い雪の向うに
街あかり春いろ
この人とこのまま 歩いてゆく
さよならと思い出の 淋しい街と
昨日まで泣いていた いまでは違う
凍れているのに なごんで二人
これが恋というの 不思議なものね

凍れているほど あたたかなんて
クセになってしまう あなたが好きよ

愛しているから 笑って泣いて
雪の街で綴る 北ものがたり


34.夏娘

作詞:垂水佐敏
作曲:杉本眞人

あなたの隣に くっついて
ひまわり色の シャツを着て
無口なヒトねと まとわりついて
祭りばやしが 聞きたいな
紫煙(むらさきけむり)に 影したう
この恋 ジリジリ 夏娘
こげてゆくほど じれったい
あなたといると あなたといると
私、私、私 夏娘

うるさいくらいに 仲良しで
日焼けの顔を ほころばせ
純な人ねと 唇よせて
勝手に頬が 染まります
熱い心に 香り立つ
この恋 ユラユラ 夏娘
ゆれてこの手に 愛しい
あなたといると あなたといると
私、私、私 夏娘

本気で愛して くださいね
のばした髪を かきあげて
やさしい人ねと 背中にもたれ
仕掛け花火に てらされる
すんだ瞳に 胸さわぐ
この恋 ドキドキ 夏娘
とけてはじけて 夢をみる
あなたといると あなたといると
私、私、私 夏娘


35.恋路

作詞:たきのえいじ
作曲:叶弦大

どこへ行けばいいの 胸に雪が刺さる
恋路の行方はどこ 心とじこめて波も凍りつく
騒ぎたてるカモメが二羽三羽
息を殺しあなたを また忍ぶ
いくじなしと 笑われますか
涙をみせたなら

※恋の幕をおろし あなたどこにいるの
忘れるなんて無理なこと 夢を返して※

あなたそばに来てよ 何か話をして
船も錨おろし 沖を見つめてはじっと春を待つ
日毎夜毎重ねたおもいでを
握りつぶすことなどできません
心細い私の体 激しく 抱きしめて
胸に頬をうずめ すがりつきたいけど
窓辺をゆする虎落笛
聴いているだけ

(※印くり返し)

夢を返して


36.朱夏

作詞:垂水佐敏
作曲:大野克夫

美しい国の季節は 彩・彩
色深く 繰り返す
愛しい人のやすらぎとおなじ
ゆだねし この身のさだめ
朱く 朱く照らしてくれる
ああ 日本の夏
神さまが笑った
ああ 日本のの夏

美しい愛の色は 彩・彩
罪深く 輝いて
抱かれた人のぬくもりに溶けて
あずけし心の行方
朱く 朱く焦がしてくれる
ああ 日本の夏
神さまが笑った
ああ 日本の夏

美しい時の舞は 彩・彩
1000年の夢の前
生きゆく人の咲きほこる命
流れし 光のように


37.夏恋囃子


38.ほたる

作詞:荒木とよひさ
作曲:水森英夫

言葉に出したら 心が逃げる
逢って下さい 夕顔どきに
一度だけ 一度だけ
世間に背いた 恋だから
綺麗な わたしに しておくれ
ねえ あなた 螢に螢にしておくれ

心に住んでる 可愛い鬼が
あなた欲しがる 恋しくさせる
これっきり これっきり
抱かれちゃいけない 人なのに
乳房の 中まで 痛いから
ねえ あなた 螢に螢にしておくれ

この世のむこうに 小舟をだして
生まれ変わって 暮せるならば
裏切らず 裏切らず
この身にあなたを 宿すから
わたしを 螢に しておくれ
ねえ あなた 螢に螢にしておくれ


39.愛がいちばん

作詞:吉岡治
作曲:杉本眞人

なんじゃもんじゃの 弱虫キノコ
こころの日蔭に すぐはえる
レシピはいらない 愛がいちばん
そばにいてあげる
アー ドロンパ ドロンパ
ニンニンニンニン
痛いの 痛いの とんでゆけ

天に手裏剣 地面にゃ炎
人生 涙の てんこ盛り
汗かきベソかき 道もひらける
いいことがあるさ
アー ドロンパ ドロンパ
ニンニンニンニン
かゆいの かゆいの とんでゆけ

時代おくれと 笑われたって
のんびりゆこうよ 4ビート
ギザギザハートに 空の浮雲
春風をあげる
アー ドロンパ ドロンパ
ニンニンニンニン
辛いの 辛いの とんでゆけ


40.夏の夜の夢

作詞:たかたかし
作曲:伊藤薫

さりげないほほ笑みに 心ときめき
ふりむく季節の 風がうれしい
しあわせの形は 見えないけれど
あなたを感じる 今が永遠
夏の女は 恋女
愛されるより 愛したい
華やいで 若やいで
いのち燃やして

平凡な日々の中 わすれかけてた
息苦しいほど 熱いまなざし
愛しあうひととき 短くたって
抱きしめられれば 生まれ変われる
夏の女は 恋女
愛されるより 愛したい
しあわせの はかなさに
涙ながしても

夏の女は 恋女
愛されるより 愛したい
しあわせの はかなさに
涙 ながしても


41.風ゆらら

作詞:阿閉真琴
作曲:日比野信午

風の歌聴こえる この街を歩いて
季節をいくつ 数えたの
夕暮れ空見上げた 深い愛に気づいた
あなたの歩幅 うれしくて
恋をしたきらめきは
今もまだあの日のまま

※ゆりゆれゆらら 風の中に
ふたりの姿が映ります
ゆりゆれゆらら 幸せなら
あなたと見つかる気がします※

少し酔ったみたいね 頬が紅く染まった
夜更けの空に 声あげて
縁側から見上げた 天秤座を見つけた
あなたの肩を 借りながら
暖かい歌声が
夏の空に響いたら

ゆりゆれゆらら 風の中に
あなたの優しさ 浮かびます
ゆりゆれゆらら 小さいけど
心に灯りをともします

夏草のすべり台
朝露がこぼれおちた

(※くり返し)


42.星の旅びと

作詞:五木寛之
作曲:幸耕平

やさしさを求めて この町まできたの
ほんとの自分を さがすため
鳥や風の歌に 疲れたこころも
いつか忘れて 歩きだす

幾千年の星のかなたへ
幾千年の愛の世界へ
あなたと とびたい

この坂をのぼったら
あなたに 会えますか

西の空 夕焼け 遠くで鐘の音
なくした わたしの子守唄
生まれかわるために 素直な気持ちで
そっと 両手を合わせます

幾千年の星のかなたへ
幾千年の愛の世界へ
ふたりで とびたい

あの空を見あげたら
あなたが見えますか

幾千年の星のかなたへ
幾千年の愛の世界へ
いっしょに とびたい

この坂をのぼったら
あなたに 会えますか
あなたに 会えますか


43.春夏秋冬・酒ありて

作詞:浅木しゅん
作曲:新井利昌

春はあなたと 花見酒
夜桜の下 寝そべって
あなたとまったり したいもの
日本に生まれて ああ よかったわ

夏はあなたと 星見酒
ゆるやか浴衣 膝くずし
あなたにお酌の もう一杯
日本が好きです ああ 愛してる

秋はあなたと 月見酒
露天のお風呂 おちょこ浮かべ
あなたに寄り添う お湯の中
日本のこころ ああ 忘れない

冬はあなたと 雪見酒
あなたの胸に 抱かれて
熱々湯豆腐 外は雪
日本に生まれて ああ よかったわ


44.もういいかい

作詞:吉岡治
作曲:平井夏美

もういいかい……まぁだだよ
夏と秋と 夏と秋が 隠れんぼしてる

いつもと青さが 違ってる
空は高くて いわし雲
風もなんだか よそよそしくて
すすきの穂さきを 撫でてゆく
もういいかい……まぁだだよ
夏と秋と 夏と秋が 隠れんぼしてる

熟して落ちたか 沢胡桃
栗鼠がせっせと はこんでた
雑木林の 椋鳥たちは
辛夷(こぶし)の赤い実 つついてる
もういいかい……まぁだだよ
夏と秋と 夏と秋が 隠れんぼしてる

浴衣を着た子が 嬉しさに
日暮れまえから はしゃいでた
夏のおわりの お祭りだもの
駒下駄ならせば 遠花火
もういいかい……もういいよ
夏と秋と 夏と秋が 隠れんぼしてる

もういいかい……もういいよ


45.暖流

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

私これで帰りますと席を立った
急にたずねすみませんと頭下げた
いいのここで一人にして下されば
後はぶらり海を見つめ過します
これで心が晴れました
あなたなしで生きることに決めました
沖を走る潮の流れ見つめながら
私しんみり南国土佐の昼さがり

バスの窓にキラリキラリ 波が光り
岬までの道がつづく うねりながら
季節はずれ風がさわぐ海べりを
私ひとり乗せただけのバスが行く
これで心が晴れました
あなたなしで生きることに決めました
かもめつれて西へ走るフェリーボート
私ぼんやり南国土佐の昼さがり

これで心が晴れました
あなたなしで生きることに決めました
ふり向いては駄目よ駄目よ戻っちゃ駄目
私はらはら 南国土佐の昼ざかり


46.火の国へ

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

あなたなしでも生きられる
そんな女になりたいと
熱い思いの火の国へ
生れ変りに参ります
東京駅から西へ向け

泣かぬ女の
泣かぬ女の ひとり旅

雨の降る日はしのび逢い
それが似合いの恋なんて
甘く見えても真実は
若い私をやせさせた
三年三月は重過ぎて

とても背負って
とても背負って 行けません

肥後の火の山 阿蘇の山
私むかえてくれる山
明日はあなたの想い出も
すべて燃やしてしまいます
未練が眠りをさまたげる

そして夜汽車は
そして夜汽車は 火の国へ

そして夜汽車は
そして夜汽車は 火の国へ


47.沈丁花

作詞:東海林良
作曲:大野克夫

降りしきる 雨の吐息に
許されぬ あの人と二人
忍びあるく 坂道
思い切れない 人だから
思い切れない 恋だから
ひたむきに 燃える心
二人でいても 何故か淋しい
夜明けの 裏通り

港まで つづく舗道に
白くこぼれる 沈丁花
こんなこと していたら駄目と
熱い胸を 抱いてる
忘れられない 人だから
忘れられない 恋だから
なおさらに つのる心
雨が止んだら 春の風吹く
夜明けの 裏通り

終わりかけてる 人だから
終わりかけてる 恋だから
ひとときに 賭ける心
雲の切れ間に 陽ざしが見える
夜明けの 裏通り


48.みちゆき博多発

作詞:阿久悠
作曲:川口真

右に街の灯 左に玄海
夜をひき裂く 汽車が行く
顔をかくして 関門くぐれば
やっとあなたと同じ席
ああ ひとり旅する
女のふりして
窓を見つめて いたけれど
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました

瀬戸のいさり火 山手のともしび
みかんむく手が ふるえます
誰も知らない 恋ゆえ悩んで
過ぎた一年 想い出す
ああ こんな私を
許して下さい
きっとしあわせ つかみます
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました

ああ こんな私を
許して下さい
きっとしあわせ つかみます
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました


49.波止場しぐれ

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

波止場しぐれが 降る夜は
雨のむこうに 故郷が見える
ここは瀬戸内 土庄港(とのしょうみなと)
一夜泊りの かさね着が
いつかなじんだ ネオン町

肩に重たい 苦労なら
捨てていいのよ 拾ってあげる
ここは瀬戸内 土庄港
のんでおゆきよ もう一杯
浮世小路の ネオン酒

あれは高松 最終便
グラス持つ手に 汽笛がからむ
ここは瀬戸内 土庄港
恋も着きます 夢もゆく
春の紅さす ネオン町


50.紫陽花ばなし

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

港のはずれの “紫陽花”は
今夜かぎりで 店じまい
ありがと新ちゃん 頑張れママと
世渡り下手の 口下手が
酔いにまかせる 演歌ぶし

いつでも船出は おとこだけ
たまにゃわたしも 見送って
ありがと玄さん 土産だなんて
二度惚れしたと 手をおいて
肩に隠れて しのび泣き

上りも下りも 日本海
どこへゆこうか かもめどり
ごめんね文ちゃん 夫がいます
他人(ひと)には云えぬ 過去がある
雨も吐息の こぬか雨


51.春夏秋秋

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

ああ 私 もう
冬に生きたくありません
春夏秋秋 そんな一年
あなたと過ごしたい

ここへ来て 泣けました
日の入りや 月の出に
素直さが 美しく
お化粧も 紅(べに)少し
見る夢も 懐しく
よく笑う あなただけ

来ませんか 来ませんか
しあわせになりに
来ませんか

悲しみを 捨てました
朝焼けに 夕立に
やさしさを 思い出し
過ぎた日も ほのぼのと
よく濡れた 枕さえ
今はもう 乾いてる

来ませんか 来ませんか
しあわせになりに
来ませんか

来ませんか 来ませんか
しあわせになりに
来ませんか

ああ 私 もう
冬に生きたくありません
春夏秋秋 そんな一年
あなたと過ごしたい


52.ホテル港や

作詞:阿久悠
作曲:弦哲也

三日三晩の
祭ばやしがふと止んで
秋風身にしむ夜に 最後の花火
これでもう
何の未練も なくなったわと
うつむいて つぶやいて 涙ぐむ
ブリキのランタン 薄あかり
不幸が似合いの ひとり酒
死ぬ気はないけど 生きるもつらくて
波止場町 ホテル港や

出船入船
人でにぎわう桟橋に
見送り鴎が 低く 輪(わ)を描く景色
此処を出て
何処へ行くのも 切ないからと
薄い胸 抱きしめて 身をよじる
昔を夢みる 人がいて
舟唄ばかりを 口ずさむ
酔う気もないけど 素面もつらくて
波止場町 ホテル港や

一生一度の
恋と信じたばっかりに
北国の海見て過し 無口になった
泣き癖は
やっとなおって 嬉しいけれど
真夜中に うずくまり 爪を切る
ひと荒れふた荒れ 海鳴りに
霧笛が引き裂く 静けさに
泣く気はないけど 笑うもつらくて
波止場町 ホテル港や


53.飢餓海峡 ~ギターバージョン~


54.酔って候

作詞:吉岡治
作曲:杉本真人

笑っちゃいますか 浮気されて
笑っちゃいますか 涙ウルウル
許しちゃうのが女だと?
笑っちゃいますネ
トコ兄さん 冷酒持ってこい

星の数ほど 男はいても
当り外れが 多すぎる
それでも懲りずに アアア チョイト好きになり

怒っちゃいますか 浮気されて
殴っちゃいますか 涙ウルウル
この指とまれ……
笑っちゃいますネ
トコ姉さん 今宵ふられて 酔って候

笑っちゃいますか けじめつけて
笑っちゃいますか 未練タラタラ
待っているのが女だと?
笑っちゃいますネ
トコ兄さん 冷酒持ってこい

一度抱かれりゃ 二度目を待って
春の逃げ水 蜃気楼
それでも飽きずに アアア チョイト夢を見る

からんじゃいますか けじめつけて
捨っちゃいますか 未練タラタラ
この指とまれ……
笑っちゃいますネ
トコ姉さん 今宵したたか 酔って候


55.居酒屋「花いちもんめ」

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

言いたいことがあるからと
あんた一升 からにした
北の居酒屋「花いちもんめ」
酔ってつぶれる その前に
おまえが欲しいと 吠えてみな

いろいろ過去に訳ありで
いまは素直に すがれない
北の居酒屋「花いちもんめ」
忘れられない 傷があり
性根を据えなきゃ 抱かれない

流れて運命(いと)で手繰(たぐ)られて
日本海から オホーツク
北の居酒屋「花いちもんめ」
歌を唄えば 風が打つ
泣かせてくれるな 縄のれん


56.転がる石 ~アコースティック・バージョン~


57.朝花 ~ギターバージョン~


58.人間模様 ~アコースティック・バージョン~


59.歌麿 -UTAMARO-


60.漁火挽歌

作詞:石本美由起
作曲:三木たかし

波が鳴くのか 海が鳴る
こころのなかも 闇になる
惚れた挙句の 幕切れは
岬がくれの 旅の宿
漁火ちらり ちらり ちらり
涙がほろり ほろり ほろり
愛しつづけて いたいのに
あなたは過去の人になる 人になる

舟は流れる 波に揺れ
人はさだめに 流される
抱いて下さい もう少し
明日の別れを 忘れたい
漁火ちらり ちらり ちらり
未練がほろり ほろり ほろり
残り少ない時刻をさす
時計の針のにくらしさ にくらしさ

漁火ちらり ちらり ちらり
溜息ほろり ほろり ほろり
崩れるように 身を寄せりゃ
夜明けを怨む雨が降る 雨が降る


61.涙つづり

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

だまされましたと 私が言えば
似た者どうしと あなたが笑う
借りもの世帯が 始まりで
くの字 登りの 坂ばかり
がんばって 越えてきた
涙つづりの 夫婦(ふたり)の道よ

いまさら帰れる 故郷はなくて
瞼にうかべた 夜汽車の灯り
書いてもたりない 詫びごとを
書いてどれほど すてたやら
その先は 話せない
涙つづりの 夫婦の愛よ

苦労のかずだけ 蕾をつけて
今年は咲きます しあわせざくら
人生ここから 折り返し
のこり半分 あるけれど
きょうだけは 泣かせてね
涙つづりの 夫婦の春よ


62.風帰行


63.おもちゃ


64.昔美しゃ 今美しゃ


65.狭霧の宿

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

枕あかりに身を灼(や)いて
どこへ飛びたい 糸とんぼ
二度も三度も諦めた
つらい恋なのに…
ああ…逢えば夢を追う 狭霧の宿

月が宿るという湯舟
できることなら 掬(すく)いたい
肩にうっすらなごり紅
指でなぞれば…
ああ…揺れておぼろな 狭霧の宿

怖いものなど何もない
明日の別れが 怖いだけ
いつか答えが出る日まで
つらい恋だから…
ああ…霧よ隠して 狭霧の宿


66.風の歌 波の歌


67.憂愁平野 ~おもかげ~

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

二百十日の 嵐が過ぎて
鰯雲いろづく 空になる
遠く聞こえる 祭りの囃子
哀しみの風になる 憂愁平野

こんな時代に 愛ひとすじは
笑いばなしになりますか
おもかげ迫って 旅するなんて
滑稽ですか
おかしいですか

日暮れ過ぎたら 突然寒く
満天を飾って星月夜
純な恋して 一生捨てて
ただひとり生きている 憂愁平野

縁があっても ことわりつづけ
変わり者だといいますか
おもかげだけと 連れそうなんて
悲しげですか
嫌われますか

やがて風花 舞い散る頃に
忘れずにおもかげ抱きに来る
たった一度の きれいな旅を
この胸に焼きつける 憂愁平野

憂愁平野


68.夕焼けだんだん

作詞:吉岡治
作曲:岡林信康

いちばんお好きな 場所は何処です?
わたしの答えを あなたは待たずに
谷中というか 西日暮里の
とにかく駅の すぐそばという
何度もお見合いしてきたけれど
違う星からきたような
こんな相手ははじめてでした
十人十色というけれど
夕焼けだんだん 猫だまり
なにより好きと 猫を抱く
夕焼けだんだん その空は
藍と茜の 浮世絵でした
夕焼けだんだん 富士見荘
富士も昔は 見えたとか

結婚しました 迷い迷って
この世の枠から はみ出た人と
苦労もしたが 過ごした日々は
笑顔がたえず しあわせでした
写真立てには亭主と猫が
頬を寄せ合い写ってる
こんないい人なくしたあとは
泣くより笑って暮らします
夕焼けだんだん 猫だまり
あなたの好きな 猫だらけ
夕焼けだんだん その空は
藍と茜の 浮世絵でした
夕焼けだんだん 富士見坂
富士も昔は 見えたとか

そこからだんだん 見えますか
猫よりわたしが 見えますか
そこからだんだん 見えますか
猫よりわたしが 見えますか


69.侘助

作詞:喜多條忠
作曲:弦哲也

侘助は白い花
雪よりも かなしみよりも 白い花
あなたを あなたを 待ち侘びて
他の誰にも 咲かぬ花

帯の解き目に 手がゆくたびに
心がキュッと 泣くのです

たった一輪 あなたに抱かれ
花びら凍る侘助を 燃える椿にしてほしい

侘助は灯り花
薄明かり 集めて光る 灯り花
あなたに あなたに 染められて
他の色すら 知らぬ花

想うばかりで 逢えない人は
さびしい夢と 同じです

恋に迷った 手さぐり坂で
闇夜に煌(ひか)る侘助は あなた一途の命花

たった一輪 あなたに抱かれ
花びら凍る侘助を 燃える椿にしてほしい


70.待っていてください

作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介

待っていてください
今しばらく
おいて行かないでください
あなたと私が一つなら。
歌もとどかないような
深い悲しみがある
もしもあなたに 愛があるなら
待っていてください 今しばらく。
歌える日が来たら
あなたと手をとりあい
ともに歩きだす
その日まで その日まで
待っていてください 待っていてください。
それだけが 私の 私の希望。

待っていてください
ただ優しく
先に行かないでください
本当の絆があるのなら。
励まされることでさえ
つらい痛みがある
もしもあなたに 愛があるなら
待っていてください ただ優しく。
歌える日が来たら
あなたと手をとりあい
ともに歩きだす
その日まで その日まで
待っていてください 待っていてください。
それだけが 私の 私の希望。

待っていてください 待っていてください。
それだけが 私の 私の希望。


71.スロウサーフィン

石川さゆり with 奥田民生
作詞:奥田民生
作曲:奥田民生

言葉をかわす かわりに顔を上げて
すぐ目の前の 流れに体をひたす
雨と波の 音だけがする
言葉をかわす 必要がないのさ
僕と君の あいことば
手を手で さわるだけでいい

やさしい雨の まあるい波の 僕らスロウな サーフィンメイト
やさしい闇の 輝くラメの もっとスロウに はなれないでね

僕と君の あいことば
目を目で さそうだけでもいい

やさしい雨の まあるい波の 僕らスロウな サーフィンメイト
やさしい闇の 輝くラメの もっとスロウに はなれないでね


72.暁月夜 ~あかつきづくよ~ feat.石川さゆり



石川さゆり40周年記念BOX