1.ありんこ
作詞:門谷憲二
作曲:山崎稔
咲くなら咲け 散るなら散れ
自分できめろ
たったひとつの生命じゃないか
わかっていてできないのが人間ならば
ありんこになって生きてもいいさ
ころげころげながら踏まれ踏まれながら
もっともっと汚れちまえよ
はぐれたありんこが雨に打たれ
重い夢のかけらをひきずる
バカだね苦しい旅は捨てて
笑っていれば楽しいものを
降るなら降れ 吹くなら吹け
手かげんするな
どうせまた来る 嵐じゃないか
やるだけやれ 死ぬまでやれ 甘ったれるな
涙なんか ひとりで流せ
街におぼれながら人を憎みながら
もっともっと壊れちまえよ
ひたすらありんこみたいに歩け
その心を誰かが待っている
また来る明日のために愛は
とまっておけよその胸の中
迷い迷いながら 叫び叫びながら
もっともっと汚れちまえよ
ひたすらありんこみたいに歩け
この思いが誰かにつたわる
もう一度かけがえのない愛に
たどりついたら錨をおろせ
2.風蕭蕭と
作詞:水木かおる
作曲:杉本真人
風蕭蕭と 吹きわたり
砂塵をまいて 夢が舞う
男ごころを かりたてる
熱い思いを 誰れに語ろう
晨に開く 花あれば
夕べに枯れる 花もある
風に嬲られ 散り急ぐ
花の涙は 誰れも知らない
風蕭蕭と 吹く時も
落葉に 罪はないものを
若い命を 道づれの
夢の償い いかにせんかな
弧愁の岸に 陽は落ちて
男は風か 逝く水か
肩でさらばを 告げながら
行くは何処ぞ 二度と還らず
行くは何処ぞ 二度と還らず
3.流氷の街
作詞:小椋佳
作曲:小椋佳
流氷の街の 片隅で
心にしみ込む 優しさは
涙おく 露草か
ひそやかな ひとよ
すまじきは恋の 戯れか
心のなごみの 華やぎも
ひとむれの つわぶきか
隠れ咲く 花よ
白くて細い 首すじの
ほつれ毛あたり 忍び寄る
別れの影を ふり払い
笑顔ばかりを 見せていた
流氷の街を 背にすれば
心にさし込む 悲しさは
ひたむきな 追い風か
散り花の 夢よ
4.彷徨人
作詞:水木かおる
作曲:杉本真人
アカシヤ花咲く街で
枯葉の舞い散る街で
かさねた出逢いの夢いくつ
風に肩おされ別れゆくならば
思い出にあたたかい
灯がともるうちに…
ルルル…ルルル…
流れゆく時の中人は旅をする
夕陽にさまよう時も
グラスを重ねる時も
心の寒さにエリ立てる
あかね雲の果て 遠く住む女は
逢うことも 見ることも
ない夢の女か
ルルル…ルルル…
流れゆく 時の中 人は旅をする
5.流浪
作詞:ちあき哲也
作曲:曽根幸明
親がいながら 孤児(みなしご)に
されて十年 東へ西へ
どこを塒(ねぐら)に かえようと
所詮無情の あゝ 風ばかり
あかの他人に もらわれて
たった七日も がまんができず
やがて家出(やさぐ)れ 泣きながら
ひとり辿った あゝ 細い道
憶い出すたび とおざかる
あの日はぐれた おふくろの顔
逢えぬ人なら それもよし
どうせ名のれる あゝ 俺じゃない
生きてきたかと 問われたら
俺は笑って うなずくだろう
流れ流れの 人生も
夜が明ければ あゝ 明日がある
6.花飾り
7.青春ばんから
作詞:ちあき哲也
作曲:杉本真人
故郷さえ忘れたおまえと俺も
背広を脱ぎすてりゃ 仇名に帰る
酔おうよ 友よ 綺羅の夜に
ああ昨日は昨日だ いいじゃないか
ばんから時代
呑みほす小さな盃に 散りばめて
ああ明日は明日だ そうじゃないか
失くした夢を
一幕一場の晴れ舞台
歌おじゃないか ああ
横惚れした聖女誰かの女房
喧嘩も懐しい 悪がき同志
酔おうよ 友よ 瑠璃に萌えて
ああ女は女だ いいじゃないか
謎々づくし
ふられたところで 憎めないやつばかり
ああ男は男だ そうじゃないか
黙っていても
しんみり心が通いあう
泣けるじゃないか ああ
ああ昨日は昨日だ いいじゃないか
ばんから時代
呑みほす小さな盃に 散りばめて
ああ男は男だ そうじゃないか
いついつまでも
おまえの傷みは 俺のもの
いかすじゃないか ああ
8.ほのあかり
9.春来川
10.雨降り花
作詞:水木かおる
作曲:杉山真人
夢ものぞみも つまずくたびに
やせて小さく なってきた
だめな俺だが 雨降り花よ
純なこころで 咲けるなら
せめて野に咲く 花でいい
好きとひと言 云えないままに
あいつ泣かせた二年前
なんで別れた雨降り花よ
今もこの血が 熱いなら
せめて野に咲く 花でいい
口に出せない 男のつらさ
じっと背中で 耐えるやつ
しみるしみるさ 雨降り花よ
友のこころに 咲けるなら
せめて野に咲く花でいい
風に吹かれて 這いずるように
俺は俺なり 生きてゆく
雨が重たい 雨降り花よ
うすい紅いろ ひと色に
せめて野に咲く 花でいい
11.ひとり
作詞:水木かおる
作曲:遠藤実
都会 裏窓 袋小路
夢を消された 他人街
いっそ泣こうか 笑おうか
胸のすきまに 霧が降る
ひとり ひとり おれもひとり
出逢い ゆきずり 別れ花
しんは酔えない 忘れ酒
薄い幸せ 細い肩
胸のすきまに 雨が降る
ひとり ひとり あいつもひとり
夜更け 靴音 石だたみ
ひとりたたずむ ガード下
背中ぬくめる 灯もうすく
胸のすきまに 風が吹く
ひとり ひとり みんなひとり
12.日暮れ坂
作詞:水木かおる
作曲:遠藤実
何んのために やすらぎに背をむけて
何んのために ひとり行く日暮れ坂
ほこりによごれた上着を肩に
出逢いと別れ 今日もかさねる
ふりむいたら なにもかも くずれ去る
ふりむかずに ひとり行く日暮れ坂
夢は遠く傷ついて たおれても
夢の重さ なげくまい 日暮れ坂
ネオンの灯りは はなやかだけど
吹きすぎてゆく 風は冷たい
風の中でひらく花 枯れる花
風に吹かれ ひとり行く 日暮れ坂
かがやき忘れた 都会の星よ
ささくれだった 人の心よ
遠い道の はてで呼ぶものはなに
遠い道を ひとり行く 日暮れ坂
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