伝え歌(ep)

成底ゆう子 伝え歌(ep)歌詞
1.伝え歌(Single ver.)

作詞:島崎伸一
作曲:成底ゆう子

おじいが歌う 三線を奏でて 傍らで踊った島の夜
月明かり浴びて 島酒を飲んでは いつの間にやら 高いびき

お日様が昇れば 畑に出かけて 夕暮れになれば 島唄うなる

愛しい孫が島を出てから 歌うあの声が消えたと
カレンダーにしるされたのは 「この日 孫が帰る日」

おじいが歌う 古い島唄を 意味など知らずに踊った夜
島酒に酔って そのまま寝ちゃっては 自分のくしゃみで目覚めてた

そんなおじいが寝たきりになって 喋ることさえ出来なくなった

カレンダーに 書きしるされた 孫が帰るその日を指差し
「あと二日だ」と声掛けられて 静かに天に召された

(月(つく)ぬ美(かい)しゃ〜八重山民謡〜)
月ぬ美しゃ 十日(とぅか)三日(みか)
美(みやら)童(び)美しゃ 十七(とぅなな)ツ
ホーイチョーガ

おじいが好きだった 古い島唄を 縁側で歌って涙こぼれて

孫に会うまで 明日(あす)を信じた あなたに会えるその日まで
三線つまびき 島人の歌 永久に伝え響けと

歌を永久に伝えと


2.月

作詞:成底ゆう子
作曲:成底ゆう子

絡めた指先 触れる唇
あなたの愛に 満たされてた
はじめから 叶わない恋でした
月灯りの影に散る

同じ事ばかり考えてた あなたといる誰かを
許されない恋と知っても 愛しくて 心が あなたを呼ぶ

ただ 逢いたくて 逢いたくて
傷ついてでも 側にいたかった
愛していた だけど 愛されていたのは
私じゃない

何も求めない 望まない 抱かれるたびに そう思っても
長い夜が あなたを探して 月だけが欠け始める

愛されるつもりで待ってた 女の虚しい声に
乱されては 崩れる愛を 期待して 心は 願ってしまう

ただ 切なくて 切なくて 鳴らない電話 握りしめていた夜
わかっている だけど 「好き」と言ってほしい
一度だけでも

ただ 逢いたくて 逢いたくて 傷ついてでも 側にいたかった
愛していた だけど 愛されていたのは
私じゃない

ゆく道もない 戻る場所も 砂漠の海を 泳ぎつづけた
声も枯れて 疲れた私の 上に月だけ輝く
月は今日も 輝いてる