誰も教えてくれなかったこと

石川智晶( 石川知亜紀 ) 誰も教えてくれなかったこと歌詞
1.Prototype~Album version

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

純真さがシンプルな力に變わる時
世界に影をつくりだす
ガラスケ一スに橫たわる
光の存在に觸れたくても
振り上げた手 降ろせなくて
落ちるようにしゃがみこんだ

Prototype boy 明日の理想だけで
語り繼ぐような美淡にもならないけど
この體を失いそうなギリギリの場所が
哀しいくらい似合ってる

噓みたいな靜けさは
わずかな綻びが彈ける前觸れのようだ
過剩なまでの眼差しが
膝の震えさえ逃がそうとしない
この兩手を挑發する
ありふれた偽善さえも

Prototype boy 心奪われてく
曖昧なジャブを繰り返す齒癢さで
この領域に浮かび上がる殘骸が
生きた分身に見え始めた
それでも I shelter you

焦燥と放心の反動
絕えず私心が搖らいでる
今更の感傷ならかぶり振るけれど
使い捨てられる試作品
生きるのは自分だろうか?
今は考えない‥考えない‥

Prototype boy 明日の理想だけで
語り繼ぐような美淡にもならないけど
この體を失いそうなギリギリの場所が
哀しいくらい似合ってる
Prototype boy 心奪われてく
曖昧なジャブを繰り返す齒癢さで
この領域に浮かび上がる殘骸が
生きた分身に見え始めた
それでも I shelter you


2.砂の上のドルフィン

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

枯れ葉がまだらに浮かんで
プ一ルの底が見えない
錆びた金網を乘り越えた
海岸に迷い迂んだドルフィン
いるはずのないキミが今
泳いでるような幻を見た

マテリアルワ一ルド この世界は
選ばれた者ばかりが作った譯じゃなし
なのにいつしか道の真ん中を
步く瞳を失ってた氣がする

誠實であろうとするほど
まるで漂流する大木のように
力なく流されていく
打ちあげられたキミは砂の上で
續く群れから外れても
何かを見つけた譯じゃなかった

マテリアルワ一ルド
外れたままの小さなネジ
ベンチの影 轉がってるけれど
拾いあげたら意外に重くて
世界はこんな風を欲しがっている

マテリアルワ一ルド この世界は
選ばれた者ばかりが作った譯じゃない
なのにいつしか道の真ん中を
步く瞳を失ってた氣がする
マテリアルワ一ルド
外れたままの小さなネジ
ベンチの影 轉がってるけれど
拾いあげたら意外に重くて
世界は今 水を欲しがっている


3.squall

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

どこからか拾ってきた
細長い枝で自分を圍むように線をかいた
誰も入って來ないで
ここは靜寂の樹海
長い雨ひたすら待つ
向こう側 向日葵のの群眾
毒々しいものをどこまで避けて
世界を語るつもりなんだろう?

待ちわびた squall
震えるほど壓倒されたいんだ
通り一遍等の言葉と溫度はもう效かない
あの日の砂場に打ちまけた
白く潔いフラグメンツに深く染み迂む

悲しい自伝を喜ぶ花たち
なんて單純になびく風よ
この世の正しいこと鼻歌に變わってく
平然と笑き誇る 黃色の花の愛想笑い
乾き切った種をぼろぼろ落として
苦い味がする季節の連鎖を

深い霧の中
狂おしいほど完成されたいんだ
太陽が指差したものだけの價值の中で
微笑んでいられるものかと叫ぶ
鳥肌がたつように空が騷ぎだす

雨の前兆は壞れやすくって
兩手で體をそっと抱きしめる
汗ばむ首筋が緊張を誘って
そう誰もが上がって行ける譯じゃない
squall‥‥

震えるほど壓倒されたいんだ
通り一遍等の言葉と溫度はもう效かない
あの日の砂場に打ちまけた
白く潔いフラグメンツに深く染み迂む


4.クラウディ

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

僕の心が見えるだろうか?
月の光に照らされながら
掃る道がわからなくて座り迂む
氣休めの旅が藥にならず
感情をプレスしたままで終って
曇り空は默りこんだ
寂しい夜はいつも
殘酷なほど用意されてる
cloudy sky 昨日までの
僕を動かした聲が消えていく
これからの僕は
單純にもっと靴を鳴らして行ける

僕の心がわかるだろうか?
誰かに強く愛されたいと
望んでいるのに求めてないんだ
たぶん兩手を差し出されると
花束押しつけられたように
その香りに背を向けるよ
欲しいものはいつも
どこか望んだ姿ではなく
cloudy sky 雨になったら
この物語は悲しいだけになる
薄暗い空に
見えないままの優しさ甘えたいから

cloudy sky 昨日までの
僕を動かした聲が消えていく
これからの僕は
單純にもっと靴を鳴らして行ける


5.落涙

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

余計な戯言
浮かばないほど闇雲に
生きぬくことだけ
すべてを注いでいられたら
あたり前に登る月と太陽の下より
荒れた野原の風が性に合っている

戦えど戦えど終りなきものは
見るに堪えないここではなくて
人間の底にある救いがたい悪夢だけ

明日が我が身にないかもしれないこと
うすら寒い夜が
すり寄せそっと教えてきた
その覚悟なければ
出会うことのない本当の
脱ぎ捨てた自分の力に出会えない

慰めに口にする善悪をすべて捨てることで
残された情熱のようなもの
強烈に見せつけて下さい

木々が揺れ
鳥は発ち
草の音が揺るぎなく
一斉にあなたへと流れだす
言葉少なにお別れしましょう

まだ乾いてない傷をさらして
無情の地へ向わせてる何か
一生かけてもその衝動は
私にはわからないでしょう

あなたを想いながらむせび泣く


6.Shylpeed~シルフィード~

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

柔らかな後れ毛は
日溜まりのように金色に
輝いて少女の時を刻んでいくよ
このまま消えることができたなら
小さな傘さして
あるはずもない水たまりに白い翼を映すよ

Shylpeed 幻のように一日が終ればいい
赤色の日差し唇に触れる前に
あなたに会いたい

この羽が欲しいなら大事なものを差し出せと
「私はこの季節しか咲かない花です」
手紙を約束の木の下埋めた時には
もう私は少女ではなく自分さえなくなっていた

Shylpeed 黒髪をほどき階段を駆け上がった
この街を見渡せる高い場所から
あなたを探すよ 手を広げて

たとえばあの錆びれた廃屋で
美しい歌を彼女は歌うよ
ねえ自分であること誰かが言うほど
そんなに大事なものなんだろうかって

Shylpeed 幻のように一日が終ればいい
赤色の日差し唇に触れる前に
あなたに会いたい


7.49scale

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

そんじょそこらの流儀などいらない
風を詠める者だけが明日を生きるのさ
摑まされた劍より素手で感じろ
時に勇者であることよりも
時代の手足になり
ひたすらに戰士であり續けた者
天と地が笑いかける

濡れてる虎の手のひらで
暴れる鹿の角つかみ
背中の鱗にまたがり
喉元逆鱗觸れずに

たえず威嚇して身を守るより
嚴つい瀧を登れるのならば
そこらの魚でも龍になれるものなのさ

並んだラクダの頭で
靜まる鷹のツメを研ぎ
迷わわぬ蛇の首抱いて
ウサギの目に噓をつかず

大河を一人で
渡る前の高鳴る動悸よ
真の敵を今見極めるのに
力はいらない

濡れてる虎の手のひらで
暴れる鹿の角つかみ
背中の鱗にまたがり
喉元逆鱗觸れずに

並んだラクダの頭で
靜まる鷹のツメを研ぎ
迷わわぬ蛇の首抱いて
ウサギの目に噓をつかず


8.First Pain

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

誰かを永遠に失った
ことなんてまだないけれど
これが最後かもしれないと
見つめた朝があった

まっすぐに延びたこの白線を
踏み外さないように步くのは
もう未來をひとつ捨てているのと
同じじゃないか‥と微笑う

どうして自分の體なのに
自由にしてはいけないの?
君の瞳に噓を重ねても
その答えは出さない

人混みに自分の氣配消しても
繫がろうとしないその姿は
細い糸でせつなく結ばれてる者には
眩しく見える

ヒトになろうとして何度も
塗り重ねた空があった
途切れ途切れだけど確かな
言葉をあげたいんだ
生きて 生きて 生きて

壁のない部屋に寢轉んだら
見上げる小さな窗をあげよう

誰かを永遠に失った
ことなんてまだないけれど
兩手に收まらない予感と
痛みを嚙み締めてた
どうして自分の體なのに
自由にしてはいけないの?
君の瞳に噓を重ねても
その答えは出さない
生きて 生きて 生きて

生きて 生きて 生きて
生きて 生きて 生きて
生きて 生きて 生きて
生きて 生きて 生きて


9.Blue Velvet

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

あなたが大事にしてた
青い膝かけがここにある
今夜こうして幼子のように
抱きしめて眠るのよ
ねえいいでしょ?
あなたは私の前では
いつも疲れていた氣がする
だから私はいい子でいるしかなかったけど
それはもういいの

My blue velvet
小さな燈りの暮らしの中で
窗打つ雨眺めながら
そう あなたがすべてだった

あの日のあなたと同じ
歲になって初めて知る
鏡台の上飾ってた寫真
いつも伏せたままになっていたけど
自分を救えるものは
最後は私だけなんだと
言い聞かせてはどこかで過去を
信じ續けていた橫顏

MY blue velvet
生きているうちにこの世に何か
殘そうとしなくてもいい
‥Yes そう微笑うあなたがいた


10.誰も教えてくれなかったこと

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

頰杖ついて 溜息をひとつ
完成間近の 泣き顏のロボット
固まりかけていた紙粘土
兩手で崩してしまったよ
優しい目を向けないでと

無我夢中で走ってさえいたら
チョウチョ卷き上げた分だけ
風を起こせると思ってた
誰も教えてくれない
誰も教えてくれなかったこと

ふいにこの手を拂われたことで
何かしてあげようと空回りしたよ
可愛そうだという慰めに似たもの
心の四隅に隱れていたかもしれない

あの時本に書いてあったことが
色鉛筆12色におさまらず色を欲しがった
誰も教えてくれない
誰も教えてくれなかったこと

無我夢中で走ってさえいたら
チョウチョ卷き上げた分だけ
風を起こせると思ってた
誰も教えてくれない
誰も教えてくれなかったこと

誰も教えてくれない
誰も教えないてくれたこと


11.太陽

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

心と體が追いかけあう切なさは
說明できないくらいがちょうどいいんだ
寢轉んで見つめる空に
もう何も言う事はない

What color would you paint the sun ?
太陽の下の安らぎに戶惑うけれど
You've got what it takes.
それは永遠という長さではない

時々世界がひとつの小さな箱の
中で始まって 終って行く夢を見る
太陽はただ約束を
緩やかに繰り返してた

I go everywhere with you.
少しくらいはグラついたって構わない
To the inside of light
兩手の中でしばらく眠りたい

What color would you paint the sun ?
太陽の下の安らぎに戶惑うけれど
You've got what it takes.
それは永遠という長さではない


12.1/2

作詞:石川智晶
作曲:石川智晶

私の1/2に たとえばポケットに
一つしかない赤い林檎を
ためらいもなく兩手に
おいてあげる優しさを持っていたいから
空元氣の向こう側で

ふたつの背中が靜かに並んだ時
初めてひとりの人間(ひと)になれるようで
季節はずれのふたつの線香花火
小さな燈(ひ)が落ちるまでつき合ってよ
Under the moonlight

永遠の1/2 笑顏が途切れると
素知らぬふりで歌い始めた
肩越しの存在が空白を埋めるように
そばにいてくれる
取りとめのない話のように

ふたつの橫顏 向こう見ずな片割れは
寂しい時ほど はしゃいで見せるけど
心の1/2 淚で濡れたときは
差しだす傘の中 素直に入ってね
Under the moonlight

近づくと似てない光の破片
重ねて太陽に透かして見れば
色をつけて呼び合うもの

ふたつの背中が靜かに並んだ時
初めてひとりの人間(ひと)になれるようで
季節はずれのふたつの線香花火
小さな燈(ひ)が落ちるまでつき合ってよ
Under the moonlight