1.宿六
作詞:長山たかのり
作曲:朝月廣臣
ジャンと半鐘が 鳴りだしゃポンと
飛んで出たきり 鉄砲玉
纏持ちでも あるまいものを
しっぽつけない 野次馬さ
え〜ぇ え〜ぇ
なんと なんとしょ お月さん
うちの宿六 叱っておくれ
遊び疲れりゃ 私の膝で
子供みたいに 眠る人
酒に目がない 女にゃ早い
浮き世極楽 夢トンビ
妬いたそばから 冷めずに妬かす
粋で鯔背で いい男
え〜ぇ え〜ぇ
なんと なんとしょ 辰巳町
うちの宿六 返しておくれ
惚れた弱みの 押し掛け女房
祭り囃子に つい浮かれ
縁は異なもの 聞くだけ野暮よ
私ひとりが わかりゃいい
え〜ぇ え〜ぇ
なんと なんとしょ お月さん
うちの宿六 守っておくれ
顔で笑って 心でじれて
嘘の数だけ つねりたい
2.これからも夫婦道
作詞:明尾美歩
作曲:西伸和
惚れたお前の その笑顔
俺の薬や 言うあんた
おだて上手の 誉め上手
出来た女房や ないけれど
いたわりおうて これからも
ついて行きます めおと道
夢はまだまだ これからや
俺を信じて 来いと言う
心つくして 愛つくし
強い味方や ないけれど
いたわりおうて これからも
苦労かき分け めおと道
なんのかんのと 頑張り屋
俺の自慢や 言うあんた
明日の命の 愛ことば
支え上手や ないけれど
いたわりおうて これからも
愛情かわして めおと道
3.深仲酒
作詞:水木れいじ
作曲:中村典正
夢の一文字 心の傘に
我慢くらべの 二十年
いろいろあったわ ありました…
演歌人生 振りむきながら
あなたとしみじみ 深仲酒(ふかなさけ)
*酒は飲め飲め 飲むならば
惚れた同士で さしむかい*
無くて七癖 浮気の虫を
封じきれずに 泣いた夜
いろいろあったわ ありました…
あの手この手の やりくり所帯
あなたに尽くした 深仲酒(ふかなさけ)
人は道づれ 憂き世は情
笑うふたりに 春が来る
いろいろあったわ ありました…
惚れてより添い 次の世までも
あなたと酔いたい 深仲酒(ふかなさけ)
(*くり返し)
4.おしどり船唄
作詞:水木れいじ
作曲:中村典正
この舟で もひとつ荒波を越えたなら
倖せつなぐ 岸がある
おしどり船唄
ギッチラ ギッチラ ギッチラコ
あなた水先 舵とる私
惚れて旅ゆく エー 情け川
両親を 泣かせて捨てた故郷は
あやめの花の 咲く頃か
おしどり船唄
ギッチラ ギッチラ ギッチラコ
詫びる心を 便りの筆を
せめて濡らすな エー 春の雨
人の世の さだめに負けず添いとげる
浮草だって 意地もある
おしどり船唄
ギッチラ ギッチラ ギッチラコ
あなたごらんと 指さす夜空に
いのち輝け エー 夫婦星
5.望郷ひえつき節
作詞:志賀大介
作曲:原譲二
親にもらった 躰を泣かす
そんな不幸な 便りは出せぬ
旅の情けに 濡れるたび
遠いふるさと 思い出す
庭の山椒(さんしゅ)の木
鳴る鈴かけてよヨォーホイー
かけて 望郷ひえつき節よ
雨に打たれて 山椒(さんしゅ)が匂う
風に吹かれて かぼすが匂う
何を見たって ふるさとへ
憶いつながる ものばかり
とうに終わった あの日の恋が
なんで今さら 心に疼く
みつき先には あの人が
嫁をもらうと 言う噂
せめて一節
祝い唄 唄おうよヨォーホイ
唄う 望郷ひえつき節よ
昼夜十日の 窯焚き終えて
眠気覚ましの 冷酒(ひや)を飲む
生まれ育った 伊部(いんべ)の里で
腕を磨いた 轆轤技(ろくろわざ)
陶芸人生 あゝ 俺の道
土の良し悪しゃ 舐めたら判る
それで駄目なら 咬んでみろ
藁を絡めた 緋襷(ひだすき)模様
肌を刺すよな 紅の色
陶芸人生 あゝ 俺の道
6.紅葉坂
作詞:里村龍一
作曲:岡千秋
忘れた事など 一日もない
今は返らぬ ひとだけど
生みの親より 深い愛
私にかけて くれた母(ひと)
ごめん ごめんね
たったひとつの 恩返し
出来ずじまいの 紅葉坂
春夏秋冬 季節は変わり
しぐれ身にしむ 神無月
ひとめ逢いたい こんな夜は
おもかげ酒に なみだ唄
ごめん ごめんね
紅く燃えつつ 枯れていく
おんな命火 紅葉坂
他人(ひと)の心配 ばかりして
静かにいつも 笑ってた
ごめん ごめんね
負けちゃ駄目よと 言う声が
風に聞こえる 紅葉坂
7.母恋だより
作詞:たきのえいじ
作曲:原譲二
忘れられない 背中のぬくみ
思い出させる 母の文字
赤い夕焼け 沁みる日は
遠いふるさと 近くなる
せめて唄おか あの唄を
桜 山吹 風船かずら
秋の紅葉で 冬が来る
何も心配 いらないと
心配りの この手紙
読めば涙が またにじむ
歳を重ねて しみじみ判る
人の情けと 母ごころ
逢いに行きたい 帰りたい
たとえ一泊二日でも
せめて笑顔を 手土産に
あすは山越え どこまで行こか
今じゃなつかし ふるさとへ
8.湯布院しぐれ
9.大阪なさけ
作詞:水木れいじ
作曲:石中仁人
酒にのまれて わたしを泣かす
そんな人でも 好きは好き
あんたが命や 大阪なさけ…
阿呆と言わりょが 芯から惚れて
苦労買います 浪花のおんな
せまい店でも 道頓堀川端に
いつか出そうと 云った人
あんたが命や 大阪なさけ…
吹けば消えそな ちいさな夢を
意地で支える 浪花のおんな
水の都の 人情小路
ここがふるさと 恋ねぐら
あんたが命や 大阪なさけ…
笑顔千両で 小春のように
生きてゆきたい 浪花のおんな
10.よりそい坂
作詞:里村龍一
作曲:岡千秋
一に一たしゃ 二になるけれど
思いどおりに ならないわ 夢勘定
情けひとすじ 涙が重い
しんどいねって 言いながら
顔を見合せ 越えてゆく
よりそい坂は ふたり坂
道をひとすじ 違っただけで
憂き世からくり 浮き沈み かわり独楽
夜が明けなきゃ 見えない明日
むずかしいねって 言いながら
肩の糸くず そっととる
よりそい坂は 情け坂
泣いた昔を 笑って言える
そんな日も来る 生きていりゃ 生きていりゃ
夢は信じりゃ いつかは叶う
がんばりましょうと 言いながら
押して押されて 越えてゆく
よりそい坂は あした坂
11.演歌みたいな人生だけど
作詞:鳥井実
作曲:西つよし
男だまって 酒のむ夜は
なにも聞くなと 云うあんた
演歌みたいな 人生だけど
ついて来るかと 歌い出す
桜咲く頃
待ち人来るとヨー
宮のみくじも
ヨーホエー
吉と出た
浪花節だと
笑った奴に
解るもんかよ
義理人情
演歌みたいな 男だけれど
いつか花咲く 夢がある
旅の疲れを 寄り添いながら
羽根を休める 渡り鳥
演歌みたいな ふたりだけれど
夢を積荷に 舟を出す
12.恋は女の花舞台
13.夢追情話
作詞:たきのえいじ
作曲:原譲二
寒くないかと 上着を脱いで
肩を気遣う 熱い指
路地の屋台が 仮の宿
夫婦ちぎりの さし向かい
夢追い浮き草 あ〜 あなたとふたりづれ
涙もろくて 世渡り下手で
我慢強さが 隠し味
そんなあなたに 惚れぬいて
交わすお酒の ほろ苦さ
夢追い七坂 あ〜 今夜もふたりづれ
目と目合わせる その目の中に
明日という日が 書いてある
幸い時には ねぇあなた
せめてさせてね 後押しを
夢追い浮き草 あ〜 あなたとふたりづれ
14.おんな無法松
作詞:島田邦博
作曲:浜田末則
女だてらに 両肌ぬいで
叩く太鼓の 意気のよさ
小倉生まれの 松五郎さんの
向こう張っての 撥さばき
誰が呼んだか 名付けたか
その名も女 おんな無法松
惚れた腫れたの 色恋沙汰は
巻いた晒しの 中にある
怒涛さかまく 玄海灘の
波にこの身が 砕けても
燃えて生きたい ひとすじに
その名も女 おんな無法松
こころ一途に 命を賭けて
辛い修業に 耐えてきた
夢を咲かせる 桧の舞台
出世太鼓の 出番がきた
腕もちぎれと 乱れ打ち
その名も女 おんな無法松
15.玄界一代
作詞:水木れいじ
作曲:中村典正
(セリフ)生まれてくるのも独りなら
散ってゆくのもまた独り
さあ この道あけて もらいましょうか
あぶく銭より 天下を取ると
手かぎ片手に 切る啖呵
波も荒くれ 若松みなと…
玄界一代 命を張った
男鉄火の こころ意気
雪の素肌に 緋牡丹彫って
操たて帯 たて結び
そんなお前に 惚れたも昔…
玄界一代 片割れ月に
涙こらえて わかれ酒
死んでゆく時ァ 誰でもひとり
夢の波間よ この浮き世
愚痴は言うまい 男じゃないか…
玄界一代 泣く子も黙る
歌に名高い 花と竜
16.二度惚れ酒
作詞:水木れいじ
作曲:中村典正
肩が濡れてる 冷たかないか
もっと寄りなよ 俺のそば
今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…
誰に気がねが あるじゃなし
命かさねた ふたりなら
雨の屋台の 三々九度が
苦労はじめの 露地ぐらし
今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…
どこに取得の ない俺を
おまえ男に してくれた
ついて行けたら 御の字ですと
ホロリ目がしら 染める奴
今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…
おまえいりゃこそ 憂き世坂
明日も嵐を 越えてゆく
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