1.虎落の里
作詞:もず唱平
作曲:叶弦大
泣け泣けと 雪が呼ぶ 伊吹のこの里に
なぜ背を向けた
故郷(ふるさと)捨てた訳は何
あなたにとって恋は何
答くれない 虎落の笛よ
ヒューヒューヒューヒュー 宵から鳴るばかり
東京に いるという 便りがあったきり
あれから三月
女に云えぬ事は何
あなたにとって夢は何
情けあるなら 虎落の笛よ
教えておくれよ 男の道とやら
育てた絆 意味は何
あなたにとって愛は何
春を知らない 虎落の里に
ヒューヒューヒューヒュー 夜っぴて風が哭く
2.春よとまれ
作詞:原文彦
作曲:浜圭介
春よとまれ この手にとまれ
紅をさす手が かじかむよ
泣いて泣かされ はぐれた恋は
秋と冬との くり返し
胸でヒュルヒュル 雪風鳴けば
あんたの温みが 恋しいよ
春よとまれ この手にとまれ…
春よとまれ あんたにとまれ
蝶になったら 翔んで来い
愛をつらぬく わたしを見つけ
俺の花だと 言われたい
そうよも一度 逢う日のために
あんたの影抱き 眠りたい
春よとまれ あんたにとまれ…
春よとまれ この手にとまれ
そしてどこへも もう行くな
夜が寒けりゃ なおらさ燃えて
赤く咲きたい 散ってもみたい
ゆれてゆらゆら 涙のむこう
心があんたに 逢いに行く
春よとまれ この手にとまれ…
3.鶴の舞橋
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
お岩木山に 残る雪
ここで暮せたら いいねと云ったひと
はしゃいで走った 鶴の舞橋
覚えていますか 去年(こぞ)の春
幸せでた エー みちのく津軽
リンゴの花の あの白さ
知って欲しかった 誰よりあなたには
傘さし渡った 鶴の舞橋
偲べばまた降る 小ぬか雨
涙にくもる エー ふるさと津軽
都会で夢を 見失い
愛に身をまかす 心も捨てたひと
出逢って別れた 鶴の舞橋
恋しい夜寒むが ないですか
どこまで遠い エー ふたりの津軽
4.ノスタルジア椎葉
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
朝靄(あさもや)はるか 深山(みやま)の里の
薄紅色の山桜
他郷にありても 忘れまじ
恋しや春の あぁ椎葉(しいば)
月の出遅い 蛍の晩に
似ている夜空 十字星
この地はブラジル サンパウロ
恋しや夏の あぁ椎葉
鶴富姫と 大八さまを
稗つき節に詠んだ頃
ピンガを呑むたび 想い出す
恋しや秋の あぁ椎葉
夜神楽(よかぐら)待った 祭の宵の
肩寄せ合った 囲炉裏端
どうしているだろ あの友よ
恋しや冬の あぁ椎葉
恋しや故郷 あぁ椎葉
5.こきりこ唄
6.一子
作詞:もず唱平
作曲:三山敏
ふるさと捨てて この街で
女ひとりの居場所 みつけた一子
まだまだお国訛りがぬけないと
なれぬ手付きで酒をつぐ
どこか似ていた妹に
誰れ彼なしに気を赦し
ママが心配してた 酒場の一子
男にゃ ワルがいっぱい いるなんて
いってやれたらよかったが
悔いが残るよ しみじみと
兄さんみたい なんていい
いつか身の上話 きかせた一子
しくじり 涙つきもの人生にゃ
便り寄こせよ このオレに
顔をみせろよ もう一度
7.涙でさんさ
8.現世の子守唄
作詞:山崎ハコ
作曲:山崎ハコ
雪が降る カモメに 雨が降る 野の花に
山が海が 川が空が 泣き出しそうな浮世に
淋しくて 恋しくて 今は遠いあなたに会いたくて
ねんころり ねんころり
淋しさなんかに 負けるなよ
思い出は大事に あこがれはひそやかに
夢が恋が 人が愛が かすんだよな今の世に
歌おうか 心から やさしかったあなたに戻るように
ねんころり ねんころり
冷たい浮世に 負けるなよ
悲しくて くやしくて 木枯らしの心に 歌おうか
ねんころり ねんころり
淋しさなんかに 負けるなよ
9.逢えてよかった -ニューバージョン-
10.浪花なごり月
作詞:南沢純三
作曲:中村典正
老舗の味は 若旦那さんの
包丁さばきに まかせます
気ままな男が 背中を向ける
空に浪花の なごり月
うけたお情け 返せぬままに
旅をえらんだ 罰あたり
アホやなぁ俺は……おかみさん、お達者で……
船乗りこみの ざわめきよそに
包丁研いでた 野暮なやつ
板場はいくさ場 そう言い聞かす
白い前掛 堅結び
おかみさんだけ わかってくれた
男一途の 胸の底
道頓堀から眺めるお月さんも、これが見納めや
俺にとっては、ほんまのなごり月やなぁ……
一からひとり 出直し修行
包丁一本 抱いた旅
涙にうるんで あと追うような
月が誰かの 目に見えた
太左衛門橋 着流し雪駄
おもいふりきり 消える影
11.関宿しぐれ
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
今日は関宿 あしたは他国
否でも応でも ここから先は
二つに別れて 夜船が下る
ひとつは江戸川 もひとつは
男が旅立つ 利根川で
アー 別れを惜しみ
降る降る 降る降る しぐれ
宵の関宿 川瀬が騒ぐ
添えない縁の 野育ち二人
はかない一夜の 夢路を辿る
隠れて交わした 盃と
誓った行末 反古になり
アー 涙にせかれ
降る降る 降る降る しぐれ
何で関宿 灯がじれる
私に過ぎたる この旅衣
小袖は母者の 大事な形見
千切った片袖 いつまでも
持ってて下さい 捨てないで
アー 遣らずの雨か
降る降る 降る降る しぐれ
12.貝殻恋唄
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
波の彼方に 隠岐の島
飛魚(アゴ)が跳ねとぶ 日本海 日本海
あぁ 恋しさに 涙が落ちる
幾年(いくとせ)の 悔いを重ねて昨日今日
想い出すんだ おまえと歌った貝殻節を…
何の因果で貝殻漕ぎなろた
カワイヤノ カワイヤノ
境港に 戻る船
つれて帰れよ このオレを このオレを
あぁ 心妻 どうして待てぬ
この春に 親に先立ち逝ったとか
聴いておくれよ 手向けにひと節 妻恋い唄を…
あぁ ふるさとは 青葉の頃か
あの人の顔に似ている白い雲
詫びのつもりだ 歌ってみようか貝殻節を…
13.雪しぐれ恋しぐれ
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
みちのく湯の町 育ちには
しあわせ灯り どうして遠い
誰が夜更けて 歌うのだろう
さとの追分 高調子
しぐれが怯えて 雪になる
恋に怯えて 雪になる
七夕祭りを 惜しむうち
おんなを泣かせ 紅葉が散った
百舌の速贄 あんなに高い
きっと来そうだ ドカ雪が
しぐれが怯えて 雪になる
恋に怯えて 雪になる
迎えに来るから 待っていろ
あなたの言葉 信じていいの
遅れがちでも この冬越せば
春は来ますか ありますか
しぐれが怯えて 雪になる
恋に怯えて 雪になる
14.磯節キリキリ(シングルバージョン)
15.江釣子のおんな
作詞:池田充男
作曲:叶弦大
雨がね 雪がね 肩にふりかかる
わたしは よわくて だめになりそうよ
ひとり今夜も 北上駅で
遅い列車を 待ちました
泣かせないでよ 去りゆく汽笛
あんた あんた あんた恋しい
江釣子(えづりこ)のおんな
君はね 初(うぶ)でね いまのままがいい
うすめの化粧を ほめてくれた男(ひと)
なんで替えましょ この口紅を
替えりゃあんたに 嫌われる
それがあの日の 約束だから
わたし わたし わたしみちのく
江釣子のおんな
チャグチャグ馬コの あの鈴の音が
夢に騒いで 眠れない
一(ひ)と夜 一と夜が 千夜の想い
あんた あんた あんた待ってる
江釣子のおんな
16.はぐれコキリコ
作詞:もず唱平
作曲:聖川湧
立山に両の掌合わせ
せめて便りが 噂が欲しい
まだ未練たち切れないとなぜじれる
越中 雪の湯の町で
おんなが歌う あゝ はぐれコキリコ
筑子竹二人で鳴らし
想い焦がした十九と二十歳
あの春を忘れた人のにくらしさ
情けの峠越しかねて
おんなが歌う あゝ はぐれコキリコ
盆が過ぎ笛の音太鼓
それに鍬金きくたび想う
ふるさとを見捨てた人の身の上を
茜に染る空見上げ
おんなが歌う あゝ はぐれコキリコ
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