森進一ベスト

森進一 森進一ベスト歌詞
1.波止場

作詞:梁田美和・麻こよみ
作曲:森進一

女心を 引き裂いて
汽笛ひと声 泣く波止場
死ぬより哀しい 別れが来ると
知らずにいたのよ ばかでした
ああ ああ 行かないで
私を残して 船が行く

恋の脆(もろ)さを 知りながら
今度こそはと 信じたの
あなたの吐息の 波間に揺れた
あの日の幸せ 返してよ
ああ ああ 愛しても
男は気まぐれ 別れ船

あんな男と 言われても
思いきれない 憎めない
あなたの身代(かわ)りに なる人なんて
この世のどこにも いないのよ
ああ ああ 連れてって
私を泣かせて 船が行く


2.新宿・みなと町

作詞:麻生香太郎
作曲:西谷翔

新宿はみなと町
はぐれ者たちが 生きる辛さ
忘れて酒をくみかわす町
人を押しのけて生きてゆくより
安い酒に酔いたいね
新宿… 新宿… 新宿みなと町

新宿はみなと町
心焼き尽(つく)し 背中まるめ
見果てぬ夢を語りつぐ町
誰もさみしさが苦いのだろう
俺に似てるやつばかり
新宿… 新宿… 新宿みなと町

新宿はみなと町
旅に出たやつも 流れ者も
いつかはふらり舞いもどる町
生きて行くことは上手(うま)くなくても
どこか優しい仲間たち
新宿… 新宿… 新宿みなと町


3.恋月夜

作詞:麻生香太郎
作曲:西谷翔

あんたの匂いが 恋しいよ
飾りもなんにもいらないよ
ひとりじゃ寒かろ つらかろうと
やさしい声が聞きたいよ
どこでどうしていたなんて いいよ
そうさ 戻ってくれりゃいいよ
あんたにはじめて 抱かれたあの夜に
ぼっち ぼっち 帰りたい
おんな恋月夜

終電あとの 踏切りは
女が越えるにゃ 寒すぎる
誰かにそっと 上着など
かけてほしい 夜空だよ
どこでどうしていたなんて いいよ
そうさ 顔だけ見れりゃいいよ
まつげをふるわせ 抱かれたあの夜に
ぼっち ぼっち 帰りたい
おんな恋月夜

心じゃとうに 別れても
身体があんたを呼んでるよ
女は悲しい 生きものさ
うそでも 夢に酔いたいよ
どこでどうしていたなんて いいよ
そうさ 包んでくれりゃいいよ
あんたにはじめて 抱かれたあの夜に
ぼっち ぼっち 帰りたい
おんな恋月夜


4.命あたえて

作詞:川内康範
作曲:猪俣公章

はなれていました 長いこと
おんなひとり寝 眠られず
息ずく 乳房抱きしめながら
なおさら 寂しい わたしの愛に
誰か 誰か 誰かお願い 命あたえて

忘れてしまったわけじゃない
愛のぬくもり 欲しいけど
体が燃える 心が冷える
傷つきすぎた わたしの愛に
誰か 誰か 誰かお願い 命あたえて

はなれていました 長いこと
声をこらえる よろこびに
とろけるほどの よろこびに
身悶えしたい わたしの愛に
誰か 誰か 誰かお願い 命あたえて


5.冬のリヴィエラ

作詞:松本隆
作曲:大瀧詠一

彼女(あいつ)によろしく伝えてくれよ
今ならホテルで寝ているはずさ
泣いたら窓辺のラジオをつけて
陽気な唄でも聞かせてやれよ

アメリカの貨物船が
桟橋で待ってるよ

冬のリヴィエラ 男って奴は
港を出てゆく船のようだね
哀しければ 哀しいほど
黙りこむもんだね

彼女(あいつ)は俺には過ぎた女さ
別れの気配をちゃんと読んでて
上手にかくした旅行鞄に
外した指輪と酒の小壜さ

やさしさが霧のように
シュロの樹を濡らしてる

冬のリヴィエラ 人生って奴は
思い通りにならないものさ
愛しければ 愛しいほど
背中合わせになる

皮のコートのボタンひとつ
とれかけて サマにならない

冬のリヴィエラ 男って奴は
港を出てゆく船のようだね
哀しければ 哀しいほど
黙りこむもんだね


6.昭和流れうた

作詞:いではく
作曲:遠藤実

昭和流れうた 心にしみる
酒に酔う時 あなたがうかぶ
どうして どうして 忘れさせない
苦しむだけね わたしの愛は
今度は男に生れてきたい

昭和流れうた 女の涙
恋の苦しみ 死ぬよりつらい
なんども なんども あなたの胸に
抱かれた夢で 枕がぬれる
今度は男に 生れてきたい

昭和流れうた どなたが唄う
あなた恋しい 流しのギター
どんなに どんなに うらんでみても
いとしさすぐに こみあげ泣ける
今度は男に 生れてきたい


7.ゆうすげの恋

作詞:中山大三郎
作曲:中山大三郎

ゆうすげは 淡い黄色よ
夜に咲き 朝に散る花
あなたは夜更けに来て 朝帰る
その度別れの匂いをおいてゆく
さよならは 言わないで

初めての 恋じゃないけど
あなたには 命がけなの
やさしさだけ欲しいと 言わないわ
あなたと一緒に歩いてゆきたいの
この思い わかってよ

山陰に 咲いて散りゆく
ゆうすげも 命ある花
あなたがただひとつの夢なのよ
すべてを投げ出しつくしてみたいのよ
いつまでも どこまでも


8.京都去りがたし

作詞:売野雅勇
作曲:森進一

比叡(ひえい)おろしの吹く夕暮れは
仕方ないほど あゝ淋しくて
ヒュルル ヒュルルと背中で泣いて
哀しい人のささやきになる

貧(まず)しい女やから
あなた待つしかよう知らん
京都 京都 あゝゝ去りがたし

祇園祭の宵山(よいやま)の夜
切ない鉦(かね)を素肌で聞いた
涙集めた時の川面(かわも)を
浴衣(ゆかた)の帯が流されてゆく

淋しい女やから
憎むことなどようできん
京都 京都 あゝゝ去りがたし

心変りがないでもないと
さんねん坂の部屋で待ちます
ヒュルル ヒュルルと凍(こご)えた風が
春の遠さを告げて哀しい

貧しい女やから
思い出だけで温かい
京都 京都 あゝゝ去りがたし


9.わるいひと

作詞:久仁京介
作曲:森進一

死ぬか生きるか 迷うよな
恋がしたくて あなたに惚れた
はなれられない わるいひと
わたし抱いてた 燃える手で
誰を抱いてる 今夜のあなた

身の上話を ながながと
話す女は 不幸なものよ
決めてください わるいひと
死ねと云うなら 死にもする
待てというなら 待ちますあなた

二年暮らせば 五年もつ
誰が云ったか 気休め文句
あとをひくのよ わるいひと
夢とお酒と 燃える手で
墜ちていきたい 今夜もあなた


10.女心

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

たった一度の わたしの恋を
あなたは冷たく 捨てるのね
おまえにしあわせ あげるといって
この肩を この肩を 抱いたひと
女を泣かせる あなたが憎い

別れちゃいやよと すがってみても
あなたの背中は もう他人
着物姿が 似合うといって
抱きしめて 抱きしめて くれたひと
愛していました あなたは嘘つき

恋のなみだを お酒でうすめ
飲んでもこころは だませない
女のよろこび おしえてくれた
わかれても わかれても 好きなひと
忘れられない あなたに逢いたい


11.昭和最後の秋のこと

作詞:阿久悠
作曲:阿久悠

貧しさも つらくない
四畳半にも 夢がある
嘘をつかない 約束で
肌を寄せあう 二人なら
死にましょうか 生きましょうか
生きましょう 生きましょう
たがいに めぐり逢えただけ
この世の神に 感謝して

昭和最後の秋のこと
雨にうたれる彼岸花
ふるえる愛が ふるえる愛がまだあった

飢えた日を 忘れない
痩せて目だけを 光らせた
そんな時代の 子であれば
心だけでも 満たしたい
死にましょうか 生きましょうか
生きましょう 生きましょう
笑えることが ある限り
値打があると 信じつつ

昭和最後の秋のこと
時に晴れ間が ひろがって
まぶしい恋が まぶしい恋がまだあった

昭和最後の秋のこと
山の紅葉に 照り映えて
色づく夢が 色づく夢がまだあった
ふるえる愛が ふるえる愛がまだあった


12.狼たちの遠吠え

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ささやかな うぬぼれに酔いしれ
しあわせの群れからはぐれても
俺は過去を素直に受け入れ
つつましく我が道 旅に出る

赤い山並の上に
青白い三日月がかかる
くたびれきった月の砂漠を
トットッと行く

荒れ果て尽きた大地に突っ立ち
この一本道どこへ流れ続くのか?
ふと聞こえる 狼たちの悲しき遠吠え

銀色の牙をむき
雨を刺し 風を打ち
焼け焦げた魂を
引き裂いても

淋しくて 会いたくて
耐えきれず 泣きながら
そして人は明日へ歩くのだ

君に聞こえるかな
すきとおる瞳に届くかな
希望が西の果てに沈んでも
ありったけの命で叫ぼう

今こそ叫んでみよう
大切な人の名を叫ぼう
胸の高鳴りさえぎらないで
一番大切な人の名を叫ぼう

荒れ果て尽きた大地に突っ立ち
この一本道どこへ流れ続くのか?
ふと聞こえる 狼たちの悲しき遠吠え

銀色の牙が折れ
雨がやみ 風がやみ
焼け焦げた太陽が
昇り来る頃

苦しくて 耐えきれず
泣きながら 駆け上がれ
そして人は名もなき小さな花咲かせる

銀色の牙が折れ
雨がやみ 風がやみ
焼け焦げた太陽が
昇り来る頃

苦しくて 耐えきれず
泣きながら 駆け上がれ
そして人は名もなき小さな花咲かせる


13.たずねて小樽

作詞:土田有紀
作曲:大谷明裕

泣くなと言えば 尚更泣いて
夜の坂道 消えた影
遠く千切(ちぎ)れる 霧笛さえ
お前のあの日の 声になる…
アカシヤの アカシヤの 花に聞きたい夢のあと
旅の小樽は 霧が胸にふる

古びた酒場 運河のほとり
風のうわさが 知りたくて
グラス持つ手の この指が
お前の涙を 拭きたがる…
アカシヤの アカシヤの 花と飲みたい夜明けまで
窓の向こうは 白い霧の街

若さの奢(おご)り 間違いばかり
詫びて許せる 過去じゃない
俺はいつでも ここにいる
苦労はするなよ もう二度と…
アカシヤの アカシヤの 花に祈ろう倖せを
旅の小樽は 霧が雨になる


14.女の恋

作詞:麻こよみ
作曲:金田一郎

あなたの匂いが 素肌にしみて
離れない あなたと私 何があろうとも
恋の深みを さまよいながら
燃えて 燃えて…散らした紅(べに)のあと

やさしいあなたの 吐息が熱い
かまわない あなたとならば 命かけた恋
つらい噂に 震える体
泣いて 泣いて…どこまで闇の中

あなたの腕に この身を寄せて
夢ならば 夢でもいいの 今はこのままで
抱いて下さい 心もぬれる
ふたり ふたり…きのうに戻れない


15.北の螢

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

山が泣く 風が泣く
少し遅れて 雪が泣く
女 いつ泣く 灯影(ほかげ)が揺れて
白い躰(からだ)がとける頃

もしも 私が死んだなら
胸の乳房をつき破り
赤い螢が翔(と)ぶでしょう

ホーホー 螢 翔んで行け
恋しい男の胸へ行け
ホーホー 螢 翔んで行け
怨(うら)みを忘れて 燃えて行け

雪が舞う 鳥が舞う
一つはぐれて 夢が舞う
女 いつ舞う 思いをとげて
赤いいのちがつきる時

たとえ 遠くにはなれても
肌の匂いを追いながら
恋の螢が翔ぶでしょう

ホーホー 螢 翔んで行け
恋しい男の胸へ行け
ホーホー 螢 翔んで行け
怨みを忘れて 燃えて行け

ホーホー 螢 翔んで行け
恋しい男の胸へ行け
ホーホー 螢 翔んで行け
怨みを忘れて 燃えて行け