月下の一群

Ali Project( アリプロジェクト ) 月下の一群歌詞
1.メガロポリス・アリス‐MEGALOPOLIS ALICE‐

作詞:ARIKA TAKARANO
作曲:MIKIYA KATAKURA

ガラスのビルに突き刺され 病んでゆく青空
鳩血色(ピジョンブラッド)の雲の切れ端が 地上に落下する
地球は 1999 宇宙ステイション
歪んだ机で鍵(キー)を打つ アリス達のレジスタンス

夢という名のウサギを探しても
どこにでもある愛じゃ物足りない

毒薬を一滴(ひとしずく)だけ
切なさの器に盛って
時代は Wonder Land

自堕落な美貌の少年たちは人形愛(ヒュグマリオン)
追われる夢ばかり見る 愛情不振の落とし子たち
都市(とかい)は 1999 月影ラビリンス
どんなに時が過ぎても 変わらないもの必ずあるわ

指が触れたらそっと絡めあって
古代に生きた野獣(けもの)になりましょう

満ちてゆく夜毎の月も
またすぐに欠ける運命(さだめ)よ

メガロ ポリス アリス 愛ヲ

毒薬の滴を受けて
くちびるが甘く融ろける
満ち足りた今宵の月も
またすぐに欠ける運命(さだめ)よ


2.ビアンカ

作詞:Arika Takarano
作曲:Mikiya Katakura

ほかに人形なら
豪華な子もいたけど
リボンひとつ
飾ったあなたを選んだ

鼓動分けるように
抱きしめて眠ったの
夢や秘密 語って
いっしょに空を見てた

見えない羽に
包まれた年月

ビアンカ ビアンカ
あなたと私は 心結ぶ双子たち
パローレ パローレ
小さなおしゃべり
忘れずにいたい ずっと

恋に傷つくたび
服の色をかえたの
そして白いシフォンの
花嫁衣装着せる

あの人のこと
打ち明けたそのとき

ビアンカ ビアンカ
いつかママになり 膝で眠る女の子
ビアンカ ビアンカ
あなたの名で呼ぶ
想い出をつなぎ そっと

ビアンカ ビアンカ
時の薄闇で 私だけが年をとる
ビアンカ ビアンカ
あなたの瞳 また深くなるの

ビアンカ ビアンカ
あなたと私は 心結ぶ双子
パローレ パローレ
小さなおしゃべり
忘れずにいたい


3.薔薇色翠星歌劇団

作詞:ARIKA TAKARANO
作曲:MIKIYA KATAKURA

香水壜から 現れては
眠り覚ます 薔薇色の
悪戯な少女たち

あなたを恋した あの日々に
そっと戻す 切なさの
香りが胸を 刺す

幕が開いたら
星さえ泣くような セレナード

わたしはDiva こころを唄う
今宵のPrima 恋の舞台で
わたしはDiva 声が枯れても
ひとりぼっちで 唄う

美しい夜明けが 降りるまでに
窓に残る 闇色の
洋墨で手紙 書く

あなたに抱かれて 見た夢の
甘く哀しい 翡翠色
いつまでも 消えぬと

破りまた書く
月をも黙らせるソネットを

わたしはPoete 恋うる想いを
運命のPrima あなたに捧ぐ
わたしはPoete 祈りのペンで
ひとりぼっちで 詩う

わたしはDiva あなたの胸に
嘆きのPrima 墜ちてゆきたい
わたしはDiva 脱げない靴で
ひとりぼっちで 踊る


4.マダム・ノワール-Madame Noir

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

殻のように重たい
青い制服を脱ぎ捨て
アノヒトの窓辺に
飛んで行きたいと思う

触れれば血の滲むような
純潔に縛られた
少女達

煌めく地上では
愛さえも機械仕掛け
決められた時間で
消滅する遊戯(ゲーム)なの

メトロの終着駅から
夜の国へと
切符をすりかえて

マダム・ノワール
その胸に
幾夜も抱かれて
わたしたちは真実を
見いだす魔術を
ああ 教わる

仮面の王者に
君臨する男達
麻痺した心を
燃える愛で救いましょう

自分探し未来都市を
炎のサーカスに変えて
踊るのよ

マダム・ノワール
闇夜から
光を見た時
神話の昔(かこ)生き絶えた
天使の羽ばたき
ほら 聞こえる

マダム・ノワール
その指に
髪を撫でられて
わたしたちは明日を待つ
儚い命と知っても

マダム・ノワール
世紀末最後の答えは
瞳とじて見るよりも

目をあけ 見る夢
美し ああ 麗し


5.空宙舞踏会

作詞:ARIKA TAKARANO
作曲:MIKIYA KATAKURA

香りの 絹ずれ
眠りと夢の はざまで

胸の奥処(おくか)へと堕(お)ちてきた
金色の橋
見えない地図へ導く

水星 みずうみ
そっと踏み出す爪先は
青く濡れ

※とろけたレモンの
月を掻き乱し
今宵 夜空では
回る回るミラアボウル
すべて光に
還元(よびもど)され
消えた!※

悲しい 夢より
儚い日々に 踊らん

宇宙の彼方へ飛び立った
少女の時間(とき)に
恋など はや色褪せて

流星 緋の道
薔薇を啄(ついば)む口唇は
なお 赤く

くたびれ帽子の
ピエロの手をとり
今宵 宇宙で
揺れる揺れる舞踏会
仮面の下で
泣いて笑え!

(※くり返し)


6.木洩れ陽のワルツ

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

子供たち 回すよ
ストリート・オルガン
公園のパントマイムに
人が集まる

道化師が 差し出す
目に見えない 花が
だんだんと 色づき
風に香るよ

おしゃべりは 止めにして
今は 耳をすましましょ

Accordez-moi このまま
木洩れ陽舞う花園で
Embrassez-moi 踊ろう
猫たちも誘い出し

肩肘を張っても
溜め息で壊れる
そんな日は おいでよ
夢を拾いに

ほほ笑みをもう少し
ほらね 呼びもどしたなら

Accordez-moi 誰もが
木洩れ陽舞う街角で
Embrassez-moi 恋する
鳥たちもささやくよ

Accordez-moi あなたと
木洩れ陽舞う劇場で
Embrassez-moi 会えそう
噴水の貴賓席


7.堕ちて候

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

桜の花は 狂い咲き
桜の花は 狂い咲き
春告鳥は 狂い啼き

乱れ髪ゆらり 夢一夜散りぬるを

桜の花は 狂い咲き 狂い咲き
年中寝んごろ 恋ぐるい
夜風の間に間の無情なさ

赤き帯だらり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ
手折る枝はらり 恋し人 帰しゃせぬ

紅蓮の闇は
甘く深く
持ちつ持たれつ
堕ちて候

桜の花は 狂い咲き

花緒切れからり 通りゃんせ 堕ちりゃんせ
簪がきらり 恋し人 帰しゃせぬ
赤き帯だらり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ
熱き胸ほろり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ


8.恋せよ乙女 -Love story of ZIPANG-

作詞:ARIKA TAKARANO
作曲:MIKIYA KATAKURA

※恋せよ乙女 咲きましょ桜
ただ一人のため 私は生まれた
愛のジパング あなたと出逢い
黄金の夢の盃 飲み干す
覚悟して※

花の命短しと
刹那の日々 燃やして
着飾り紅さし
綺麗になっても

みんな虚構と
言わせる男
私は待っていたの
嵐越えて 連れ去ってよ
春ヶ国へ

(※くり返し)

恋の命儚きと
憂いて渡る浮世
深く艶やかに
生きるが勝ちなの

天と地上
代わるくらい
あなたに抱かれるたび
身も心も 息を返し
春を燃やす

恋せよ乙女 桜のように
ただ一夜のため 私は舞い散る
愛のジパング 万の神は
黄金の夢を 降らせて酔わせる
捕らわれて

恋せよ乙女 咲きましょ桜
ただ一人のため 私は生まれた
恋せよ乙女 桜のように
ただ一夜のため 私は舞い散る


9.月光浴

作詞:ARIKA TAKARANO
作曲:MIKIYA KATAKURA

そびゆる樹木(きぎ)を
足のように
月が 立っている

森は影絵を
切り取られて
そっと 眠りにつく

泣くのはおやめよ
やさしいけもの
光る泉の水をお飲み
あしたという日に
想いは届く
生きる勇気に
出逢えるだろう

花とびをせむ
香りたてて
窓を 叩く月

街は残らず
燈(あかり)を消し
門を 開けるがいい

疲れたつばさを
休めておいで
夢は黄金彩られて
目覚めるその時
心は澄んで
そっと静かに
輝くだろう


10.楽園喪失

作詞:Arika Takarano
作曲:Mikiya Katakura

馨しき楽園 いく世も
愚かなるその手に滅びゆく
青きこの地上を踏みしめ
抱きしめよ 愛する者たちを

剣を清めん
跪き
涙以て

西空に傾く炎を
仰ぎ見る我らは 果敢なくも
つながれる命の灯
未知なる日 光のあることを

天は片目を
半ば閉じ
見守った

祈りの歌声
響けよ 楽園に

青きこの地上を踏みしめ
抱きしめよ 愛する者たちを