弾き語りパッション

井上陽水 弾き語りパッション歌詞
1.闇夜の国から

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

闇夜の国から二人で舟を出すんだ
海図も磁石もコンパスもない旅へと
(舟はどこへゆく)
うしろで舵をとるお前は あくびの顔で
夜の深さと夜明けの近さを
知らせる
歌おうよ 声合わせ
舟こぐ音にも合わせて
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく

舟出の理由を確かめ合うこともなく
未来と将来の区別もつかないまま
言葉の軽さを
二人で笑い続けて
俺の腕枕お前は眠れそうかい
流れ星 願いごと
消えないうちに早く
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく
ララララララ…

波まかせ 風まかせ
星くずの空にゆられ
一人の国から今夜
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく


2.東へ西へ

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

昼寝をすれば夜中に眠れないのはどういう訳だ
満月空に 満月明日は いとしいあの娘に逢える
目覚し時計は 母親みたいで心がかよわず
たよりの自分 は睡眠不足でだから
ガンバレ みんなガンバレ 月は流れて 東へ西へ

電車は今日もスシヅメ のびる線路が拍車をかける
満員 いつも満員 床にたおれた老婆が笑う
お情無用のお祭り電車に呼吸も止められ
身動き出来ずに 夢見る旅路へだから
ガンバレ みんなガンバレ 夢の電車は 東へ西へ

花見の駅で待ってる君に やっとの思いで逢えた
満開花は 満開君は うれしさあまって気がふれる
空ではカラスも敗けないくらいによろこんでいるよ
とまどう僕にはなんにも出来ないだから
ガンバレ みんなガンバレ 黒いカラスは 東へ西へ

※ガンバレ みんなガンバレ 月は流れて 東へ西へ
ガンバレ みんなガンバレ 夢の電車は 東へ西へ
ガンバレ みんなガンバレ 黒いカラスは 東へ西へ※

(※くり返し)


3.断絶

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

夜中にデイトした 近くの公園で
たしかめあっていた おまえと俺の愛
突然あらわれた おまえのオヤジが
「私の娘は嫁いり前です
近所でおかしな 噂が立ちます」といった

おまえのオヤジには わかってもらえない
どこかへ逃げようと 相談していたら
またまたあらわれた おまえのオヤジが
「かけおち 家出は 絶対いけない
なぜなら娘はまだまだ子供だ」といった

なんだか 俺達が とっても悪い事
している様に見た つめたい顔で見た
どうして悪いのだ 愛している事が
いつでもそばに居て 愛している事が

どうして悪いのだ 愛している事が
いつでもそばに居て 愛している事が


4.能古島の片想い

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

つきせぬ波のざわめく声に今夜は眠れそうにない
浜辺に降りて裸足になればとどかぬ波のもどかしさ
僕の声が君にとどいたら ステキなのに

つめたい風は季節を僕に 耳うちすると逃げてゆく
ときおり砂はサラサラ泣いて 思わず僕ももらい泣き
僕の胸は君でいっぱいで こわれそうだ

遠くに見えるあかりは
南へ行く船の幸せかな

悲しいだけの今夜の気持 なにかをすればまぎれると
星屑なんか数えてみても涙でそれも続かない
君が僕の中にいるかぎり
波の声で僕は眠れない 本当なんだ


5.かんかん照り

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

やけついた屋根がゆらいで見える
お日様は空であぐらをかいて
スズメ達はやけどをするのが恐いのか
どこかに隠れてる

水道の水が「ぐらぐら」たぎり
セッケンはすぐに「どろどろ」とける
恋人はレモンのジュースを作るのに
困った顔してる

いやな夏が Uh Ah
夏が走る Uh Ah

帽子を忘れた子供が道で
直射日光にやられて死んだ
僕の目から汗がしたたり落ちてくる
本当に暑い日だ

動かない事が一番いいと
ねころんでいても汗ばむ季節
恋人はやさしくよりそってくるけれど
心も動かない

いやな夏が Uh Ah
夏が走る Uh Ah

あつい夏が Uh Ah
夏が走る Uh Ah


6.なぜか上海

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

星が見事な夜です
風はどこへも行きます
はじけた様な気分で
ゆれていればそこが上海

そのままもそ もそ も もそっとおいで
はしからはしのたもと お嬢さん達
友達さそ さそ さ さそっておいで
すずしい顔のおにいさん達

海を越えたら上海
どんな未来も楽しんでおくれ
海の向こうは上海
長い汽笛がとぎれないうちに

流れないのが海なら
それを消すのが波です
こわれた様な空から
こぼれ落ちたとこが上海

いいからまそ まそ ま まそっとおいで
ころがる程に丸いお月さん見に
ギターをホロ ホロ ホ ホロッとひいて
そしらぬ顔の船乗りさん

海を越えたら上海
どんな未来も楽しんでおくれ
海の向こうは上海
長い汽笛がとぎれないうちに
海を越えたら上海
君の明日が終らないうちに


7.愛は君

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

※愛は空 愛は海 愛は鳥 愛は花
愛は星 愛は風 愛は僕 愛は君※

君の笑顔が僕は好きだよ
僕はとっても愛しているよ
君のその手にそっとふれたい
僕は君だけ愛しているよ

(※くり返し)

僕のすべてを君にあげたい
僕はこんなに愛しているよ
君のそばから離れたくない
僕は本当に愛しているよ

(※くり返し×2)

ラララ…


8.白いカーネーション

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

カーネーション お花の中では
カーネーション 一番好きな花

子供の頃には何も
感じてなかったけれど
今では不思議なくらい
きれいだな 白いカーネーション

お花の中では カーネーション
一番好きな花

どんなに きれいな花も
いつかは しおれてしまう
それでも私の胸に
いつまでも 白いカーネーション

お花の中では カーネーション
一番好きな花


9.ゼンマイじかけのカブト虫

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

カブト虫こわれた
一緒に楽しく遊んでいたのに
幸福に糸つけひきずりまわしていて
こわれた ho...Wow wow wow fu...

白いシャツ汚した
いつでも気をつけて着ていたのに
雨あがり嬉しく飛んだりはねたりして
汚した ho...Wow wow wow fu...

青い鳥逃がした
毎日毎日唄っていたのに
鳥籠をきれいに掃除をしている時
逃した ho...Wow wow wow fu...

君の顔笑った
なんにもおかしい事はないのに
君の目がこわれた
ゼンマイじかけのカブト虫みたい


10.限りない欲望

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

限りないもの それが欲望
流れ行くもの それが欲望

子供の時欲しかった 白い靴
母にねだり手に入れた 白い靴
いつでもそれを どこでもそれを はいていた

ある日僕はおつかいに町へ出て
靴屋さんの前を見て立ち止まった
すてきな靴が飾ってあった 青い靴

限りないもの それが欲望
流れ行くもの それが欲望

僕が20才になった時君に会い
君が僕のすべてだと思ってた
すてきな君を欲しいと思い求めていた

君と僕が教会で結ばれて
指輪かわす君の指 その指が
なんだか僕は見飽きたようで いやになる

限りないもの それが欲望
流れ行くもの それが欲望

僕はやがて年をとり死んでゆく
僕はそれをあたりまえと思ってる
それでも僕は どうせ死ぬなら天国へ

限りないもの それが欲望
流れ行くもの それが欲望...


11.いつのまにか少女は

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

いつのまにか青い空がのぞいてる
思いつめた黒い雲は 逃げてゆく
君はどこで生まれたの育ってきたの
君は静かに 音もたてずに 大人になった
Un un Un un un

白い膚が 光に触れまぶしそう
髪の色は 青い空に浮きたって
燃える夏の太陽は そこまできてる
君は季節が変わるみたいに 大人になった
Un un Un un un

いつのまにか 「愛」を使うことを知り
知らず知らず 「恋」と遊ぶ人になる
だけど春の短さを 誰も知らない
君の笑顔は悲しいくらい 大人になった
Un un Un un un Un un un


12.心もよう

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

さみしさのつれづれに
手紙をしたためています あなたに
黒いインクがきれいでしょう
青いびんせんが悲しいでしょう?!

あなたの笑い顔を不思議なことに
今日は覚えていました
19才になったお祝いに
作った歌も忘れたのに

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

遠くで暮らす事が
二人に良くないのはわかっていました
くもりガラスの外は雨
私の気持ちは書けません

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

あざやか色の春はかげろう
まぶしい夏の光は強く
秋風の後 雪が追いかけ
季節はめぐり あなたを変える


13.夏まつり

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

十年はひと昔 暑い夏
おまつりはふた昔 セミの声
思わずよみがえる 夏の日が
ああ今日はおまつり 空もあざやか

自転車のうしろには 妹が
ゆかた着てすましてる かわいいよ
もらったおこづかい なくすなよ
ああ今日はおまつり 早く行こうよ

綿菓子をほおばれば すぐとける
友達もみんな居る 笑い声
道には並ぶ店 オモチャ売り
ああ今日はおまつり 何を買おうか

十年はひと昔 暑い夏
ふるさとはふた昔 夏まつり


14.人生が二度あれば

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっと ゆとりができた

父の湯呑み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば この人生が二度あれば

母は今年九月で六十四
子供だけの為に年とった
母の細い手
つけもの石を持ち上げている

そんな母を見てると人生が
誰の為にあるのかわからない
子供を育て
家族の為に年老いた母
人生が二度あれば この人生が二度あれば

父と母がこたつでお茶を飲み
若い頃の事を話し合う
想い出してる
夢見るように 夢見るように
人生が二度あれば この人生が二度あれば


15.傘がない

作詞:井上陽水
作曲:井上陽水

都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ

つめたい雨が今日は心に浸みる
君の事以外は考えられなくなる
それはいい事だろう?

テレビでは我が国の将来の問題を
誰かが深刻な顔をしてしゃべってる
だけども問題は今日の雨 傘がない

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨にぬれ

つめたい雨が僕の目の中に降る
君の事以外は何も見えなくなる
それはいい事だろう?

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨の中を

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない


16.カンドレ・マンドレ(bonus track)