1.めぐり逢い
作詞:吉岡治
作曲:市川昭介
過去のことなら 捨てました
記憶の糸も 切れたまま
霧の釧路の 居酒屋で
いまさら渋谷が どうだとか
言いっこなしです
めぐり逢い
なにもお構い できないが
地の酒ぐらい おごりましょ
霧の釧路の 居酒屋に
漂よい疲れて 落着いて
エプロンすがたの
おんなです
とうに廃れた 流行歌(はやりうた)
思い出つれて なぜ迷う
霧の釧路の 居酒屋で
のれんをしまって 灯を消せば
今夜はやたらに
海が鳴る
2.なみだ酒
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
しあわせほしがる 女の胸を
路地のしぐれが また濡らす
あなた 今夜はどの店あたり
あんなにやさしく してくれたのに
夢のもろさに 泣ける夜
あなたをにくめぬ 悔しさつらさ
せめて昔に もどれたら
あなた 今夜はどの店あたり
だれかが唄った 想い出歌に
女ごころが また泣ける
口紅拭いても みれんは残る
まして雨降る こんな夜は
あなた 今夜はどの店あたり
ピアスをはずして とまり木迷子
つらい涙の 酒に酔う
3.艶姿女花吹雪(あですがたおんなのはなふぶき)
作詞:吉岡治
作曲:市川昭介
色は匂えど 散るさくら
残るさくらも 散るさくら
好きなら好きだと 何故言えぬ
エー意気地なし
おんなは惚れたら 止らない
いまを盛りと チョイトチョイト花吹雪
顔を合わせりゃ 喧嘩して
ネズミ花火か 音ばかり
野暮天 イカ天 ところ天
エーどうすんの
忍んでおいでよ 親の目を
月の光に チョイトチョイト花吹雪
さくら終われば 夏まつり
いいさ待ちましょ 秋まつり
おかめにひょっとこ テレツクと
エー恋神楽
意地でもあんたと 世帯もつ
夢くれないの チョイトチョイト花吹雪
4.じょんから女節
作詞:鈴木紀代
作曲:西つよし
雪は下から 舞い上がり
赤い裳裾(もすそ)に まといつく
太棹(ふとざお)三味線 女の旅路
燃えるくすぶる はじける愚図る
離れられない 男(ひと)がいる
じょんからじょんから わかって欲しい
バチの乱れは 気の乱れ
別れ言葉は 言わせない
深みにはまった 女の弱み
男ごころは 風より軽い
月にかくれて されるまま
じょんからじょんから 哭かせて欲しい
鉛色した 空の色
春は私にゃ 遠すぎる
太棹たたけば 糸さえ切れる
憎いいとしい せつない辛い
指にからまる 女節
じょんからじょんから あんたが欲しい
5.さだめ雪
作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋
苦労 くの字に 小枝を曲げて
雪を着て咲く 梅の花
命かけなきゃ 花にはなれぬ
そんな意気地が 香に匂う
戴くわ、その魂
私も雪に 咲く女
くずだ ちょろだと 叱ってくれる
人が居たから 今日がある
こんな私に 望みをかける
こわい師匠の 親ごころ
ありがとう しあわせよ
背中をおがむ 雪明かり
耐えた者ほど やさしく生きる
しだれ紅梅 見て思う
春に先がけ 咲く一輪の
花の姿に 励まされ
たおやかに 凛々と
さだめの雪を 踏みしめる
6.たてがみ
作詞:鈴木紀代
作曲:影山時則
駒(こま)の名前も その数(かず)も
何も知らない 私でも
あなたの強さは わかります
勝って下さい これから先も
運(うん)と私が あなたの味方(みかた)
千を見通す ひらめきで
一を見直す こだわりで
輝くあなたに 惚れてます
負けた時にも 言い訳なしで
ぐっとこらえる 男の姿
勝負終われば ただの人
抱いて抱かれる 明け方の
たてがみみたいな 髪が好き
宇宙(そら)を駆(か)け翔(と)ぶ 獅子(ライオン)になり
夢をつかんで 二人の未来(あした)
7.めおと酒
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
苦労かくごと おまえは笑って
あとから黙って ついてきた
かわいい女さ おまえというやつ
倖せまだまだ 遠いけど
抱いてやりたい 細い肩
遅い帰りを 化粧も落とさず
おまえは寝ずに 待っている
かわいい女さ おまえというやつ
この俺を信じて いるんだね
明日ののぞみを 捨てないで
陰で流した おまえの涙を
ごめんよ拭いても やれないで
かわいい女さ おまえというやつ
倖せまだまだ 遠いけど
せめて飲もうよ めおと酒
8.浪花夢情話(新編 桂 春団治)
長山洋子・川藤幸三
作詞:石原信一
作曲:宮下健治
(女)ド阿呆呼ばわり 笑われなんぼ
(女)破れ亭主を つくろいながら
(女)酒も遊びも 芸道ならば
(女)耐えてみせます 寒空長屋(さむぞらながや)
(女)晴れて天下を つかむまで
(セリフ・女)やきもち焼いたら 負けになる
うちは春団治(はるだんじ)の女房や
そない思できたけど ええ女できましたな…
いいえ あんたが 立派な落語家になるためやったら
この子を連れて 出て行きます
さぁ これが芸人の女房にできる最後のつとめでっせ!
(男)芸の虫さえ 曇らなければ
(男)夫婦寄り添い 暮らせたものを
(男)詫びる心を 羽織でくるみ
(男)浮かれ囃子に 調子を合わす
(男)雨は未練か 法善寺
(セリフ・男)女房と別れ 子と別れ
それもこれも わいが阿呆やからけどな 阿呆しかでけん芸があるんや
わいは五黄の寅 あとへは引けん おとみ 約束するで
必ず日本一になる それがせめてもの わいのはなむけや
(女)切れたつもりの 小指の糸が
(男)なんでおまえを 日暮れに探す
(女)浪花人情 捨てられません
(男)涙もろうて 笑いの華よ
(男女)浮世舞台に 夢と咲け
9.愛 ありがとう
作詞:妻野洋子
作曲:宮島律子
晴れた朝も雨の夜にも 歩いた この道
明日からも ささやかだけど 花を咲かせたい
世の中は あぁ 世の中は しあわせさがし
転んでも あぁ 転んでも 包んでくれた
ありがとう ありがとう 心から
あなたが そばで 微笑みくれた
照れくさくて 顔を上げては 言えない言葉も
歌にのせて 素直な気持ち 愛をありがとう
冬の風も 夏の日差しも 真っ直ぐに浴びて
昨日よりは さわやかな風 流れてくでしょう
世の中は あぁ 世の中は 涙がぽろり
あきらめず あぁ あきらめず 信じてくれた
ありがとう ありがとう 伝えたい
あなたが そばで 支えてくれた
照れくさくて 目をみつめては 言えない言葉も
歌にのせて 素直な気持ち 夢をありがとう
ありがとう ありがとう 心から
あなたが そばで 微笑みくれた
照れくさくて 顔を上げては 言えない言葉も
歌にのせて 素直な気持ち 愛をありがとう
愛をありがとう
10.恋酒場
作詞:小田めぐみ
作曲:樋口義高
ランプがゆれる 馴染(なじ)みの店じゃ
噂ひろって あつくなる
いつかはきっと 帰ってくるさ
惚れた ひとだもの
くよくよしたって なみだがでるから
今夜も飲もうか
ああ あちょこ酒 湯気のれん 恋酒場
あいつがくれた かんざしつけりゃ
くどき文句も 知らんぷり
今年はもっと いいことあると
酒をまわし飲む
ほろほろ酔うたび なみだがでるから
朝まで飲もうか
ああ 囲炉裏端(いろりばた) 流し唄 寒(かん)の月
くよくよしたって なみだがでるから
今夜も飲もうか
ああ おちょこ酒 湯気(ゆげ)のれん 恋酒場
11.ムーンライトジェラシー
長山洋子・中村橋之助
作詞:石原信一
作曲:水野有平
(女)隣あわせ 黙るなんて ぎこちないから
(女)ちょっと時間を たずねたの
(男)グラス越しに 写る顔は 夜の迷い子
(男)睫に光るものが 気にかかる
(男女)ムーンライト ジェラシー
(女)月の
(男)誘われ
(女)明かりに
(男女)揺れる小舟よ
(男女)ふたり今は 時よ止まれと
(男)ときめく
(女)心の
(男女)合鍵を開くの
(女)やさしすぎる 瞳の奥 みつめられたら
(女)とてもひとりじゃ 帰れない
(男)問わず語り ぽつり聞いた 過去の話に
(男)こんなに胸が熱い なぜだろう
(男女)ムーンライト ジェラシー
(女)月の
(男)さまよい
(女)明かりに
(男女)夢を探して
(男女)ふたり踊る 夜明けの前に
(男)明日の
(女)約束
(男女)言葉さえないまま
(男女)ムーンライト ジェラシー
(女)月の
(男)誘われ
(女)明かりに
(男女)影を重ねて
(男女)ふたり今は 時よ止まれと
(男)ときめく
(女)心の
(男女)合鍵を開くの
12.捨てられて
作詞:鈴木紀代
作曲:檜原さとし
でもね あの人 悪くないのよ
噂信じた 私が悪い
そうよ一人に なるのこわくて
尽くしすぎて捧げすぎて 捨てられたの
どんな愛でもいい すがれるものなら
どんな愛でもいい やり直せるなら
でもね帰れる部屋は 部屋はもうないの
だから だから今夜は つき合ってよ
でもね あの人 憎めないのよ
ひどい男と 言うのはやめて
そうよ悲しい 嘘がなければ
あの人よりやさしい人 いないはずよ
どんな愛でもいい つめたくされても
どんな愛でもいい そばにいられたら
でもね大事な鍵(かぎ)も 鍵も返したの
だから だから今夜は つき合ってよ
どんな愛でもいい すがれるものなら
どんな愛でもいい やり直せるなら
でもね帰れる部屋は 部屋はもうないの
だから だから今夜は つき合ってよ
13.蜩-ひぐらし-
作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司
生命(いのち)を燃やす 季節は短い
まして女の 綺麗な時期(とき)は
夏の夕暮れ 人恋しさに
焦がれ鳴きする 蜩(せみ)のようです
言葉で愛を 語れたら…
手紙に愛を 綴れたら… ああ あなた
死んだら涙 流してくれますか
冷たい躰(からだ) 抱きしめてくれますか
こんなにあなた 愛しているのに
運命(こい)の垣根が 越えられません
夏の終わりを 惜しんで鳴いて
愛が掠(かす)れた 蜩のようです
ふたりで夢を 探せたら…
こころに夢を 描けたら ああ あなた
見つめることも 叶わぬ恋ですか
忘れることが 真実(ほんとう)の愛ですか
言葉で愛を 語れたら…
手紙に愛を 綴れたら… ああ あなた
死んだら涙 流してくれますか
冷たい躰(からだ) 抱きしめてくれますか
14.蒼月(つき)
作詞:麻こよみ
作曲:水森英夫
惚れた男の みる夢を
一緒に見るのが 女です
あなたの無事を 晴れの日を
流れる星に 祈ります
満つる月夜は 鷹になれ
月が翳れば 眠りゃいい
あなたの満月(ゆめ)が 消えないかぎり
私は私は ついて行く
川を渡って 吹く風は
あなたの恋の 噂です
心の奥の 淋しさに
キリリと髪を 結い直す
蒼い月夜は 花になれ
月が曇れば 遊びゃいい
誰かの胸に 寄り道しても
あなたをあなたを 怨まない
満つる月夜は 鷹になれ
月が翳れば 眠りゃいい
あなたの満月(ゆめ)が 消えないかぎり
私は私は ついて行く
15.遠野物語
作詞:木下龍太郎
作曲:船村徹
待ちます 耐えます 信じます
あなた偲んで 見上げれば
早池峰の山は もう根雪
遠野の冬は 寒いけど
愛をつらぬく
女の胸は 胸はあたたかい
泣きます 責めます 恨みます
いつか添い寝に 馴らされた
女にはつらい ひとり寝は
いろいろ話 あるけれど
どこの誰にも
私はこころ こころ許さない
呼びます 生きます 祈ります
姑の小言が つらい夜は
涙を洗う 仕舞い風呂
あなたの胸が 恋しくて
燃えるこの肌
遠野の雪に 雪に埋めたい
16.紅(あか)い雪
作詞:鈴木紀代
作曲:桧原さとし
生きるも果てるも あなたと決めたの
いのち半端(はんぱ)に 切り裂けないから
苦しみ悲しみ 恋にはつきもの
泣いて捨てたり 出来ない女です
紅(あか)い雪にかくれ 白い花に埋(う)もれ
あなたの影が 浮かんで消える
追えば逃げる背中 指が宙(ちゅう)をつかむ
はかなく散る夢 あゝゝ…
あざむく男の 心の底には
愛という名の 魔物(まもの)が棲(す)んでる
恋する女の 孤独の渕(ふち)には
翹(はね)をもがれた 蝶々がうずくまる
月のしずく浴(あ)びて 銀の虹に抱かれ
女に変わる 吐息を殺す
燃える髪の私 闇にあえぐあなた
乱れて見る夢 あゝゝ…
紅(あか)い雪にかくれ 白い花に埋(も)もれ
あなたの影か 浮かんで消える
追えば逃げる背中 指が宙(ちゅう)をつかむ
はかなく散る夢 あゝゝ…
|