1.新世紀のラブソング
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
あの日 僕がセカンドフライを上手に捕ったとして
それで今も抱えている後悔はなくなるのかな
十五年経ってもまだ捨てられない僕がいて
生活は続く 生活は続く
夕方のニュースで何処かの誰かが亡くなって
涙ぐむキャスター それでまた明日
そんなふうには取り上げられずに僕らは死ぬとして
世界は続く 何もなかったように
ほら 君の涙 始まれ21st
恵みの雨だ
僕たちの新世紀
あの日 君が心の奥底を静かに飲み込んでいれば
誰も傷つかずに丸く収まったかな
ボロボロになっても僕らは懲りずに恋をして
生活は続く 生活は続く
朝方のニュースでビルに飛行機が突っ込んで
目を伏せるキャスター そんな日もあった
愛と正義を武器に僕らは奪い合って
世界は続く 何もなかったように
ほら 君の涙 始まれ21st
恵みの雨だ
僕たちの新世紀
覚めない夢とガラクタ商品
背負い込む僕らのアイデア
冴えない詩の如何様ストーリー
それを鳴らす それを鳴らす
変わりない日々をひたすら消費
縫い繋ぐ僕らのアイデア
冴えない詩の如何様ストーリー
それを鳴らす それを鳴らす
確かな言葉が見当たらない
言い当てる言葉も見当たらない
それでも僕らは愛と呼んで
不確かな想いを愛と呼んだ
本当のことは誰も知らない
あなたのすべてを僕は知らない
それでも僕らは愛と呼んで
不確かな想いを愛と呼んだんだ
息を吸って 生命を食べて
排泄するだけの猿じゃないと言えるかい?
ほら 君の涙
さようなら旧石器
恵みの雨だ
僕たちの新世紀
ほら 君の涙
さようなら旧世紀
恵みの雨だ
僕たちの新世紀
2.マジックディスク
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
廻る 君と今 エイトビート
ただし役目は終わりさ 銀のディスク
ほら 退けよ そこ退けよ
踊れ 時代と寝るようなダンスビート
つまり壱と零の群れ
ハードディスクこそ 意味を
そして分析を
ジャスト 今 君の希望
ロスト ほら 僕の理想
廻る 君とまだ エイトビート
ただし役目は終わりさ 銀のディスク
押されても ここ 退かねぇぞ
時代を貫け エイトビート
群れる羊の最期さ
ハードディスク増設を
さらに増設を
ジャスト 今 君の希望
ロスト でも 僕は行こう
両手に愛とナイフ しけた顔をぶら下げて
守るべき形などない それはいつか消え失せて
折れそうでも ほら 僕は此処にいて
遠くても そう 君を想うよ
ジャスト 今 君の希望
ロスト ほら 僕の理想
ジャスト 今 君の希望
ロスト でも 僕は行こう
特に名前のない この喜びを集めて
いまひとつ抑揚の無い日々に魔法を仕掛けて
折れそうでも ほら 僕は此処にいて
遠くても そう 君を想うよ
3.双子葉
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Kensuke Kita・Masafumi Gotoh
あの話はどうなったの?
彼が得意気に自慢していた噂話
ほら 聞こえないよ
そう言えば先週はどうだったの?
行ったのは聞いたよ
僕は全部を知りたいの 君の秘密を
嘘でも
下らないかもしれない
詰まらない? ノウ ノウ
それでも僕にとってはそれが全て
何気ないおしゃべりは終わらない
ノウ ノウ 消えるよ
いつか彼らも いつか彼女も
君だってそう
何気ないこの日々がかけがえないこと
それを敢えて今さら 口にしないでよ
戻らないあの時は土に帰して
種を蒔こう 意味を語らずに
下らないかもしれない
詰まらない? ノウ ノウ
それでも僕にとってはそれが全て
重ねよう今日を 降り積れ 何メートルも
そこから いつか芽を出そう
きっと芽を出そう
君だってそう
4.さよならロストジェネレイション
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
「将来の夢を持て」なんて無責任な物言いも
1986に膨らんだ泡と一緒に弾けたの
「何もないです」
それで「ロスト・ジェネレイション」か
忘れないで
僕らずっと此処でそれでも生きているの
息しているよ
「経済は底を打つはず」と博打打ちが煽るけれど
2010は僕たちを一体何処へ連れてくの
何もないです
それならそうで
拗ねていないで この檻を出よう
「暗いね」って切なくなって
「辛いね」ってそんなこと言わないで
「暗いね」って君が嘆くような時代なんて
もう僕らで終わりにしよう
「願いは叶います」なんて科白が空しく響いても
それでも現在を生きることに何か希望を感じたいような
夢ではないです
頬をつねって
目を見開いて この檻を出よう
「暗いね」って切なくなって
「辛いね」ってそんなこと言わないで
「暗いね」って君が嘆くような時代なんて
もう僕らで終わりにしよう
いつの間にか閉じ込められたのは言葉とこころの檻
自意識に埋もれて僕たちは内側だけを愛でているようだ
神様気取りで深く暗い沼の「自分探し」より
窓を開け その外側は何処へだって続いている
何もないな
嗚呼…何もないさ
そうだ そんなものだ
いつかは全部なくなって
それでもせめて
君に会いに行こう
「暗いね」って切なくなって
「辛いね」ってそんなこと言わないで
「暗いね」って君が嘆くような時代なんて
今日でやめにしよう
それでは足りない?
何が足りないって言うんだろう
言え
5.迷子犬と雨のビート
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
日溜まりを避けて影が歩くように
止めどのない日差しが路地を怒鳴りつけている
風のない午後を恨むような そんな土曜日の模様
人々は厚い雲で顔を隠して
行き場のない想いをずっと持って研いでいる
何もない街に埋もれても それでも 今でも
連なるウィンドウに並び立つ人形の悪い夢
それとも倉庫に隠れて塞いでいたって
埃だけ被って見つからない
誰の手にだって触れられない
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出会おう
そんな日を思って 日々を行こう
曖昧な雨のビートの合図 寂しさが夜を満たす匂い
吸い込んだ雨が肺で泳いで 深く 深く潜るシーラカンス
曖昧な雨のビートの合図 捨てられた子犬の呼ぶ声
雑踏を分けて僕に届く ほら「誰か気付いて」と
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出会おう
そんな日を思って 日々を行こう
夜の街角の
土砂降りになって震える迷子犬も
きっと はにかんで笑う
そんな日を思って 日々を行こう
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出会おう
そんな日を思って 日々を行こう
生きて行こう
6.青空と黒い猫
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
彼は手のひらを前に差し出して
溢れ出る透明を少し汲み取って 喉を潤して
深く ひとつ息をする
それは東アジアの朝方の風景
捨てられた黒猫の様な彼だって 喉を震わせて
自分以外を呼んだんだ
嗚呼 傷ついた兵士も
物乞いの坊やの暮らす路地も そう
届かなくても 交わらなくても
空がいつもと同じ青さをたたえていたって
誰の身体もいつかなくなって永遠はないのだろう
それだって 君の魂とどこか繋がっていたいと僕は思う
何もなくて 不安で
胸の奥を掻きむしるような日々も 彼は生きて
目を開いて振り絞るように生きて
それは僕だ
それはきっともうひとりの僕だ
或いは君自身だ
嗚呼 些細な嘘も 繊細な君が泣き暮れても
届かなくても 交わらなくても
空がいつもと同じ青さをたたえていたって
誰の身体もいつかなくなって永遠はないのだろう
それだって君の魂とどこか繋がっていたいと僕は思うよ
そう願うよ
いるの?
あるの?
想い描いているよ
7.架空生物のブルース
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
架空生物の鳴き真似のよう
溢れ出した泣き声
夜を端に追いやって 話そう 気が済むまで
話題が尽きたら裸になろう
架空生物の物真似みたいなスタイルで抱き合って
壊そう 溶け合うまで
街の静けさが生々しくて
むき出しの僕らは此処に在って
それでも何処かしら頼りなくて
最深部で濁るブルーから這い出すために糸を吐いて
その糸でいつか希望を編んで
ありもしない羽で空を飛ぶ日を思う
無い目 開いて
両手も一つになって生えているの
夜になって細胞も液状になって流れて
何処にも行けないもの
朝日を待つなら歌おう
通奏低音になるまで
悲しみの在処をふたりで掘り当てたら
お別れだね
街の静けさが生々しくて
むき出しの僕らは此処に在って
それでも何処かしら頼りなくて
最深部で濁るブルーから這い出すために糸を吐いて
その糸でいつか希望を編んで
ありもしない羽で空を飛ぶ日を思う
8.ラストダンスは悲しみを乗せて
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
今さらもう遠い君に向かって どんな声をかければ
「さようなら」の切なさにすがって 独り ただ夜に浸った
暗がりのカーブミラーをじっと 足を止めて覗けば
縦長に歪む世界で ずっと僕は生きているみたい
右も左も逆さまになるほど
青い果実の その青さを
悲しみよ 此処に集まれ
君だけに罪はないみたい
踊るしかないや 夜明けまで
ここで燃やすほかはない トゥナイト
どこまでも続くビートに そっと身を浸して佇めば
土曜日の夜は世界にだって 忘れられているみたい
右も左も何もなくなるほど
青い果実の その青さを
悲しみよ 此処に集まれ
君だけに罪はないみたい
踊るしかないや 夜明けまで
ここで燃やすほかはない トゥナイト
君は何処にいる?
「アイ・ラブ・ユー」では遠いよな
反吐が出る ほら 嘘くさくて
踊る 癒えないから
更ける夜 誰もいなくて
「アイ・ラブ・ユー」では遠いよな
反吐が出る でも溢れ出して
踊る 言えないけれど
「アイ・ラブ・ユー」
9.マイクロフォン
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
ため息混じりの海に沈んだ貝のよう
悲しみも希望も全部拾ってマイクロフォン
何気なく君がボソリと零した声でも
拾い上げて何処までも飛ばしてマイクロフォン
こんな声では
それは浮かばないよな
届けたいのは誰?
底まで沈んだまま
波打ち際を這った巻貝も
いつかは星空で光る夢を見る
三日月の日を待って這い出した僕らの
この想いよ 響け どこまでも
ため息混じりの夜をすくってマイクロフォン
悲しみも希望も全部拾ってマイクロフォン
このままでは
それは浮かばれないよな
君がいないのはなぜ?
底まで沈んだまま
波打ち際を這った巻貝も
いつかは星空で光る夢を見る
三日月の日を待って這い出した僕らの
この想いよ 響け どこまでも
10.ライジングサン
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
溜め息見えるまで濃くなって
星も嘆くこんな夜には 月の裏巡って海まで
来る日々の打ち合わせしようよ
ビルの群れ
人影濃くなって 街が少し動き出した今日も
尽きない話だってこれまで
朝になれば空を登る太陽
そうさ 僕ら 今此処から 進む以外はないみたい
生まれたばかりの朝陽が燃え尽きるときを思うように
ただ燃えている
ギラギラと燃えている
クラスメイトたちは
いつだって馴染めないゴシップネタを
今日もあの娘がはしゃいだってそれまで
だけど少しも寂しくはないや
捻くれて日々を過ごす
捻くれと日々を過ごす
捻くれた日々を過ごして
いつか大人になった
そうさ でもまだこれから
なくしてばかりのライフスタイル
正午過ぎからの陽射しが
焼け付くような影を溶かすように
ただ燃えている
ギラギラと燃えている
永遠に君とまた会えないなんてこともざら
すれ違ったあの日から誰とも会っていないの
それがだって命よ
だから僕は祈りを
そうさ 僕ら 今此処から 別々の道も良いみたい
遠く向こうで ほら 夕陽が赤い残像と揺れる
そうさ僕ら今此処から 進む以外はないみたい
生まれたばかりの朝陽が燃え尽きるときを拒むように
ただ燃えている
ギラギラと燃えているんだ
11.イエス
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
「繋いで」それだけを頼りに意気込んだ彼らの
屍 掻き集めるなら新しい何かを
イエス 今なら ほら だって後ならないぜ
誰だって例外じゃないのに
亡霊が彷徨い出す時代になって泣いたって遅いだろう?
イエス 今を
そう君も
「繋いで」いるような素振りに掴まって浮かんでも
死ぬまで細胞は個の壁を乗り越えないだろう
イエス それも知っているんだ
後悔はないさ
誰にだってなれはしないのに
安直な共感を望んでアンドロイドのようになってしまう
本当はそうではない
「孤独」なんてバイブルが僕らを覆う
そんな冗談を結構飲み込んだ奴らの手で
凍るリング
コーリング音だけ響く夜に何がある?
神の降臨まで待てるほど猶予はないさ そう
イエス 今 もう何もかも捨てる
イエス 今は そう君も
イエス 今なら ほら だって後なら無いぜ
誰だって例外じゃないのに
安直な共感を望んでアンドロイドのようになってしまう
本当はそうではない
「孤独」なんてバイブルに僕らはもう用がない
それでは さようなら
また会う日を
12.橙
作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh
街灯の相槌 沈む夕日のマーマレード
渡り鳥のお別れの鳴き声
欠けた瓶の縁 蓋は開いたままで
満たすように苦いドロドロの毎日
黒塗りのナイトホーク 少女が失くした両目
消えない青痣のような砂漠の悪い夢
白壁のハイスクール
あの娘が隠した両手
誰にも悟られぬように願いを抱えたまま
涙が落ちて 海に注いで 何時しか空まで戻るような
何一つ残らなくたって 君が笑えば それで雨が上がって
頬が乾いて その跡に虹が架かるような
そんな時を想っているよ
混ざり合って仕舞えよ
密林の骸骨 少年が目指した「永遠」
消えない青痣のような半世紀の長い夢
眠らないコンビニエンス
現代が手にした「永遠」
何処かに忘れられたような願いは
置き去りのまま並んでいたんだ
涙が落ちて 海に注いで 何時しか空まで戻るような
何一つ残らなくたって 君が笑えば それで雨が上がって
頬が乾いて その跡に虹が架かるような
そんな時を想って
どうか君よ 笑って
混ざり合って
笑い合って
混ざり合って行くよ
13.ソラニン
作詞:Inio Asano
作曲:Masafumi Gotoh
思い違いは空のかなた
さよならだけの人生か
ほんの少しの未来は見えたのに
さよならなんだ
昔 住んでた小さな部屋は
今は他人が住んでんだ
君に言われた ひどい言葉も
無駄な気がした毎日も
あの時こうしてれば あの日に戻れれば
あの頃の僕にはもう 戻れないよ
たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して
もう さよならなんだ
寒い冬の冷えた缶コーヒー
虹色の長いマフラー
小走りで路地裏を抜けて
思い出してみる
たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して
もう さよならなんだ
さよなら それもいいさ
どこかで元気でやれよ
さよなら 僕もどーにかやるさ
さよなら そうするよ
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