十二月

斉藤和義 十二月歌詞
1.tokyo blues

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

吸いすぎたタバコみたい むせるような毎日
たまにゃ札束でも 落っこちてないかな
今朝も井の頭通り Bike Bon Bo Bo Boon!
環八越えたあたりで すでに10分の遅刻

“キュッ”と締まったウエストのおネエちゃんが横切る
鼻の下のばしたオヤジと一緒に眺めてる
いつも指くわえたままで慢性の欲求不満
神様 ねぇ仏様 出てこい!KISSくれてやる!

早いもんだなこの街に来てあっという間に2年半
割れんばかりの夢詰めこんだ
風船はしぼみっぱなし oh-!

夜空の雲みたい この俺の存在
あってもなくてもいいなら 風よどっか連れてって…

今日も込みっぱなしの首都高 これじゃ何時に着くことやら
まァいいさどうせ帰ったところで
飲んでくだまいて寝るだけ NO NO NO
噛みすぎたガムみたい 味もそっけもない
時計は回り続ける 俺にゃとても止められない
俺にゃとても止められない!
俺にゃとてもとても止められない!!


2.Hey! Mr.Angryman

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

Hey Hey Hey Mr. Angryman 聞かせておくれよ
僕をふるわせる歌を
Hey Hey Hey Mr. Angryman
空腹の声を早く聞かせてよ

途中で休んでもいいから
途中で間違ってもいいから
世界中響きわたるように
ケセラセラララっと顔を上げて高らかに

Hey Hey Hey Mr. Angryman 聞かせておくれよ
気持ちふるわせる歌を
Hey Hey Hey Mr. Angryman
空腹の声を早く聞かせて

「邪悪な人を見抜くには
じっくりと声を聞いてごらん
自慢する時の声と 自信のない時の声は同じ
取り引きする時の声と 嘘つく時は同じ」

僕にはアレもコレもある
でも手に入れたら用はない
走ってばかりの心と
座ってばかりの腰に効く歌を唄って

Hey Hey Hey Mr. Angryman 聞かせておくれよ
僕をふるわせる歌を
Hey Hey Hey Mr. Angryman
空腹の声をもっと聞かせて
手紙を読むように 音を見るように 君の声を聞いているよ
だから Mr. Angryman 空腹の声を
思い出させてよ


3.空に星が綺麗

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

口笛吹いて歩こう 肩落としてる友よ
いろんな事があるけど 空には星が綺麗
懐かしいあの公園にちょっと行ってみようか?
最近忘れてること なんか思い出すかも

あの頃の僕らには 守るものなどなくて
夢ばかりこぼしては いつも暇を持て余してたね

口笛吹いて歩こう 肩落としてる僕よ
遠くで誰かのギター ゆっくりと空へ行く

今も心の奥でざわつく あの気持ちは変わっていない でも…

あの頃の僕ら今 人に頭を下げて
笑ってはいるけれど 目に見えない涙こぼれるね

口笛吹いて歩こう 肩落としてる友よ
誰も悪くはないさ きっとそういうもんさ
口笛吹いて歩こう 空には星が綺麗


4.郷愁

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

夕暮れが肩落とす駅に立って
あの空を あの空を ずっと見てる
それぞれの幻想を乗せて 欲望を乗せて
電車は走る 電車は走る

少しずつ 何もかも 怖くなった
帰りたい 帰れない 「君もそうだろ?」
もう 行かなくちゃ
あの日の空が泣いている

「こんなはずじゃなかった」なんて
今だって言わないけど…

それでもちっょと 分かるのさちょっと
あの日 君が泣いてた気持ち

あの空に あの空に ビルが立って
夕暮れが またひとつ 影を落とす
それでも僕はここに居るのさ
他の誰かじゃない

幻想を乗せて電車は走る
涙を乗せて電車は走る
僕を乗せて電車は走る


5.彼女

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

屋上に寝そべって 月と話をしてた
もうすぐよく見えるよ 夕暮れに囁いた
君に聞きたい事が 一つあるけどいいかい?
「今も彼女が好きだ…」 ねぇ、君はどう思う?

毎日ため息ばかり ついて暮らしてた
気付かなかった 彼女涙してた事
君のようにやさしく 照らしてあげてたら
まだ僕のそばに居たかなぁ

少し寒くなったね 上着を取ってくるよ
さっき買ったばかりの ワインも一緒に

僕には聞こえない あの日のさよならが 聞こえない

毎日ため息ばかり ついて暮らしてた
気付けなかった 彼女涙してた事
君のようにやさしく 照らしてあげてたら
まだ僕の胸に居たかなぁ

少ししゃべりすぎたね 君も少し紅いね
屋上の片隅で 想い出が揺れてる

もうすぐ夜が明けるよ 君も消えてしまうね
今夜は楽しい事 話せたらいいね…


6.君が百回嘘ついても

作詞:KAZUYOSHI SAITO
作曲:KAZUYOSHI SAITO

君が百回嘘ついても 本当にはならない
君が百回嘘ついても あいつにはかなわない
君が百回嘘ついても 別人にはなれない
君が百回嘘ついても あいつにはバレてる
君が百回嘘ついても 君は君のままさ
君が百回嘘ついても 本物にはならない
君が百回嘘ついても 僕は僕のままさ
君が百回嘘ついても 嘘は嘘のままさ
君が百回嘘ついても 誰のこともダマせない
君が百回嘘ついても お金にもならない
君が百回嘘ついても 感動などしないし
君が百回嘘ついても 尊敬なんか出来ない
君が百回嘘ついても 本能には勝てない
君が百回嘘ついても 煩悩には勝てない
君が百回嘘ついても 本当にはならない

君が百回嘘ついても 不安はなくなりゃしないさ


7.歌うたいのバラッド

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

嗚呼 唄うことは難しいことじゃない
ただ声に身をまかせ 頭の中をからっぽにするだけ
嗚呼 目を閉じれば 胸の中に映る
懐かしい思い出や あなたとの毎日

本当のことは歌の中にある
いつもなら照れくさくて言えないことも

今日だってあなたを思いながら 歌うたいは唄うよ
ずっと言えなかった言葉がある 短いから聞いておくれ
「愛してる」

嗚呼 唄うことは難しいことじゃない
その胸の目隠しを そっと外せばいい

空に浮かんでる言葉をつかんで
メロディを乗せた雲で旅に出かける

情熱の彼方に何がある? 気になるから行こうよ
窓の外には北風が
腕組みするビルの影に吹くけれど

ぼくらを乗せて メロディは続く…

今日だってあなたを思いながら 歌うたいは唄うよ
どうやってあなたに伝えよう 雨の夜も 冬の朝も そばにいて
ハッピーエンドの映画を今 イメージして唄うよ
こんなに素敵な言葉がある 短いけど聞いておくれよ
「愛してる」


8.引っ越し

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

住み慣れた この街も この部屋も さよならだ
積み上げたダンボールは あの時より ずっと増えた
真っ白だった壁紙も いつの間にか汚れたな

最初君が来た夜 何もないこの部屋は
君が笑うだけで 穏やかな海にもなった

また1つふたを閉じて 引き出しを開けてみた
なつかしいダイアリーには あの時の僕がいた
次のページめくるたび 今はいない僕がいる

最初君が来た夜 とても大事なキスして
手のとどく天井が 透き通る空にもなった
君はどうしてるだろう…

あぁ あんなに笑った日々を まだあれから僕は知らない
ねえ 今君はどうしているの? 大きな街の風が吹くけど
どぅ 君は大丈夫? ねぇ 僕は大丈夫?

住み慣れた この街も この部屋も さよならだ
積み上げた ダンボールは 捨てたくても 捨てられない
真っ白だった壁紙も 汚れたな 汚れたね…

最初君が来た夜 何もないこの部屋は
君が笑うだけで 穏やかな海にもなった

最初君が来た夜 とても大事なキスして
うまく言えないけれど 大切にしようと思った

最後の夜の部屋で ベッドにもぐり込んでも
なかなか寝つけずに 君の事ばかり考えた


9.月影

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

今夜夢のバスに揺られている 街はまだ眠る
晴れた夜に輝く月 どこまでもついてくる
十年前にもしもちょっと行けるのなら 何をしようかな
あの懐かしい 街に出かけ 月の影をめざして

気がつけば ほら、あの時の匂いがする
見覚えのある 石を蹴飛ばして夢見てる少年

晴れた夜には誰の後ろにも 月はついてくる
変わったもの 変わらないもの すべては胸の中に

回り続ける季節のない毎日も
振り向けば ほら、月の影は今 僕らの街の上

僕は夢のバスに揺られている 街も動き出す
ターミナルでUターンして 月の影をめざして
君の眠る街まで 伺気なく首肯いて


10.FIRE DOG

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義・石坂和弘

壁かけテレビに映っているのは 喉から手が出るDog Food
鎖を噛み切れ! 首輪を振り払え! 今すぐここから飛び込め!

FIRE DOG BABY!!
FIRE DOG BABY!!

テレビの中からあなたを覗けば あわてて優しい顔する
嫌だと吠えても 今さら遅いぜ 怯えるあなたは惨めだ

FIRE DOG BABY!!
FIRE DOG BABY!!

この世界は素敵 誰も僕を縛らない!

テレビの中からあなたを覗けば 毎日溜め息吐いてる
鎖を噛み切れ! 首輪を振り払え!
あなたもこっちに来ないか?

FIRE DOG BABY!!
FIRE DOG BABY!!
FIRE DOG BABY!!
FIRE DOG BABY!!


11.僕の踵はなかなか減らない

作詞:KAZUYOSHI SAITO
作曲:KAZUYOSHI SAITO

思い詰めたように顔を上げれば
遂に待ちわびた休息が転がる
他には何もいらない
もしや君も

木陰で寝てる老人の目には
二匹のハエが手を擦り合わせてる
誰か名付けてくれないか
この憎しみに

昼間になれば精神は安定
発展途上の動物園だ
東京には冬がないという
知らない人に連いて行かないで
例えクリスマスイヴでも

カラカラ頭 皺が足りないから
頭カラカラ 知ってしまったから
喉もカラカラ レモン搾ったから
僕の踵はなかなか減らない

想像の中では当たり前でしょう
想像通りで当たり前でしょう
アレも コレも ソレも ゼンブ
もしや君も

大袈裟な涙で歌っても
君は騙されない
一切合切束になって
留まる処を知らないのなら
満身創痍でよちよち歩け

うだうだ しのごの みなまで言うな
それでも何かが足りないような
議論は外人さんに任せて
日本人だろ目で話したまえ
発展途上の動物園だ
僕の踵はなかなか減らない


12.ソファ

作詞:斉藤和義
作曲:斉藤和義

そんなこんなで結局また同じ
元いたところに立っている
なんだかんだで結局また同じ
元いたところに立っている

今日と昨日の区別もつかない
そんな日々だな 嗚呼
次の悪魔がもぞもぞと頭を上げて
やっつけるはずが 握手して

まるで秋の枯れ葉のように
カサカサの羽根が またひとつ…
重い鉛を海に沈めて
やっと睡魔がやって来る

目の前の欲しいもの
忘れてる捨てるもの

今はただ 君の言う通り
君の言う通り夜は更ける

街はデータのスモッグだらけ
あっちもこっちも右も左も
脱皮できない蛇が死んでも
それはそれ これはこれ 夢は夢

馬鹿な事件を馬鹿が真似して
馬鹿が次々大袈裟にする
僕はといえばずっとソファで
そんな興味のない知識を見る

目の前の欲しいもの
忘れてる捨てるもの

今はただ 君の言う通り
君の言う通り夜は更ける

君はといえばずっとキッチンで
おいしいコーヒーを煎れることに夢中
僕はといえばずっとソファで
潜ってもいない海に潜る

何をそんなに知りたがってるの?
何をそんなに知りたがってるの?
それが何だか分からないなら
公園のベンチに聞いてごらん

ペットボトルを首から下げて
買ったばかりの自転車で
洒落たブティックのすぐ隣は
キンコンカンコン鉄工所
前の車が何度もハザード出して
それじゃいつが本当かわからない

目の前の欲しいもの
忘れてる捨てるもの

今はただ 君の言う通り
それが本当の幸せなのかも

そんなこんなで結局また同じ
元いたところに立っている
なんだかんだで結局また同じ
元いたところに立っている
今はただ 君の言う通り
それが本当の幸せなのかも