1.誰に咲く花
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
あなただけに あなただけに
伝えたい言葉がある
春の風が吹く
通い慣れた道に立って
名前も知らぬ花を
ずっと眺めながら
今 何を想う?
旅立ちの日に
木漏れ陽が眩し過ぎて
照れくさいこの気持ちが
すうっと溢れてくるなら
そのままに
あなただけに あなただけに
伝えたい言葉を選んで過ごすよ
僕だけに あぁ 僕だけに
伝えられる事がきっとある筈さ
花は時を選ばず
変わりなく僕に香る
初めて手を繋いだ日の
温もりが今でも続くように
あなたとだけ あなたとだけ
見ていたいこの夢に迷いは無いんだよ
僕だけに あぁ 僕だけに
叶えられる事がきっとある筈さ
あなただけに あなただけに
聴かせたい響きを選んで過ごすよ
僕だけに あぁ 僕だけに
伝えられる事がきっとある筈さ
あなただけに…
あぁ 僕だけに あぁ 僕だけに
伝えられる事がきっとある筈さ
2.ALWAYS
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
ねぇ 昨日の深夜見ていた
ドキュメントの中で
アスリート達が泣いていた
今 僕が流す涙も
重さに違いは無い
そう思っても良いかな
表彰されるほど偉くなんかないけど
みんな生きている
この手にはいつも夢と似た存在を
掴んでいよう 温めていこう
不器用だって良い 時には転んだって良い
ほんの少し前を向いて行けたら
もう ぐうの音も出ないくらいに
運められたものが
僕らをコントロールしている
でもそこでしか得られない大切なものを
知らずに見落としてはいないかな
人様の役に立つ命かは知らないけど
無駄にはしたくない
この目にはいつも希望と似た光を
映していよう 輝かせていこう
捻くれたって良い 時には沈んだって良い
くたびれた気がしたら休めば良い
不甲斐無いくらいに弱気で臆病な僕と
それを叱って責める僕が居るんだよ
心のリングで両者を闘わせては
傷を付け合って 首を絞め合って
自分が滅びてしまうけど
この手にはいつも夢と似た存在を
掴んでいよう 温めていこう
不器用だって良い 時には転んだって良い
ほんの少し前を向いて生きて行こう
いつだって自分を信じて生きて行く
3.太陽の季節に
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
今 急に思い出した君のその姿に
細い路地裏で立っている
誰かの背中を重ねた
暑い夏の日の夕暮れに
君は僕を離れて行った
弱い僕は振り向きもせず
言葉も掛けずに
踏ん切りのつかない淡い想いは
君と見てた花火みたいに
終わりの来る虚しさを
ぼんやり待っているだけなんだろう
あなたに捧げるこの歌を
僕が生み出したガラクタを
あの頃みたいに笑ってよ
「変わってないね」と
少し寂しげな顔をして
君は僕を離れて行った
暑い夏の日の夕暮れに
太陽の季節に
弱点の無い幸せなんて
逆に現実味が無いけど
大事なもの手放して
未だに僕は夢見てるかも
あなたに捧げるこの歌を
僕が生み出したガラクタを
嘘でも良いから聞かせてよ
「変わってないよ」と
あなたの為のこの歌で
僕が生み出したガラクタで
嘘でも良いから聞かせてよ
「強くなれるよ」と
可愛いあなたにこの歌を
愛したあなたにこの歌を
最後にもう一度聞かせてよ
「また逢えるよ」と
4.檸檬
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
顔をしかめてゴミ箱へ吐き捨てた筈が
また誰かの手に乗って誘ってくる檸檬
涼しい香りと不似合いな強い刺激を
性懲りもなく体中が呼んでいる
迂闊にかじり付いて
無駄に誰かを傷付けて
そんな事を繰り返すつもり?
でも止められない感情が
既に動き出してしまって
それが欲しくってしょうがない
大人とは言えない衝動に
今さら戸惑ったりもしちゃうけど
ねぇ 確かにまた恋が回り出している
苦い記憶がこの脳に焼き付いているから
次こそは慎重にって誓ったのに
深入りを続ければ
いつか自分も傷付けて
アザになり悔やんだりするぞ
それでも止まない感情が
更に加速を増していて
孤独が怖くって眠れない
真夜中 鳴らない携帯を
握り締めている僕はちょっと悲しいけど
悪い気分じゃないんだ
肝心の僕にとっても真相は明らかじゃない
欲しいのは誰かがくれる特定の“檸檬”なの?
それとも
ただ単に“檸檬”自体の虜になっているだけなの?
あぁ…
いつも繰り返す問答も
ただのくだらない妄想と化す程
恋に落ちている
吸い尽くされたい願望は無いけど
干からびたって良いってそう思えるんだ
迷いなんて無い
いつか僕が吐き捨てた檸檬のように
皺くちゃになっても
5.夏が終われば
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
夏が終われば僕らの過ごした
時間などもう消えて無くなって
虚しさが波になって押し寄せる
記憶を置き去りに
いつもの帰り道
見慣れたこの景色も
隣に君が居ない
それだけで不安定だよ
「何もかも見せてくれよ」
「僕に寄りかかっておいで」
そんな風に言いながら
何もしてあげてなくて
妙なプライドで
積み上げたマウンドから
投げるだけの想い
受け止めてくれてる君は
壊れそうなのに
夏が終われば僕らの交わした
約束はもう消えて無くなって
それ以上も以下も
二度と無い事に気付く
信じてくれた君を振り切って
素直になれず弱さを隠して
寂しさで詰まった僕らの距離も
縮まらないままに
きらめく貝殻を
ぼんやり見つめるだけ
右手にはささやかな
二人の夢を握りしめて
こんな僕に何が出来る?
君さえ守ってやれないで
頬っぺたを流れてる
涙にも腹が立つよ
どんな小さなサインも見逃さずに
君にうなずけたら
崩れそうな僕らだって
信じ合えるのさ
夏が終われば僕らの描いた
季節がまた次に続くように
「大丈夫だよ」くらいは
言えるようになっていなくちゃな
振り向けばいつも君が笑って
僕の背中をそっと押してくれる
「そのままで良いんだよ」って言えるなら
優しくなれるはず
もう涙は流さずに
君を守れるように
6.おもひでの空
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
あぁ 昨日と同じように
ぬるく淀んだ空気が怠い
ホント散々なんだよ
眠れないで ダラダラ
地べたに這いつくばって…
また昨日のペーストで済ます
くだらない自分のダイアリーをめくる
毎日に嫌気が差して
僕はつい逃げたくなる
そんな時は遠い空を見て
この手をかざすよ
昔みたいに僕を抱き上げてくれたら
ありったけの笑顔で甘えてみたい…なんてね
本当は ちょっぴり背中を押されたいだけ
神様、もう一度だけ会いたいな…
長い一日を終えて
パンパンの電車に
自分も身体を詰め込む
誰かの為じゃなく僕の為に走ってる
わかってはいるけど 辛いから
この手をかざすよ
空を泳ぐ雲を掴むような僕の夢
神様、もう少し見ていてよ…
昔みたいにしゃがれた声で僕を呼んで
皺くちゃのその手で抱き締めてよ…なんてね
本当はもう二度と会えないの知ってるんだよ
神様、いつまでも僕を見ていてね…
7.around my life
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
ダチの運転する車で果て無きtraveling
派手な音楽に身を浸しながら
僕はリアシートにあぐらかいて
寝ても覚めても代わり映えのしない景色を
ぼんやり眺めて 色んな気持ちを
整理して消去していくけど
もう背負い切れない
責任を全部脱ぎ捨てたい
窓をぶち破って高速の上に
飛び出してやろうか
くだらない不満や愚痴など
自分で処理して済ませて
一眠りをして明日はまた笑顔で居ろ
今さら逃げ出したとこで
どのツラ下げて帰んだ
くたばる迄は走るしか無ぇんだ
全てに飽きたら携帯で好きな女とEメール
ちょうど良いところで長いトンネルが
僕らのラリーを遮断した
もうこらえ切れない
モヤモヤの置き場さえも無い
金なら払う 一時的でも
預かってくれないか
つまらないプライドや意地も
害が付き物で利など無い
頭を垂れ向かい風を上手にいなせよ
今さら逃げ出したとこで
誰も着いて来てくれやしない
四ノ五ノ言フナ 走レ
くだらない不満や愚痴など
自分で処理して済ませて
一眠りをして明日はまた笑顔で居ろ
今さら逃げ出したとこで
どのツラ下げて帰んだ
くたばったって走るしか無ぇんだ
8.秋晴れの空の下で
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
冷たいガラス戸を飛び越えて
朝陽がせわしなく揺れて
「昼過ぎまで寝よう」って 目論見は早くも崩れる
起こされた僕はボサボサ頭のまま
外に飛び出して
「ジョギングでもしよう」って
靴紐をきつく結んだ
寝不足なのに 今日は気分が良い
背伸びして手を広げて深呼吸しよう
乾燥している空を見ていたら
泣いた君を思い出したよ
“さようなら”の日と似ているから
胸の糸がほつれそうだよ
名も無い通り沿いを
赤い鼻して走り続けながら
埋めていたはずの思い出を
またほじくり返している
腰を曲げた老婆が
固い土の上で落ち葉を掃いて
顔見知りでもない僕を見て
ちょっと微笑んだ
いつもくれていた 小さい温もり
これからはちゃんと独りで探して行くから
追い風に背中押されて
君の名前を呼んでみたんだよ
甦る全てのシーンを
塗り潰すように繰り返す
さようなら…
「逢いたいよ」「大好きだよ」
そう呼び合えた僕らは居ない
秋晴れの空の下で
最後に抱き締めるように
さようなら
9.白い花
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
寒空の下凍えそうな道を
重い足取りで辿りながらも
君と見付けた花が咲いていて
思わず笑顔がこぼれそうになった
あの懐かしい場所で
冷たい雨の滴がこぼれて
傘を持つ手にも跳ね返るけど
かじかんだ手を温めるものが
僕にはポケットと片方の手しか無いさ
枯れ葉を散らして風が鳴いてる
少しの温もりだけ残して行く
思い出もまた色が落ちては
自然と忘れて行く 時が流れるなら
君が僕の手を握った拍子に
途切れかけていた気持ちの糸が繋がる
温かいその手を握り返せない
僕の前で白い花が揺れていた
涙の跡が凍らないうちに
冷たかった雨は雪にかわっていった
震える僕の肩を叩くように
ゆっくりと優しく舞う白い花びら
もえるように赤く色付く並木に
静かに降りる雪の頼りなさに
細い身体を僕にあずけて
眠った君のことをそっと重ねてみた
この胸の中で君が育てた優しさの花
誰かを想って芽吹いた
乾いた心で枯れないように
僕はいつも優しい誰かを探している
遠過ぎる場所でも僕の眼は
白い花を見落とすことなく摘める
君の手が届く所まで
この風は吹いてくれるだろう
そこで咲く花はきっとあの日僕が摘んだものさ
今は誰かを探して揺れてるはずなのに
あの場所に立ったら本当の気持ちがこぼれる
君が僕の手を握った拍子に
途切れかけていた気持ちの糸が繋がる
僕の手の平を優しく包む
君のその手を握り返せずにうつむいた
一人ぼっちだけど 心の中
君が育てたあの白い花は
枯れないようにずっと優しい誰かを待ってる
10.声
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
まだ聞こえますか
育んだ愛が確かに呼吸している
複雑な重荷抱えて
形は歪んでしまったけど
「でも幸せだよ」
強がりでも良い
耳を包む温もり
君の声 優しい声
また僕は救われる
壊れたストーブの
匂いしか無い部屋で
僕らをたった一枚の毛布で温めて
ただ何度も僕を抱いて
目をつぶって君が笑うだけ
前に進むわけじゃなくて
「それで良い」って心の声が言う
もう少し「今」が続けば良い
もう何も言えない
背負うものが ほら お互いよく見える
君の声 愛しい声
それだけで生きられる
長いマフラーに隠れながら街を歩いても
ずっと背中の痛みは消えない
「何も望まないから」って
目をつぶって君が笑うから
後ろめたさでつっかえた喉が
ちょっと楽になるんだよ
もう少し「今」を続けたい
ただ何度も僕の声で
目をつぶって君が笑うなら
前に進むわけじゃなくて
「それで良い」って確かめ合えたら
もう少し「今」は続くだろう
探していた「声」が見つかるだろう
11.君に咲く歌
作詞:江畑兵衛
作曲:江畑兵衛
君と出逢った事が
こんなにも素晴らしく
掛け替えのないものになるとは
思いもしなかった
僕らの選んだ道に
これから辛い事もあるだろう
だけど二度と手を放さない
いつまでも
ただ毎日が同じで
君と笑って居られたなら
そんな想いを 形にしてみよう
今のこの僕なりに
昨日息絶えた光
今日灯った命
喜びと悲しみは きっと
繰り返すものなんだろう
そんな限られた「時」を
大切なものだけに傾けて
暮らして行くのは
実際 簡単じゃなくて
僕の手を握り締めて
祈るように眠る君に
これからの暮らしの中で
何をしてやれるだろう
いつまでも変わらないで
君だけを想うから
そんな気持ちを形にして行くよ
ずっとこの僕なりに
僕が続く限り
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