暫存

三船和子 暫存歌詞
1.命のきずな

作詞:石本美由起
作曲:岡千秋

離れない 離れない それが女なら
離さない 離さない それが男です
絆ひとすじ 夫婦の夫婦の証
一度結んだ えにしの糸に
賭けて悔いない あゝこの世です

つくしたい つくしたい それが真実なら
抱きしめる 抱きしめる それが情けです
絆ひとすじ あずけた あずけた命
苦労吹雪の寒さに耐えりゃ
花を届けに あゝ春がくる

愛ひとつ 愛ひとつ それが私なら
杖となる 杖となる それが貴男です
絆ひとすじ 死ぬまで 死ぬまで一緒
歳を重ねて 妻から母へ
生きる旅路の あゝ山や河


2.おかみさん

作詞:三園みよじ
作曲:竹田喬

おかみさん おかみさん
物価高でも やりくり上手
肉に魚や 野菜でも
煮るも 焼くのも 腕しだい
それに チョイト笑顔を そえりゃいい

おかみさん おかみさん
かい性なしでも 亭主は亭主
尻をたたいて ほめてやる
面倒くさいが やってみな
それに チョイト笑顔を そえりゃいい

おかみさん おかみさん
隣り近所は 合縁奇縁
たまにお酒で 厄おとし
夢を持ちましょ お互いに
それに チョイト笑顔を そえりゃいい


3.女の始発駅

作詞:三園みよじ
作曲:伊藤雪彦

凍りつきそな 指さきに
かける涙の 白い息
みおくる人も いないのに
ふり向きながら 汽車にのる
あなたを忘れる 女の始発駅

雪の灯りの 角館(かくのだて)
いつか歩いた 武家屋敷
夫婦茶わんを かいこんで
使えるその日 まっていた
一ツが終わった 女の始発駅

今度どこかで 逢う時は
かわい女で 逢いたいの
荷物をはこぶ おばあちゃんが
ほほえむ北の ローカル線
今日から出直す 女の始発駅


4.北時刻

作詞:三園みよじ
作曲:伊藤雪彦

汽車に乗り継ぐ 改札を
出たなら心を 決められた
さきをせかせる ベルの音に
あなたの未練がおいすがる
ふりむけば海…
別れを止めた 北時刻

春を忘れた海峡に
汽笛を泣かせて かえる船
あてもないのに 上野まで
買ってた切符を きりはなす
ふりむけば海…
別れを止めた 北時刻

酔えば乱暴する人が
さめればやさしい 人になる
むだな苦労じゃ なかったわ
いまならも一度も 出直せる
ふりむけば海…
別れを止めた 北時刻


5.北港

作詞:遠藤実
作曲:遠藤実

一羽はぐれのかもめのように
女もひとりじゃ 淋しいものね
あなた追いかけ 涙こらえて行き着いた
ああ 他人船の 歌がながれる
歌がながれる 北港

妻じゃなくても このままでいい
何度も心で 言いつづけてた
あなた私を置いて 行くほど嫌いなの
ああ 他人船の 歌がせつない
歌がせつない 北港

雨が降ります みぞれに変り
命も夢も 涙も凍る
お酒ください あなた浮かべて酔う胸に
ああ 他人船の 歌がしみてる
歌がしみてる 北港


6.夫婦

作詞:松井由利夫
作曲:岡千秋

惚れてよかった あなたに惚れて
俺もよかった お前に逢えて
今なら笑って 話せるけれど
苦労しました お互いに
涙の足跡 夫婦坂

長い年月 危い道も
無事にどうやら 切りぬけました
あなたが光れば わたしも光る
星に映した 夢ひとつ
思えばはるかな 夫婦坂

あずけましたよ わたしの心
世話をかけるよ これから先も
女の幸福 男で決まる
胸にしみます その言葉
明日もふたりで 夫婦坂


7.夫婦縁歌

作詞:石本美由起
作曲:岡千秋

人は縁だね なぁおまえ
添えてよかった ねぇあなた
愚痴は禁物 苦労は荷物
生きて行きましょ精一杯
冬が二人の邪魔しても
夫婦ざくらを 咲かせたい

病気するなよ なぁおまえ
無理はしません ねぇあなた
惚れて一生 結んだ絆
これが愛する 証なら
辛抱十年 夢五年
夫婦ざくらは七分咲き

側にいてくれ なぁおまえ
もっと尽くすわ ねぇあなた
浮世つれあい 着たきり雀
たとえ裏町 ぐらしでも
一度しかない 人生を
夫婦ざくらで 飾りたい


8.想い酒

作詞:白鳥園枝
作曲:遠藤実

お酒を飲むたび 浮かぶのは
愛して別れた 人のこと
ああ 涙では たりないこのつらさ
信じたあなたで いてほしい
今夜もひとり 想い酒

ふたりで暮らした この部屋に
あなたを忘れる 夜はない
ああ 涙では たりないこのつらさ
変わらぬあなたで いてほしい
今夜もひとり 想い酒

世間の噂に 流されて
別れた私は 馬鹿でした
ああ 涙では たりないこのつらさ
命のあなたで いてほしい
今夜もひとりで 想い酒


9.あんたの女房

作詞:荒川利夫
作曲:市川昭介

うちはあんたの 女房やないか
後押しさせてや 人生を
一花も二花も 咲かせてこそが
男姿の 鯉のぼり
きばってや きばってや
負けたらあかん

うちはあんたの 女房やないか
苦労は承知や まかせてや
好きおおて惚れおおて 一緒に暮らす
ここがふるさと 北新地
ええところ ええところ
見せなきゃあかん

うちはあんたの 女房やないか
命をあずけて 本望や
小さなお店を 持つその夢を
もうすぐ実らす 日も近い
きばってや きばってや
負けたらあかん


10.嫁いだ娘の幸せを

作詞:遠藤実
作曲:遠藤実

娘が嫁いで 行きました
思いこがれた 佳い人へ
父さんあの娘が うまれた朝は
日本晴れした 青空でしたね
さみしくなったら アルバムを
開いておもいで 語りましょうね

(セリフ)風邪を引いたり いたずらをしたり
色んな事が あったけど でも素直に 育ってくれたわ
父さん あの娘は日本一の 花嫁でしたよね

三つ指そろえた 嫁ぐ日の
娘の声も ふるえてた
父さんあの娘の おしゃくの酒が
飲めぬさみしさ つらいでしょうけど
親から離れて 鶴も舞う
楽しい家庭を つくるでしょうよ

嬉しさあふれて 涙だけ
言葉も忘れた 披露宴
父さんあの娘は ふたりの宝
早く初孫 この手で抱きたい
嫁いだ娘の しあわせを
母さん今夜も 祈ってますよ


11.午前さま

作詞:荒川利夫
作曲:水森英夫

まっすぐ帰って くるはずが
出れば出たきり それっきり
新婚時代の やさしさ熱さ
おもいだしてよ お願いよ
ハイ 午前さま 午前さま
どこのお酒に 惚れたのか
毎日ご帰宅 午前さま…

最終電車が 走っても
電話のデの字も 音もない
躰のあれこれ 健康ばかり
そうよ心配 してるのよ
ハイ 午前さま 午前さま
時計あっても 役立たず
毎日ご帰宅 午前さま…

楽しく夕食 向きあって
旅行の話を してみたい
こんなに淋しさ 待つ日が続く
涙ぐみたい 愛ごころ
ハイ 午前さま 午前さま
どこでそんなに もてるのか
毎日ご帰宅 午前さま…


12.残雪の駅

作詞:三浦康照
作曲:遠藤実

肌を刺すよな 北風が
待合室の 小窓をたたく
遠い汽笛が 近づくたびに
あなたに縋る 私の未練
雪に埋れた あ 冬の駅

人目忍んだ 愛だけど
しあわせでした 短い月日
妻と云われる 女の夢を
あなたのために 悲しく捨てて
暮らす海辺の あ 雪の町

花の蕾が 残雪の
つめたい駅に 告げるの春を
思い出すのよ 別れた夜の
線路の果てに 夜汽車と消えた
あなた恋しい あ なみだ駅


13.来不彼雨

作詞:志賀大介
作曲:遠藤実

来ないあなたと 書いて読む
おんな泣かせの こぬか雨
しあわせふたりで 探そうと
あれほど約束 したものを
今夜もあなた、、
ああ 来不彼雨(こぬかあめ)

未練 ためいき 酒場川(さかばがわ)
泣いて流れて 何処へ行く
おとことおんなの あの夜が
死ぬほど憎いの 恋しいの
おもかげ濡れる、、
ああ 来不彼雨(こぬかあめ)

錆びた時計の 針でさえ
夢を重ねて 華になる
この先 この街 この店で
いつ迄待ったら いいですか
応えてほしい、、
ああ 来不彼雨(こぬかあめ)


14.女の日本海

作詞:高須郷
作曲:伊藤雪彦

窓に映した 涙の顔を
指でかくして 駅を発つ
二年も暮らした あの人を
断ち切る列車は 日本海
泣いちゃダメね
想い出ばかりが 追ってくる

椅子にもたれて 五時間余り
外は白々 雪がとぶ
失くした倖せ さがしても
二度とはもどれぬ 日本海
泣いちゃダメね
心の整理が つくまでは

暗い波間の イカ釣り舟が
無茶はするなと 灯をともす
忘れてしまえと 鳴る汽笛
夜明けはいつくる 日本海
泣いちゃダメね
この冬すぎれば 春もくる


15.おとうさん

作詞:高須郷
作曲:岡千秋

永い年月 後もみず
歩いて来ました 夫婦みち
おとうさん おとうさん おとうさん
人生まだまだ 五十年
喜怒と哀楽 みちづれに
仲良く生きましょ おとうさん

がまん比べて ふたまわり
今年は私が 年女(としおんな)
おとうさん おとうさん おとうさん
人生いろいろ あったけど
今度生まれて くる時も
嫁いで来ますよ おとうさん

年の数だけ 苦労して
倖せ感じる ものなのね
おとうさん おとうさん おとうさん
人生いつでも 七転び
あとの一ツで 夢をみて
笑顔で生きましょ おとうさん


16.愛別離(あいべつり)

作詞:下北沢哲
作曲:伊藤雪彦

旅ににげだす 女の胸に
涙があふれる 夜明け前
どうかしたかと 鳴る汽笛
未練がとなりで 肩ゆする
カスマプゲ カスマプゲ
あなたを忘れる 愛別離

買った切符に 運命をまかせ
当てなく釜山 あとにした
夢と暮らした 一年が
あなたに負担を かけさせた
カスマプゲ カスマプゲ
女のわがまま 愛別離

苦労一ツの 手荷物だけど
一緒に運んで くれる人
きっといるはず 逢えるはず
途中で下車した 港町
カスマプゲ カスマプゲ
あなたを忘れる 愛別離


17.おんなのカン!

作詞:下北沢哲
作曲:伊藤雪彦

身体を気遣い 呑んでるあなた
お酒の好みが 変わったみたい
女のカンで わかるのよ
他にいいひと できたのね
責めるつもりは ないけれど
離れたこころは もどらない
帰ってあげて 休まる部屋に

男と女の 関係よりも
友達みたいな 暮らしに慣れた
女のカンで わかるのよ
他にいいひと できたのね
夢の灯りを つけたまま
月日がふたりを 変えたのね
追いかけないわ あなたのあとは

呑み屋の女将と ふらりのお客
傷持つどうしが 近くにさせた
女のカンで わかるのよ
他にいいひと できたのね
燃えた数より 泣いた数
指折り数えりゃ きりがない
帰ってあげて おんなの部屋に


18.なごり酒

作詞:白鳥園枝
作曲:大山高輝

運命というには あまりにも
せつない別れの 夜がくる
止まり木 水割り 女のみれん
なごりのお酒
あなたのすべてが
今も今も今も 好きなのに

小さな幸福 追いかけた
ふたりの夢さえ 消えて行く
あきらめ さよなら 女のこころ
なごりのお酒
あなたのぬくもり
抱いて抱いて抱いて 生きて行く

男の強さと やさしさで
私をつつんで くれた人
裏町 想い出 女のなみだ
なごりのお酒
あなたの明日に
花を花を花を 咲かせたい


19.女の劇場

作詞:いではく
作曲:岡千秋

激しい二十才の 恋があり
四十に忍んだ 恋もある
心に炎を 炎を
ああ 抱きしめて
わたしが歩いた この道は
花と嵐の だきあわせ

尽くしてささげた 恋があり
世間に背いた 恋もある
火の粉を浴びても 浴びても
ああ 通したい
愛する男の ためならば
たとえ地獄の 果てまでも

涙で身を引く 恋があり
泣かせて奪った 恋もある
真っ赤な炎が 炎が
ああ 燃えたって
尽きればそれまで 悔いはない
その日おんなが 終わる時


20.おつかれ様

作詞:鳥井実
作曲:岡千秋

男のしがらみ 昭和の義理に
おつかれ様と おつかれ様と
云える女房になれました
この先筋書き 見えないけれど
まさかまさかの 坂道を もひとつ越えて
夫婦(めおと)劇場 開幕ですね

新婚時代は 恥ずかしかった
あなたと呼べず あなたと呼べず
それも今ではなつかしい
愛しているよと あなたのセリフ
一度ならずも 二度三度 たしかめながら
夫婦花道 あるいて欲しい

あなたとのみたい ぬくもり酒を
おつかれ様と おつかれ様と
飾る言葉はないけれど
あせらずゆっくり 素顔のままで
まだよまだまだ これからも 肩寄せながら
夫婦劇場 楽しみたいわ


21.この冬すぎれば春が来る

作詞:木未野奈
作曲:徳久広司

二つの心を つないだ糸も
無理やり引いたら すぐ切れる
一日一歩 ふたりで歩く
人生坂も 折り返し
この冬すぎれば
春が来る あゝ春が来る

いいえとハイとを 上手に使う
可愛い女房で 生きたいの
喧嘩のたびに 背中を向けて
あなたに泣いた 夜もある
この冬すぎれば
春が来る あゝ春が来る

あかぎれだらけの この指だけど
指輪が似合った 頃もある
明日を信じ 笑顔に苦労
隠して越えた 山や川
この冬すぎれば
春が来る あゝ春が来る


22.なさけ川

作詞:高橋直人
作曲:遠藤実

あなたが側に いなければ
眠れないのよ 淋しくて
夜に流れる なさけ川 なさけ川
愛の嵐に この身をのまれ
溺れて死んでも 悔いはない

お前の肌は 冷たいと
強くやさしく 抱きしめて
泣いて流れる なさけ川 なさけ川
木の葉みたいな おんなの心
運命の波間で 揺れている

行き着く先は 地獄でも
そうよ後には 戻れない
炎えて流れる なさけ川 なさけ川
夢のしずくを 枕に宿し
いとしいあなたと しのび逢う


23.おじいちゃん

作詞:さとの深花
作曲:津軽けんじ

指の節くれ 撫でながら
お酒の味に 恵比寿顔
長生きしてね
おじいちゃん おじいちゃん
楊子でつまむ お新香は
嫁の味です 薬味です

俺に似てると 目を細め
見上げるほどの 孫を呼ぶ
長生きしてね
おじいちゃん おじいちゃん
問わず語りに 聞かせてる
昔話も 好々爺

腕が自慢の 職人も
毎年丸く なる背中
長生きしてね
おじいちゃん おじいちゃん
桜の便り 聞く頃に
いで湯めぐりを しましょうか


24.あなた様

作詞:鳥井実
作曲:花笠薫

雨あがり 日差しの中を
あるくあなたの 背中が好きですわ
云わせて欲しいの 照れますが
私あなたの
妻です 母です 女です
愛していますわ あなた様

唇を 噛みしめながら
我慢している あなたが好きですわ
幸せこわさず 生きて行く
それが私の
小さな 夢です 願いです
ぬくもりください あなた様

雨あがり 名も無い花に
そっと差し出す その手が好きですわ
少しは波風 立ちますが
同じ痛みで
家族の絆を いつまでも
守って欲しいの あなた様


25.母ざくら

作詞:石本美由起
作曲:岡千秋

生れながらの 苦労に泣いた
それが私の 運命なら
あなたと愛を 結びあい
いのち授けた この子のために
冬の向うの…
春を呼びたい 母ざくら

眼許可愛い 子のいとしさは
親でなければ わかるまい
この世のどんな 宝より
もっと大事な この顔この手
寝顔幼い…
夢に微笑む 母ざくら

十五十六 二十才も過ぎて
晴れの嫁入り 祝い唄
やさしい妻に なるのよと
言葉すくなに 見送る門出
親の願いが…
咲いて嬉しい 母ざくら


26.花かがやいて

作詞:三正和美
作曲:大山高輝

一度きり二度とない 人生は
夢は見るより 叶えるものよ
今からよひと花も これからよふた花も
咲いて舞う
かがやいて きらめいて ときめいて
命の限りを萌えながら それがおんなです

音もなく忍び寄り 駆け抜けた
年齢(とき)の流れを 鏡と語る
とく髪の指先が たまらなく愛しくて
紅を引く
かがやいて きらめいて ときめいて
命の限りを薫るのが それがおんなです

満ち潮が引き潮が 呼び戻す
忘れかけてた こころの青春(はる)を
迷い道振り返り このままじゃ終れない
咲いて咲く
かがやいて きらめいて ときめいて
命の限りを凛として それがおんなです


27.博多情話

作詞:井村昭治
作曲:岡千秋

夜の中州の 酒まみれ
こんなおなごに 用はなか
にわか祭りの 煎餅で 煎餅で
顔をかくして 泣いちょるごたる
おさな馴染みの ふたりばい

五木生まれの 苦労もの
涙かくして 耐えたから
抱いたあの日を 返してよ 返してよ
男こりごり ひとりがよかね
どげんもこげんも なかとばい

なさけあるとね あんたには
うそのうわぬり できんばい
きつか話は そのへんで そのへんで
にわか踊りの お芝居やろか
春はもうすぐ 来るとばい


28.むかしの男

作詞:瑳川温子
作曲:徳久広司

恋をするよろこび 恋のなみだ
あの人のためなら 死んでもいいと
八分咲きの君が 綺麗だよと
わたしを抱きしめた むかしの男
甘い誘いに 惑わされ
悲しいことばに 傷ついた
あの日があって 今がある 乾杯
色とりどりの むかしの男 忘れない花よ

幸せはいつでも 突然終る
愛の形見さえも 残さないまま
涙から人生 教えられて
やさしさ身に着けた 女よわたし
※逢ってみたいの もう一度
逢ってはいけない もう二度と
グラスを揺らす 想い出に 乾杯
過ぎ去りし日の むかしの男 忘れない夢よ※

(※くり返し)


29.北海峡

作詞:水木怜
作曲:伊藤雪彦

のめないお酒を かたむけて
あなたを忘れる 旅の宿
女のこころに 消えてった
船の灯りを おいかけて
くちびるふるわす 北海峡

今度はほんとの 倖せを
みつけて暮らせと 荒れる波
あなたとはじめて ともにした
海に浮かんだ この部屋は
いのちをぶつけた 北海峡

夜明けをおしえる いさり火に
泣きたいことだけ もやしたい
お前をひとりに させないと
肩をだかれた やさしさに
も一度酔いたい 北海峡


30.やっぱりあなた

作詞:志賀大介
作曲:大山高輝

この亭主ともう一度 生きてみようかな
あの時は別れよと 決めたけど
悪い人じゃない 真はいい人よ
一から出直して 本音で泣きます笑います
あなたひとすじあなた やっぱりあなた

じゃまなのよ居るだけで 顔もみたくない
わがままな八つ当たり 許してね
先が見えなくて 淋しかったのよ
一から出直して 可愛い女房に戻ります
あなたひとすじあなた やっぱりあなた

一言もせめないで そばに居てくれた
気付かずにいた私 ばかでした
甘えすぎていた 胸が痛みます
一から出直して 迷わず離れず歩きます
あなたひとすじあなた やっぱりあなた


31.素顔で乾杯

作詞:大津あきら
作曲:佐々木与志

くよくよしないで 振られたぐらいで
落ち込むなんて あんたらしくないよ
馴染みのこの店 今夜は貸し切り
あんたのためよ 女同志 ふたり

泣くだけ 泣いたら 素顔で乾杯
男と女は ケ・セラ・セラよ
涙をふいたら 素顔で乾杯
明日は明日の 風が吹くからさ

酔うほどあいつが 恋しくなっても
飲むだけ飲んで 朝が来たらバイバイ
世の中男は ごまんといるのよ
あっさりしなよ 女同志 今夜

泣くだけ 泣いたら 素顔で乾杯
飾りを脱ぎ捨て ケ・セラ・セラよ
涙をふいたら 素顔で乾杯
あんたは飛びきり いい女だから

泣くだけ 泣いたら 素顔で乾杯
男と女は ケ・セラ・セラよ
涙をふいたら 素顔で乾杯
明日は明日の 風が吹くからさ


32.冬旅路

作詞:三正和実
作曲:大山高輝

吹雪けさぎり 涙雪つぶて
未練ひきずり 北のはて
逢いたいよ 恋しいよ
いとしくて ねぇ貴方(あなた)
くるいそう
はりさける この胸も
おんな冬旅路

荒れる海鳴り 軋(きし)む岩肌に
はぐれカモメも 首すくめ
誰ひとり 影もない
私だけ ねぇ貴方(あなた)
立ちすくみ
ほつれ髪 手櫛(てぐし)とく
おんな冬旅路

愛はうたかた 波に流しましょう
思い切るには 辛いけど
春風よ 早く吹け
木枯(こがら)しを ねぇ貴方(あなた)
追い帰せ
花ごよみ 連れて来て
おんな冬旅路


33.夢小舟

作詞:島田和
作曲:くにひろし

この舟に
運命(さだめ)あずけた 恋だから
たどり着きたい しあわせ岸に
死ぬも生きるも あなたと一緒
苦労覚悟の 旅路川
愛が積み荷の 夢小舟

振り向けば
捨てた過去(むかし)が 見え隠れ
川の流れに 沈んで消える
生まれ変わって あなたのために
盡(つ)くす女の きずな川
命かさねる 夢小舟

岩影に
ふたつ寄り添う 浮き草は
にぎり水でも きれいな花を
雨の嵐も 乗り越えながら
春を待ちます 浮世川
明日(あす)へこぎだす 夢小舟


34.金春物語

三船和子・宮路オサム
作詞:井村昭治
作曲:伊達信介

(女)銀座の通りの 路地にある
(男)金春小路は 夜に咲く
(男)煙にむせる 焼き鳥や
(女)破れた赤い 提灯(ちょうちん)よ
(女)あなたに逢いたい
(男女)夢がある

(男)日向にお前を つれだして
(女)幸せあげると 云った人
(女)もしやとのぞく 居酒屋の
(男)破れた赤い 提灯(ちょうちん)よ
(男)も一ど逢いたい
(男女)抱かれたい

(女)毎日通った 金春湯(こんぱるゆ)
(男)能楽祭りの あの夜を
(男)忘れちゃいない 今も尚
(女)破れた赤い 提灯(ちょうちん)よ
(女)あなたの思い出
(男女)灯してる