1.外はみんな…
作詞:吉田美奈子
作曲:吉田美奈子
海の中では花びらが
影を落として 砂すべり
月は青く焼(も)え出して
静かな光を……
一目散に走りぬけ
何も見まいと眼をふさぐ
森の中では木の実達
葉音落として 風吹かし
雪は藍色萌え出して
大きなうでを…
めくら葡萄の言うことにゃ
うしろ向くは死のことばかり
外はみんな季節色
内では私 絵空事
そむける首をしりめに
すべては先へ……
めくら葡萄の言うことにゃ
うしろ向くは死ぬことばかり
2.待ちぼうけ
作詞:吉田美奈子
作曲:吉田美奈子
藁葺屋根の青嵐村は
薄墨流しの雲に埋まり
昨日までの淡い春色は
だんだん小さく 渦巻の中へ
狛犬の居るお宮の前には
いつか見た華の雪模様
私は風と石蹴りをして
夏が来るのを待っています
柱に掛かる寂れた大時計
囁くけれどもいつも待ちぼうけ
渦巻といっしょに私も
夏へつれてってほしいんです
3.扉の冬
作詞:吉田美奈子
作曲:吉田美奈子
一人の心のさわぎに
一つの心のむなしさ
扉の冬
私の扉の
窓の外は 風
扉に近づく何かに
開けたらだめ
見ないふりをして ah… ah…
いまでは疲れはてて
今を生きられない私
扉の冬
私の扉の oh…
手を触れたらだめ
聞こえないふりをして
すごす… だけ
4.ねこ
5.綱渡り
6.変奏
7.かびん
作詞:吉田美奈子
作曲:吉田美奈子
枯れたバラは 不思議に花びら
落とさなかった
ガラスの灰皿は ろうそくの光に
照らされてる
かびんには
蜘蛛の巣 ささってないし
今もひとりの…
夜はいつも退屈な どうどうめぐり
ひとりの時は見えず
小きざみに打ちつく 時計だけが
話し相手なの
かびんには
蜘蛛の巣 ささってないし
今もひとりで……
8.ひるさがり
9.週末
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