1.織江の唄
作詞:五木寛之
作曲:山崎ハコ
遠賀川 土手の向こうにボタ山の
三つ並んで見えとらす
信ちゃん 信介しゃん
うちはあんたに逢いとうて
カラス峠ば 越えて来た
そやけん
逢うてくれんね 信介しゃん
すぐに田川に 帰るけん
織江も大人に なりました
月見草 いいえそげんな花じゃなか
あれはセイタカアワダチソウ
信ちゃん 信介しゃん
うちは一人になりました
明日は 小倉の夜の蝶
そやけん
抱いてくれんね 信介しゃん
どうせ汚れて しまうけん
織江も大人に なりました
香春岳 バスの窓から中学の
屋根も涙でぼやけとる
信ちゃん 信介しゃん
うちはあんたが好きやった
ばってんお金にゃ 勝てんもん
そやけん
手紙くれんね 信介しゃん
いつかどこかで 逢えるけん
織江も大人に なりました
2.白い花
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
私の目の前の白い花
人目にもつかず咲いているけれど
幸せそうに ほほえんで
香りを漂わせる
できることなら この指で
お前を摘んでしまいたい
あの人の心に 誇らしく
咲いてるお前を
白い花びら はにかんで
とてもきれいに見えるわ
お前のように 咲きたかった
あの人の心の中に
ひそかに きれいに 咲くがいい
美しい白い花よ
あの人と いっしょに 生きて行け
あの人をなぐさめながら
Woo… Woo… Woo… Woo…
お前をみつめて 生きて行く
私の気持ち 知らないで
私に優しいほほえみを
かえす白い花
※ひそかに きれいに 咲くがいい
ほほえむ白い花よ
あの人と いつまでも 生きて行け
あの人をなぐさめながら※
(※くり返し)
3.望郷
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
青い空 白い雲 菜の花の小道を
かけまわり ちょうちょとり遊んだふるさと
まっ白な 霧の中 神社の石段を
かけ上がり 手を合わせ泣いてた小さな子
淋しくて 悲しくて 出て来た横浜
やさしいと 思ってもみんな他人さ
いつの間に こうなった 鏡の中には
知らん人 疲れた顔で悲しげに笑ってた
帰ろうか 帰ろうか 田舎のあの家へ
青い空 白い雲の田舎へ帰ろうか
あの家へ帰ろうか あの家へ帰ろうか
あの家はもうないのに
4.水割り
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
私の心を奪うために 水割り何杯ついでもダメ
私の心を奪うために タバコを何本吸ってもダメ
私が酔っ払ったふりして肩にもたれ
そのまま 眠ったふりでもしたならば
あんたは私をどうする どうする どうする
さあどうする
私が逃げなければ それで全て
決めつけてしまうつもりなのね
私の心を奪うために わざとはしゃいだふりしてもダメ
私の心を奪うために 淋しげな顔をしてみてもダメ
私が黙って坐って人形のように
ニコニコ笑ったままにしていれば
あんたは私にどこまでも 近づいてくる
どこまでも
私が逃げなければ どこまでも
はいってくるね やっぱりあんたも
私の心を奪うために 水割り何杯ついでもダメ
ダメよ ダメよ ダメよ ダメよ
5.飛びます
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
何のために今まで そして今からも
生きているのか わかったような気がします
いいんです報(むく)われぬとも 願いは叶(かな)わぬとも
この思いは 本当の私だからです
今 私は 旅立ちます
一つの空に向かって 飛び始めるのです
この思いのためなら どんなに苦しいことも
きっとやれるような そんな気がします
そうです歌いたくなくても 言葉に出したくなくても
きっと歌えるのです 心の中で誰かが歌ってるから
今 私は 旅立ちます
自分の心に向かって 飛び始めるのです
一番大切な かけがえのないものは
おそらく今息づく 自分の命でしょう
けれど儚(はかな)い人生 この私の命を
賭けるものがあっても 誰も責めないで下さい
今 私は 旅立ちます
信じるために 飛び始めるのです
私は 今 旅立ちます
信じるために 飛び始めるのです
6.サヨナラの鐘
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
小さな雨がふっている 一人髪をぬらしている
長い坂の上から 鐘がかすかに聞こえる
私の心の中の 貴方が消える
恐かった淋しさが からだを包む
グッバイ貴方 私 先を越されたわ
グッバイ貴方 その顔が目に浮かぶわ
いつだったか笑って 二人別れていった
きれいな思い出にするわ 元気でと別れていった
いつの日か心の中に 貴方が住み込んで
幼い子供のように ひそかにあこがれた
グッバイ貴方 バカねバカね私
グッバイ貴方 小さな声でおめでとう
グッバイ貴方 ステキな鐘の音
グッバイ貴方 サヨナラとなりひびくわ
グッバイ貴方 ステキな鐘の音
グッバイ貴方
7.ララバイ横須賀
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
心の中を夕陽が沈む 俺の地平線
おまえのような 白いかもめを
赤く赤く染めて 明日は晴れるか
傘はいらない コートがあればいい
靴も捨てたし グラスも捨てたし
これで忘れ物はない 俺は出て行く
おまえを残して グッバイ ララバイ 横須賀
どうしてだろう 疲れた顔さえ まだいとおしいのに
俺もおんなじ 疲れた顔して それも嫌じゃない
気まぐれなんかで 愛せるものか
面影 髪を引く 気まぐれなんかで 旅には出ないさ
夕陽足を引く 俺は出て行く
おまえを残して グッバイ ララバイ 横須賀
おまえはかもめだ 一番きれいさ
この海に舞う 明日は晴れるか
かもめをぬらすな コートなくしたかもめを
俺は出て行く おまえを残して
グッバイ ララバイ 横須賀
俺は出て行く 愛したこの町
グッバイ ララバイ 横須賀
8.幻想旅行
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
誰を恨んでる 訳でもないけれど
みんなが嫌いになった 訳でもないけれど
やさしくされた覚えもなく
やさしくするばかりで
少しなえて すさんでいるんだ
もちろん 心が貧しいからだけど
何もかもむなしくなるなんて怖い
駅に遠い部屋から外を眺めていた時
列車の音がきこえた気がした
いつも疲れてるわけでもないけれど
楽しい事がないわけでもないけれど
わかってもらえずわかってあげようと
するばかりで 少し一人で
すさんでいるんだ
もちろん 心が貧しいからだけど
何もかもあきらめるなんて怖い
けれどもここらで
旅をやめようと思ってた時
切符の行き先空白を見た
もちろん 心が貧しいからだけど
何もかも あきらめるなんて怖い
けれどもここらで
旅をやめようと思ってた時
切符の行き先空白を見た
けれどもここらで
旅をやめようと思ってた時
切符の行き先空白を見た
9.流れ酔い唄
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
うちの目にうつるのは
あんたの嘘だけ
うまいこと言うて
心は
別のことを思いよる
それでも
責めることは
一つもありゃせん
誰でも
弱いうそつき
弱いほどに罪深い
明日のことは言わんと
あんたに言うたね
今でも
うちは変わらん
明日なんかいらんとよ
それでも
顔を見れば
気にかかることばかり
誰でも
同じ強がり
もがくほどに傷深い
それでも
夜になると
あんたが忘られん
誰でも
弱いうそつき
責めることなどできゃせん
誰でも
弱いうそつき
責めることなどできゃせん
10.ざんげの値打ちもない
作詞:阿久悠
作曲:村井邦彦
あれは二月の寒い夜
やっと十四になった頃
窓にちらちら雪が降り
部屋はひえびえ暗かった
愛と云うのじゃないけれど
私は抱かれてみたかった
あれは五月の雨の夜
今日で十五という時に
安い指輪を贈られて
花を一輪かざられて
愛と云うのじゃないけれど
私は捧げてみたかった
あれは八月暑い夜
すねて十九を越えた頃
細いナイフを光らせて
にくい男を待っていた
愛と云うのじゃないけれど
私は捨てられつらかった
あれは何月、風の夜
とうに二十も過ぎた頃
鉄の格子の空を見て
月の姿がさみしくて
愛と云うのじゃないけれど
私は誰がほしかった
そうしてこうして暗い夜
年も忘れた今日のこと
街にゆらゆら灯りつき
みんな祈りをする時に
ざんげの値打ちもないけれど
私は話してみたかった
11.SODASUI
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
何を探しているの 欲しい「事」はあるけど
何にもない街には 何でもある
人の夢を のみこんでるから
ニセモノの 綺麗さで
アワのように消えてゆく わかってても
ノドが渇いてゆく
枯れて いかないよう ソーダ水......
街は変っていくね 女(ひと)は はかない女神
静かにめくるめく 時は進み
涙の意味 見つめる間もない
「東京」という名の あなたがいるのなら
胸にとびこみ
もう淋しくないと 裸で抱きしめて......
ニセモノの 綺麗さで
アワのように消えてゆく わかってても
ノドが渇いてゆく
枯れて いかないよう ソーダ水......
12.BEETLE
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
ふるさとは東京 そういうあなたは
淋しいふりも 気取りもない 都会のビートル
私達の頭上には 数えるくらいの星
どんな時にも輝いてる 金星はあこがれだね
オレは田舎にあこがれて 家出したくらいさ
自然が好きなの? 人が好きなの? 何にも知らないんだね
ふるさとは東京 そういうあなたは
淋しいふりも 気取りもない 都会のビートル
海を越えて山を越え 私の生まれた町
小さな自分に会えそうな 満月に起きる奇跡
出会うはずない この場所で 二人は手をつなぎ
どうして泣いてた? もう大丈夫 僕につかまってて
ふるさとは東京 そういうあなたは
強がるふりも 弱さもない 都会のビートル
都会のビートル
13.おらだのふるさと
作詞:田勢康弘
作曲:山崎ハコ
東京さ出る朝 かあちゃんが
荷物の隅に味噌汁詰める
かいずつけっと、
おかずなど何もいらね
かあちゃん それ手前味噌だべ
わらびの味噌汁 母の味
おらだのふるさと おらだのふるさと
だんだら緑に じいちゃんが
何かつぶやき手を合わせる
ぶなの緑が麓からのぼって行って
峰を越えたら田植えだごで
正月帰っから長生きしろな
おらだのふるさと おらだのふるさと
思い出すのはよぉ とうちゃんの
ペンチみてえな太い指
むったどしゃべるもんでね
ごしゃぐなよ なぐなよ
なぐなよってとうちゃん 目ぬれったじ
おらだのふるさと おらだのふるさと
ああ 仰ぎ見る白鷹山
母のふところ 最上川
14.呪い
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
コンコン コンコン 釘をさす
コンコン コンコン 釘をさす
たたみが下から笑ってる
コンコン コンコン 釘をさす
わらの人形 釘をさす
自分の胸が痛くなる
コンコン コンコン 釘をさす
唄いながら 釘をさす
釘よ覚えろ 覚えろこの唄を
コンコン コンコン 釘をさす
なくなるまでは 釘をさす
涙ポトリと また釘になる
コンコン コンコン 釘をさす
わらの人形 血を流す
泣いているように いったい誰の血
コンコン コンコン 釘をさす
私いつまで 釘をさす
誰がこうした うらんで釘をさす
私をこうした うらんで釘をさす
コンコン コンコン 釘をさす
コンコン コンコン 釘をさす
コンコン コンコン 釘をさす
コンコン コンコン 釘をさす
コンコン コンコン コンコン コンコン
コンコン コンコン コンコン コンコン…
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