1.かくれんぼ
作詞:山上路夫
作曲:猪俣公章
想い出します かくれんぼ
日暮れ近づく 露路の道
好きなあなたが鬼のとき
早く見つけてほしくって
生垣のそば 顔のぞかせて
私は待っていた 待っていた
忘れられない かくれんぼ
あれは幼い 初恋ね
好きなあなたが見つからず
鬼の私は さがしてた
あなたの姿 どこにも見えず
私は泣いていた 泣いていた
今はできない かくれんぼ
いつか 大人になったのよ
好きなあなたは 遠い町
越してしまって もういない
夕焼けの中 あなたをしのび
私はただひとり ただひとり
2.あなたの私
作詞:千家和也
作曲:市川昭介
あなたのことを いろいろ悪く
聞かせる人が いるけれど
疑うことは 悲しいことよ
この耳ふさいで 信じてる
※愛したために 世間の人が
冷たく石を 投げるなら
ふたりで分けましょ おんなじ痛み
あなたと私に この先もしも
別れがあるなら 死ぬ時でしょう※
あなたについて 知らないことは
まだまだうんと あるけれど
私の肌に 小指も触れぬ
綺麗な気持ちが うれしいの
愛したために 友達さえも
離れて行って しまうなら
ふたりで耐えましょ おんなじ辛さ
あなたと私に この先もしも
別れがあるなら 死ぬ時でしょう
(※くり返し)
3.霧のわかれ
作詞:西沢爽
作曲:浜圭介
別れの しるしに
あなたの 手のひらに
白いハンカチ のせました
もうなにも 言うことはありません
さよならを するのに 似合います
冬枯れの 街の木立に
ひえびえと 霧が 霧がふります
可愛い ひとなの
あなたの 好きなひと
だけど 聞くのは 悲しくて
もうなにも 言うことはありません
愛してた あなたを ただみつめ
まばたきを しない私の
目の中に 霧が 霧がふります
思い出 半分
あなたに 返します
ひとり 抱くのは 重すぎる
もうなにも 言うことはありません
追いかけて すがって みたいけど
あの影は あとも見ないで
私だけ 霧が 霧がふります
4.十九の純情
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
頬をそめたのは あなたのせいなの
ゆうべを思えば はじらう私よ
指にきざまれた 愛の傷あとを
そっとつつんだ 白いハンカチ
誰にもいえない いえないわ
十九の純情
髪をあげたのは あなたのためなの
綺麗に咲くのも あなたのためなの
愛のしるしだと ふれたくちびるに
今朝は口紅 さしてみました
誰にも見せない 見せないわ
十九の純情
たとえこの花に 嵐が吹いても
散らずに咲きましょ 二人のこの愛
今の私には 何も見えないの
たった一つの 夢があるだけ
誰にもあげない あげないわ
十九の純情
5.あいあい傘
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
壁に描いたいたずら書き
あいあい傘の 下に並ぶ 金釘文字
二人の名前 忘れはしません
あなたはあの時に
私のことを 好きじゃないと
にらみつけたのよ
それでも 許してあげるわ 二人は傘の中
今はこんなに 好きといって くれるから
にわか雨は はげし過ぎる
お寄りなさいな
私とても おませだった
あなたのことが 好きで好きで
本気だった おさないあの日
おぼえていますか 小さな出来事を
あなたはいつも 赤くなって
逃げていたものよ
それでも 許してあげるわ 二人は傘の中
今はこんなに 好きといって くれるから
よしずばりの 茶店あたり
休みましょうか
それでも 許してあげるわ 二人は傘の中
今はこんなに 好きといって くれるから
雨のしずく ポタリポタリ
もう晴れですね
6.津軽海峡・冬景色
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
上野発の夜行列車 おりた時から
青森駅は雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけをきいている
私もひとり連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ泣いていました
ああ津軽海峡・冬景色
ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと
見知らぬ人が指をさす
息でくもる窓のガラスふいてみたけど
はるかにかすみ 見えるだけ
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ津軽海峡・冬景色
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ津軽海峡・冬景色
7.能登半島
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
夜明け間近 北の海は波も荒く
心細い旅の女 泣かせるよう
ほつれ髪を指に 巻いて溜息つき
通り過ぎる 景色ばかり見つめていた
十九なかばの 恋知らず
十九なかばで 恋を知り
あなた あなたたずねて行く旅は
夏から秋への 能登半島
ここにいると 旅の葉書もらった時
胸の奥で何か急に はじけたよう
一夜だけの旅の 仕度すぐにつくり
熱い胸に とびこみたい私だった
十九なかばの 恋知らず
十九なかばで 恋を知り
すべて すべて投げ出し駈けつける
夏から秋への 能登半島
あなた あなたたずねて行く旅は
夏から秋への 能登半島
8.沈丁花
作詞:東海林良
作曲:大野克夫
降りしきる 雨の吐息に
許されぬ あの人と二人
忍びあるく 坂道
思い切れない 人だから
思い切れない 恋だから
ひたむきに 燃える心
二人でいても 何故か淋しい
夜明けの 裏通り
港まで つづく舗道に
白くこぼれる 沈丁花
こんなこと していたら駄目と
熱い胸を 抱いてる
忘れられない 人だから
忘れられない 恋だから
なおさらに つのる心
雨が止んだら 春の風吹く
夜明けの 裏通り
終わりかけてる 人だから
終わりかけてる 恋だから
ひとときに 賭ける心
雲の切れ間に 陽ざしが見える
夜明けの 裏通り
9.火の国へ
作詞:阿久悠
作曲:三木たかし
あなたなしでも生きられる
そんな女になりたいと
熱い思いの火の国へ
生れ変りに参ります
東京駅から西へ向け
泣かぬ女の
泣かぬ女の ひとり旅
雨の降る日はしのび逢い
それが似合いの恋なんて
甘く見えても真実は
若い私をやせさせた
三年三月は重過ぎて
とても背負って
とても背負って 行けません
肥後の火の山 阿蘇の山
私むかえてくれる山
明日はあなたの想い出も
すべて燃やしてしまいます
未練が眠りをさまたげる
そして夜汽車は
そして夜汽車は 火の国へ
そして夜汽車は
そして夜汽車は 火の国へ
10.命燃やして
作詞:千家和也
作曲:徳久広司
連れて逃げてよ 地の果てまでも
ふたり一から 出直しましょう
親が認めて くれない恋を
悪くいうのよ まわりの人は
あなたが泣くとき 私も泣くわ
私の命は あなたの命
指輪なんかは 無くてもいいの
妻になるのは あとでもいいの
とれたボタンを やさしくつける
心くばりの 暮しがしたい
あなたの笑顔が 私の笑顔
私の命は あなたの命
離れ離れで 呼び合うよりも
側で辛さを 分け合いましょう
たとえ言葉を 交わさなくても
愛は肌身で 感じるものよ
あなたが死ぬなら 私も死ぬわ
私の命は あなたの命
11.みちゆき博多発
作詞:阿久悠
作曲:川口真
右に街の灯 左に玄海
夜をひき裂く 汽車が行く
顔をかくして 関門くぐれば
やっとあなたと同じ席
ああ ひとり旅する
女のふりして
窓を見つめて いたけれど
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました
瀬戸のいさり火 山手のともしび
みかんむく手が ふるえます
誰も知らない 恋ゆえ悩んで
過ぎた一年 想い出す
ああ こんな私を
許して下さい
きっとしあわせ つかみます
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました
ああ こんな私を
許して下さい
きっとしあわせ つかみます
みちゆき 博多発 ふたりづれ
とべない女がとびました
12.鴎という名の酒場
作詞:阿久悠
作曲:中村泰士
黒地に白く 染めぬいた
つばさをひろげた 鴎の絵
翔んで行きたい 行かれない
私の心と 笑うひと
鴎という名の 小さな酒場
窓をあけたら海
北の海 海 海
海鳴りだけが 空オケで
歌えば悲しい 歌になる
とてもあなたは この町で
くらせはしないと 笑うひと
鴎という名の 小さな酒場
窓をあけたら海
北の海 海 海
昔の男(ひと)と 思うから
言葉もなんだか つまりがち
只の男と 女なら
気楽にのめると 笑うひと
鴎という名の 小さな酒場
窓をあけたら海
北の海 海 海
13.なみだの宿
作詞:たかたかし
作曲:鈴木淳
小雨にけむる 山あいの
ほのかにゆれる 湯の町あかり
思い出のこる なみだの宿で
ひとりお酒を飲んでます
どこにいるのよ あなた
この胸 ほそります
おまえと呼ばれた あの夜が
夢なら泣いて 忘れもしよう
ほどけた髪に ふれたあなたの
指の重さのいとしさよ
どこにいるのよ あなた
面影ゆれてます
想いはつきぬ せせらぎの
流れにうかぶ 淋しい花よ
あなたの妻と 心にきめて
燃えた一夜の湯けむりよ
どこにいるのよ あなた
恋しさつのります
14.天の川情話
作詞:なかにし礼
作曲:弦哲也
出雲崎から 荒海見れば
遠くにかすむ 佐渡ヶ島
今ごろあなたは 手紙をよんで
別れに気づいて いるでしょう
佐渡は 佐渡はいよいか 住みよいか
せまい町ゆえ 島ゆえに
私の恋には つらすぎた
この身のぞまれ 嫁ぐのならば
あなたと決めて いたけれど
私の願いは 叶わぬ願い
女が泣いたら それですむ
佐渡は 佐渡はいよいか 住みよいか
両津みなとで 船にのり
私はふるさと 棄ててきた
涙こらえて 唇 かんで
見上げりゃ 空に天の川
このままあなたと 続いていたら
父母世間を せまくする
佐渡は 佐渡はいよいか 住みよいか
つらい運命の 恋ゆえに
私は帰らぬ 旅に出た
15.ほととぎす
作詞:なかにし礼
作曲:三木たかし
街を一緒に 行くときは
三歩さがって 歩きます
あなたのどんな わがままも
ハイと素直に 答えます
ほととぎすは ほととぎす
白い鶴には なれないけれど
あなたひとすじ 身をつくし
女命を
女命を ささげます
あなた帰って 来たときは
三つ指ついて 迎えます
あなたが夢を 見るまでは
そっと背中を さすります
ほととぎすは ほととぎす
白い鶴には なれないけれど
眠るあなたの 耳もとで
愛の言葉を
愛の言葉を うたいます
ほととぎすは ほととぎす
白い鶴には なれないけれど
今度生まれて 来るときも
あなたのそばで
あなたのそばで くらしたい
16.漁火挽歌
作詞:石本美由起
作曲:三木たかし
波が鳴くのか 海が鳴る
こころのなかも 闇になる
惚れた挙句の 幕切れは
岬がくれの 旅の宿
漁火ちらり ちらり ちらり
涙がほろり ほろり ほろり
愛しつづけて いたいのに
あなたは過去の人になる 人になる
舟は流れる 波に揺れ
人はさだめに 流される
抱いて下さい もう少し
明日の別れを 忘れたい
漁火ちらり ちらり ちらり
未練がほろり ほろり ほろり
残り少ない時刻をさす
時計の針のにくらしさ にくらしさ
漁火ちらり ちらり ちらり
溜息ほろり ほろり ほろり
崩れるように 身を寄せりゃ
夜明けを怨む雨が降る 雨が降る
17.春の雪
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
愛してなくて よかったと
たたく背中の いとしさ憎さ
こぶしのなかで
はらはらと 泣く雪は
夢のなごりか 想い出か
つかんではかない ああ 春の雪
抱かれていたい 甘えたい
雪があなたの あと追いかける
飲めない酒に
ほろほろと 酔いしれて
みれんでしょうか ひとり酒
あきらめきれない ああ 春の雪
からだを独り もてあます
みんなあなたの あなたのせいよ
寝がえりうてば
はらはらと 雪が舞う
夜に人恋う 花になる
あなたに逢いたい ああ 春の雪
18.波止場しぐれ
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
波止場しぐれが 降る夜は
雨のむこうに 故郷が見える
ここは瀬戸内 土庄港(とのしょうみなと)
一夜泊りの かさね着が
いつかなじんだ ネオン町
肩に重たい 苦労なら
捨てていいのよ 拾ってあげる
ここは瀬戸内 土庄港
のんでおゆきよ もう一杯
浮世小路の ネオン酒
あれは高松 最終便
グラス持つ手に 汽笛がからむ
ここは瀬戸内 土庄港
恋も着きます 夢もゆく
春の紅さす ネオン町
19.紫陽花ばなし
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
港のはずれの “紫陽花”は
今夜かぎりで 店じまい
ありがと新ちゃん 頑張れママと
世渡り下手の 口下手が
酔いにまかせる 演歌ぶし
いつでも船出は おとこだけ
たまにゃわたしも 見送って
ありがと玄さん 土産だなんて
二度惚れしたと 手をおいて
肩に隠れて しのび泣き
上りも下りも 日本海
どこへゆこうか かもめどり
ごめんね文ちゃん 夫がいます
他人(ひと)には云えぬ 過去がある
雨も吐息の こぬか雨
20.大阪つばめ
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
雨の降る夜は 人恋しくて
夢がぬれます ネオンがしみる
とんでゆきたい 抱かれたい
大阪つばめ
縁を切る橋 つなぐ橋
渡りきれない 淀屋橋
声をかければ 他人の空似
うしろ姿の しあわせばかり
あなた逢いたい もう一度
大阪つばめ
たとえかなわぬ 夢でいい
両手合わせる 法善寺
にごり水でも 青空うつす
越えてゆけます あなたがいれば
ふたりとびたい 春の空
大阪つばめ
つたい歩きの とまり木は
浮いて流れて 北新地
21.裏町夫婦草
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
雨の屋台の 三三九度が
あなたとわたしの 振り出しでした
苦労くの字に あなた 寄り添って
踏まれて伸びる 草のよに
いつか咲きましょ 裏町夫婦草
口に出せない 男のにがさ
かわりに背負えぬ おんなのつらさ
せめて熱燗 あなた つけますか
ぬくもり一つ わけ合えば
春がきそうな 裏町夫婦草
今日の涙は 明日の笑顔
明日がだめなら いい日を待つわ
ついてゆきます あなた 惚れてます
見上げる路地の 細い空
星もうなずく 裏町夫婦草
22.天城越え
作詞:吉岡治
作曲:弦哲也
隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに 浸みついた
誰かに盗られる くらいなら
あなたを 殺していいですか
寝乱れて 隠れ宿
九十九(つづら)折り 浄蓮(じょうれん)の滝
舞い上がり 揺れ堕ちる 肩のむこうに
あなた…山が燃える
何があっても もういいの
くらくら燃える 火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え
口を開けば 別れると
刺さったまんまの 割れ硝子
ふたりで居たって 寒いけど
嘘でも抱かれりゃ あたたかい
わさび沢 隠れ径
小夜時雨 寒天橋
恨んでも 恨んでも 躯うらはら
あなた…山が燃える
戻れなくても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え
走り水 迷い恋
風の群れ 天城隧道(ずいどう)
恨んでも 恨んでも 躯うらはら
あなた…山が燃える
戻れなくても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え
23.夫婦善哉
作詞:吉岡治
作曲:弦哲也
浮草ぐらしと あなたが笑う
肩に舞うよな 露地しぐれ
なにもなくても こころは錦
ついてゆきます… 夫婦善哉
あなたの背中が 道しるべ
他人(ひと)には見えない 亭主(おとこ)の値打ち
惚れた女にゃ よく見える
寒い夜には 相合い酒で
憂き世七坂… 夫婦善哉
今日も可愛い 馬鹿になる
ないないづくしも 才覚ひとつ
辛抱がまんの 花が咲く
旅は道づれ 夫婦は情け
なにがあっても… 夫婦善哉
笑顔千両で 生きてゆく
24.さよならの翼
作詞:阿木燿子
作曲:弦哲也
蒼く光る滑走路
星に向って飛び立つ
窓の外を見下ろせば
街の灯が遠のく
わたしにすれば若い日
あなたにとれば苦い日
わたしの中の宝石
あなたの中で瓦落多
二人でいる淋しさに耐えられなくて
愛の砂漠越えるさよならの翼
眠る積りで閉じれば
ふいに涙が零れる
シートベルトのサインが
消えて暫くしたあと
わたしにすれば若い日
あなたにとれば苦い日
わたしにとって真実
あなたにしたら誤ち
粉々にしたくないの もうこれ以上
硝子細工の日々 さよならの翼
わたしにすれば若い日
あなたにとれば苦い日
わたしの中の宝石
あなたの中で瓦落多
粉々にしたくないの もうこれ以上
硝子細工の日々 さよならの翼
25.滝の白糸
作詞:吉岡治
作曲:市川昭介
心だけ 下されば
倖せだから
どうぞ どうぞ
行って下さい 東京へ
夢があなたに 叶うなら
苦労もかえって 愉しいと
滝の白糸
水に咲かせる 恋舞台
好きだけで 一筋に
生きられるなら
明日も 明日も
なんの憂いは あるまいに
金に憂き世に 負けました
せかれて立つ瀬も ないままに
滝の白糸
月も痩せます 卯辰橋
恨まない 悔やまない
この世のことは
みんな みんな
おんな心の 愚か故
好いた御方に 裁かれて
生命を生命を 断とうとも
滝の白糸
末は夫婦の ふたりづれ
26.風の盆恋歌
作詞:なかにし礼
作曲:三木たかし
蚊帳の中から 花を見る
咲いてはかない 酔芙容
若い日の 美しい
私を抱いて ほしかった
しのび逢う恋 風の盆
私あなたの 腕の中
跳ねてはじけて 鮎になる
この命 ほしいなら
いつでも死んで みせますわ
夜に泣いてる 三味の音
生きて添えない 二人なら
旅に出ましょう 幻の
遅すぎた 恋だから
命をかけて くつがえす
おわら恋唄 道連れに
27.恋は天下のまわりもの
作詞:なかにし礼
作曲:杉本真人
内緒ばなしよ 占いさん
恋をしてます 私の恋を占って
彼が本気か ただの遊びか
そこのところが わからないの
生きてるだけでも 女はせつない
まして恋すりゃ ため息ばかり
紐でしばって 鳥篭に入れて
鍵をかけたい うちの人
でもねぇ 占いさん
恋は天下のまわりもの えゝ
手相人相 占いさん
今年来年 私の運を占って
誰と出逢って 誰と恋して
誰と幸せ つかむかしら
人生芝居は ぶっつけ本番
逢うも 別れも 稽古が出来ぬ
何処にいるのよ 未来の夫
たぐり寄せたい 赤い糸
でもねぇ 占いさん
恋は天下のまわりもの えゝ
28.うたかた
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
のれんしまって あなたのそばで
お酒をつぎたい つがれたい
どうかしてます 今夜のわたし
きっと雨降るせいですね
痩せた女が せめてうたかた
めくる夢ごよみ
問わず語りの 身の上ばなし
古傷さらして どうなるの
どうかしてます 今夜のわたし
何年ぶりに 泣きました
きっとあなたのせいですね
寒い心が せめてうたかた
人を恋しがる
雨が凍れて 小雪となって
泊まっていってと 云えないで
どうかしてます 今夜のわたし
切なさつらさ 叱ります
きっとお酒のせいですね
せめてうたかた せめてうたかた
灯す夢あかり
29.ウィスキーが,お好きでしょ
30.越前竹舞い
作詞:吉岡治
作曲:弦哲也
白山(はくさん)おろしの 風にのり
雪ふり虫がきたという
愛しい人の その胸に
私もすがって すがってみたかった
唇に触れもせぬ それも恋
躯だけ求めても それも恋
きしむ はじける 反(そ)りかえる
たたく 震える 波を打つ
障子あければ あゝいちめん 竹の海
命の終わりが そこにある
あなたと 生きていたいのに
はじめて握る 手のぬくみ
ようやく女に 女になれました
報われぬ愛ですが それも恋
心だけ ひとすじに 恋は恋
まだけ くれたけ はこねだけ
やだけ くろたけ おなごだけ
瞼とじれば あゝ越前 竹の舞い
きしむ はじける 反(そ)りかえる
たたく 震える 波を打つ
障子あければ あゝいちめん 竹の海
31.港唄
作詞:たかたかし
作曲:猪俣公章
貼り紙 ひとつで港の酒場に
荷物をほどいてもう六月
小雪が ちらちら降る夜は
こころもいつしか雪になる
飲ませてよ 飲ませてよ
飲まなきゃこころが寒すぎる
あなた そばにいて
むかしのように 泣き虫と叱ってよ
東京ことばと指輪をすてて
地元の女になってます
あなたが一度は抱きしめた
しあわせ知らずの薄い胸
飲ませてよ 飲ませてよ
飲まなきゃ 誰かにまたすがる
あなた そばにいて
冷たい足を 眠るまで暖めてよ
夜更けの酒場は男も女も
過去からのがれて 酒を飲む
岬に流氷 去るころは
時計も明日へうごきだす
飲ませてよ 飲ませてよ
飲まなきゃ こころは はぐれ鳥
あなた そばにいて
髪など 撫でて 子守歌うたってよ
32.春夏秋冬
33.ホテル港や
作詞:阿久悠
作曲:弦哲也
三日三晩の
祭ばやしがふと止んで
秋風身にしむ夜に 最後の花火
これでもう
何の未練も なくなったわと
うつむいて つぶやいて 涙ぐむ
ブリキのランタン 薄あかり
不幸が似合いの ひとり酒
死ぬ気はないけど 生きるもつらくて
波止場町 ホテル港や
出船入船
人でにぎわう桟橋に
見送り鴎が 低く 輪(わ)を描く景色
此処を出て
何処へ行くのも 切ないからと
薄い胸 抱きしめて 身をよじる
昔を夢みる 人がいて
舟唄ばかりを 口ずさむ
酔う気もないけど 素面もつらくて
波止場町 ホテル港や
一生一度の
恋と信じたばっかりに
北国の海見て過し 無口になった
泣き癖は
やっとなおって 嬉しいけれど
真夜中に うずくまり 爪を切る
ひと荒れふた荒れ 海鳴りに
霧笛が引き裂く 静けさに
泣く気はないけど 笑うもつらくて
波止場町 ホテル港や
34.飢餓海峡(ギターヴァージョン)
35.北の女房
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
海が時化れば 眠りも浅い
ましてオンボロ オンボロ船だよ
帰れば いいっしょ しばれていたら
熱いからだで 抱いてやる
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港
銭の重さが やん衆の甲斐性
命張っての あらくれ海だよ
帰れば いいっしょ 無事がなにより
髭の痛さが 恋しいよ
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港
ゴメとあんたと 帰りの船は
何度見たって 惚れぼれさせるよ
帰れば いいっしょ 死ぬほど飲めて
潮まつりの 深なさけ
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港
36.大阪のおんな
作詞:吉岡治
作曲:岡千秋
お酒飲まなきゃ いい人なのに いい人なのに
酒があんたを また変える
死ぬほど泣いて 泣いて 泣いて
それでも好きなら 帰れない
難儀(なんぎ)なもんや 難儀なもんやね
大阪のおんな
お酒飲ませる 商売(あきない)なのに 商売なのに
酒をやめてと 願(がん)かける
死ぬほど寒い 寒い 寒い
お百度参りの 冬の朝
難儀なもんや 難儀なもんやね
大阪のおんな
橋の下から 鴎がとんだ 鴎がとんだ
あれは切ない おんな橋
死ぬほど抱いて 抱いて 抱いて
あんたと添いたい 情け花
難儀なもんや 難儀なもんやね
大阪のおんな
37.日本海の詩
作詞:小椋桂
作曲:宇崎竜童
※帰りましょう 日本海(うみ)を背負って
帰りましょう わたしの想いの
憂いも 淀みも 洗った日本海を※
あなたへの 想い溢れて
想い乱れて 日本海に来ました
はかりしれない 歴史を歌って
ザンザの波が 心に響く
強くあれ 優しくあれと
恋の惑いも 他愛ないこと
抱かれるよりも 抱きしめること
海が教えてくれました
あなたとの 道の危うさ
絆の細さ 日本海に嘆けば
母なる風か 微笑み乗せて
甘く厳しい 海鳴り届く
幸せを 感じなさいと
愛せる人に 出逢えたことに
辛さも包む 深い悦び
海が教えてくれました
(※くり返し)
帰りましょう 日本海に染まって
帰りましょう 人のいとなみの
甲斐無さ 愛しさ 見つめた 日本海に
抱かれるよりも 抱きしめること
海が教えてくれました
抱かれるよりも 抱きしめること
海が教えてくれました
38.昭和夢つばめ
作詞:荒木とよひさ
作曲:市川昭介
私たち 昭和から飛んできたつばめなのね
こんな都会の 路地裏だって
ふたりで生きてりゃ 寒くない
昭和 昭和二桁 夢つばめ
あなたの うしろを ついてゆく
たとえ 幸福 遠くても
雨の降る日は 肩よせあって
こうして 飲んでりゃ 暖かい
昭和 昭和二桁 夢つばめ
想い出 焚き火に 手をそえて
きっと 最後の 人だから
何処で生きても 暮らしてみても
小さな窓さえ あればいい
昭和 昭和二桁 夢つばめ
生命が 縁を 奪うまで
いつも 隣りに いて欲しい
39.歌麿~ウタマロ
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