風花

森山直太朗( Naotaro Moriyama ) 風花歌詞
1.風花

作詞:森山直太朗/御徒町凧
作曲:森山直太朗/御徒町凧

帰れない世界の外で 小さく君を抱いた
静かに時は流れて 瞳を伏せる
僕たちのエデンの園に 咲き誇る林檎の花
退屈な本を畳んで その実を齧(かじ)る
ずっと探してた 愛し合う意味を
風に攫(さら)われた 哀しみの理由(わけ)を
震える長い睫毛(まつげ) ルルリラ
風花が濡らす
古びた追憶の舟は 木綿の波に沈む
はにかむ君の肩から 零(こぼ)れた雫
ずっと探してた 終わらない夜を
胸に暗れ惑う 儚き心で
途絶えた月の旋律(しらべ) ルルリラ
永遠に揺られ―――
感覚のない冷えた手で 手繰り寄せた未来は
磨硝子(すりがらす)の向こう もう色褪せた
果てなき空より舞い落ちる 綻びは堕天使のように
やがて消えてゆく この宙(そら)の中に
潤んだ君の瞳 見果てぬ蜃気楼に


2.君とパスタの日々(與妳的意大利麵歲月)

作詞:森山直太朗/御徒町凧
作曲:森山直太朗/御徒町凧

ねじれた機嫌のデイジー 低い雲を見てる
砂時計を隠したの 僕は気付いているよ
読み飽きたテグジュペリ 壊れたテレビデオ
由(よし)なし事丸め込んで ベランダでキスをした
明らかに 最近、外食が減ったと君は言うけど
腕に縒(よ)りをかけるなら 二人きりもいいでしょう
カルボナーラ ペペロンチーノ ボンゴレ 和風
君とならいつまでも 幸せ続くような気分
オニオンに逃げられて 未遂のフルコース
お望みの外出なんて 洒落でも言えない哉
野良猫に二度見され 本気で凹(へこ)んでる
そんな君が何よりも 貴重だと改めた
雨宿り 突然、降り出した雨にはしゃぎ合えるような
この町のフィールがいいね もしくは南の島
アラビアータ フィットチーネ ボロネーゼ 鱈子
誰の目も気にしないで 生きていこう 君とずっと
緩やかに How many? どれだけの季節が過ぎていったろう
笑うツボも口癖も 僕らあの頃のまま
君とならいつまでも 幸せ続くような 今はそんな気分


3.伝説(傳說)

作詞:森山直太朗/御徒町凧
作曲:森山直太朗/御徒町凧

通りの向こう側に 四角いビルが又建った
窓に映る雲の流れは 速くて
僕ら言葉少なに 駅へ向かい歩いてる
踏み切りの手前で 猫が又おっ死んでた
彼の目には僕らが どんな風に映って
ぶちまけた脳ミソで 考えることもあったんだろうなぁ
目には見えない飛行機が 頭の上を過ぎて行く
何も知らない僕たちは ハンバーガーを食べている
うん百年の昔 茶色い星が瞬いた
ここで見えてる光なんて 随分疑わしいけれど
僕ら自信無さ気に アンテナ伸ばし悶えてる
強い風に吹かれれば 当然よろけるぜ
神の目には僕らなんて 相当、滑稽に映って
この先のなれの果てなんて
神のみぞ知るとか言ってんだろうなぁ
花の形のカマキリが 綺麗な蝶を狙ってる
何も知らない僕たちは チェーンメールを無視してる
風の音の喧(やかま)しさが やけに耳に衝(つ)く夜は
この空の果ての果てなんて
気になってしまったりするんだもんな
目には見えない飛行機が 暗い夜空を飛んでいる
何も知らない僕たちは ソファーベッドで震えてる