岡ゆう子 全曲集 2012

岡ゆう子 岡ゆう子 全曲集 2012歌詞
1.羽越本線

作詞:関口義明
作曲:影山時則

優しさよりも 強さが欲しい…
わがまゝでしょうか こんな私って
ごめんなさいと 手紙を残し
あなた発 こころ乗りかえて
羽越(うえつ)本線
越後平野を 北へ行く

心配性の 父さんだから
母さんしばらく 何も言わないで
女としての 生きがい 願い
あなた発 みれん乗り継いで
羽越本線
闇に船の灯(ひ) 日本海

小雨がやんだ 列車の窓に
ぼんやり酒田の 街が見えてくる
きのうと違う 人生さがす
あなた発 なみだ乗りすてて
羽越本線
どこに私の 駅がある


2.夢酒場

作詞:美貴裕子
作曲:徳久広司

お酒におぼれ 弱音を吐いて
泣かせて欲しいと 云ったひと
男と女の 夢酒場
人は誰でも おバカさん
わたしでよけりゃ あなたにあげる
明日の夢を 叶えてあげる

遊んだつもり 男の恋も
女のこころに 遊ばれる
咲いたり散ったり 夢酒場
お人好しでは つらいだけ
わたしもむかし 泣かされたけど
やさしい夢を 見させてあげる

まことも嘘も お酒の中に
ひっそり隠れた 惚れ薬
飲みほす男の 夢酒場
恋にはぐれた 甘えん坊
いろいろあるわ 人生だから
叶わぬ夢も 叶えてあげる
(テンツク テンツク テレテク テンツク テンツク テンツク テン)


3.ふたりの人生

作詞:三浦康照
作曲:影山時則

あなたの目を見て この人と
決めた女の 愛だから
悔いはしません 辛くとも
涙わけ合い 離れずに
生きて行きたい 生きて行きたい
ふたりの人生

棘(いばら)の道でも ふたりなら
耐えて行けます 今日もまた
いつも笑顔で 暮らそうと
そばで私を 励(はげ)ますの
熱いあなたの 熱いあなたの
言葉がうれしい

やさしく掌(てのひら) 重ね合い
じっと春待つ 花のよに
明日もあなたと 幸せの
夢のこころに 抱きしめて
歩き続ける 歩き続ける
ふたりの人生


4.長良川

作詞:夢ユメ子
作曲:徳久広司

風があなたの 匂いをつれて
美濃に短い 秋が来る
郡上おどりで むすばれて
情けながした 長良川
わるい人ほど あとをひく
別れた今でも 逢いたくて

古い町並み 細路地ぬけて
探すあなたの 影もない
好きでいりゃこそ 嘘ひとつ
許せなかった 長良川
季節めぐれば 忘れると
思っていたのに 逢いたくて

関の鵜飼で 小舟がゆれて
水のしぶきに 濡れた夜
襟を合わせる 手をほどき
胸に紅葉の 長良川
肌がほしがる 想い出に
心があふれて 逢いたくて


5.嵯峨野路

作詞:木下龍太郎
作曲:山崎剛昭

愛していりゃこそ 憎まれ口の
つらい芝居で 旅支度
ひとり身を引き 京まで来たが
未練につまずく 大覚寺
傘に泣くよな 嵯峨野路しぐれ

あのまま一緒に 暮していたら
いまにお荷物 あなたには
嘘を通した 女の胸を
判ってください 清涼寺
袖を濡らして 嵯峨野路しぐれ

想い出ばかりを 追ってたならば
きっと遅れる 立ち直り
橋のたもとに 涙を置いて
渡って行きたい 渡月橋(とげつきょう)
いつか止みそな 嵯峨野路しぐれ


6.母航路

作詞:関口義明
作曲:花笠薫

わが子のためなら 世間を敵に
回す日もある ひとりで母は
人生 雨風 波しぶき
愛と云う名の 灯台あかり
胸にひとすじ 母航路

嫁いで誰もが 愛しい子抱いて
親のこころが 日ごとにわかる
人生 雨風 木の葉舟
妻の立場は 忘れはしても
迷いなき途 母航路

強さとやさしさ 二つの花が
母のすがたを きれいに飾る
人生 雨風 夢みなと
目には見えない きずなを背負い
旅は果てない 母航路


7.浮草の宿

作詞:三浦康照
作曲:深谷昭

髪の 髪の乱れを 鏡の前で
直す私は 薄化粧
もしやあなたに 逢えるかと
女ごころの 儚い夢を
抱きしめながら 面影に
縋る哀しい … 浮草の宿

別れ 別れたくない あなたの胸に
顔を埋めた しのび逢い
どうせふたりの 行く先は
辛い涙の 運命でしょうか
叶わぬ恋と 知りながら
炎える女の … 浮草の宿

雨が 雨が淋しく 川面を濡らす
どこであなたは 暮らすやら
酔って未練も 思い出も
忘れられたら 苦しまないわ
今夜もひとり 恋しさが
つのる想いの 浮草の宿


8.北へひとり旅

作詞:松井由利夫
作曲:岡千秋

あきらめた 筈なのに
なぜに消えない こころの寒さ
どこへ行く…
宛もなく 夜汽車乗り継ぎ
ひゅる ひゅる ひゅる 海が泣く みなと町
夜の函館 流れてひとり

うらんでも 憎めない
そんな女の 切なさ弱さ
爪を噛み…
瞼をとじて 涙こらえて
ほろ ほろ ほろ 過ぎた日が また浮かぶ
窓に潮風 釧路が近い

きらめいて 燃えつきて
せめて別れを 飾りたかった
北へ行く…
渡り鳥 根室海峡
はら はら はら 風花が 波に散る
強くなります 明日はきっと


9.想い酒

作詞:麻こよみ
作曲:深谷昭

そぼ降る小雨に 濡れながら
あなた見送った 夜の駅
今頃あなた どうしてますか
私のことなど 忘れたかしら
あの日と同じ 雨音きいて
ひとりしみじみ 想い酒

あのまま別れに なるのなら
行かせなかった あの時に
あれからあなた どうしてますか
いい女みつけて 暮らしてますか
酔うほどこぼれる 女の未練
ひとりしみじみ 想い酒

女の涙も 悲しみも
いつか月日が 消して行く
今頃あなた どうしてますか
私のことなど 忘れたかしら
今ならあなたと 笑って飲める
ひとりしみじみ 想い酒


10.七里長浜

作詞:松井由利夫
作曲:徳久広司

思いつめるな 涙をふきな
またの逢(あ)う瀬(せ)は きっと来る
七里長浜(しちりながはま) ささらの波を
越(こ)えて 越えて 越えて
あなたの 船が行く
夢の小泊(こどまり) 北岬(きたみさき)

津軽むすめと 気まぐれ鴎(かもめ)
身巾(みはば)合わせは しょせん無理(むり)
七里長浜 打ち上げられた
流れ 流れ 流れ
水藻(みずも)の こぼれ花
十三(とさ)の砂山(すなやま) 潮(しお)けむり

海を焦(こ)がして 入日(いりひ)が沈(しず)みゃ
漆(うるし)ひと刷毛(はけ) 灯も見えぬ
七里長浜 片恋しぶき
せめて せめて せめて
よされの 一節(ひとふし)を
乗せて行きなよ 竜飛(たっぴ)まで


11.しのび川

作詞:三浦康照
作曲:市川昭介

湯上りの 船宿で
ひとり浴衣の 帯しめながら
残る温もり 抱きしめる
たとえわずかな 逢う瀬でも
あなたのそばに いたいの私
炎えるふたりの あゝしのび川

川岸に けむる雨
傘にかくれて 人目をさけて
帰るあなたを 見送るの
辛い別れに 耐えながら
女の胸の この淋しさを
水に流した あゝしのび川

この川に 身を投げて
死ねば苦しみ 消えるでしょうか
どうせふたりの 行く先は
花も咲かない 春もない
涙で終る さだめの淵で
愛にさまよう あゝしのび川


12.夢盃

作詞:下地亜記子
作曲:影山時則

夢の一文字 心に抱いて
門出嬉しい 夫婦雛
交わす契りの 三三九度に
浮かぶ笑顔の 祝い酒
めでためでたの 夢盃よ

苦労七坂 峠を超えて
育て咲かせた 紅の花
嫁ぐ娘の 花嫁姿
涙かくした 親ごころ
祝唄もめでたい 夢盃よ

夫婦若松 寄り添いながら
一生末代 睦まじく
祈る幸せ 末広がりに
枝は栄えて 天までも
縁めでたい 夢盃よ


13.加賀友禅

作詞:木下龍太郎
作曲:三浦丈明

別れの旅で 着るために
仕立て下ろした 加賀友禅
もしもあなたと 暮したら
後に残るは 母ひとり
つらい心の つらい心の 旅衣

帰りは居ない 道連れは
夢も片道 加賀友禅
母のなみだに 背を向けて
なんで幸せ 掴めましょう
古い女の 古い女の 旅化粧

あなたのための 晴れ着なら
これが着納め 加賀友禅
旅で綴った 想い出も
袖に残して 仕舞い込む
みれん模様の みれん模様の 恋衣


14.女の真実

作詞:三浦康照
作曲:君塚昭次

ひとつふたつと こころの傷を
泣いて数えて 辛さに耐えて
生きて来ました 夢追いながら
みんな過去(むかし)の はかない恋ね
命を賭けるわ 女の真実(まこと)
抱いて明日も 生きてゆく

あなた残した みれんに酔えば
ついて来るのよ 涙をつれて
遠い霧笛を ひとりで聞いて
胸のさみしさ 噛(か)みしめながら
叶(かな)えてほしいの 女の真実(まこと)
ここはさい果て 港町

女ですもの 愛されながら
泣いて甘える あなたがほしい
こんな私を 袷ってくれる
強い男に 逢えるでしょうか
芯(しん)から尽(つく)すわ 女の真実(まこと)
強く明日も 生きてゆく


15.うちの亭主


16.夢しずく

作詞:坂口照幸
作曲:四方章人

汐どきですかと おんなが訊けば
窓に伝わる 波の音
こう云う時の 黙んまりは
うなずく事です 同じです
肩から力が 抜けてゆく
おんな ひと夜の 夢しずく

男のその夢 貫くあなた
出来ぬ方なら 惚れてない
ふるえる指で カタカタと
月さえ落ちます 盃に
口には出せない 自分から
おんな 明日の 身のふりは

夜明けと云うのに 海辺の空は
雨の匂いに 陽もかげる
見納めなのね その背中
男気出さずに 棄ててって
負けない情けで 送りましょう
おんな ひと夜の 夢しずく