1.さよならの季節
2.面影
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
色あせた写真の中の貴方
いつもやさしそうに笑っています
煙草をくわえてる僕の口もと
あの頃が一番やさしかったろう
ああ今でも僕は髪を伸ばして
貴方の為に歌いつづけている
窓を濡らしてあたたかい雨が
夏の訪れを告げるように
変わることのない愛は夢だと
貴方はそれだけを教えてくれた
ああ今でも僕は髪を伸ばして
貴方の為に歌いつづけている
時は巡り姿を変え通り過ぎてく…
人は皆バカだと笑うけど
貴方の歌を口づさみながら
年老いて静かに眠るまで
貴方の面影と暮らしたい
ああ今でも僕は髪を伸ばして
貴方の為に歌いつづけている
時は巡り姿を変え通り過ぎてく…
3.蜩
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
通りすがりの 蛇の目傘
すそを濡らして走り雨
カナカナ カナカナ 蜩と
泣いて一日 また過ぎる
貴女がくれた 吊り忍
今も枯れずにあるものを
カタカタ カタカタ はたを織る
糸も心も つづれ織り
また降る雨の音に似て
重なり聞こゆる 下駄の音
カラカラ カラカラ 坂道を
見知らぬ人が ゆきすぎる
半ば開いた 連子窓
いつもと同じ 石の道
カナカナ カナカナ 蜩と
二度と戻らぬ 日をすごす
カナカナ カナカナ 蜩と
二度と戻らぬ 日をすごす
4.冬木立
作詞:谷村新司
作曲:馬場ひろふみ
こおろぎの鳴く声 チロチロきこえる
六畳一間の色あせた部屋に
ゴロンとねころび 電燈をみてると
何故かぼやけて 灯りがかすむ
窓の外には終電車
窓の外には終電車
思い続けて ただひたすらに
人混みの中に貴方をさがす
出逢うはずない この運命ならいっそ
故郷をすてて逃げてゆきたい
それも出来ずに季節はめぐる
それも出来ずに季節はめぐる
春は悲しい足跡を残して
夏の日照に身をこがしながら
何も出来ずに 木の葉は落ちて
冷たい部屋に舞い戻る
いつしか外は冬木立
いつしか外は冬木立
5.さちこ
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
さちこ いつもひとりぽっち
さちこ ステキな名前だね
飴玉なんていらないから
いつもの笑顔をみせとくれ
さちこ おじさんと遊ぼうか
さちこ おじさんと踊ろうか
白いドレスの天使のように
ワルツにあわせてステップ踏んで
さちこ いつかは君も
さちこ 大人になるけれど
柿の木坂のてっぺんまで
かけっこしたこと忘れないで
さちこ もしも君が
さちこ お嫁に行く時
おじさんにも教えておくれ
淋しいけれどおめでとうっていうから
さちこ お家へお帰り
さちこ 日暮れが来る前に
パパとママが待っているから
おじさんのことも忘れちゃダメさ
6.想い出橋
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
想い出の橋のたもとで
あの人とすれ違い
通り過ぎた後口唇に
忘れかけてたほほえみが
よみがえり声もなくみつめる
なつかしい君の後姿
思わず駈けより手を取りて
理由もなく涙ぐんだ
歳月の川は流れて
あの人は恋を知り
本当のやさしさを知り
苦しみを乗り越えて
影を連れ故郷に帰った
君の瞳が僕の生きがい
もう離れずに手をつなぎ
二人で生きてゆこう
雪溶けの空の彼方に
幻の鐘は鳴り
たれ込めた雲のすき間に
バラ色の陽は昇る
10年の苦しみは短かく
今日からはただ君と二人で
共に悲しみ共に泣き
やさしく生きてゆこう
7.Good-bye-my-friend-so-long
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
いつも君がいたから
振り向かず歩いてきた
そして人生は1人きりだと
教えてくれたのも君だった
さよなら彼女と幸福に
素晴らしいオヤジになってくれ
僕はしばらく旅に出る
長く短かい旅に出る
good-bye my friend so long
good-bye my friend so long
いつも君の歌声は
僕に勇気を与えてくれた
そしてこう生きるのも男だと
教えてくれたのも君だった
さよなら彼女と幸福に
素晴らしいオヤジになってくれ
僕はこれから君をみている
男に変った君をみてる
Don't forget me so long baby
8.水曜日
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
ざわめきの中 君を捜して
重くなる足を ひきずりながら
空港の待合室に
君を見送る水曜日
彼に寄りそう君は花嫁
幸福という名前にふさわしく
空港の待合室で
肩をふるわせ泣いている
これでいいんだけれど
これでいいんだけれど
何故か心は沈む
それはかくせない
目の前の君は子供のような
無邪気さも消えて 輝いてみえる
空港の待合室に
君を見送る水曜日
いつのまにか時は君を変えた
素晴らしい女に君は変った
空港の待合室で
肩をふるわせ泣いている…
9.セレナーデ
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
行きすぎる人波に
まぶしげに目を伏せて
話しかける人もなく
心を閉じたまま
すべて君の為
捧げつくした
僕の夢をこわさないで
お願いだから
形だけの愛でいい
偽りの言葉でも
眠れない夜を救って
愛という季節さへ
気づかずに舞い落ちて
ひとりきり酒を飲む
背中をふるわせて
すべて君の為
捧げつくした
僕の夢をこわさないで
お願いだから…
形だけの愛でいい
偽りの言葉でも
眠れない夜を救って
10.挽歌
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
19の夏が過ぎ 煙草を吸いはじめ
真っ赤な口紅を はじめてひいてみて
似合っているわねと 僕に明るく問いかける
黙ってうなづいて 僕は笑ってみせたのに
はじめてのこと はじめてのこと
肩をいからせ歩いてみても
かくせはしないこともある
乾いた街並の 冷たい風の音に
貴女の行先を 尋ねてみても
むなしく砂をはき 紫雲英の花びらも
やさしいまなざしで 僕の前から運び去る
教えておくれ 教えておくれ
悲しい春はもう沢山さ
重いコートをまだ脱げない
教えておくれ 教えておくれ
悲しい春はもう沢山さ
重いコートをまだ脱げない
11.恋唄
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
泣いて涙が枯れるなら
死ぬまで泣いていましょうか
死んで思ひが叶うなら
今すぐ死んでみせましょう
死んでも叶わぬ恋ならば
あゝ死んでも叶わぬ恋ならば
生きて抜けがらをさらしましょうか
君の吐息に眼をさまし
めざめた夜も幾度か
ほのかに熱き君の背に
我が身を寄せて眠りたる
二人の恋は過ぎ去りて
あゝ二人の恋は過ぎ去りて
時計の歯音と暮らしましょうか
死んで心に咲く花の
やつれし色は何の色
びんのほつれにほの紅く
染まりし君の肌の色
時雨し夜半の恋の夢
あゝ時雨し夜半の恋の夢
今は名残りの筆をとる
12.おやすみ
作詞:谷村新司
作曲:谷村新司
お化粧なんて しなくていい
素顔のままの君でいい
変わらなくてもいいんだよ
子供のような君でいい
さあ目を閉じて 目を閉じて
君が眠りにおちるまで
そばで話していてあげる
夢をみるのが恐いのかい
そんなに淋しい夜ならば
甘えていいんだこの胸で
涙をふいてあげるから
さあ目を閉じて 目を閉じて
君が眠りにおちるまで
そばで歌っていてあげる
そばで歌っていてあげる…
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