1.河内の次郎長
作詞:司太可志
作曲:西脇功
親の居る奴 幸福(しあわせ)もんさ
俺の親父は 生駒山
生命は売りもの 粗末にゃならぬ
生きて世の為 人の為
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や
ほれた女が 教えてくれた
涙いい奴 甘い奴
鬼と仏が 心の中に
二つ仲良く 住みついた
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や
河内音頭の 太鼓のひびき
どんと叩けば 気が晴れる
やると決めたら 唯やるだけさ
闘鶏(しゃも)は死んでも 音をあげぬ
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や
2.妻恋道中
作詞:藤田まさと
作曲:阿部武雄
好いた女房に 三下(みくだ)り半(はん)を
投げて長脇差(ながどす) 永の旅
怨(うら)むまいぞえ 俺等のことは
またの浮世で 逢うまでは
惚れていながら 惚れない素振り
それがやくざの 恋とやら
二度と添うまい 街道がらす
阿呆(あほう)阿呆で 旅ぐらし
泣いてなるかと 心に誓や
誓う矢先に またほろり
馬鹿を承知の 俺等の胸を
何故に泣かすか 今朝の風
3.一本刀土俵入り
作詞:藤田まさと
作曲:春川一夫
千両万両 積んだとて
銭じゃ買えない 人ごころ
受けた情の 数々に
上州子鴉 泣いて居ります
泣いて居ります この通り
「わしゃア姐さんのようないい人に、めぐり逢ったのは初めてだ、
はい、はい、きっと成ります。横綱になった姿を姐さんに見て貰います。
そしてなア、わしゃ死んだおっ母さんの御墓の前で
立派な土俵入りがしたい……。」
野暮な浮世の うら表
教えこまれて 一昔
夢でござんす なにもかも
角力(すもう)修業も 今じゃ日蔭の
今じゃ日蔭の 三度笠
「角力(すもう)にゃなれず、やくざになって尋ねて見りゃこの始末。
さァ、姐さん、この金持って、早くお行きなせえまし。
飛ぶにぁ今が汐時だ。後はあっしが引受けました。
さァ、早く早く行きなさいまし。
ああ、もし、お蔦はん。親子三人、何時までも仲良く御暮しなさんせ。
十年前に櫛、笄(こうがい)、巾着ぐるみ、意見を貰った姐はんへ、
せめて見て貰う駒形のしがねぇ姿の土俵入りでござんす。」
御恩返しの 真似ごとは
取手宿場の 仁義沙汰
御覧下され お蔦さん
せめて茂兵衛の 花の手数(でず)入り
花の手数(でず)入り 土俵入り
4.天竜しぶき笠
5.瞼の母
作詞:長谷川伸・坂口ふみ緒
作曲:沢しげと
軒下三寸 借りうけまして
申しあげます おっ母さん
たった一言 忠太郎と
呼んでくだせぇ 呼んでくだせぇ たのみやす
(台詞)
おかみさん、今何とか言いなすったね
親子の名のりが したかったら
堅気の姿で尋ねて来いと言いなすったが
笑わしちゃいけねえぜ 親にはぐれた子雀が
ぐれたを叱るは 無理な話しよ
愚痴じゃねぇ 未練じゃねぇ
おかみさん 俺の言うことを よく聞きなせぇ
尋ね 尋ねた母親に 倅と呼んでもらえぬような
こんな こんな やくざに 誰がしたんでぇ
世間の噂が 気になるならば
こんなやくざを なぜ生んだ
つれのうござんす おっ母さん
月も雲間で 月も雲間で もらい泣き
(台詞)
何を言ってやんでぇ 何が今更、忠太郎だ 何が倅でぇ
俺にゃおっ母は、いねぇんでぇ
おっ母さんは、俺の心の底に居るんだ
上と下との瞼を合わせりゃ 逢わねぇ昔の
やさしい おっ母さんの面影(すがた)が浮かんでくらぁ
逢いたくなったら
逢いたくなったら 俺ァ、俺ァ瞼を つむるんだ
逢わなきゃよかった 泣かずにすんだ
これが浮世と いうものか
水熊横丁は 遠灯り
縞の合羽に 縞の合羽に 雪が散る
(台詞)
おっ母さん……
6.雪の渡り鳥
作詞:清水みのる
作曲:陸奥明
合羽からげて 三度笠
どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥
愚痴じゃなけれど この俺にゃ
帰る瀬もない
伊豆の下田の 灯が恋し
意地に生きるが 男だと
胸にきかせて 旅ぐらし
三月三年 今もなお
思い切れずに
残る未練が 泣いている
払い除(の)けても 降りかゝる
何を恨みの 雪しぐれ
俺も鯉名の 銀平さ
抜くか長脇差(ながどす)
ぬけば白刃に 血の吹雪
7.吉良の仁吉
作詞:萩原四朗
作曲:山下五朗
海道名物 数あれど
三河音頭に 打ち太鼓
ちょいと太田の 仁吉どん
後ろ姿の 粋なこと
吉良の港は おぼろ月
泣けば乱れる 黒髪の
赤いてがらも 痛ましや
お菊十八 恋女房
引くに引かれぬ 意地の道
止めて呉れるな 名がすたる
いやな渡世の 一本刀
辛い別れを なぜ切らぬ
嫁と呼ばれて 未だ三月
ほんに儚(はか)ない 夢のあと
行かせともなや 荒神(こうじん)山へ
行けば血の雨 涙雨
8.勘太郎月夜唄
作詞:佐伯孝夫
作曲:清水保雄
影か柳か 勘太郎さんか
伊那は七谷 糸ひく煙り
棄てて別れた 故郷の月に
しのぶ今宵の ほととぎす
形(なり)はやくざに やつれていても
月よ見てくれ 心の錦
生まれ変って 天竜の水に
うつす男の 晴れ姿
菊は栄える 葵は枯れる
桑を摘む頃 逢おうじゃないか
霧に消えゆく 一本刀
泣いて見送る 紅つつじ
9.名月赤城山
10.次男坊鴉
作詞:萩原四朗
作曲:倉若晴生
どこへ飛ぶのか 次男坊鴉
笠にみぞれの 散る中を
なまじ小粋に 別れたせいか
日光街道の 日光街道の
灯がうるむ
人が目をむく さむらいやくざ
お奉行さまから 賭場(とば)あらし
泥溝(どぶ)の世界に 何故身を投げる
わけはあの娘の わけはあの娘の
瞳(め)に聞きな
恋が切ない 次男坊鴉
逢うて三年 三度笠
なんの今更 旗本ぐらし
どうせ半目(はんめ)と どうせ半目と
出たものを
11.旅鴉
12.上州しぐれ
作詞:里見優
作曲:影山時則
上州しぐれに はぐれた鴉
ちょうど似合いの いそぎ旅
なみだ雨かよ 残した女房(ひと)の
責めているよな 濡れススキ
ああああ 赤城恋しや 里あかり
「お月さん、又、あっしに
仲のいい二人連れを見せつけるんでござんすかい…
手前の連れは影法師… 風がやけに身に沁みやす。」
すねて三年 追われて二年
たして五年の 流れぐせ
夫婦(めおと)雲とぶ 旅空みても
どうせ浮世の ひとり独楽(ごま)
ああああ 明日は何処(どこ)やら 風にきけ
草鞋(わらじ)止めた 筑波(つくば)の宿で
どこか空似の ほつれ髪
泣いているよな 雨音きけば
思い切ない 三度笠
ああああ 赤城悲しや 里ごころ
13.妻恋道中(一般用メロ入りカラオケ)
14.吉良の仁吉(一般用メロ入りカラオケ)
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