1.漂泊者
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
世界中から声がする
立ち上がる時だと叫んでる
テレビをつけたら言ってる
この世の終わりも間近だと
SOSを流してる
テレビのヒーローが言ってる
くじけちゃダメだと叫んでる
命を燃やせとどなってる
でも俺は今夜もディスコで
イライラしながら踊るだけ
※誰か俺に愛をくれよ
誰か俺に愛をくれ
一人ぼっちじゃ一人ぼっちじゃ
やりきれないさ※
世界の足音が聞こえる
体を動かせと叫んでる
車のラジオが言ってる
命の値段も下がったと
愛こそ救いだとしゃべってる
希望の時代だと言ってる
エキサイティングな時代さ
だけどお前を失って
俺は世の中すらさえも
信じられなくなりそうさ
(※くり返し×2)
長く暑い夜の海を
愛しいものの名を呼んで
みんなさまよい流れてる
俺はアウトローお前が
火を点けたら爆発しそう
(※くり返し)
2.翼あるもの
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
どしゃ降りの雨をぬけ
晴れ間に会えたとしても
古いコ-トはきっと今は
まだ脱ぎ捨てはしない
今は きっと
行く先を決めかねて
佇む一人の曲り角
さすらう風の小耳にそっと
行く先たずねてる うつろな 今日
明日はどこへ行こう
明日はどこへ行こう
俺の海に翼ひろげ
俺は滑り出す
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
疲れ果てた身体をだまし
ただ鳥のように翔ぶさ
風に乗り 雲をつきぬけ
自由を夢見て めざして
大きく はばたく
現代に生きる俺たちに
星は進路を指してくれる
夜の海 誰かが高く 燈火を
生命をともしてる 悲しげに 高く
明日はどこへ行こう
明日はどこへ行こう
いま夕陽に翼ぬらし
俺は帰るのさ
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
俺の海に翼ひろげ
俺は滑り出す
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
俺の声が聞こえるかい
お前に呼びかける
こらえ切れずそばにいたいと
叫びつづける
3.裏切りの街角
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
雨にけむる街並を 息をきらしてかけ続けた
つきささる吐息をはいて 駅への路かけ続けた
わかってたよ俺らじゃだめさ でも二人 生きてきたんだ
ときれた電話は 生きてゆく悲しさに泣く君の声
しとしと五月雨 わだかまり
君さえ いてくれたならば
走る車は泥にたたかれ 見上げた時 街がないてた
とぎれとぎれに靴音が 駅の階段に響いてる
楽しく過ぎてゆく人ごみ 切符をにぎった君がいた
わかったよどこでも行けばいい 俺らをふりきって汽車の中
おもわず叩くガラス窓 君はふるえ顔をそむけた
しとしと五月雨 またひとつ
ネオンが夜にとけてく
たよりない心傷つけて 裏切りの街角 過ぎてきた
しとしと五月雨 プラットホームを
今 想い出が走りだす
発車のベル叫び声の中 あの人が見えなくなった
発車のベル叫び声の中 あの人が見えなくなった
あの人が見えなくなった
4.観覧車 '82
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
雨の日に二人 式を挙げた
借りものの上着 友達が縫ったドレス
指輪と花束 ささやかな誓い
ただそれだけ でも幸福だった
おまえは今 家の前
椅子にすわり外を見る
生きることを呪うように
悲しみ宿る目で 夜の果てをみてる
夕暮れの遊園地 覚えてるか
お前と二人 暖かい冬の日
観覧車に乗り 昇った時
不意に壊れ その場に おきざりにされた
手をのばせば届きそうな
星が降る空の中
俺はお前を抱きしめ
二度と離さないと かたく心に決めた
若さではずんでた頃の
全ての美しい夢も
壊された観覧車の
鉄のように冷たく 空に刺さったままだ
胸にこみあげる狂うような何か
こらえきれずに 叫びそうになる
胸にこみあげる狂うような想い
断ちきれず俺は 声あげ泣きそうになる
雨の日に二人 式を挙げた
借りものの上着 友達が縫ったドレス
5.きんぽうげ
作詞:長岡和弘
作曲:松藤英男・甲斐よしひろ
あなたに抱かれるのは 今夜かぎりね
淋しすぎるよそんなセリフ 似合いはしない
はずれた胸のボタン 指ではじきながら
おまえは静かに部屋の あかり消した
暗闇の中 抱きしめても
おまえの心は 逃げてく
嫌いになったら いつでも別れてあげる
口で言うほど冷たい 女(ひと)じゃないくせに
こぼれたテーブルの酒 指でたどって
口ぐせのようにおまえは 何度もつぶやく
暗闇の中 抱きしめても
おまえの心は 逃げてく
暗闇の中 抱きしめても
おまえの心は 逃げてく
ひび割れたガラス窓 街の色が
つまずいた昨日を 悲しく染めてた
6.シーズン
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
※シーズン 波打ち際ロマンスの波を浴び
シーズン この愛を洗い流すそのために※
ブルーで孤独な夜だったと云う
二人ダンスに出かけた過ぎ去った日
眩しく輝いた
あの日々のPHOTOGRAPH
見つめては一人 泣いていたという
お前は幻だという
二人の仲は終わりだと
いちばん近い海に行き
二つのハート やりなおすため
(※くり返し)
青き星の群れ きらめく海岸で
俺たちはいつも 出会うはずだった
口吻を交わし 切ない息づかい
その中で固く結ばれはずだった
今も光り失った
その目でおまえが笑ってる
今から行ける海に行き
痛んだハート死に絶える前に
シーズン 波打ち際ロマンスの波を浴び
シーズン この愛を洗い流す時が来た
シーズン はじけ飛ぶ 黄金色に光る岸辺
シーズン あいつと俺 よりそいながら降りてゆく
(※くり返し)
シーズン 波打ち際ロマンスの波を浴び
シーズン この愛を洗い流すそのために
7.感触
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
※(Touch) 夜にまぎれて
太陽のある場所へ 走り続けよう
(Touch) 早くしないと
俺たちの愛なんて 燃えかすになっちまうよ※
俺を素敵だと思うなら
そっと手すりを離して 地面に降りてくれよ
こわがらず ときめきにまかせ
その手で俺を確かめてくれ
男は獣のように妖し 女は悪魔のように可愛い
おまえがすがる俺の腕は こんなにも細いけど
永遠に続く くちづけ交しながら
(※くり返し)
甘美い酒も誘惑のバラも
やっぱりおまえは欲しいかい
この街は狂気のように
そうさ 愛まで凍らせちまう
男は獣のようにこわがりさ
おまえがたたく俺の胸はこんなにもうすいけど
二人だけの この痛み守りながら
(※くり返し)
(Touch)いま触れたいのさ
燃える心を感じてくれよ 拒まないでくれ
(※くり返し)
8.テレフォン・ノイローゼ
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
出合ってひと月目 どれほど 思ってるって聞くと
君は四週間分よって そっけなく
おきまりの恋の文句ってやつを 君にささやく
熱があっても39度 首ったけ
※テレフォン・ノイローゼ
ずっと君の声がなりっぱなし
テレフォン・ノイローゼ
悩ましく今日も暗闇にベルが鳴る※
横を見ればいかれた野郎が 安っぽい愛を語る
愚にもつかぬ甘い唄はもうやめさ
いつも言葉は気ままなもの 僕を殺すこともできる
天国の場所を お願い 開けといておくれ
(※くり返し)
あの娘は僕を夢中にしているとうぬぼれているけど
いいように世の中回しているのはこっちさ
(※くり返し)
9.HERO(ヒーローになる時、それは今)
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
HERO ヒーローになる時、それは今
HERO 引き裂かれた夜に おまえを離しはしない
生きるってことは 一夜かぎりのワン・ナイト・ショー
矢のように走る 時の狭間(はざま)で踊ることさ
今夜お前はヒロイン もう泣かさないよ
この魂のすべてで お前を愛してるさ
銀幕の中泣き顔の ジェームス・ディーンのように
今が過去になる前に 俺たち走り出そう
だから
HERO ヒーローになる時、それは今
HERO 引き裂かれた夜に おまえを離しはしない
人生はいつも 路上のカクテル・パーティ
ひとつ踊れば 熱い思いも消えてゆく
今夜お前はヒロイン もう泣かないで
息がつまるほどに 愛の痛み感じてくれ
銀幕の中 痩(やせ)っぽちの 俺たちが見えるだろう
今が過去になる前に 明日へ走り出そう
だから
HERO ヒーローになる時、それは今
HERO 引き裂かれた夜に おまえを離しはしない
HERO 空はひびわれ
HERO 太陽は燃えつき
HERO 海は枯れ果てて 月は砕け散っても
HERO ヒーローになる時、それは今
HERO 引き裂かれた夜に おまえを離しはしない
HERO
HERO
……
10.ビューティフル・エネルギー
作詞:甲斐よしひろ
作曲:松藤英男
シルクの髪を指でさぐりながら
うなじにそっとすべりおとす
かすかにふっとほほに触れたなら
妖しいルージュに近づいてく
ああ ごらんよ桟橋の上を
オーロラが昇ってゆくよ
もう二度とこの輝きに会えない
会えないかもしれないから
Beautiful Energy しなやかな けものたちよ
金色の汗を流そうぜ
急がないで乱れた胸の中
やわらかい夏のような草原を
もう一度確かめたなら
やさしい雨が僕らをぬらす
ああ ごらんよ二人の海を
オーロラが昇ってゆくよ
もう二度とこの若さに会えない
会えないかもしれないから
Beautiful Energy しなやかな けものたちよ
金色の汗を流そうぜ
ああ ごらんよ桟橋の上を
オーロラが昇っていくよ
もう二度とこの輝きに会えない
会えないかもしれないから
Beautiful Energy しなやかな けものたちよ
金色の汗を流そうぜ
Beautiful Energy しなやかな けものたちよ
金色の声をあげようぜ
Beautiful Energy しなやかな けものたちよ
金色の爪を立てようぜ
11.ちんぴら
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
お茶を飲むのも 映画観るのも
恋をささやくことさえも
そこはきゅくつすぎる街
明日は信じられずに昨日もあてにできず
目の前のぬくもりに飢え お前にすがりついた
ああお腹すかした ああちんぴらは
ゆっくり眠れる 愛という名のベッドが
欲しかった
その時お前には もうひとつの愛があり
それを捨ててもやって来るとは
思いもしなかった
だから接吻も 切ない吐息も
行きずりの夢とあきらめ おぼれていったのさ
ああお腹すかした ああちんぴらは
ゆっくり眠れる 愛という名のベッドが
欲しかった
傷つけることも 傷つけられるのも
慣れていたから お前のやさしさにも
おびえていた
男と女は いつも流れ星
だからみじかく輝いては消えてゆくというのかい
ああお腹すかした ああちんぴらは
ゆっくり眠れる 愛という名のベッドが
欲しかった
お茶を飲むのも 映画観るのも
恋をささやくことさえも
きゅくつすぎる街
12.ポップコーンをほおばって
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
映画を見るならフランス映画さ
若かった頃の君と僕の想い出話しは
君が手を振りきった二十歳の時
埋もれ陽の道に すべては消えうせた
僕等は飛べない鳥じゃなかったはず
翼を広げたら きっと飛べたんだ
僕等は飛べない鳥じゃなかったはず
君は翼がある事を知って恐かったんでしょう
別れる為に君を抱きしめたんじゃない
燃えつきるほど二人 生きちゃいないじゃない
大都会 そんな痛み傷ついた街に
ほんとの君は なぜ死んでしまったの
※ポップコーンをほおばって
ポップコーンをほおばって
天使達の声に耳を傾けている※
君の最後の言葉をおとしていく
バスを追っかけて 追っかけて
僕の青い声は いつのまにか
こんなにこんなに 涸れてしまった
教会の鐘が聞こえるかい
天使の讃美歌は聞こえるかい
悲しい君と僕のさよならは
色あせた午後に 終ってしまった
(※くり返し×3)
13.地下室のメロディー
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
階段を降りると淡い光線が
命のようにまっすぐに伸びていた
地下室の酒場は人があふれ
煙草の香りと ときめきが満ちている
悲しみの数だけ乾杯はくり返され
まるで運命のそのように俺と君は恋におちた
バンドは“出逢い”というメロディー奏でながら
オールナイト 一晩中スウィングしていた
妖しい貴婦人は綺麗な少年ひきつれ
秘密の手ほどきをしている
明日をも知れない いなせなジゴロは
ポケットの愛を安売りしている
淋しい人々は虚しく祈り
俺と君はささやきのその中で泣いていた
バンドは“孤独”というメロディー奏でながら
オールナイト 翔ぶようにスウィングしていた
階段を昇るとドラマも終り
狂った夜の果て靴音が響いている
地下室の酒場はあの頃と同じ
ワインの香りと笑いが満ちている
急ぎすぎた青春に傷ついて
まるで運命のそのように君さえも去ってしまった
バンドは“別離”というメロディー奏でながら
オールナイト 悲しげにスウィングしていた
バンドは“別離”というメロディー
奏でながら
オールナイト 悲しげにスウィングしていた
14.破れたハートを売り物に
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
※破れたハートを売り物にして
愛にうえながら 一人さまよってる
破れたハートを売り物にして
うかれた街角で さまよいうたってる※
あの雲を はらい落とし
長い嵐 二人のり越えて
つきるまで 泣いたら涙ふきな
お前と行きたい 一人ぼっちじゃいたくない
(※くり返し)
燃えるよな赤い帆を上げ海を
お前をだいて 渡ってゆきたい
生きることを 素晴らしいと思いたい
お前と行きたい 一人ぼっちはいやだ
悲しみやわらげ 痛み鎮める
終わることない雨のような 愛で包みたい
雨の日も アー 風の日も
俺の愛は お前のものだから
破れたハートを売り物にして
愛にうえながら みんなさまよってる
破れたハートを売り物にして
うかれた街角で さまよいうたってる
破れたハートを売り物にして…
15.氷のくちびる
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
悲しき恋の結末に
ぬけがらのように僕は傷ついた
火遊びの果てのあれは本気の恋
指環ひとつ残し君は部屋を出ていった
抱かれてもひとつになりはしない心で
君は僕の腕の中に嘘の涙流してた
あの時君が投げすてた愛のかけら
冷めたベッドに拾い集めひとり抱けば
※今夜も 氷のくちびるが僕を奪い
ふたつの体の岸辺に
氷のくちびるが僕を奪い
波のように砕けては散る※
悲しき歌の始まりは
追憶の中の夕暮れのカフェ
白い指が灯すキャンドルライト
炎はとけ心変わりに流れていく
鏡に残したルージュの別れ言葉の影に
男にもたれたあの夜の君の姿があった
一輪ざしのこぼれたバラのように
夢のさめぎわの仕打ちはむごく
(※くり返し)
氷のくちびるが僕を奪い
ふたつの体の岸辺に
氷のくちびるが僕を奪い
波のように砕けては散る
16.ティーンエイジ・ラスト
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
Come On
誓える言葉ならあるさ つなぎとめる夢も少しなら
だからこれ以上 闇を明るく
照らせはしないと いわないで
凍てつき身動きできないのかい 若さという階段の途中で
いつかみた夢に 今むかいあい
君と逃げずにたちむかう
GO-GO Teenage Lust GO-GO 十代の熱気が
GO-GO Teenage Lust 俺をとらえて はなさない
家族とか未来は重荷かい? 描いた愛がみえぬ苛立ち
風の強さに破れた地図は
温もりそえてきみと抱く
GO-GO Teenage Lust GO-GO 十代の炎が
GO-GO Teenage Lust この胸ゆさぶり はなさない
GO-GO Teenage Lust GO-GO 十代の叫びが
GO-GO Teenage Lust 俺をとらえて はなさない
Uh No
君の涙を 俺の涙に
君の苦しみを 俺の悲しみに
火をおこすのはふたつの勇気 さびつく前にふるいたつ
夕空は赤い傷あと 地面は冷えた鉄のよう
誓いあう言葉はあるかい
つなぎとめる夢はあるのかい
GO-GO Teenage Lust GO-GO 十代のあえぎが
GO-GO Teenage Lust 体にこみあげ あつくなる
GO-GO Teenage Lust GO-GO 十代の熱気が
GO-GO Teenage Lust 俺をとらえて はなさない
No Oh Yeah…
17.港からやってきた女
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
安い酒場である晩
テーブルにうつぶせて俺は
一人で酒びたりになっちまってた
やさしかったあの頃の
お前を忘れられずに
港の酒場で飲んだくれてたのさ
凍りついたカモメたちよ
歌っておくれ
ふりしぼるようにブルースを
歌っておくれ
酒場の女が手をとって
泣かないでもいいのよって
鼻をかんでくれ抱いてくれたのさ
馬車馬のように
髪をふりみだしながら
愛せるだけ愛して疲れちまった
凍りついたカモメたちよ
歌っておくれ
ふりしぼるようにブルースを
歌っておくれ
灯りの消えた部屋で
鳴りもしない電話を見つめ
お前を俺は まだ待ってるのさ
凍りついたカモメたちよ
歌っておくれ
ふりしぼるようにブルースを
歌っておくれ
18.かりそめのスウィング
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
ジングルベルに街が うき足だった夜
人の声と車の音が飛び交ってる
ニュースは不況を喋(うた)い 街には人があふれた
そしてふらりとあいつは舞い戻ってきた
去年の今頃さ 暗い小さなフロアで
二人とぶように踊り狂った
ひきずってきた悲しみを はきだすかのように
二人とぶように踊り狂った
あいつが僕の前から 消えてしまったあの時
師走の冷たい路を 知らずに一人待ってた
首にまきつけたマフラーがなぐさみで
かじかんだ手はポケットにうずくまってた
去年の今頃さ 暗い小さなフロアで
二人とぶように踊り狂った
生きてきたむなしさを はきだすかのように
二人とぶように踊り狂った
厚い化粧の下 あれた肌にも
過ぎてきた月日がよくわかるよ
だけどそんな事は もうどうでもいい
いい人達の中であいつも僕も変わってしまった
去年の今頃さ 暗い小さなフロアで
二人とぶように踊り狂った
うかれたジングルベルを はきだすかのように
二人とぶように踊り狂った
ジングルベルに街が うき足だった夜
人の声と車の音が飛び交ってる
19.ダニーボーイに耳をふさいで
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
突然君が去った時から
始まったからっぽの日々
この街は風がいっぱい
君の香りがいっぱい
最後の手を振る雨の十字路
ふるえる背中見送った時
いつも君が唄ってた
あの歌が聞こえてきた
いつものように灯りを消して
いつものようにドアを閉ざして
君との昨日に鍵をおろした
冷たいあの日
いつか切りすぎた君の髪が
雨になって降りそそぐ
思い出という傘をやぶって
僕の肩に降りそそぐ
いるはずもない君の声が
二人生きた日を呼びおこす
すがるようにからみつく
ダニーボーイに耳をふさいで
いつものように灯りを消して
いつものようにドアを閉ざして
君との昨日に鍵をおろした
冷たいあの日
いくつかの ああ喜びと
いくつかの ああ苦しみが
街角のショーウィンドゥに
浮かんでは消えた
20.メモリー・グラス
作詞:甲斐よしひろ
作曲:甲斐よしひろ
今日も私の中に夜がきて
窓うつ雨音に耳をふさぐ
あの街角で手を振りほどき
こんな雨の中あの人はかけだしたんだ
立ちすくんだまま後も追えず
行きかう人に笑われながら
愛した痛みをかみしめて
突きささる雨の中でただ泣いていた
※メモリーグラス
裏切りと涙でこがした夜を
メモリーグラス
一杯の酒で流せるはずはないけど※
誰かが背中で想い出っていう
泣きたいほどの歌を口ずさむ
あれはとぎれた糸をたぐり寄す
そんなばかな私の細い指先
別れていく前の最後の電話
だけどあの人はもう来ない
時計台の針は私を
突きさしたまま別れに時を打つ
(※くり返し)
私の嘘もわがままも
いつも許してくれたあの人は
今日は振りむきもせず
黒い季節の中を去っていくだけ
(※くり返し)
メモリーグラス
メモリーグラス
……
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