1.帰らぬ夢
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
お手紙は 女の名前で 下さいと
書かれた文字の なつかしや
弥生祭りの 短冊に
あの娘が添えた 口紅も
ああ いまはもう 帰らぬ夢
この指が 憎いとつねった あの女(ひと)の
想いは菖蒲の 花となり
水に咲くのか 中禅寺
昔のままに 晴れるとも
ああ あの恋は 帰らぬ夢
いろいろな 苦労をのりこえ 登るのが
人生だよと いろは坂
胸に刻んだ 哀しみも
ひと冬毎に 遠くなり
ああ 涙さえ 帰らぬ夢
2.花散里
作詞:木下龍太郎
作曲:蔦将包
終わった恋の 捨て場所を
見付けるための ひとり旅
雨に駆け込む…
花散里は 隠れ里
私の運命を 見るようで
散り行く花に 貰い泣き
あなたの愛は 続いてた
気配りもっと していたら
尽くし足りなさ…
花散里は 悔やみ里
気付いた時には 吹いていた
二人の胸に すきま風
なみだの恋も 想い出の
一つに代わる 日が経てば
軒を借りてる…
花散里は 忍び里
笑顔に戻って 花の頃
たずねるつもり もういちど
3.笑いじわ
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
悲しい時にも 笑う癖
ついてる女は紺が似合う
セーラー服着た あの頃から
明るい子だねで 通ってた
また 目尻に増えてると
また 鏡に呟くの
そう 辛いことがあっても
泣いていては 何も始まらない
どっちみち おんなじ
どっちみち 人生
どっちみち この世は泣き笑い
どうせなら 悔いない
どうせなら 一生
どうせなら 陽気に笑いじわ
幾つになっても片想い
している自分が 愛しくて
心がときめく 夕暮れは
濃いめにルージュを 引いてみる
また カラスの足跡ね
また ちょっとがっかりしても
そう 若さは年じゃない
花のように 瑞々しい心
どっちみち おんなじ
どっちみち 人間
どっちみち 誰でも泣き笑い
どうせなら 女の
どうせなら 勲章
どうせなら 綺麗な笑いじわ
どうせなら 悔いない
どうせなら 一生
どうせなら ほろりと笑いじわ
4.わすれ宿
作詞:中川大三郎
作曲:船村徹
これでいいねと 宿帳に
妻とあなたは 書き入れる
窓の外 悲しげに
なく虫を 聞きながら
浴衣の胸に 指をやる
どこかさびれた この宿が
今のふたりに 似合うわね
しのび逢い もえたとて
明日は又 よその人
甘えてみたい しみじみと
あなたつかれて いるようね
同じくらいに なやんだの
ありがとう うれしいわ
心だけ くださいね
涙にふける わすれ宿
5.函館の雨はリラ色
作詞:星野哲郎
作曲:新井利昌
うれしいときも
涙がでると
おしえてくれた
あのひとと
いっしょにぬれた 朝の雨
おもいだします
大森町の
白い渚に しみとおる
ああ 函館の 函館の
雨はリラ色
またくるからと
ゆびきりしたが
鴎のように とんでった
あなたは誰と どこにいる
ひどい人ねと
ささやきかける
波止場ネオンが
目にしみる
ああ 函館の 函館の
雨のたそがれ
それでもいつか
かならず逢える
あなたの好きな 五稜郭
わたしはここで
待ってます
荒い潮路に つかれた夜は
夢に枕も ぬれるでしょ
ああ 函館の 函館の
雨はリラ色
6.ふるさと景色
作詞:原譲二
作曲:原譲二
流れ雲 ちぎれ雲 あかね雲
みつめて 泣いた あの橋で
旅立ちの空よ
想い出ほろほろ 山鳩が
とぎれとぎれの 涙声
あゝあゝ ふるさとは いいなあ 祭り唄よ
一番星 二番星 流れ星
数えて駆けた 丘の径
ふり向けば遥か
想い出きらきら 七つ星
まぶしすぎます 私には
あゝあゝ ふるさとは いいなあ 祭り唄よ
想い出くるくる 風車
浮かれ囃子の 笛太鼓
あゝあゝ ふるさとは いいなあ 祭り唄よ
7.人生つづら坂
作詞:たきのえいじ
作曲:弦哲也
ひとつ越えても その先に
続く七坂 忍ぶ坂
明日を手さぐり 爪先立てて
咲かすしあわせ 八分咲き
夢を心の 杖にして
登る人生 つづら坂
過ぎてしまえば 苦労さえ
節目 節目の 宝もの
語りきれない 身の上ばなし
胸の暦に 書いてある
人の情けに 手を借りて
登る人生 つづら坂
人の姿が 鏡なら
映る自分も また鏡
汗と涙を 肥やしに変えて
生きてはじめて 味がでる
雨が足元 濡らそうと
登る人生 つづら坂
8.居酒屋「藤乃」
作詞:里村龍一
作曲:中村典正
お客さん お一人なんですか
寒いわねぇー 熱燗つけましょうか
亀戸天神 居酒屋「藤乃」
暖簾は淡い 藤の花
飲んで下さい もう一つ
少し熱めの 情けの酒を
あのひとの田舎に 咲いていた
藤の花のれんに 染めぬいて
守ってきたのよ ただ一筋に
二十と五年 雨風に
ご免なさいね 愚痴だわね
何か話して お酒をつぐわ
北国は まだ雪あるんでしょう
ご両親どちらも元気なの
ふるさと話しを 聞かせてほしい
私も一つ いただくわ
雨が降ります 春の宵
情け下町 人好し小路
9.命くれない
作詞:吉岡治
作曲:北原じゅん
生まれる前から 結ばれていた
そんな気がする 紅の糸
だから死ぬまで ふたりは一緒
「あなた」「おまえ」 夫婦みち
命くれない 命くれない
ふたりづれ
人目をしのんで 隠れて泣いた
そんな日もある 傷もある
苦労積荷の 木の葉の舟で
「あなた」「おまえ」 あぶな川
命くれない 命くれない
ふたりづれ
なんにもいらない あなたがいれば
笑顔ひとつで 生きられる
泣く日笑う日 花咲く日まで
「あなた」「おまえ」 手をかさね
命くれない 命くれない
ふたりづれ
10.連理の枝
作詞:野村耕三
作曲:新井利昌
それが運命の 糸とは知らず
引いて惹かれて 結ばれて
歩く春秋 夫婦みち
照る日曇る日 雨の日さえも
連理の枝は そうよ
連理の枝は 花を待つ
何があっても ふたりは一緒
汗も涙も 喜こびも
ともに白髪の その日まで
そんな想いで あなたといれば
温もり色の そうね
温もり色の いのち火も
明日という日は 見えないけれど
夢を紡いで 暮したら
きっと見えるわ 虹の色
こころ二つが ひとつになって
連理の枝に そうよ
連理の枝に 花も咲く
11.矢切りの渡し
12.あなたが命
作詞:沢村友美也・原譲二
作曲:原譲二
浮雲みたいに 流されながら
消えゆく運命と 知りました
あなた あなた あなたが命
泣いたあの日は 雨でした
わざと作った 強がり顔が
お酒がにがいと ひとり言
あなた あなた あなたが命
こころ細さに 耐えてます
形ばかりの 幸福よりも
日陰に寄り添う 花でいい
あなた あなた あなたが命
ついてゆきたい あの世まで
13.人生晴れたり曇ったり
作詞:吉岡治
作曲:弦哲也
惚れて 惚れて
みんな程よく まとまったらば
人間 涙はいりません
そうはイカの塩辛などで
飲めない女が 酒を飲む
男と女 それでも惚れて
ちょっと惚れ ぐっと惚れ やめられないわ
ああ人生晴れたり曇ったり
ロマンじゃないかえ ねぇ男はん
泣いて泣いて
すがりつくのが みっともなけりゃ
一生心はいりません
鮭も川を 頑張りのぼる
女も急には 停まれない
男と女 情けの川で
ちょっと泣き わっと泣き とことん泣いて
ああ人生晴れたり曇ったり
明日もありましょ ねぇ男はん
男と女 それでも惚れて
ちょっと惚れ ぐっと惚れ やめられないわ
ああ人生晴れたり曇ったり
ロマンじゃないかえ ねぇ男はん
14.憂き世川
作詞:吉岡治
作曲:北原じゅん
昨日や今日の 夫婦じゃないわ
どこの誰より あんたがわかる
ひとりじゃ重い 重い荷物なら
一緒にわたしも 背負わせて
惚れた男は あんた!
あんたと流れる 憂き世川
身体ひとつで 始まったから
怖いものなど 今更ないわ
お酒に逃げて 逃げてどうなるの
世渡り下手でも いいじゃない
生きてゆこうよ あんた!
あんたと流れる 憂き世川
雨風しのぎ 明日を 待てば
万に一つの夢でも 叶う
相合い酒で 苦労ばなしなど
笑って話せる 日もくるわ
どこへゆこうと あんた!
あんたと流れる 憂き世川
15.長崎の夜はむらさき
作詞:古木花江
作曲:新井利昌
雨にしめった 賛美歌の
うたが流れる 浦上川よ
忘れたいのに 忘れたいのに
おもいださせる ことばかり
ああ 長崎 長崎の 夜はむらさき
誰かあなたを 見たとゆう
噂話が 泣かせる波止場
おもいこがれて おもいこがれて
待てばやせます ひがみます
ああ 長崎 長崎の 夜はなみだ
霧にうるんだ 眼鏡橋
そっとのぞけば あなたが見える
そんな気がして そんな気がして
ひとり渡れば 胸いたむ
ああ 長崎 長崎の 夜はむらさき
16.春の海
作詞:星野哲郎
作曲:新井利昌
鍋と茶碗を 揃えただけで
それを所帯と 呼ぶ頃は
何のつらかろ 逆巻く波も
たのしい苦労と 受けとめて
しぶきを浴びる 夫婦岩
(音戸の舟唄より)
エーヤーレーまことに頼りにエー
命を漕げば
夜の明けない ヤーレー 海はない
波をかき分け 出てゆく舟を
隠れ筏が じゃまをする
目には見えない 命の瀬戸を
心の目をあけ 漕ぎ抜ける
男の夢は 春の海
海に浮いても 波には染まず
空に浮いても 鳥のまま
うたう鴎の のどかさ白さ
この世の理想を うつし絵の
調べにのせる 春の琴
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