2.うつせみ
作詞:有村竜太朗
作曲:長谷川正
僕らはね、忘れていくから覚えていてね。黒猫よ。
くちづけでおぼろげな愛を証明してくふたりなの。
目をそらし見れば雨灯り。おそろいの夢は色違い。
しらしらと流るるは涙。この心、清くなれるなら。
絡まるたび、うわごと綴ってままごと。
狂おしさでふたり、静かなケモノで―――――――。
捻れていた心の花が開く。
ほら、綺麗で声も息も途切れそう。
暗闇。手をのばせど指先の向こう、うつせみ。
君は誰を見ているの?
針槐。禁じられた遊び。
ふたりだけの秘密がほしい。
雨音は鍵盤を叩く。追いかけて歌う涙声。
知りたいのは、問いも答えもなき事。
別々の鼓動がいま、重なって―――――――。
覗いてみて、心の花が咲く。
ほら、契って。世界が裏切るその前に。
掴めない手が捉えられないのは、あの面影。
君は何を見ていたの?
ロンリネス。
目隠しが邪魔でどうしても触れない。
テンダネス。
爪痕たどれば意識が遠のいて、まほろば―――――――。
捻れていた心の花が開く。
ほら、綺麗で声も息も途切れそう。
暗闇。手をのばせど指先の向こう、うつせみ。
君に僕は映らない。
止まない雨―――――――。
全ては水の泡。
嗚呼、うつせみ。
恋は消えていくばかり。
いくばかり。
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