暫存

小野由紀子 暫存歌詞
1.嫁ぐ日まで

作詞:村尾昭
作曲:北原じゅん

できることなら 苦労をせずに
育っておくれすくすくと
もみじのような 手をにぎり
吹雪の海峡 越えました
母は この身をけずっても
あゝ おまえわたしの 命です

風も冷たい 世間の隅で
情けに溺れ すがりたい
小さな寝顔 見るたびに
迷い心も さめました
女ざかりを 捨ててでも
あゝ せめておまえに幸せを

花が散っても また咲くように
切れども切れぬ この絆
花嫁すがた まぶしくて
とても母には 見れません
苦労ばなしが 嘘のよう あゝ
笑う涙の 祝い酒


2.忘れ花

作詞:杉紀彦
作曲:岸本健介

季節はずれの 雪もよう
みやこ忘れの花に舞う
忘れたくない 忘れたい
道に迷って おんな旅
あの人今ごろどこにいる

花はいのちを抱きしめる
人は心をもてあます
忘れたくない 忘れたい
夢をかきけす春時雨
おんなの暦は濡れそばる

風に追われて北の駅
あすはいずこの旅の果て
忘れたくない 忘れたい
みやこ忘れを飾る髪
夜汽車の窓辺の忘れ花


3.恋あやめ

作詞:星野哲郎
作曲:叶弦大

嘆きの雨に 色濃く染まる
花は 女の 意気地です
逢わなきゃ さめると
人は言うけれど
つのる思いを いでゆの川に
映して 咲いてます
切なく 咲いてます 恋あやめ

添い寝の枕 方寄せながら
早くおいでと 叫んでいた
あなたの 面影
忘れられなくて
活けてみました 湯舟の窓に
はかない夢ですね
いちずな夢ですね 恋あやめ

噂で泣かす あなたを怨み
男名前で 便りした
今夜はくるかと
汽車を待つ 癖を
川も蛍も 知ってるでしょう
かなしい花ですね
さだめの花ですね 恋あやめ


4.すすきのブルース

作詞:鳥井みのる
作曲:大久保明

あなたを愛したあの夜から
私は淋しい女になりました
忘れはしない 霧降る街で
初めてふれた男のこころ
ああ… すすきのの夜が切ない

あなたが灯した愛の灯を
どうして私の涙で消せましょう
嘆きのブルース 身に泌む今宵
ネオンの花に抱かれて踊る
ああ… すすきのの夜が切ない

この夜の運命を恨んでも
私はあなたを憎んでいやしない
逢えなくなって今更知った
諦められぬ心のつらさ
ああ… すすきのの夜が切ない


5.野菊

作詞:石本美由起
作曲:遠藤実

人の別れの 淋しさを
泣いて今年も 咲くだろう
野菊 野菊
可愛いい おまえのこころ花
風に思い出 ちりばめて
俺の瞼に 俺の瞼に
ゆれるのさ

秋のこころが わかるのは
白い野菊と 赤とんぼ
野菊 野菊
可愛いい おまえの香りだよ
細い暮らしの 明け暮れも
愛があるから 愛があるから
堪えられた

祭り太鼓の ふる里も
今年は浮かれる 酒もない
野菊 野菊
可愛いい おまえの肌のいろ
花に笑顔を 探しても
慕情しぐれが 慕情しぐれが
降るばかり


6.函館ブルース

作詞:鳥井実
作曲:宮西豊

泣けるものなら 声あげて
泣いてみたいの 思いきり
漁火よりも 小さなあかり
消された哀しみ 誰が知ろ
ああ つきぬ未練の函館!
函館ブルース

赤く咲いても 浜なすの
花を見つめる 人もない
取り残された 磯舟だけが
女の心を 知っている
ああ 風が身にしむ函館!
函館ブルース

霧が重たい こんな夜は
鐘も泣いてる トラピスト
運命と言えば なおさらつらい
悲しみ多い 恋でした
ああ つきぬ恨みの函館!
函館ブルース


7.大阪ひとり

作詞:二木葉子
作曲:大谷明裕

浪花のおんなは 泣いたらあかん
たばこ買うよな かっこして
ふらりと消えて もう三月
どこで夢見て どこで夢見て
飲んでるやろか
酔えばがんこで 泣き虫やけど
そんなあんたに いつかほんきで惚れたんや

浪花のおんなは だまされ上手
とんぼ捕るよな 目つきして
いつもの嘘の くり返し
そんなあんたを そんなあんたを
叱ってあやし
ひとりかくれて 流した涙
夜の大阪 ゆれる灯りが知っている

浪花のおんなは 泣いたらあかん
惚れた男の ためならば
そっくりあげる このいのち
上着ほしがる 上着ほしがる
寒さがくれば
きっと言いわけ 見つけて戻る
早よう帰りや 熱いお酒をつけるから