1.夜明けの出船
作詞:池田充男
作曲:伊藤雪彦
振りむくな 振りむくな
みれんになるから 振りむくな
雨の港で すがるおまえを抱きよせて
しのび発ち
さらば故郷 夜明けの出船
明日がある 明日がある
潮路の彼方に 明日がある
どこへ往こうと 誰が不幸にするものか
いのちがけ
空をみあげる 夜明けの出船
離れるな 離れるな
死んでも俺から 離れるな
船が軋めば こころ細いとせつな気に
すすり泣く
愛がみちづれ 夜明けの出船
2.佐渡の恋唄
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
佐渡へ佐渡へと 流れる雲に
のせてゆきたい わたしのこころ
離れて四十九里 小木の港は波の果て
あなたに逢いたい
声をしのんで 啼く千鳥
ハァー佐渡と柏崎や棹さしゃとどくよ
なぜにとどかぬこの想い
佐渡の日暮れの 荒磯波は
あだし仇波 寄せては返す
あなたと踊ったおけさ流しの かがり火に
想いをこがした
赤いシャクナゲ 咲く岬
佐渡のつばめは 千里の海も
恋のつばさで越えるときいた
小雪がちらちら 舞えばせつない雪の肌
あなたに逢いたい
海の荒さよ 佐渡の島
3.望郷じょんから
作詞:里村龍一
作曲:浜圭介
津軽は雪ん子 舞い飛ぶ頃よ
みんなは達者か 変わりはないか
ふる里恋しや 花いちもんめ
アア…ア
爺いさまが叩く じょんがら節の
泣き三味線が
風にちぎれて 聞こえてくるよ
湯呑みの酒に ぐらりと酔えば
故郷が浮かぶ
淋しさひとつ 涙が落ちる
逢いたいよ 逢いたいね
津軽は夢ん中
明りを消して 東京の空に
叫んでみたよ
星が流れる こころも寒い
十九の青春(はる)を吹雪にさらし
夜行に乗った
遠い昔の 夜空が恋し
せつないよ せつないね
あの娘は夢ん中
涙で詫びてる かさねた不孝
帰るに帰れぬ 土産もなしに
ふる里 恋しや 花いちもんめ
アア…ア
小泊港 お岩木山よ
花咲く頃は
船は夢漕ぐ 鴎は騒ぐ
辛さを堪え いい事ばかり
手紙に書いて
あれから幾つ 何年過ぎた
帰ろかな 帰りたい
ふる里夢ん中
帰ろかな 帰りたい
ふる里夢ん中
4.湯けむり情話
作詞:石本美由起
作曲:南郷孝
別れられない あなたが好きよ
身体が火となる 湯けむりの宿
どうにもならない 運命なら
いっそあげたい 命まで
ああ 見つめる髪のほつれに 湯の香り
愛の命を いたわりながら
温もりあずける 湯けむりの宿
あなたに羽織を 着せかけて
夫婦きどりの 夢に酔う
ああ涙で星も見えない 旅の夜
眠る夜更けも 眠れぬままに
想い出分けあう 湯けむりの宿
このまま 抱かれて 燃えながら
冬の寒さを忘れたい
ああ 女の夢を流すな 谷の水
5.北緯五十度
作詞:中山大三郎
作曲:望月吾郎
涙 黒髪 えりあし おくれ毛
小指 くちびる 思えばつらい
波はデッキの 上から落ちる
北緯五十度 カムチャッカ沖だ
こんな時にも 心の中で
紅く燃えてる 命の恋よ
海がなくても 私がいるわと
泣いてすがった あのぬくもりよ
ちょっと待ちなよ 海鳥たちが
鳩やすずめと 暮らせるものか
ばかなたとえで 強がり言って
沖で泣いてる 男の恋よ
夕陽 桟橋 引き波 人影
夢で毎晩 帰っているよ
今度逢ったら 打ちあけるのさ
北緯五十度 もう見おさめだ
さらばさよなら ロパトカ岬
6.北酒場
作詞:なかにし礼
作曲:中村泰士
北の酒場通りには 長い髪の女が似合う
ちょっとお人よしがいい くどかれ上手な方がいい
今夜の恋は煙草の先に 火をつけてくれた人
からめた指が運命(さだめ)のように 心を許す
北の酒場通りには 女を酔わせる恋がある
北の酒場通りには 涙もろい男が似合う
ちょっと女好きがいい 瞳でくどける方がいい
夢追い人はグラスの酒と 思い出を飲みほして
やぶれた恋の数だけ人に やさしくできる
北の酒場通りには 男を泣かせる歌がある
今夜の恋は煙草の先に 火をつけてくれた人
からめた指が運命のように 心を許す
北の酒場通りには 女を酔わせる恋がある
7.夢暦
作詞:里村龍一
作曲:聖川湧
冬の夜道を 吹雪の駅を
帰るあてない 夜汽車に乗った
遠い汽笛に あの娘を偲ぶ
雪空に あてもなく
泣いた昔も 今は夢
酔えば恋しい ああ あの頃が
ひとり飲む酒 心にしみる
やけに浮かぶよ なみだの顔が
風にゆれてる 裏街灯り
想い出の夢暦
今日もせつなく よみがえる
ひと目逢いたい ああ こんな夜は
風の吹きよで 運命も変わる
きっとやれるさ 幸せひとつ
夜行列車が 今夜も哭いた
十六で捨ててきた
雪のふるさと あの町へ
夢で今夜は ああ 帰りたい
8.女の十字路
作詞:中山大三郎
作曲:浜圭介
だめよそこまで 近づいちゃ
あなただけにあげる 恋だけど
過去があります 悲しい傷が
だからあなた急がないで 少し待ってよ
あー 女の十字路で
あなたに迷いそうな夜
止めて止まらぬ 二人なら
行ける所までも 行くけれど
心変わりに 泣かされたから
信じたくて信じられず 胸が痛いの
あー 女の合鍵を
あなたにわたしそうな夜
ここであなたを 帰したら
一人眠る夢が 寒いでしょう
だけどあなたを ひき止めたなら
同じような傷がひとつ ふえるだけなの
あー どうすりゃいいんでしょう
あなたにくずれそうな夜
9.応援歌・いきます
10.ゆきずり
作詞:芦川みづほ
作曲:森山慎也
指輪のひとつも やれない俺に
二年もつくして くれた奴
別れの苦しさ 耐えてたお前
わかっていたのさ いたいほど
ゆきずりの町に来て
ゆきずりの酒を飲む
お前の涙の味がする
世間の掟に しばられながら
愛してしまった 俺たちさ
こんなに辛いと 思わなかった
男ひとりの旅の果て
ゆきずりの町に来て
ゆきずりの酒を飲む
酔うほどむなしくなるばかり
二人でくらせる 世界がほしい
お前の言葉が 身をせめる
詫びてもすまない この俺だけど
幸せ祈って いるんだよ
ゆきずりの町に来て
ゆきずりの酒を飲む
どこかで一声 泣く汽笛
11.心のこり
作詞:なかにし礼
作曲:中村泰士
私バカよね おバカさんよね
うしろ指 うしろ指 さされても
あなた一人に命をかけて
耐えてきたのよ 今日まで
秋風が吹く 港の町を
船が出てゆくように
私も旅に出るわ 明日の朝早く
私バカよね おバカさんよね
大切な 大切な 純情を
わるい人だと 知っていながら
上げてしまった あなたに
秋風の中 枯葉がひとつ
枝をはなれるように
私も旅に出るわ あてもないままに
私バカよね おバカさんよね
あきらめが あきらめが 悪いのね
一度はなれた 心は二度と
もどらないのよ もとには
秋風が吹く つめたい空に
鳥が飛び立つように
私も旅に出るわ 一人泣きながら
12.浪花節だよ人生は
作詞:藤田まさと
作曲:四方章人
飲めと言われて 素直に飲んだ
肩を抱かれて その気になった
馬鹿な出逢いが 利口に化けて
よせばいいのに 一目惚れ
浪花節だよ 女の女の人生は
嘘は誰かが 教えてくれる
恋も誰かが 見つけてくれる
そんな誰かに 振り廻されて
消えた女が またひとり
浪花節だよ 女の女の人生は
咲いて萎んで 捨てられました
逢って別れて 諦めました
人の情けに つかまりながら
折れた情けの 枝で死ぬ
浪花節だよ 女の女の人生は
13.恋の酒
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
あんなにいい女 ふたりといない
なんで消せよう恋の 恋の火を
未練ごころを 拳でたたき
叱る叱る 叱る男の 男の涙
月よ、照らすな 露地裏屋台
好きだと抱いたら すむことなのに
肩で泣いてた女は 人の妻
つのる想いに この身をこがし
あびるあびる あびる男の 男の酒を
とめてくれるな 露地裏屋台
どうにもならない この世の運命
酔ってせつない恋の 恋の酒
惚れていたんだ おまえにひとり
ばかなばかな ばかな男の 男のこころ
酒よ、せめるな 露地裏屋台
14.合掌風の宿
作詞:里村龍一
作曲:叶弦大
ゆうべあなたの 夢みて泣いた
小雨そぼふる 夜明けごろ
別れていくとせ しあわせですか
一里すすんで 二里もどる
あなたのこころよ 美濃の郷
きっとあなたは 許してないわ
愛をおきざり したわたし
はなれてわかった 大事なひとと
つらい時には おもいだす
帰れぬなみだの 日暮れ駅
風の囃子か 祭りのころは
夢で千里の 道をゆく
ふるさと白川 合掌(てのひら)の宿
泣いて呼んでも もどれない
逢いたいあなたの 腕のなか
郡上のナー 八幡出てゆく時は
15.女のしぐれ
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
雨が降るから 泣けるのか
恋の重さに 泣けるのか
逢えば死ぬほど愛されて
とけて乱れる黒髪の
夜の湯の町 女のしぐれ
かくれいで湯の 湯の花は
一夜あければ 紙の花
想い残さぬはずなのに
女一色染められて
今朝は他人の 別れがつらい
浮いて流れる 恋もある
切れば血が出る 恋もある
今度いつとも聞かないで
傘をあなたにさしかける
雨の湯の町 女のしぐれ
16.冬の宿
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
わたしひとりの あなたにしたい
それはやっぱり むりですね
逢えば指の先までも
こんなに こんなに 好きなのに
恋に泣けます おんなの冬の宿
躰ぬいたら 目を覚ますから
痛さこらえて たえる闇
どんな夢を見ているの
わたしの わたしの 夢ですか
なぜに添えない おんなのしのび宿
つらい想いを させるといって
あなたやさしく 背を撫でる
曇る窓を手でふけば
しんしん しんしん 雪が降る
明日が見えない おんな冬の宿
17.粋な酒
作詞:土田有紀
作曲:弦哲也
酒が面影 ながすなら
とうに消えた 泣きぼくろ
男なみだは 飲みこんで
だまって人肌 酒がいい
いゝねいゝね 人肌なんて
やけに情が しみる夜
おつな辛口 お見通し
酔えば心が やわになる
男わけある 別れなら
ひとりで屋台の 酒がいい
いゝねいゝね 屋台でなんて
雲の垣根に うす灯り
酒よお前が なかったら
誰に言えよう いまさらに
男うき世の 塵ならば
さらりと小粋な 酒がいい
いゝねいゝね 小粋だなんて
夢をつぎたす 裏通り
18.港夜景
作詞:木末野奈
作曲:大野弘也
淋しがりやの お前を
一人にさせて 来たくはなかった
気ままなくらしで これ以上
泣かせたくない・・・
港夜景に よぎるのは
苦労つづきの 苦労つづきの
不しあわせ
せまい町でも お前は
お店を出して みたいといってた
お酒は好きでは ないけれど
ママになりたい・・・
港夜景に うかぶのは
むりに甘える むりに甘える
うしろかげ
朝がきたなら お前も
気がつくだろう 手書きの便せん
本当のしあわせ みつけなと
書いてきたけれど・・・
港夜景に 背を向けりゃ
弱い身体が 弱い身体が
気にかかる
19.櫻の花の散るごとく
作詞:たかたかし
作曲:弦哲也
生者必滅 この世は夢かまぼろしか
櫻の花の 散るごとくなり
山が動く 風が変わる
遥か大地に 今 日が昇る
行け 男よ… 人生 一炊の夢なれど
つよくやさしく ひたむきに
おのれの道を 駆けて行け
生きて何を 君は語るか
一度かぎりの この世であれば
行け 男よ… 人生 険しき道なれど
熱き想いを 胸に抱き
ロマンを求め 花と咲け
行け 男よ… 人生 一炊の夢なれど
生きて愛して 鮮烈に
炎のように 駆けて行け
生きて愛して 鮮烈に
櫻の花の 花のごとく
20.大鴉
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