1.エヴリィ
作詞:工藤成永
作曲:工藤成永
探してるよ 僕の知らない君の名前を
遠い記憶の詰まった鞄を広げて見せてくれないかい
底の見えない水たまりに沈めた思い出を
取りに戻ろう 孤独な夜に 噛み痕 残される前に
時を巻き戻しても 君の眼に僕の影は映らない
だからこそ今 側に居られることを受け止めていたいよ
会いたくてもうダメになりそう
水色に 心 曝け出すよ
当たり前だと思ってた景色も変わってしまうよ
宝物のナイフは錆びてしまっても輝くでしょう
確かなぬくもりを渡したいと望めば望む程 心が
臆病な糸に絡まってしまう 渡し方も解らないけど
言葉じゃないコトバを届けたいよ
間違ってもまたやり直せるだろう
会いたくてもうダメになりそう
君の中で暴れる生き物に触れるよ
噛みつかれて 汚ない本音を浴びせられても
水色の心 曝け出してよ
2.サナギ
作詞:工藤成永
作曲:工藤成永
君がいて困っちゃうな
恥ずかしいことまで言えちゃうから 不思議さ
寒がりな僕らは 四つ足をからめて混ざりあう
秘密をわけあって
意地悪をしたいな 飴玉の袋に閉じ込めて遊ぶ
ひとり占めしたいな 膨らんだ桃色の丘を駆ける 真夜中に
終わらない恋の証に 燃えカスになろう
くせのついた黒髪を滑りたいんだ
雷落ちた 宿り木の枝に火をつける
柔らかい雨が降り注ぐよ エヴリデイ
君の舌の上で踊らせて
汚しあってキス 離さない サナギになって輝くのさ
欲張りな恋の証に 悪者になろう
甘く濡れたくちばしに見とれたんだ
獣になった 可愛い声で鳴いてほしいよ
無邪気な笑顔がからみついて壊れそうです
命の保証もありません
イヌになってキス 腕を噛んで舐めてやる
どこにも行かせはしない
柔らかい雨が降り注ぐよ エヴリデイ
君の舌の上で踊らせて
汚しあってキス 離さない サナギになって輝くのさ
3.万華鏡
作詞:工藤成永
作曲:工藤成永
逃げも隠れも出来ないさ 幾重も重なった鏡の迷路で
今君は何を探してるの 自分の姿も居場所も判らない?
眩しさから目を背けて 見たくないモノは見ない癖が付いた
あれこれ理由をつけるのが得意で 知ったような顔で批評するだけ
陰で何を覗いてても はっきり形は見えてこないよ
期待外れは世の常だから予想ばかりしてないで 光へかざして
その胸の中で生まれた不安を鳴らし続けてよ
普通を装って誤摩化す器用な不器用にならないで
逃げてみてもこれっぽっちも変わらない 君はただ万華鏡を覗いてたから
思ってるだけでは進めない 兎と亀のルールは健在
想像力がもてはやされて 頭と心フル稼働シテイル
「生きた証を残したい」猿真似の落書きが蔓延る
陳腐な言葉に操られて 見てみろ 鈍い心が育っているぞ
すぐに安心を求める 他人の鏡になれば予定調和
命の色まで染められたなら 生きる意味や価値も褪せてしまうだろう
その胸の中で起こった争い止めたりしないで
解り合えなくて嫌うのは簡単なこと
生きることに勝敗なんて必要ないでしょう 君が選ぶのはどんな色の万華鏡
その胸の中で生まれた君は何て言ってるの
どんな風に笑って 泣いたり怒ったりするんだろう
素直に生きる事は面倒 楽ではないけど 間違い探しでどうにか歩いていけるよ
始まりも終わりも君の内側にある 幾つもの万華鏡を覗きながら
4.息が止まりそうになる
作詞:工藤成永
作曲:工藤成永
新しい朝 光はただ僕らを騙し
照らすだけだ 何も救ってくれたりはしない
誰一人も疑わずに信じられたらいいのに
洗って干しても心は畳めないままでいたんだ
息が止まりそうになる 息が止まりそうになる
風邪薬じゃ効きそうにもない 声を聞かせてよ 言葉なんてどうだっていい
言いそびれたことに悩んでいる間に さっさと言って吐いてしまえたらいいのに
腹が空いた 好きでもないバナナを食べる 君もきっと腹を空かせて食べる
喉を詰まらせて呼吸が 苦しくなって目を見開く
あわてて水を飲み込んだ 僕は生きてる心地を 味わいながら死んでいきたい
あぁ このまま 君は息をしながら何処へ行く
あぁ お願いだ 僕もそこへ連れてってくれやしないかい
息が止まりそうになる 息が止まりそうになる
風邪薬じゃ効きそうにもない 声を聞かせてよ 言葉なんてどうだっていい
5.oar
作詞:工藤成永
作曲:工藤成永
年中無休で回る世界の歯車は 絶えず誰かを犠牲にして
あなたが居なくても誰かが居る 泣いてすがっても見向きもしてくれません
気づいてないフリも出来ないから 冷めた顔してても本当は必死で
たった一人で作り上げた王国で 敵も分からないまま戦争続けている
同じ名前の不安を知ってて良かった 笑いながら誤摩化し合えるから
だけどそろそろ終わらせなくちゃ 気休めのテントの杭は 直ぐに抜けてしまうよ
あなたとの記憶のプールで見つけたオールで漕いでいく
そしてあなたも僕の知らない記憶の中を進んでいく
新しい景色の中で 心の鍵を無くしても 好きな花を見つけたなら
ちゃんと感動していたい
汚い言葉を吐いて捨てた それをうっかり他人に聞かれて
焦って取り繕って余計に恥ずかしい 愚かな人間を作ってしまった
自分には無い素敵なものを 他人が持っていれば羨ましくなってしまう
欲張りな獣 無いものねだりと分かっているのなら らしさを決めつけないで
あなたが選んだボートの上で聴こえる風はどんな音
騒がしくなって耳を塞いだ その手の温度も奪われて
闇のほとりで迷子になってよ
いつか同じ場所で迷った時には恐怖も光になってくれる
同じ世界の何処かで 呼吸を続けて居てくれるなら
また出会えるんだ 見つけたんだから 声を知っているから
あなたとの記憶のプールで見つけたオールで漕いでいく
そしてあなたも僕の知らない記憶の中を進んでいく
びしょ濡れになった服を乾かしながら 今にも消えそうな虹を見つめながら
いつか終わりが来るその時まで どうか今を殺さないで
ちゃんと感動していて下さい
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