12.恋唄
作詞:犬神凶子
作曲:犬神明
冷たい海の中、身を沈め
愛しいあの人を想うの
毎日ひどいことをするけれど
本当は優しい人なのよ
二人きりの小さな世界
誰にも壊すことは出来ない
体に残るこの傷跡
アタシを愛してる証拠だと
呪文のように唱えたわ
いつまでも側にいたいから
あなたの二の腕が恋しい
あなたの首すじが恋しい
あなたの耳たぶが恋しい
あなたの一重まぶたが恋しい
あなたのスネにびっしり生えた毛が恋しい
あなたのささくれた人さし指の爪が恋しい
あなたの微熱まじりの体温が恋しい
あなたのくっきりと浮き上がった助骨が恋しい
あなたの背中にある大きな黒子が恋しい
あなたの指が愛撫した乳房の痛みが恋しい
あなたのカミソリが切り裂いた額の傷口が恋しい
あなたの拳に殴打されてこみ上げる胃液の味が恋しい
嗚呼、あなたが恋しい…
ひとこと「ごめん」って呟いた
取り出したピストルであの人は
自分の頭をぶち抜いた
アタシ一人を残したまま
アタシ一人を残したまま
冷たい海の中、身を沈め
愛しいあの人を想うの
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