1.男酔い
作詞:喜多條忠
作曲:杉本眞人
男だ 女だ 言う気はないが
女にゃわからぬ 酒がある
哀しき父は 今はなく
やさしき母も 今はない
故郷(ふるさと)ぼんやり なつかしく
見上げる三日月 盃にして
星をサカナに 星をサカナに 男酔い
切れたの 惚れたの いろいろあって
女房にゃ言えない 酒もある
かなわぬ夢が ふたつみつ
かなわぬ恋は 山とある
こころはカラカラ 走馬燈
人生持ち寄り 止まり木酒場
今日もほろほろ 今日もほろほろ 男酔い
涙と くやしさ 一気にあおり
他人(ひと)には見せない 酒がある
男はいつも 大きくて
男はいつも 馬鹿だから
狼みたいに 吼(ほ)えながら
都会の夜風に 身を震わせて
いのちぬくめる いのちぬくめる 男酔い 男酔い
2.秋風
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
ただ傍に居るだけで 私はいいの
ただもう少しだけ 夢を見させて
邪魔はしないから お傍に置いてて
ひとりで居るのが 嫌…
泣きたくなるから 嫌…
秋風 ひとり寝 子守唄
いつも 唄ってる
ただあなた居るだけで それだけでいいの
ただお酒を飲んで ふたりの秋を
邪魔はしないから お傍で酔わせて
ひとりで飲むのが 嫌…
泣き言 言うから 嫌…
秋風 ひとり寝 子守唄
いつも 唄ってる
夢見ては抱かれてた あなたの胸で
夢覚めて泣いていた 夜明けの部屋で
邪魔はしないから 時々会えたら
背中を送るの 嫌…
あなたが帰るの 嫌…
秋風 ひとり寝 子守唄
いつも 唄ってる
ひとりで居るのが 嫌…
約束ないから 嫌…
秋風 ひとり寝 子守唄
いつも 唄ってる
3.女のかぞえ唄
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
潮風乗って港のカモメ
あの人 恋しいと 泣いている
日暮れ間近の 女の宿に
泊るは 北の風と 波の音
帰ってくるはずないのにネ
窓に書きます 罪ごころ
漁火…灯台…女のかぞえ唄
何処からきたか 波止場に霧が
あの人 逢いたいと 降っている
夜明け間近の 港の船は
今日も 海の彼方へ 旅に出る…
泣いてちゃ何にも見えないネ
あなたを待ってる 港町
海鳴り…引き潮…女のかぞえ唄
このまま夢で あなたと逢えて
眠っていたいよ 窓灯り
涙も枯れた 夜明けの波止場
朝待つ 女の夢を 凍らせて
帰ってくるはずないのにネ
誰かが答える 港町
夕焼け…海猫…女のかぞえ唄
帰ってくるはずないのにネ
誰かが待ってる 港町
漁火…・灯台…女のかぞえ唄
4.父子じゃないか…
5.哀のブルース
作詞:里村龍一
作曲:吉幾三
強く強く抱いてよ
身体からだ 折れるまで
誰に何と言われても
あなただけは 私のもの
冬の海峡 越えて来た私
泣きはしません 帰れなくても
何も出来ない 愛する他には
夜よ夜よ酔わせて
夢の夢の 終わりまで
とても生きて行けないの
愛が明日が 見えないなら
情け心で 抱かないでほしい
あなたなしでは あなたなしでは
春が来ようと 花さえ咲かない
情け心で 抱かないでほしい
離さないでよ 二度と私を
何も見えない あにたの他には
何も見えない あなたの他には
6.海峡
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
わたし昔から そうでした
北へ行こうと 決めていた
この世で愛した男(ひと)は あなた
あなた あなただけなの
津軽海峡 渡る船は
横なぐり 横なぐりの雨
も一度 も一度 やり直せるなら
このまま このまま 引き返すけど
もう遅い もう遅い 涙の海峡
わたし昔から そうでした
北で死のうと 決めていた
幸せ見つけて 暮らします
あなた あなた忘れて
津軽海峡 捨ててきた
粉々に 粉々に写真
も一度 も一度 やり直せるなら
このまま このまま 泣かないけれど
もう遅い もう遅い 涙の海峡
わたし昔から そうでした
一度海峡 見たかった
荒れた海を 飛ぶカモメに
語り 語りかけたい
津軽海峡 越えて来た
何もかも 何もかも置いて
も一度 も一度 やり直せるなら
このまま このまま 帰り船乗る
もう遅い もう遅い 涙の海峡
7.酔歌
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
ぽつり ぽつりと 降りだした雨に
男は何故か 女を想う
ひとり ひとりで 飲みだした酒に
夢を浮かべて この胸に流す
ヤーレン ソーランよ 都会の隅で
ヤーレン ソーランよ 今夜も酒を
風に 風にヨ 暖簾巻く風にヨ
遠い故郷(くに)のヨ 父親(おやじ)を想う
ふらり ふらりと 居酒屋を出れば
冬の近さが 心に吹くよ
ヤーレン ソーランよ 雨から霙(みぞれ)
ヤーレン ソーランよ 今夜も酒を
ふわり ふわりと 降りだした雪に
この手当てれば おふくろを想う
詫びて 合わせる 右の手と左
酒が降らせた 男の涙
ヤーレン ソーランよ 積もり行く雪に
ヤーレン ソーランよ 今夜も酒を
ヤーレン ソーランよ 積もり行く雪に
ヤーレン ソーランよ 今夜も酒を
8.男ってやつは…
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
ひざを合わせて 男の酒は
飲まなきゃ ならない時もある
ひざを抱えて ひとりで酒を
飲まなきゃ ならない夜もある
誰かのために 走り回って
何かを捨てなきゃ いけない時もある
お前にゃ悪いと 悪いと思う
それでもいいさと 生きなきゃならん日も
酒よ…そしてなぁ友よ
いつか…又一緒に飲もう
今は…多くは語らぬが
男ってやつは…それでいい
泪こらえて ひとりの酒を
居酒屋 片隅 くちびるかみしめて
夢だけ見るのさ 男の酒は
誰かと別れの むなしい時もある
愛しいおまえと 別れの時も来る
それまで頼むと ほほえむ酒もある
捨てて拾って 男ってやつは
すべてを背負って 生きなきゃならんのさ
酒よ…そしてなぁ友よ
唄よ…又明日を頼む
夢よ…男ってやつは
不器用だけど…それでいい
酒よ…そしてなぁ友よ
いつか…又一緒に飲もう
夢よ…男ってやつは
不器用だけど…それでいい
酒よ…そしてなぁ友よ
いつか…又いい時が来るサ
夢よ…多くはいらないよ
男ってやつは…それでいい
酒よ…そしてなぁ友よ
いつか…又一緒に飲もう
夢よ…男ってやつは
不器用だけど…それでいい
9.出逢いの唄
作詞:星野哲郎
作曲:吉幾三
激しい道を 歩いていたら
激しい奴に めぐり逢う
炎の道を 歩いていたら
炎の人に めぐり逢う
ありがとう 雨・風・嵐よ
またひとつ 道がひらけて
ありがとう 雨・風・嵐よ
またひとつ 希望が燃える
一途な夢を 求めていたら
一途な奴に めぐり逢う
できないがまん しているときに
がまんの人に めぐり逢う
ありがとう 茨よ 崖よ
またひとつ 空がひろがり
ありがとう 茨よ 崖よ
またひとつ 斗志が湧くよ
優しい奴は 優しい人の
心の内が よく見える
苦しむ奴は 苦しむ人の
欲しがるものが よくわかる
ありがとう 苦労の旅よ
またひとつ 夢が芽生えて
ありがとう 苦労の旅よ
またひとつ 心が和む
ありがとう 苦労の旅よ
またひとつ 夢が芽生えて
ありがとう 出逢いの唄よ
またひとつ 心が和む
ありがとう 出逢いの唄よ
またひとつ 道がひらけて
ありがとう 出逢いの唄よ
またひとつ 希望が燃える
10.エレジー ~哀酒歌~
11.上海恋夜曲
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
〜你怎公了?身体好吗?〜 (あなたどうしてますか?お元気ですか?)
夕陽に染まる上海
あなたどうしてますか?
夢で毎晩泣いて
恋をしたみたいです
晩秋つつむ上海
ひとり淋しいですよ
一度だけのくちづけ
逢いたくて 愛しくて…
何故 泪止まらぬ 上海の風よ
何故 あなた帰った
私を置いて
暗(や)みに浮かんだ上海
二人歩いた 外灘(ワイタン)
にぎわう街を あの夜(よ)
見上げながら 海へ出た
あなた抱きしめられて
夜風この身をまかせ
忘れられぬあなたの
シャツについた残り香よ
いつ 今度逢えますか 上海の月よ
いつ どこで待てばいい
あの人を何処で
〜你…我想見到… (あなた…会いたいです…)
口那里都去 (どこへでも行きます)
我…多公想見到你… (私…とっても会いたいです)
我…多公想見到你…〜 (私…とっても会いたいです)
何故 泪止まらぬ 上海の風よ
いつ あなた逢えますか
上海にいます
12.冬鴎
作詞:里村龍一
作曲:吉幾三
旅の寒さを 背中にしょって
船の時刻を 聞く女
潮風(かぜ)にさびれた 港の酒場
線路のむこうは 冬の海
想い出は 置いてゆけ
流れ着く この先に
旅を終らす 夢は無い
窓が白(しら)けて 波止場の路地に
雪がいつしか 降り積る
遠い汽笛に 振り向く女(ひと)よ
心の凍(しば)れは 解けたろか
旅びとの 淋しさが
ストーブに 燃えている
港 とまり木 仮の宿
辛かろう せつなかろ
北へ行く この俺も
おなじ船待つ 冬鴎
想い出は 置いてゆけ
流れ着く この先に
旅を終らす 夢は無い
13.雪國
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
好きよ あなた 今でも 今でも
暦はもう少しで 今年も終りですね
逢いたくて 恋しくて 泣きたくなる夜
そばにいて 少しでも 話を聞いて
追いかけて 追いかけて
追いかけて… 雪國
窓に落ちる 風と雪は
女ひとりの部屋には 悲しすぎるわ あなた
酔いたくて 泣きたくて ふるえる唇
そばに来て 少しでも わがまま聞いて
追いかけて 追いかけて
追いかけて… 雪國
好きな人はいるの あなた
バカね バカな女ね 意地をはってた私
逢いたくて 夜汽車乗る デッキの窓に
とめどなく 頬伝う 涙のあとを
追いかけて 追いかけて
追いかけて… 雪國
逢いたくて 恋しくて 泣きたくなる夜
そばにいて 少しでも 話を聞いて
追いかけて 追いかけて
追いかけて… 雪國
14.民謡はふるさと
15.酒よ
作詞:吉幾三
作曲:吉幾三
涙には幾つもの 思い出がある
心にも幾つかの 傷もある
ひとり酒 手酌酒 演歌を聞きながら
ホロリ酒 そんな夜(よ)も たまにゃ なァいいさ
あの頃を振り返りゃ 夢積む船で
荒波に向ってた 二人して
男酒 手酌酒 演歌を聞きながら
なァ酒よ お前には わかるか なァ酒よ
飲みたいよ浴(あ)びるほど 眠りつくまで
男には明日(あす)がある わかるだろう
詫びながら 手酌酒 演歌を聞きながら
愛してる これからも わかるよ なァ酒よ
詫びながら 手酌酒 演歌を聞きながら
愛してる これからも わかるよ なァ酒よ
わかるよ なァ酒よ
16.門出
作詞:星野哲郎
作曲:吉幾三
男の暦(こよみ)を めくってみれば
生きるか 死ぬかの 二つだけ
生きていながら 死ぬよりも
死んだつもりで 跳(と)びかかる
夢が 夢が
夢が 門出の 攻め太鼓
嵐は花粉(かふん)を はこんでくれる
吹雪はリンゴを 赤くする
つらい運命(さだめ)を 踏み台に
泥をつかんで 起ちあがる
意地が 意地が
意地が 男の 松飾(まつかざ)り
仕事の怨(うら)みは 仕事で晴らせ
酒や女に ふりこむな
希望 辛棒(しんぼう) きかんぼう
三つ揃えた この棒で
押して 押して
押して 開(あ)かない 明日(あす)はない
押して 押して
押して 開(あ)かない 明日(あす)はない
押して 押して
押して 開(あ)かない 明日(あす)はない
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