1.結婚する気もないのに
2.坂道で
3.季節の中に埋もれて
作詞:藤公之介
作曲:大塚博堂
耳に押しあてた電話の向こうで
どこか寂しげにうるんだきみの声がする
ぼくだと気づいてきみは声を呑み
他人行儀なあいさつで黙ってしまう
きみと別れて ぼくは自由になれたと
思いちがいをしてたよ
きみなしでは 何ひとつ出来はしないくせに
何か言ってくれ こみ上げてしまう
きみはあれから幸せか
泣いてはいないか…
季節がいくつもこの部屋の中を
気の毒そうにのぞき込み通り過ぎてゆく
戻っておいでとこの電話口で
ささやきかけたらきみは迷惑だろうか
きみと別れて ぼくは若さにまかせて
がむしゃらに走ったよ
きみのいない寂しさを埋ずめられないままに
何か言ってくれ こみ上げてしまう
きみはあれから 幸せか
泣いてはいないか…
4.愛されてますか
5.新宿恋物語
6.ふるさとでもないのに
作詞:藤公之介
作曲:大塚博堂
山ふところの 小さな駅に
ふらり降りたら 夜明けを待とう
あてもないのに 枕木踏んで
線路づたいに モヤかき分ける
見知らぬ人の 会釈を受けて
とまどいながらも なごんでしまう
ほんとの色を 取り戻せない
紫色はぼくの 心のようだ
ふるさとでもないのに
ふるさとでもないのに
こみ上げて来るのは なんだろう
遥か連なる 山はむらさき
いく筋も昇る モミ焼く煙
逃げてここまで 来たわけじゃない
理由などいらない 旅がしたくて
手ごたえのない あの毎日は
なんだったのか よくわからない
ここでこうして いることだけで
心のつかえを 流せるだろうか
ふるさとでもないのに
ふるさとでもないのに
こみ上げて来るのは なんだろう
7.坂の上の二階
8.ある日恋の終りが
9.一冊の本
作詞:藤公之介
作曲:大塚博堂
あなたに借りた 五木寛之
今ごろ読む気になりました
また逢う口実 作りたくて
返すためにだけ借りた本です
あなたの愛は さめはじめ
秋へ秋へと 急ぎ足
ぼくは夏の思い出を
かかえたままで 立ち止まる
本をあなたに 返さなければ
本をあなたに 返さなければ
男と女の 愛と憎しみ
二人によく似た物語
栞をはさんで 本を閉じて
甘い哀しみ たのしんでます
あなたはまるで 風のよう
あとも見ないで 走り去る
ぼくはまるで 石のよう
思い出重くて 動けない
本をあなたに 返さなければ
本をあなたに 返さなければ
本をあなたに 返さなければ
本をあなたに 返さなければ
10.色エンピツの花束
11.あなたという名の港
作詞:藤公之介
作曲:大塚博堂
ぼくの船は今 岸を離れた
愛という名の 荷物を積んで
ぼくはひとり今 舵をにぎる
あなたという名の 港を目ざして
白い帆が 風をはらんで
帆柱が しなって軋む
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
ぼくの船はもう 引き返せない
たとえ嵐でも あなたを目ざす
ぼくの胸は今 波に濡れて
濡れてなおさら 炎を燃やす
海原は あなたへつづく
潮風は あなたへ通う
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
白い帆が 風をはらんで
帆柱が しなって軋む
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
ぼくはもう 漕ぎ出してしまった
12.ダスティン・ホフマンになれなかったよ
作詞:藤公之介
作曲:大塚博堂
テレビの名画劇場で
「ジョンとメリー」を見たよ
ダスティン・ホフマンが主演の
行きずりの恋のお話さ
まるであの日の二人みたいで
胸が熱くなって仕方がなかった
君にもう二人も子供がいるなんて
僕のまわりだけ時の流れが遅すぎる
君と一緒に見に行った
「卒業」を覚えているかい
花嫁を奪って逃げる
ラスト・シーンが心にしみたね
なのにあの日僕は教会で
君を遠くからながめてるだけだった
君にもう二人も子供がいるなんて
僕のまわりだけ時の流れが遅すぎる
※ダスティン・ホフマンになれなかったよ
ダスティン・ホフマンになれなかったよ…※
(※くり返し)
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