SOUP

古川本舗 SOUP歌詞
1.スカート

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

少しづつほつれ始めていた日々に
背を向ける弱さは
包み隠して我を忘れる夜に
否応無く知らされた
ディストーション、ノイズプレイ、形容詞の歌
見透かされた気がして
スコットランド、グラスゴー、雨降りの夢
繰り返しては消える

誰も僕らの声は
聞こえたりしない
限りある命で呼びかけて諦めた言葉達に
応えようも無いままに
言いかけては三度挫けて爆ぜた
捉えようのない想いも
笑い事にならない、出来ない今日を
思い返すにしても

もう
誰もいないのに

幸せな夜の
思い出も離ればなれだ。
チェリーキャンディパイ
甘い生地と猫
歌う僕ら

さよならの時は
こうやって
先に眠ってくれないか
忘れないで

君のスカートが揺れてた
淡い日差しに
街を汚す夜に
いつも通りに別れた
上手くは言えないな。

愚かな僕ら
街を抜け
恋に溺れた
窓ガラス、夜のベランダ
なんだって消えないな

奪い合う僕ら
形あるものだけを信じて逃げた
恐れてたんだ

君のスカートが揺れてた
欲深き夜に
9月の空に
いつも通りに別れて
また笑い合えたら
君のスカートが揺れてた
淡い昨日に
街を汚す夜に
いつも通りに別れた
上手くは言えないな。


2.あいのけもの

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

淡い思い出に 色褪せぬ続きを望んだ
夜明けを待つ“けもの”

帰り道を無くした 貴女の顔を覗き込んで
不器用に笑うよ

口笛を吹きながら のばらの咲く道をゆく
行く先も結末も 変わることはないよ

思い出すのは 夜の残像
滲む瞳のその引力を 映画みたいな風景のこと
嘘みたいだろう?

ここにいるのは今日の残像
ゆれる瞳のその奥からまた、ぽろり
涙がこぼれたら

花束で飾って 友達を今日も見送った 涙に溺れる“けもの”
手も足も伸びきった貴女をその肩にのせて 別れの時を知っている

それならばこの先にも 踏み出してしまえばいいよ
高い空から落ちたら同じ海に浮かぼう

思い出すのは 夜の残像 嘘をついてくれたんだろ
雨が降るままにまかせて 流れてしまおう
ここにいるのは 僕の残像 痛む背中に触れた指先
また涙がこぼれたんだ

思い出すのは 恋の残像 帰り道を間違えたら
茜色に染まる体をぴたりとつけて

ここにいるのは あいのけもの 空か海かわからない夜を 沈んでゆく

思い出すのは 夜の残像 滲む瞳のその引力を
映画みたいな風景のこと 嘘みたいだろう?

ここにいるのは 今日の残像 揺れる瞳のその奥から
また、ぽろり 涙がこぼれたら


3.HOME

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

見えない夜の境界線を盗んで逃げた影法師
蛍、飛んだ 朝を置いて逃げた
暫く続く雨空に 溜め息で少し逆らって
空っぽの喉を湿らせた

隠れようともせず ぽかり 浮かぶ月
夜は終わったんだって どうか思い知らせてくれないか
それは無理かなあ

恋をしたんだ この先もずっと
繋いで、繋いで! 切れてしまわぬ様に!
髪に触れて 唇でもっと
憎らしい朝が来た

消えない朝の存在感を 浸って汚した影法師
蛍飛んだ 僕もそうすべきだ
見えない想いの輪郭線を
余計にかたどる町の灯を 恨めしげに睨み
どうなった?

僕がいない明日、雨が上がることを
君は知っている
僕がいない明日、雲が晴れることを
君だけが知っている

恋をしたんだ あなたよりもっと
塞いで、塞いで! 見えてしまわぬ様に!
髪に触れて その指でもっと
さようなら 言えなかった

君が手を振る先には 後悔もないような明日が
望み一つも叶えられない 情けなく頼りない夢

恋をしたんだ 思うよりもそっと
願って叶った 望んだ明日が来た?
指に触れた 舌先でそっと 味も無いままで!
恋をしたんだ この先もずっと
繋いで、繋いで! 切れてしまわぬ様に!
髪に触れて唇でもっと
誰もいない今日が来た

見えない夜の境界線を盗んで逃げた影法師
蛍飛んだ 朝を置いて消えた


4.東京日和

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

街の外れに置いてきた夢にはもう触れないでいる。

もしも迷ったら声が聞こえるところまでは行く。

浴衣の綺麗な女の子、春には東京へ行きます、

睫毛を気にして女の子、逸れた気持ちを探して

まだ彷徨っていて、滑り出す自転車に心揺れる

真っ白な夢、真昼の月、嘘みたいだろう?

街の外れに置いてきた夢にはもう触れないでいて

もしも迷ったら声が聞こえるところまで会いに行く。

また会える日を待ってる

小さな手を握った 君も遠く見える

街を抜けて、まだ彷徨っていて

滑り出す自転車に心揺れる

真っ白な夢、真昼の月、嘘みたいだろう?


5.orbital


6.emma brown


7.枯れる陽に燃える夜は

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

割れた窓、欠けた月
椅子の無い部屋
紐無し靴、イースターエッグ
いらない物ばかり

言えないだけ
また、だらり
もつれているのは

まだ消えない明日の不安と目覚ましの音

君が遠く思い出す日々の事
讃えたって、焦がれたって
変わらない今日の枯れた朝に燃える夜は産まれた
退屈は羽根を震わせ行ってしまうだけ

冷えた窓、濡れた目に
嘘だらけの歌
手放す事を恐れたら
また壊れた

僕ら今日は目を閉じずに眠った
鬱いだって、崩れたって
変わらない朝の晴れた終わりに燃える夜は砕けた
言いかけて辞めた想いを
吐き出すなら

君が遠く思い出す日々の事
離れたって、見えなくたって
消えない昨日の晴れた朝に燃える夜は産まれた
退屈は羽根を震わせ行ってしまうのさ


8.ストーリーライター

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

何度も夜は言った
「柔らかな光へ向かう途中 君は居るか?」
答えない僕に言った
「わかっているつもりで、歩く先 朝は来る」と

まだ消えない
日々の憂いも
いっそのこと
連れてゆく

もう言えない
明日への願いは
ここに置いてゆくよ

想いの果て 僕らの国
ゆれる願いだけ残したら
雲雀の羽根
夜を超えるだけ

きえる。

それでも夜は言った
「穏やかな昨日で 止まりたいと願ってみるか?」
答えない僕に言った
「わからないままで 歩くうちに道になる」と

想いの果て 僕らの国
言える言葉だけ伝えたら
雲雀の羽根
今日も 眠るだけ

さよならの果て 僕らの国
癒える傷だけ 抱えたら
雲雀の羽根
今日を超えるだけ

消える


9.アン=サリバンの休日

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

話し方や声も思い出せる 「聞こえる」と言えるよ
サリバン。アン=サリバン
イエス!

悲しい夜に伏した愚かさを 叩きあって笑う
サリバン。アン=サリバン
今!

そのまま夜を超えるつもりで 楽しい歌を覚えたんだ
サリバン。アン=サリバン
イエス!

目を開けても暗い道ならば
何も怖がらなくたって、歩ける、と。

指先で触れるだけで今は 言葉に変わってゆく
出来る事を出来ないものだとは認めない力を!

I am only one, but still I am one
I won't refuse to do something

何もない日々へ 想いを寄せ合って
「このままじゃあ いられない“みたい”だ。」
それで何かを変えたいと言えるなら。

眠り方や肌の触れ方で 全ては伝わると。
サリヴァン、アン=サリヴァン。

イエス!悲しいと声には出さなくても
一人でいられる気がするよ。アン=サリバン

鼻をくすぐる春の吐息で 涙が乾くように、全ては変わり、
流れて着いて行くと 高らかに歌おう
I am only one, but still I am one won't refuse to do something

誰もいないところへ 想いを寄せ合って
「その先には何も無いんだ」って言えば、あなただけには伝わるんだ

君がいない明日へ 心を寄せ合って
肌に触れる指が消えても 言える。

I do without you

話し方や声も思い出せる聞こえると言えるよ サリバン。アン=サリバン
イエス!

悲しい夜に伏した愚かさを思い出して笑うよ
サリバン。アン=サリバン


10.SOUP

作詞:古川本舗
作曲:古川本舗

もう、帰ろう、か。
私たちの陽が暮れるよ
さあ、これからを笑って過ごせるように歌おう

もうやめようか、言葉にできない
せめて今、この夜を黙ったままで塞ごう

これで良いんだ

きっと思い描いていたような日々はもう来ないと知っている

僕ら、沈んだ夜の終わりは正しく道を選んできた。

今日もそうだとわかっている。

ああ、乾いたスープボウルが行ってしまう!

もう少しだけ、私たちがここにあるように

何か話を!話をしないと!

きっと思い描いてた明日とは違うその先を選んでいる

いつかの僕たちもそうだ、選んだはずだった

思い描いていたように上手く行かない事を知っている今は

沈んだ夜の先にも、正しい道を選べると?

幸福な夜と食卓を。