暫存

清水アキラ 暫存歌詞
1.おやじの手

作詞:清水アキラ
作曲:清水アキラ

(セリフ)
いつの間にか「お父さん」て呼ばれてました。
いつの間にか 三人の子供の父親になっていました。
親になって初めて親の気持ちが分かるって
本当ですね。
寝たきりだったうちの父がある日「俺は病院じゃ嫌だ。
家に帰りたい」そう言いましたら
うちの母が目頭を押さえながら
「お父さん 病院にいないと保険の五千円はおりないよ」
親孝行 したい時には 親はなし。

雨が雪に変わった三月
行き先もわからない切符持たされて
親父は死んだ
みんな泣いた狂ったように
ひとり穏やかな親父の姿見て
お婆ちゃんも泣いてた
顔しわくちゃにして泣いてた
二度とさわれぬ親父の手を
そっと握ってみる
細くて冷たい 勣かない手を

目を腫らしながらお袋は言った
これでお父ちゃんも楽になれると
流す涙 涸れてた
きっとどこかで生きているような気がして
必ず帰ってくるような気がして
たまらない気持ちだ
死んでなんかいないんだ
二度とさわれぬ親父の手を
じっと握っている
子供の時のように 殴ってくれ
二度とさわれぬ親父の手を
じっと握っている
細くて冷たい 動かない手を