マニフェスト

RHYMESTER マニフェスト專輯

5.渋谷漂流記

作詞:Mummy-D・宇多丸
作曲:DJ 大自然

Tokyo, Shibuya
ただ漂う 漂う ただ漂う 漂う
ただ漂う 街に漂う 人に酔う 音に酔う Flowに酔う

(Mummy-D)
雑誌の中に輝く街 なけなしのキャッシュ ケツに忍ばし 足伸ばし
ナメられぬように背伸ばした 切り抜きのマップに目凝らした

(宇多丸)
そして未来に胸焦がした
Early 80's 新しい文化の一部な気分がした 自分が
工藤ちゃん気取り 公園通り グラサンかけて闊歩した少年のストーリー

(Mummy-D)
記憶の中の眩しい街 路地裏の輸入盤店のモニタースピーカー
胸騒ぎして手伸ばした 非合法なグルーヴのスレイヴと化した

(宇多丸)
AからBからC
初めてのディスコ 初めてのダンス 初めてのキスと初めてのファック
スペイン坂下で初めてのラップ ガキにはこの街のすべてがトラップ

Tokyo, Shibuya
ただ漂う 漂う ただ漂う 漂う
ただ漂う 街に漂う 人に酔う 音に酔う Flowに酔う

(Mummy-D)
時は流れ 90年代 ゴツいティンバー 履いた愚連隊
踏みしめたのは宇田川オフロード 堅いライムとステレオタイプなド素人

(宇多丸)
YES YES Y'all, and You don't stop
てな調子 この街が教室 ヘッドフォンのKRSが教師
浮かれた世間に燃やす闘志 あと少し 重ねた結果ぶっ通し
で、To da breakadawn

(Mummy-D)
クラブからクラブへナイトクルージング
はためかすオーバーサイズのブルージーンズ
マイク握りぶちかましたルーティン この街が育てたワイルドミュージック

(宇多丸)
そこらのギャルもフツーに
口ずさみ出したオレたちのラップ デカめなビルボードと目立つトラック
超アウェイがついにホームと化した あのツレない街を振り向かした

Tokyo, Shibuya
ただ漂う 漂う ただ漂う 漂う
ただ漂う 街に漂う 人に酔う 音に酔う Flowに酔う

(Mummy-D)
時は流れ 流れて現在 見かけなくなったあの愚連隊
オレはひとりタイトなジーンズに身包んで歩く タイトな韻探して腕組んで

(宇多丸)
いまだ猫背で
道うろつくと すげーウゼってぇ 落ち着く場はねぇって前提
あの日のオレみてぇな童貞たちが繰り返してる以前の光景

(Mummy-D)
オレを育てた街 掻き立てる街 弄ぶ街 誑かす街
まるで 切るに切れない毒婦のよう あの日のままのHip Hopのよう

(宇多丸)
なんかよそいきの顔になってく おカミの言う通りビルが建ってく
記憶の中の景色も去ってく なのにまたオレは今日も立ってる
ここTokyo, Shibuya

Tokyo, Shibuya
ただ漂う 漂う ただ漂う 漂う
ただ漂う 街に漂う 人に酔う 音に酔う Flowに酔う