1.放浪記
作詞:星野哲郎
作曲:櫻田誠一
束ねた髪に ほこりをためて
一皿五銭の 菜(さい)を買う
灯りさざめく 帝劇も
宵の銀座の にぎわいも
知らぬ知らぬ他国の うつし絵か
青い青い秋刀魚(さんま)の 目に涙
なんにも無けりゃ 男も逃げる
しかたがないのは わかっても
露地に蚊放(かや)り火 焚(た)くころは
恋のみれんに 鳴子坂
憎い憎いあいつの 唇の
匂い匂い呑み消す 香り酒
斜めにしいた せんべい蒲団(ぶとん)
疲れたネオンが のぞきこむ
情けひとすじ 義理みすじ
明日は下谷(したや)か 日暮里か
―人一人重ねた 放浪(さすらい)の
破れ破れ畳を 引きむしる
2.埋み火
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