1.夕凪
作詞:クボケンジ
作曲:クボケンジ
おかしな夢を見てるようだ
もう一人のボクがいて
そのすぐ隣にキミがいて
名前も知らないキミがいて
ボクはそのキミに話をする
名前も知らない人なのに
漫画みたいにしゃべれるのは
名前も知らない人だから
笑ってるだけの最後の夕凪の海
はじまりと終わりで何となくうすぐもりだ
キミは誰なんだよ……
何故さみしそうなの……
「次、風が吹いたら居なくなるの……」
あと数十秒でキミに会えなくなる
何か言わなきゃって言葉に詰まる
何故だか懐かしい気がする
風を待つ二人……そういえば
いつかボクがノートに書いた
冗談みたいな物語だ
これはボクのノートの中だ
もう一人のボクがいて
そのすぐ隣にキミがいて
ホントは誰だか分かってて
海風 陸風 潮の匂いとキンモクセイが
入り交じって変だな……
こんなの書いた覚えは無い
ここはどこなんだよ……
何故キョトンとしてるの?
「ページをめくりなよ」
白紙のページだ!
ボクは慌ててノートに続きを書く
だからもうさみしい顔は終わり
イメージは膨らむ
キミに名前をつけるよ
どんな名前が良いかな……
その瞬間に ほら!
崩れ出した景色 消えかかる空模様
ここでノートは終わる……夢だった
名前の知らないキミはもう会えない
何も言えないまま目が覚めたよ
風を待つ二人 ボクは忘れないように
ノートに書くからまた会えるといいな……
2.グレゴリー
作詞:クボケンジ
作曲:クボケンジ
小さく手を振る 微かな光
触ったその手でこすった目から
拭いても拭いても こぼれる記憶
なんだよ キミは見覚えのある星
ぐるぐると回るグレゴリー 杉並で思い出す
捕まえようって走ったって 今更何ができるの?
本気で飛んだら 飛べたかもな…
何回も…大きく手をフ振りかえしたよ
何回も…今ギュッてボクを急かす
どこまでも幼稚なメロディ ダサいくらいでちょうどいい
恥ずかしいくらいに光って ド派手なお守りで祈るよ
小さく手を振る 微かな光
ホントはキミだけが 頼りの光だ!
触れられないボクだけの星 どこを切っても同じ模様
どんなに夜が黒くても すぐに見つけ出せるよ
ぐるぐると回るグレゴリー 杉並で思い出す
泣かないつもりできたのに 笑ってるうちに泣いていた
ぐるぐると…
3.春雨の午後
作詞:クボケンジ
作曲:クボケンジ
通り雨を待つ隠れ家は ここにあるものがすべて
ボクらは何も知らされてないよ
だからキミの手をギュっとつなぐ
暗闇の中平泳ぎ 探し続けてた浮き輪
キミに釣り上げられてわかった
ひざ下くらいの浅瀬
窓の外は冬の残り香とうす紫色の景色
言葉もなく思い込みだけだ
間違ってたって ただそれだけで
少しだけ 優しくなる
普通の午後
雨は上がって庭先は
風に舞う枯れ葉の音
窓の外は冬の残り香となまぬるい陽射しが遊んでる
春雨だったの?ってキミが聞くから
間違ってたって ただそれだけで
少しだけ 可愛く思う
春雨の午後
雨は上がって庭先は
風に舞う枯れ葉の音
指切りだけで 変われると思う
変われるような 気がしたよ
春雨の午後 キミと見ている
風に舞う枯れ葉の音
4.輝く蛍の輪
作詞:クボケンジ
作曲:クボケンジ
夏草が揺れて 雨は上がった午後 誰もいない道 咲いてる花
後ろめたくなって 逃げ出そうとした
何もしてないのに なんでなんだろう
思い出は両手に持てるだけ持っていって
足りない未来のかさぶたにする
悲しいわけじゃない時に出る涙 こらえたのはたぶん 心のどこか
本気で笑ったり 泣いたりするのが
おかしな事だと 思ってるんだろ…
消えないように 消えないように
ボクらは 今 遊ぶ!!
手の鳴る方 手の鳴る方
宇宙の瞬きでキラッ!!
気がついたらまた 同じ場所に立ってた…
イケないことかな… ここにいたいよ
飛んだり 跳ねたり 結んだり 開いたり
流れ星 探したり キミはなんて言うかな
どぶ川に捨てて走って逃げた事 誰にも言えずに黙ってた事
知らない間に 知らない間に
ボクらは 手を離す
幻でも、でも忘れない!
嘘でも「じゃあ またね」
消えないように 消えないように
ボクらは 今 遊ぶ!!
手の鳴る方 手の鳴る方
宇宙の瞬きでキラッ!!
5.初恋のオマケ
作詞:クボケンジ
作曲:クボケンジ
オレンジ色 空模様 たぶん絶対悲しい午後
まぶしそうな君の顔は
笑ってるのも 泣いてるようだな……
マフラーのスキマから 言葉がこぼれたよ
赤い目に 通り雨 悪者役もらえたよ
「さよなら」君と僕の糸は
どこにも絡みつけずに消える
からついた悲しい嘘も
僕と同じ 小さな声
お別れした後 ふくらんじゃった想い
針でつついたら 涙が吹き出たよ
どうしよう……どうしようかな……
「さよなら」君と僕の糸は
どこにも絡みつけずに消える
でもこれは正しい嘘だ
たぶん絶対 忘れないよ
お別れした後 ふくらんじゃった想い
針でつついたら 涙が吹き出たよ
最後にねじったら 飛び出たおまけのおもちゃ
初恋って書いた 名札はもう外さなきゃ
どうしようかな……
オレンジ色 空模様 たぶん絶対悲しい午後
まぶしそうな 君の顔は
笑ってるのも泣いてるようだな……
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