1.幟ひらひら旅芝居
作詞:船村徹
作曲:船村徹
あの街で 涙を捨てて
この村で 情けを拾う
のぼり ひらひらひら 旅芝居
かあちゃん 今夜も頑張ろうね
客が泣いても おいらは泣かぬ
それが芸だよなぁ かあちゃん
あの夜の 祭の太鼓
あの店の 玩具のラッパ
のぼり ひらひらひら 旅芝居
かあちゃん そんなの要らないよ
玩具なんかは おいらは要らぬ
役者馬鹿だよなぁ かあちゃん
思い出を 楽屋に残し
母と子は また旅に出る
のぼり ひらひらひら 旅芝居
かあちゃん この汽車でっかいね
いまに見ていろ おいらもきっと
でかくなるからなぁ かあちゃん
2.用心棒
作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋
腕はたつのに 世渡り下手で
群れをはずれた素浪人 素浪人
癪が積もって 曲がったままの
意地が酒手を 買うてでる
用心棒は 世捨て棒
今日はあっても 明日はない
女抱いても 心底酔えぬ
酒も白けの誘い水 誘い水
男三十路の 身の振りどころ
翳り落として 無精ひげ
用心棒は 闇の棒
風に散り逝く 名が惜しい
出世街道 裏から見れば
仁義無用の獣道 獣道
ここらあたりで 大だんびらを
抜かな世間が許さない
用心棒は 怒り棒
誰もやらなきゃ 俺がやる
3.ラップ・石松
作詞:Ryuji
作曲:Douji・Yoh
森の石松 愚痴の石松 ラップ石松 ガッツ石松
おそ松 とど松 十姉妹 Yeh Yeh Yeh Yeh Yeh YEH!!
清水港にゃ 富士のお山が でーんとあちゃこちゃ睨んでる
茶摘みのあの娘は 姉さんかぶりで 今日は茶っ切り俺のこと
(チェッ!) 見向きもしねぇが まあいっかぁ
女もいねぇが まあいっかぁ
兄弟いるから まあいっかぁ
森の石松世の中を 見たくねぇからちゃっかりウインク
片目つぶってまあいっかぁ
愚痴の石松堅気の衆に 迷惑かけなきゃ まあいっかぁ!
大気汚染で息すりゃ公害 ゴッホンゴホゴホ 画家じゃねぇ
グシュグシュグッション花粉症 しつこい花粉がまたやって来る
来んなよ 誰ぁれも呼んでねぇ
地震も台風も呼んでねぇ
そのうえオマケに 旬の食い物 高くてビックリヒャックリでぇ
もちろんおいらにゃ買えねぇが
そんな銭ねぇ 銭がねぇ
銭がねぇったら 銭がねぇ
銭形平次じゃ食えねぇぜぇ
親も親だしお袋も駄目だし オマケに世の中もっと駄目だし
駄目だし 駄目出し 駄目だけど そんな時代に誰がした
無責任だぜ ああ あんあん ああ あんあん アンドーナッツ
あんちゃんもねぇちゃんもツッパリだこだぜ
電車の中で座んなよっ!
メシを食ったり メイクをしたり
携帯かけたりダベったり
勝手にすんなよ ナメんなよ
コラ コラー コラ コーリャ コリャー
森の石松 愚痴の石松 ラップ石松 ガッツ石松
おそ松 とど松 十姉妹 Yeh Yeh Yeh Yeh Yeh YEH!!
うちの親分次郎長さんは 生まれついての旅好きで
中山道から信州路 甲州廻って東海道
人は次郎長旅日記と 歴史じゃいちおう有名だけど
まったくもって近頃は 人間自体がド素人
街のチャンネェの言うことにゃ
次郎 長旅日記とぬかす
でっかい声で言うんじゃねぇ
まったく世の中どうなってんだぁ
学校の先生しっかりせぇよ 教育係りのあんた次第で
次の総理が生まれるんだぜぇ 英語の先生謝っとくれよ
アイアムソーリー 次の総理
時代の流れか まあいっかぁ
漢字が駄目でもまあいっかぁ
厚底履いてスッテンコロリ ゴキブリコロリ イボコロリ
パンツ見えても写真にゃ撮るなよ
馬鹿な奴だぜ なんとか大卒
あんた一人の人生じゃない 大怪我してもまあいっかぁ
命があったらまあいっかぁ その点おいらは大金を
貸したばかりに閻魔堂 ボコボコにされて殺されて
死んじゃった けどまあいっかぁ
人間 騙すより
騙されるほうがまあいっかぁ
馬鹿は死ななきゃまあいっかぁ
マザー牧場 ララミー牧場 もちろんおいらはオッケー牧場
森の石松 愚痴の石松 ラップ石松 ガッツ石松
おそ松 とど松 十姉妹 Yeh Yeh Yeh Yeh Yeh YEH!!
4.おっちゃんの唄
作詞:河島英五
作曲:河島英五
「おいさんは ボンボンに 嫌われたとやろか
なしてな なしてな…」
五月の空に鯉のぼり
高く泳げと ぼんぼんを
肩車して おいさんは
ちょっぴり親父を 味わった
強くなれよ 父さんより
やさしゅうなれよ 母さんより
願い続けた 歳月は
ずいぶん 長くて短くて
吉岡君ではさびしいし
吉岡殿では 偉すぎる
他人行儀が 切なかばい
やっぱりおまえは ぼんぼんたい
よそよそしい 顔をして
見ないでおくれ たのむから
そんな悲しいこと ゆうて
おいさん泣かせて くれるなよ
強くなれよ 父さんより
やさしゅうなれよ 母さんより
願い続けた 歳月は
ずいぶん 長くて短くて
5.しょんなかね
作詞:河島英五
作曲:河島英五
「あれから十年、ボンボンは大きゅうなんなさった
惚れてはならん人に 惚れたとよ おいさんは
今、白か綿雪のなかで…
奥さん ボンボン…」
しょんなかね 別れがくるとは しょんなかね
温かね ひとのこころ 温かね
ひゅうひゅう風吹く道 木枯らしの中
歩き続けた 旅人も
いつか春の日に 微笑むときを知る
温め続けた 胸のうち
伝えたい 言葉ひとつ口にせず
抱きしめる 云わぬが花と
伝えたい 言葉ひとつ口にせず
抱きしめる 云わぬが花と
しょんなかね 別れがくるとは しょんなかね
温かね ひとのこころ 温かね
しょんなかね 別れがくるとは しょんなかね
温かね ひとのこころ 温かね
6.新無法松の一生
作詞:吉田旺
作曲:弦哲也
啖呵切るより 手のほうが早い
無法松よと なじらば なじれ
小倉祇園の どまぐれ酒に
募る思いを呑みくだしゃ
男涙に 男涙に 血が混じる
「ぼんぼん なしてな なしてぼんぼんに ぼんぼんちゅうたら いけんとな
なしてぼんぼんに 吉岡君とか吉岡殿って 云わにゃいけんとな
おいさんはのぉ ぼんぼんがこげゃん小まかぁとっから 育てちきたっとぞ
そりゃぁ確かに ぼんぼんは大きゅうなった
ばってん幾つになっても おいさんからみたら ぼんぼんは やっぱり
ぼんぼんばい」
響灘から 吹く風に
度胸 もろ肌 さらしつつ
口に含んだ 柄杓酒
パっと 両手に吹きかけて
ドっと打ち出す 撥捌き
暴れ打ちから 勇み駒 恋も未練も噛み殺し
腕も折れよと 打ちならしゃ さすが富島松五郎と
小倉雀も聴き惚れる 男四十路の命歌
「生まれて初めて 恋っちゅうもんばした
相手が 人の奥さん これだけはどげんもならん ばってんおいは泣かんぞ
落ちる涙を 瞼でこらえ 玄界灘を睨みつけ 叩く太鼓の撥捌き
ぼっちゃん 男っちゅうもんは一生にいっぺん 泣きゃぁ よかつばい
そいよりも 見ときなせい 松五郎一世一代
これが小倉の乱れ打ちですばい」
修羅場 渡世の 荒くれもんが
惚れた腫れたと 云うてはすまぬ
夏がゆくゆく 神嶽川に
投げて弔う 夢ひとつ
これが男ぞ これが男ぞ 無法松
7.昭和ブルース
作詞:山上路夫
作曲:佐藤勝
「ネヴァダ州 ラスヴェガス 一九九九年
アメリカ建国記念日に 何故か居た… 俺
田んぼの中の 掛小屋 昭和一四年
初舞台を踏んでた… 俺
今、東京の片隅で 故郷(ふるさと)を思い出し乍ら
タバコを踏みつぶしてる… 俺」
うまれた時が 悪いのか
それとも俺が 悪いのか
何もしないで 生きてゆくなら
それはたやすい ことだけど
この世に生んだ お母さん
あなたの愛に 包まれて
何も知らずに 生きてゆくなら
それはやさしい ことだけど
なんにもせずに 死んでゆく
俺にはそれが つらいのさ
とめてくれるな 可愛いひとよ
涙ながれて 来るけれど
見えない鎖が 重いけど
行かなきゃならぬ 俺なのさ
だれも探しに 行かないものを
俺は求めて ひとりゆく
俺は求めて ひとりゆく
8.知らぬが花
作詞:水木れいじ
作曲:岡千秋
わかれ夜風に 舞う蛍
添えぬふたりの 写し絵か
知らぬが花よ その先は
純(うぶ)なおまえにゃ 恋の闇路(やみじ)よ…
燃えりゃこの世の あゝ… 罪になる
なにを迷って 散り急ぐ
待てば陽のさす 春も来る
知らぬが花よ その命
いつか誠の 愛に染まれよ…
惚れていりゃこそ あゝ… 捨ててゆく
泣いて怨(うら)んで 気がすめば
せめて朝まで 泣くがいい
知らぬが花よ その夢は
酔えばあのひと 酒のしずくよ…
またの逢瀬(おうせ)は あゝ…次の夜で
9.浮浪雲
作詞:ジョージ秋山
作曲:三木たかし
遠い道 分かれ道 男と女の通る道
捨てられた女が 立ち止まる
捨てた男が 背を向ける
風が吹く 花が散る 弱い女が空を見る
ああ ああ 浮浪雲ひとつ
遠い道 迷い道 人生誰でも通る道
優しさばかりの 渡り鳥
お国訛りで 今日も旅ゆく
風が吹く 花が散る ちょっと疲れて空を見る
ああ ああ 浮浪雲ひとつ
風が吹く 花が散る ちょっと疲れて空を見る
ああ ああ 浮浪雲ひとつ
ああ ああ 浮浪雲ひとつ
10.母恋仁義
作詞:沢竜二
作曲:岡千秋
親に不孝の 故郷へ
帰るこの身の この姿
山の緑も 小川の水も
何も変わっちゃ いないのに
ああ この姿
死んだ親御の 石塔に
絹の布団を 着せたとて
なんで喜ぶ 許されようか
生きている間の 親孝行
ああ なぜできぬ
祭りばやしの 笛の音が
なぜか聞こえる 遠い空
せめて長生き して欲しかった
詫びておりやす 三度笠
ああ 三度笠
11.帰れないんだよ
作詞:星野哲郎
作曲:臼井孝次
そりゃ 死ぬほど 恋しくて
とんで行きたい 俺だけど
秋田へ帰る 汽車賃が
あれば一月 生きられる
だからよ だからよ 帰れないんだよ
こんな姿を 初恋の
君に見せたく ないんだよ
男の胸に だきしめた
夢が泣いてる 裏通り
だからよ だからよ 帰れないんだよ
今日も屋台の やきそばを
俺におごって くれた奴
あいつも楽じゃ なかろうに
友の情けが 身にしみる
だからよ だからよ 帰れないんだよ
12.気がついたら
作詞:沢竜二
作曲:岡千秋
気がついたら この世に生まれてた
気がついたら なぜだか生きていた
気がついたら とっても惚れていた
気がついたら あっさり振られてた
水をやるから 花が咲き
風が吹くから 花が散る
どうせ短い 命なら
惚れて振られて 泣くもよし
気がついたら お袋死んでいた
気がついたら 弔う金がない
気がついたら 親父もいなかった
気がついたら 故郷(くに)にも帰れない
泣きっ面には 蜂が刺し
弱り目がくりゃ 祟り目さ
ひとりぼっちに なったとき
親の意見が 耳に染みる
水をやるから 花が咲き
風が吹くから 花が散る
どうせ短い 命なら
惚れて振られて 泣くもよし
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