時のしずく

伊勢正三 時のしずく歌詞
1.リアライズ~1999年のヴァレンタイン


2.冬の地下鉄

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

都会の朝の吐息が
窓を曇らすwo-冬の地下鉄
君の声が聞こえて
振り向いても 寄せる人波
あの頃許せなかった街に
今は一人流されて

このまま大人になる
あの日何を信じたの
君と共に過ごした季節の
輝きだったのか

毎日GRAYの景色が
窓を流れるwo-こんな時代に
君の肩を抱いたり悲しませたり
夢を見ただけ
ホームで
誰の目も気にせず喧嘩もした
あの頃なら

過ぎ行く時の中で
君が僕と違うわけを
どんな言葉どんな言い訳も
解き明かしてはくれない

時代に逆らえば
羽根のように傷ついた
若さという なんて無防備な
キラメキ抱きしめて

このまま大人になる
あの日何を信じたの
何もかもが二度と戻れない
輝きだったのか

都会の朝の階段
駆け昇ればwo-
もう春の香り


3.ハルの風

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

緑の季節が
コートを奪い去って

きっとあとはきっと
きっかけを待つだけ

春になって
悲しそうな
彼女が気になる
下北から春の風が
乗り込んで来たよ

初めて話した
倒れた傘を拾って

まるでなくした切符
すぐには見つからない

ポケットの中探るように
言葉捜すけど
下北から先の駅は
もう止まらないよ

忘れかけた恋のような
彼女が気になる
下北から先の駅は
もう止まらないよ


4.PIER 39

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

もうこんなとこまで歩いて来たのか
波の香り急に胸に届く
思い出が途切れるボードウオーク

まだ人で賑わう黄昏のピアで
君は何を僕に伝えようとするのか

誰一人誰一人それに気付かなくて
このままでこのままで別れそうな二人

なぜ君と過ごした
夜の短さを時はすぐに忘れさせてしまう
手のひらをこぼれる砂のように

もう僕の心に戻れないなら
君の胸に寒流の風冷たいなら

どこにでもどこにでも行ってしまえばいい
誰よりも誰よりも遠く離れるなら

そしてもう週末のざわめきに紛れて
人ごみに消えてゆく君だけが悲しい

誰一人誰一人それに気付かなくて
賑やかに賑やかに暮れてゆく夕暮れ


5.ジュン


6.堤防のある町

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

さざ波が光る陽射しの中で
あの頃の夏を捜した
堤防にもたれたら
海が見えないだろう
せっかく帰ってきたのに

吹く風に止まるカモメのように
ぼくはまだこの町にいて
まるで木の葉が波に
のまれてしまうような
都会で傷ついた君と

時が戻りそうで
夏が終わるまでの
ほんのひとときだけの
季節にまた出会った
だけの二人

海沿いのちっぽけなストアー
陽にやけたあの日の二人
スパイクを持った君と
僕はまだユニフォーム
帰りにパンをかじった

※君が変わりそうで
きれいになりそうで
ずっとそばにいなけりゃ
言葉も変わってゆく
だけの二人※

時が流れそうで
夏が終わりそうで
ほんのひとときだけの
季節にまた出会った
だけの二人

(※くり返し)


7.夏の流星

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

※夏まぼろし
それは時の流星
夜流れる
君は時のしずく※

下りてきた石段
君に息を飲む
なんて初めての
浴衣が似合うのか

ロケット花火の音が
遠く聞こえるだけ

(※くり返し)

そして風が止まる
今が苦しくて
君は指先で
風鈴を弾いた

橋を渡る夜行列車
遠く見送るだけ

夏通り雨
短冊を濡らして
窓流れる
君は時のしずく

ロケット花火の音が
遠く聞こえるだけ

夏この頃
閉ざされたビルの窓
ふと都会の
憐れみすら感じた

(※くり返し)


8.ア・ガール・オブ・14ティーン・サマーズ


9.海は遠いのかい

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

渋滞12キロの表示なんて
都会じゃそう珍しくないだろう

「疲れた」っていう言葉せつなくて
長い恋も赤いテールランプ灯した

このサンデードライバーの波にもがき
あの頃の二人若かった

風に聞いてよ
海は遠いのかい?
いつの間にかそれは遠い遠い果てなの

半袖じゃ寒いだろう
車に戻ろうか
同じ景色ほど
違って見えるのはなぜ

風に聞いてよ
海は遠いのかい?
いつの間にか今は遠い遠い果てなの

言い出せなくて
時だけが過ぎて
寝顔になった
君をずっとずっと見ていた


10.さそり座の森

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

さそり座の森に
忍び込んだ
君を捉えて
壊れるくらい
離さない
君をこのまま
離さない


11.12月の砂

作詞:伊勢正三・有賀啓雄
作曲:伊勢正三・有賀啓雄

涙より冷たい
幾つかの季節
その中で君は生まれた

真っ白な素肌が
陽に焼けた今が
君らしくなくてまぶしい

ah-君の胸
青い月明かりだけを
まとうように

誰もいない島に降りて
時を超えて 時を止めて
そして過去も未来もない
ひとときを12月に

冬の街東京
抜け出してみると
星達が夜を爪弾く

誰よりも遠くで
誰よりも速く
君の誕生日を祝うよ

ah-君の胸
冬に包ませることは
いけないだろう

※暑い暑い砂のように
いつか冷める時が覚ます
謎の海で泳ぐような
ひとときを12月に※

ah-君の胸
冬に包ませることは
いけないだろう

(※くり返し)

誰もいない島に落ちた
悲しい眼のアダムとイブ
そして過去も未来もない
ひとときを12月に


12.僕と子犬と1月のバス通り

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

君の部屋に子犬がいて
いつも僕と走り回った
彼と僕は今もずっと
友達のままでもいいのに

君に会えない 今でも so lonely
心変わりを責めたりしない だけど
も一度君の涙をそっと
こぼして欲しい部屋を借りたよ
こんな街に

子供の頃広く見えた
バス通り今は狭い道
一つの夢叶う度に
すぐにちっぽけなものになる

遠く離れて暮らせば so lonely
初めて分かるこんなに近い二人
この街へ来てあの日の写真も
まだダンボール閉じ込めたまま
そしてずっと

ah‐なのに君は
ah‐忘れようとしても

この街の雨冷たく so lonely
君を泣かせた悲しい言葉胸に
心やさしくなるにはもっと
君の涙が必要なのに

君が僕に望むものは
ずっとそばにいることだった
やがて時がほどく絆
僕はそれに気付かなかった