6.かあさん日和
何(なん)年(ねん)ぶりだろ こうして二(に)人(にん)
肩(かた)を並(なら)べて 歩(ある)くのは
母(かあ)さん 東京(とうきょう)へ 招(よ)ぶ夢(ゆめ)が
やっと叶(かな)った ほら、春日(はるび )和(より)
数寄屋(すきや)橋(きょう)から 柳(やなぎ)の銀座(ぎんざ)
乗(の)ってみようか ゆりかもめ
元気(げんき)でなにより 安心(あんしん)したよ
少(すこ)しちいさく なったかな
母(かあ)さん来(き)たいと 言(い)っていた
ここが九(きゅう)段(だん)の ほら、大鳥居(おおとりい)
足(あし)を延(の)ばして 千鳥(ちどり)場(じょう)淵(ふち)へ
親子(おやこ)弁当(べんとう) 水入(みずい)らず
お参(まい)りしようね 観音(かんのん)様(さま)へ
花(はな)の仲見世(なかみせ) 人(ひと)の波(なみ)
母(かあ)さん僕(ぼく)から プレゼント
江戸(えど)の名残(なごり)のほら、黄楊(つげ)(つげ)の櫛(くし)
上野(うえの)不(ふ)忍(にん)池(ち)(しのばず) 桜(さくら)の並木(なみき)
泣(な)けてきちゃった うれしくて
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