1.島の船唄
作詞:清水みのる
作曲:倉若晴生
小島離れりゃ 船唄で
今日も暮れるか 海の上
いつも俺いらは 波まくら
ひとり船頭で くらすのさ
何が恋しゅて 浜千鳥
小松がくれに 呼ぶのかよ
星も綺麗な 夜じゃないか
なまじ見せるな 未練気を
板子(いたご)命の 俺だとて
時雨(しぐれ)降る夜は 身も細る
たのむ狭霧(さぎり)よ 海面(づら)に
月を浮かして 見せてくれ
明日(あす)は明日(あした)の 風が吹く
波の浮世に 一人もの
ならば千鳥よ この俺と
唄を仲間に くらそうよ
2.別れ船
作詞:清水みのる
作曲:倉若晴生
名残りつきない 果てしない
別れ出船の 銅鑼(かね)が鳴る
思いなおして あきらめて
夢は汐路に すてて行く
さようならよの 一言は
男なりゃこそ 強く云う
肩をたたいて にっこりと
泣くのじゃないよは 胸の内
希望(のぞみ)はるかな 波の背に
誓う心も 君故さ
せめて時節の 来る迄は
故郷(くに)で便りを 待つがよい
3.宵待船
作詞:池田充男
作曲:野崎真一
宵待船は むらさきの
空に錨を 巻きあげて
ドラも鳴らさず
いづこの果てへ
残るあの娘が かなしいかろ
宵待船を 呼び止める
靄の桟橋 影ひとつ
海の男は
いつかは海へ
恋を捨てても 帰るのさ
宵待船と 誰が言う
月も待たずに 出る船を
風よ荒れるな
あらしも吹くな
無事のたよりを 読むまでは
4.ひとり旅
作詞:清水みのる
作曲:倉若晴生
かりの来る頃 つばめは帰る
俺も行きたや 故郷の空へ
ねぐらさだめぬ 身は悲し
拗ねた心か 男の意地か
俺は淋しい うらぶれ者さ
明日は何処(いずこ)の 空の果て
風に追われりゃ 心がうずく
夢もちりぢり 瞼の母の
なげき身にしむ 日暮時
5.嘆きのピエロ
作詞:島田磬也
作曲:大久保徳二郎
空の浮雲 嘆きのピエロ
風が身に沁む 秋がきた
抱いて泣こうか 故郷の夢を
想い出せとて あゝ海が鳴る
俺もお前も 孤児(みなしご)同志
なさけよせ合う 身の上さ
白いテントに 夕日が紅い
浮かれジンタも あゝ泣いている
可愛いあの娘も サーカスぐらし
濡れた瞳で 物を言(ゆ)う
男ごころで 庇(かば)おうじゃないか
ピエロ仲間の あゝ血は熱い
ままにならない 浮草稼業
海の彼方も また他国
ピエロピエロと お道化ちゃいても
明日は希望の あゝ渡り鳥
6.親子舟唄
田端義夫・白鳥みづえ
作詞:藤田まさと
作曲:大久保徳二郎
(男)舟はろまかせ ろは親まかせ
(男)親は子まかせ 歌まかセヨー
(男)一里きこえて ギッチラコギッチラコ
(男)三里ながれて ギッチラコギッチラコ
(男)歌はどこまで 行くのやら
(女)泣くなヨシリキ 悲しじゃないか
(女)泣けば母さん 思い出すヨー
(女)遠い夢見て ギッチラコギッチラコ
(女)涙かくして ギッチラコギッチラコ
(女)舟はどこまで 行くのやら
(男)風もないのに 心がさわぐ
(男)なぜか今夜は ろがきかぬヨー
(女)二日月だよ ギッチラコギッチラコ
(男)暗い波間を ギッチラコギッチラコ
(二人)今日はどこまで 行くのやら
7.肩で風切るマドロスさん
作詞:大高ひさを
作曲:田端義夫
肩で風切る マドロスさんに
白いかもめが ちょいとささやいた
港むすめに 惚れるじゃないよ
惚れりゃ出船が ちょいと辛くなる
粋なパイプの マドロスさんに
白いかもめが ちょいとささやいた
誰が情けの ほろ酔いきげん
襟の口紅(ルージュ)が ちょいと気にかかる
歌も陽気な マドロスさんに
白いかもめが ちょいとささやいた
恋にゃ泣いても 意地には泣かぬ
うでの錨を ちょいと見せとくれ
8.十九の春
作詞:沖縄俗謡歌・補作詞:本竹祐助
作曲:沖縄俗謡歌
私があなたに ほれたのは
ちょうど 十九の春でした
今さら離縁と 言うならば
もとの十九に しておくれ
もとの十九に するならば
庭の枯木を 見てごらん
枯木に花が 咲いたなら
十九にするのも やすけれど
みすて心が あるならば
早くお知らせ 下さいね
年も若く あるうちに
思い残すな 明日の花
一銭二銭の 葉書さえ
千里万里と 旅をする
同じコザ市に 住みながら
あえぬ吾が身の 切なさよ
主さん主さんと呼んだとて
主さんにゃ 立派な方がある
いくら主さんと 呼んだとて
一生忘れぬ かたおもい
奥山住まいの ウグイスは
梅の小枝で 昼寝して
春が来るよな 夢をみて
ホケキョ ホケキョと 鳴いていた
9.ズンドコ節(街の伊達男)
作詞:佐々木英之助
作曲:熊代八郎
黒いソフトに マドロスくわえ
肩で風切る 小粋な姿
伊達にゃきらない 俺らのたんか
街の男は 勇み肌
ドコ ズンドコ ズンドコ
かわいあの子が 涙のいさみ
恋に生きよか 男になろか
ままよ浮世は 義理ゆえつらい
男心を 誰が知ろ
ドコ ズンドコ ズンドコ
別れ別れの 夜更けの街に
誰が弾くやら ギターの調べ
可愛いあの娘の 情にぬれて
心しみじみ 男泣き
ドコ ズンドコ ズンドコ
街は微風(そよかぜ) ステップ軽く
青い背広も 希望の色さ
やくざ渡世も あの娘のために
さらばおさらば 左様奈良(さようなら)
ドコ ズンドコ ズンドコ
10.ふたり舟
田端義夫・椿麻美
作詞:渋谷郁夫
作曲:大久保得二郎
(男)離れ小島の 舟頭ぐらし
(男)夢がせめての いかり綱
(男)一つ艪櫂に 二つのこころ
(男)つなぐ夜更けの
(男)ザンブリ ザンブリ ザンブリコ ふたり船
(女)髪にひと枝 しらたま椿
(女)ゆれて流れる 水鏡
(女)月にひとふし 唄っておくれ
(女)おさな馴染の
(女)ザンブリ ザンブリ ザンブリコ あの唄を
(男)人の噂に 今更ら負けて
(女)何んで故郷を捨てらりょか
(男)影を重ねる 十六夜月夜
(二人)流れまかせの
(二人)ザンブリ ザンブリ ザンブリコ ふたり舟
11.別れ出船
作詞:大高ひさを
作曲:長津義司
情け知らずの 銅羅の音に
泣いて泣かせる 磯千鳥
乙女椿も ほろり散る
青い月夜の 名残り船
肩を抱きよせ ひとしずく
胸に涙の しみのあと
きいてくれるな その先は
海の男の 生きる道
消えてせつない 泡沫(うたかた)も
こんど椿の 咲く日まで
島よあの娘よ さようなら
別れ出船に 残す唄
12.赤い花
作詞:沖たかし
作曲:遠藤実
可愛い坊やが あるさかい
負けやしまへん 生きまっせ
暮れりゃ梅田の 路地裏に
今日も咲きます 赤い花
荒いこの世の 波風(なみかぜ)を
私一人じゃ どないしょう
坊やいるから 耐えるのよ
化粧おとせば 母やもん
人はそれぞれ 道がある
私坊やを 育てます
あんた奇麗な 恋をして
なってくだはれ 幸福(しあわせ)に
酔うて歌った そのあとは
何故か寂しゅて あきまへん
青いグラスに 映(うつ)るのは
泣いているよな 赤い花
13.青みかん
作詞:不詳
作曲:田端義夫
小雨そぼ降る 夕まぐれ
まずしき父の 酒買うて
帰る小さな ふところに
ひとつもらいし 青みかん
小雨そぶ降る 寒い夜は
囲炉裏(いろり)かこんで 餅やいて
昔ばなしも なつかしく
今もほゝえむ 母の顔
14.人生の船はヨーソロ!
作詞:勝山寿二
作曲:田端義夫
いつのまにか 冬が過ぎ
夏も過ぎて 一年
人は誰も 流れのままに 時間(とき)を行く
苦しみも 哀しみも
来るはずの 幸せの為への試練
あゝ人生の船はヨーソロ
波の瀬に 身体(み)をまかせ
いつのまにか 過ぎし日の
想い出 遠く近く
ありし日の 友と語るは 夢の中
いくつかの喜びは
来るはずの苦しみに耐える力
あゝ人生の船はヨーソロ
星をたよりに ヨーソロ
ヨーソロ
15.ふるさとの四季をうたう
作詞:遠藤実
作曲:遠藤実
春は菜の花が ゆれていた
あの頃の かあさんの
笑顔に 会いたいなァ
夏は家族して 海へ出た
リヤカー引く とうさんの
背中は 広かった
秋は稲穂にも 赤とんぼ
初恋の あの人と
別れた 山の駅
冬はしんしんと 雪が降る
静けさに なみだ置き
心を やすめたい
ふるさとは ふるさとは
父母の 匂いがするよ
あの人の あの友の…
想いでを うたおう
16.ふるさとの燈台
作詞:清水みのる
作曲:長津義司
真帆片帆 歌をのせて通う
ふるさとの小島よ
燈台の岬よ
白砂に 残る思い出の
いまも仄(ほの)かに
さざなみは さざなみは
胸をゆするよ
漁火(いさりび)の 遠く近くゆるゝ
はるかなる小島よ
燈台のわが家よ
なつかしき 父のまた母の
膝はゆりかご
いつの日も いつの日も
夢をさそうよ
歳ふりて 星に月にしのぶ
むらさきの小島よ
燈台の灯よ
そよ風の 甘き調べにも 想いあふれて
流れくる 流れくる
熱き泪よ
17.かえり船
作詞:清水みのる
作曲:倉若晴生
波の背の背に ゆられてゆれて
月の潮路の かえり船
かすむ故国よ 小島の沖じゃ
夢もわびしく よみがえる
捨てた未練が 未練となって
今も昔の 切なさよ
まぶた合わせりゃ まぶたににじむ
霧の波止場の ドラの音
熱い涙も 故国につけば
うれし涙と 変るだろ
かもめ行くなら 男の心
せめてあの娘に 伝えてよ
18.大利根月夜
作詞:藤田まさと
作曲:長津義司
あれを御覧と 指差すかたに
利根の流れを ながれ月
昔笑うて 眺めた月も
今日は今日は 涙の顔で見る
愚痴じゃなけれど 世が世であれば
殿の招きの 月見酒
男平手と もてはやされて
今じゃ今じゃ 浮世を三度笠
もとをただせば 侍そだち
腕は自慢の 千葉仕込み
何が不足で 大利根ぐらし
故郷じゃ故郷じゃ 妹が待つものを
19.梅と兵隊
作詞:南条歌美
作曲:倉若晴生
春まだ浅き 戦線の
古城にかおる 梅の花
せめて一輪(いちりん) 母上に
便りに秘めて 送ろじゃないか
覚悟をきめた 吾が身でも
梅が香(か)むせぶ 春の夜は
戦(いくさ)忘れて ひとときを
語れば戦友(とも)よ 愉快じゃないか
明日(あした)出てゆく 戦線で
何(いず)れが華(はな)と 散ろうとも
武士の誓じゃ 白梅を
戦闘帽(ぼうし)にさして 行こうじゃないか
20.戻り船
作詞:大高ひさを
作曲:倉若晴生
黒潮に
流れて浮かぶ 花びらも
俺を迎えの 島椿
会えば泣きたい 小島の磯の
ああ ふる里へ 戻り船
船乗りの
儚い夢を 追いながら
旅に出たのも 若さ故
海はさい果ての 氷の港
ああ 海猫の 声ばかり
あの島の
燈台下を まわる時や
俺も汽笛も 唱うのさ
夢の幾月 涙の幾夜
ああ 待ち侘びた あの娘(ひと)へ
21.波止場ブルース
作詞:島田磬也
作曲:大久保徳二郎
男なりゃこそ まともに受ける
辛い浮世の向い風
あゝ波止場鴉と 笑はヾ笑え
熱い血もある 夢もある
暗い心に 明るい灯影
ともす俺らの 胸の中(うち)
あゝ知ってくれるか 生命(いのち)を的に
可愛いお前に 逢いに来た
一度転んで 二度目に起きて
ほろりよろける 人のよさ
あゝ吹くな夜嵐 港の夜風
波は男の 子守唄
22.玄海ブルース
作詞:大高ひさを
作曲:長津義司
情け知らずと わらわば笑え
ひとにゃ見せない 男の泪
どうせ俺らは 玄海灘の
波に浮寝の かもめ鳥
紅い灯かげの グラスに浮かぶ
影が切ない 夜更けのキャバレー
酔うて歌えど 晴れない胸は
ドラよ お前が 知るばかり
嵐吹きまく 玄海越えて
男船乗り 往く道ゃひとつ
雲の切間に キラリと光る
星がたよりの 人生さ
23.ポッポー船
作詞:遠藤実
作曲:遠藤実
船の汽笛が ポーポッ
波にくだけて ポーポッ
おんな嫌いの 錨がにくい
あんたを乗せて 行っちゃった
好きよ 好きよ
好きよポッポー船 また来ておくれ…
呼んでいるのに ポーポッ
笑顔ひとつで ポーポッ
弱い女は また泣かされて
鴎と待つのが おちなのよ
好きよ 好きよ
好きよポッポー船 また来ておくれ…
三月たったら ポーポッ
きっと来るよと ポーポッ
きまり文句の 波止場の別れ
最後のテープも 切れちゃった
好きよ 好きよ
好きよポッポー船 また来ておくれ…
背伸びしたって ポーポッ
遠い遠いよ ポーポッ
どんな気持ちで あんたはいるの
見送るつらさが わかるかい
好きよ 好きよ
好きよポッポー船 また来ておくれ…
24.雨の屋台
作詞:矢野亮
作曲:利根一郎
雨々 雨だよ やけに降りゃがる
今日で幾日か どしゃ降りつゞき
しゃくでカストリ パイ一(いち)いけば
からの胃のふに じんとしみ渡る
雨々 雨だよ お入りよおねえちゃん
空をにらんだって 止(や)みっこなしさ
どうせあぶれた うらぶれどうし
飲んでくだ巻きゃ いくらか晴れる
雨々 雨だよ ぐしょ濡れの屋台
くされのれんなんか 未練はねえが
暗い露地裏 ガタビシャ長屋
思や離せぬ このさかづきさ
25.ダンディ気質
作詞:清水みのる
作曲:大久保徳二郎
花のキャバレーで 始めて逢(お)うて
今宵ゆるした 二人のこころ
こんな男じゃ なかった俺が
胸も灼きつく この思い
ダンディ気質(かたぎ) 粋なもの
唄と踊りの ネオンの蔭で
切った啖呵(たんか)も あの娘のためさ
心一すじ 俺らの胸に
縋(すが)る純情が 離さりょか
ダンディ気質 粋なもの
赤いグラスに なみなみついだ
酒に酔うても 心は酔わぬ
渡る世間を 狭(せば)めて拗(す)ねて
どこにこの身の 春がある
ダンディ気質 粋なもの
26.ふるさとの舟唄
作詞:池田充男
作曲:野崎真一
ふる里の 舟唄こいし
沖ゆく白帆よ 霞浦(かほ)のわが家よ
ただひとり残る 老いた母の
便りひらけば
文字もわびしく あゝ
一度帰れと 今日もまた呼ぶ
枯れ真菰 よしきり啼いて
ざんざら時雨よ 霞浦の入江よ
思い出は遠く ひとつふたつ
おさな馴染の
顔もはかなく あゝ
夢のかけ橋 濡れて消えゆく
浮き島は ゆりかご小島
波うつ渚よ 霞浦のポプラよ
いつの日に帰る 母の膝へ
しのぶふる里
空もかなしく あゝ
男ごころを ほろり泣かせる
27.泣くなカァチャン
作詞:門井八郎
作曲:久慈ひろし
腕の時計は コチコチとコチコチと
こんな時間と なりました
無理に飲ませた
いつものあいつが 憎らしい
泣くなカアチャン
チョイトなァ カアチャン
両手合わせる 胸の内
両手合わせる 胸の内
角も出さずに にっこりとにっこりと
見せておくれよ 片えくぼ
なんと嬉しや
持つべきものとは ありがたや
ほんとにカアチャン
チョイトなァ カアチャン
うしろ姿は 日本一
判る判るよ その気持その気持
無理もなかろう 女なら
俺も男だ
どかんと一発 そのうちに
やるぞカアチャン
チョイトなァ カアチャン
愛しお前の ためじゃもの
愛しお前の ためじゃもの
28.紅しょうがの詩
作詞:野本高平
作曲:四方章人
その日ぐらしの 母(おや)と子が
今日も夕飯に 紅生姜
こんな総菜(おかず)で すまないと
涙堪えた 母の顔
いまも優しく 目に浮かぶ
頼る父には 先立たれ
苦労をかかえて 生きた母
女ひとりの 歳月は
花の咲かない 冬ばかり
さぞや寒さが 沁みただろ
母の棺に さよならと
泣いて納めた 紅生姜
遠い昔の 明け暮れを
想い出すだろ 母さんも
はるかあの世で あの空で
29.夫婦舟唄
田端義夫・白鳥みづえ
作詞:青山五平
作曲:市川昭介
(男)水に流した 花びらも
(女)こころ通えば 並んでゆくわ
(男)「寒くはないかい」 (女)「あなたがいるもの」
(二人)浮世荒波 つらくても
(男)夫婦似合いの唄がある (二人)唄がある
(男)なにも言うまい ふり向くな
(女)向けば飛沫が 二人を濡らす
(女)「あなたが頼りです」 (男)「俺だって同じさ」
(二人)水棹三年 もう五年
(女)目と目でわかる 舟がゆく (二人)舟がゆく
(男)今日も流れの 夫婦舟
(女)積んだ苦労も 二人で分けて
(男)「涙は捨てようね」 (女)「いつでも笑顔です」
(二人)ごらん日が照る 花が咲く
(二人)夫婦港はもう近い 近い
30.昭和三代記
作詞:並木ひろし
作曲:並木ひろし
親子三代 昭和の産(うま)れ
共に語ろう 昔と現代(いま)を
ふりかえれば よみがえる
青春の 若い血が
時代遅れと 笑われながら……
未来(あす)を夢見る 若者達が
賭けた生命(いのち)に 祈りをこめて
生きるために 明け暮れた
青春の 想い出も
現代の若者(おまえ)じゃ わかりはしない……
現代(いま)も他国(どこか)で 生きてるならば
早く帰(き)てくれ 故郷(ふるさと)たずね
国のために 燃えつきた
青春の 傷あとに
独(ひと)り飲む酒 涙がにじむ……
31.島育ち
作詞:有川邦彦
作曲:三界稔
赤い蘇鉄の 実も熟れる頃
加那も年頃 加那も年頃
大島育ち
黒潮黒髪 女身愛しゃ
想い真胸に 想い真胸に
織る島紬
朝は西風 夜は南風
沖の立神ゃ 沖の立神ゃ
また片瀬波
夜業おさおさ 織る筬の音
せめて通わそ せめて通わそ
この胸添えて
32.旅の終わりに聞く歌は
作詞:比嘉栄昇
作曲:比嘉栄昇
夕焼け空に聞く歌は
水筒抱えて待つ母の歌
あぁ幼い稼ぎじゃ暮らし変わらぬのに
涙ぐんで何度もご苦労様と
一番風呂の熱さ嬉しさ
船の汽笛に聞く歌は
無邪気に手を振る妹の歌
あぁ遠ざかかる故郷やがて星にとけて
初めて空に瞬く父に甘えた
小さなカバンに顔を埋めて
錆びたギターに聞く歌は
友の笑顔と愛し君の歌
あぁ賑わう工場が青春の学び舎
語り明かした夢は叶っただろうか
妻と訪ねた工場の跡地
旅の終わりに聞く歌よ
人は探して人を愛して
あぁ命あればこそ変わり行く故郷も
歌が伝えるだろう誠の幸せ
空は夕焼け旅は終わらず
空は夕焼け旅は終わらず
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