1.十七歳の地図
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
十七のしゃがれたブルースを聞きながら
夢見がちな俺はセンチなため息をついている
たいしていい事あるわけじゃないだろう
一時の笑顔を疲れも知らず探し回ってる
バカ騒ぎしてる 街角の俺達の
かたくなな心と黒い瞳には寂しい影が
喧嘩にナンパ 愚痴でもこぼせば皆同じさ
うずうずした気持で踊り続け 汗まみれになれ
くわえ煙草のSeventeen's map
街角では少女が自分を売りながら
あぶく銭のために何でもやってるけど
夢を失い 愛をもて遊ぶ あの子忘れちまった
心をいつでも輝かしてなくちゃならないってことを
少しずつ色んな意味が解りかけてるけど
決して授業で教わったことなんかじゃない
口うるさい大人達のルーズな生活に縛られても
素敵な夢を忘れやしないよ
人波の中をかきわけ 壁づたいに歩けば
すみからすみはいつくばり 強く生きなきゃと思うんだ
ちっぽけな俺の心に 空っ風が吹いてくる
歩道橋の上 振り返り 焼けつくような夕陽が
今 心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ
Seventeen's map
電車の中 押しあう人の背中にいくつものドラマを感じて
親の背中にひたむきさを感じて このごろふと涙こぼした
半分大人のSeventeen's map
何のために生きてるのか解らなくなるよ
手を差しのべて おまえを求めないさ この街
どんな生き方になるにしても
自分を捨てやしないよ
人波の中をかきわけ 壁づたいに歩けば
しがらみのこの街だから 強く生きなきゃと思うんだ
ちっぽけな俺の心に 空っ風が吹いてくる
歩道橋の上 振り返り 焼けつく様な夕陽が
今 心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ
Seventeen's map
2.Driving All Night
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
さまようように 家路をたどり 冷たい部屋にころがりこむ
脱ぎすてたコートを押しのけ ヒーターにしがみついた
この部屋にいることすら 俺をいらつかせたけど
疲れをまとい 床にへばりつき 眠った
ちっぽけな日々が ありあまる壁から逃れるように
街へ飛び出すと 冷えきった風に とり残されちまった
街角の白い街燈が とても優しかった
敗けないでってささやく あの娘のように見えた
街までのハーフ・マイル アクセル踏み込む
スピードに目をやられ 退屈が見えなくなるまで
少しぐらいの時は 無駄にしてもいいさ
色褪せた 日常につぶやく
俺にとって俺だけが すべてというわけじゃないけど
今夜俺誰のために 生きてるわけじゃないだろう
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
見あきた街を通りぬけて 寂しい川の上を走った
追い抜いたトラックの向うに 闇に埋もれた日常が見える
あの頃 わけもなく笑えた 俺の友達は
みんなこの橋を 死物狂いで走った
Honey 俺は何処へ走って行くのか
街のドラッグにいかれて 俺の体はぶくぶく太りはじめた
それでもまだこんなところに のさばっているのか
あの頃みたいに 生きる気力もなくして
街までのハーフ・マイル アクセル踏み込む
スピードに目をやられ 退屈が見えなくなるまで
少しぐらいの時は 無駄にしてもいいさ
色褪せた 日常につぶやく
俺はまだまだ だめになりゃしないさ
今夜俺 誰のために 生きてるわけじゃないだろ
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
俺にとって 俺だけが すべてというわけじゃないけど
今夜俺 誰のために 生きてるわけじゃないだろう
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
3.Scrap Alley
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
二人で中古の車に乗り込み ハイウェイを飛ばすおまえは
明け始めた眩しい朝日に 祝福された
俺がいくつになると 子供はいくつになるだなんて
一度ヘマしたあの時も 同じように話してた
おまえは十九で父親になり 暖かい暮らしをみつけ
明けゆく空 あの日見つめながら
二人で愛の生活(くらし)を約束した
両手に抱えた生活(くらし)の中で おまえの汗は愛に費やされ
暖かい暮らしに小さな祝福をあげた
愛する者達は 俺だけをたよりに寄り添い暮し
幸せがどれほど大切か感じている
昔はチンピラだったと 笑うおまえ
少し淋しく うつむいた
昔みたいな事じゃ もう笑えやしないと
最後におまえは 何度も歌った
Say Good-bye Scrap Alley
Say Good-bye 一人ぼっちのアクセル ON
Say Good-bye おんぼろのギター
Say Good-bye 擦り切れた Rock'n' Roll
がむしゃらに傷つき求めた あの日より幸せになってくれ
この胸に愛の生活(くらし)を誓うために
おまえは何度も歌うのか
Say Good-bye Scrap Alley
あの頃へたくそな Rock Band組んで
目立とうとして ボリュームを上げた
格好つけては 彼女の気を引いていた
割れるぐらいに音が上がると
警察が来て苦情を言われた
暫くは知らないふりで歌っていた
昔の事を思い出して 賛美して
懐かしがるつもりはない
これからおまえの生きざまを思う時
おまえのShoutが 聞こえてくるんだ
Say Good-bye Scrap Alley
Say Good-bye 一人ぼっちのアクセル ON
Say Good-bye おんぼろのギター
Say Good-bye 擦り切れた Rock'n' Roll
がむしゃらに傷つき求めた あの日より幸せになってくれ
この胸に愛の生活(くらし)を誓うために
おまえは何度も歌うのか
Say Good-bye Scrap Alley
Say Good-bye Scrap Alley
4.卒業
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
校舎の影 芝生の上 すいこまれる空
幻とリアルな気持 感じていた
チャイムが鳴り 教室のいつもの席に座り
何に従い 従うべきか考えていた
ざわめく心 今 俺にあるもの
意味なく思えて とまどっていた
放課後 街ふらつき 俺達は風の中
孤独 瞳にうかべ 寂しく歩いた
笑い声とため息の飽和した店で
ピンボールのハイスコアー 競いあった
退屈な心 刺激さえあれば
何でも大げさにしゃべり続けた
行儀よくまじめなんて 出来やしなかった
夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
逆らい続け あがき続けた 早く自由になりたかった
信じられぬ大人との争いの中で
許しあい いったい何 解りあえただろう
うんざりしながら それでも過ごした
ひとつだけ 解っていたこと
この支配からの 卒業
誰かの喧嘩の話に みんな熱くなり
自分がどれだけ強いか 知りたかった
力だけが必要だと 頑なに信じて
従うとは負けることと言いきかした
友だちにさえ 強がって見せた
時には誰かを傷つけても
やがて誰も恋に落ちて 愛の言葉と
理想の愛 それだけに心奪われた
生きる為に 計算高くなれと言うが
人を愛すまっすぐさを強く信じた
大切なのは何 愛することと
生きる為にすることの区別迷った
行儀よくまじめなんて クソくらえと思った
夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
逆らい続け あがき続けた 早く自由になりたかった
信じられぬ大人との争いの中で
許しあい いったい何 解りあえただろう
うんざりしながら それでも過ごした
ひとつだけ 解ってたこと
この支配からの 卒業
卒業して いったい何解ると言うのか
想い出のほかに 何が残るというのか
人は誰も縛られた かよわき子羊ならば
先生あなたは かよわき大人の代弁者なのか
俺達の怒り どこへ向うべきなのか
これからは 何が俺を縛りつけるだろう
あと何度自分自身 卒業すれば
本当の自分に たどりつけるだろう
仕組まれた自由に 誰も気づかずに
あがいた日々も 終る
この支配からの 卒業
闘いからの 卒業
5.OH MY LITTLE GIRL
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
こんなにも騒がしい街並に たたずむ君は
とても小さく とても寒がりで 泣きむしな女の子さ
街角のLove Song 口ずさんで ちょっぴりぼくに微笑みながら
凍えた躰 そっとすりよせて 君は口づけせがむんだ
Oh My Little Girl 暖めてあげよう
Oh My Little Girl こんなにも愛してる
Oh My Little Girl
二人黄昏に 肩寄せ歩きながら
いつまでも いつまでも 離れられないでいるよ
君の髪を 撫でながら ぼんやりと君を見てるよ
甘えた声で 無邪気に笑う ぼくの腕に包まれた君を
Oh My Little Girl 素敵な君だけを
Oh My Little Girl こんなにも愛してる
Oh My Little Girl
冷たい風が 二人の躰すり抜け
いつまでも いつまでも 離れられなくさせるよ
Oh My Little Girl 暖めてあげよう
Oh My Little Girl こんなにも愛してる
Oh My Little Girl
二人黄昏に 肩寄せ歩きながら
いつまでも いつまでも 離れないと誓うんだ
6.禁猟区
作詞:Yutaka Ozaki
作曲:Yutaka Ozaki
Alcohlic, Druggist, Evil thoughts, Pornographic magazine
上手くやれない日常から 逃げ出したくてはみ出してゆく
逃れられないままのパラノイアに陥ってく
気がつけばベッドに縛られて 白く冷たいシーツにくるまり
流し込む白い血液で 深く眠らされ 罪無き心 消し去ると言うの
Help me 祈る言葉の代わりに バランスよく飲み干すメディセン
Help me まともになれたとしても 連れ戻されるだけ
Cocaine, Marijuana, L.S.D., Amphetamine, Heroine
幻覚 幻聴 誰かが うごめいてる 囁いてる
答えなど無い ただ crazyなだけなのさそこでは
快楽 興奮 欲望 孤独なシステムに繁がれ
眠れない夜に縛られて 誠実で弱い心がいつも打ちのめされる
Be cool 生き抜くための力を 握りしめ 信じこめ
Be cool 誰も信じるな 欲望にきりはない
俺は背中に感じる 本当の心ってやつを
俺は誰も愛せない こんな世界じゃまともになれない
街に打ちつける太陽の下で のたうちまわる
俺はいつも裁かれる 分け合う平和など何もない
どこにも真実などない
明日が平和でなければ誰にも生きる意味がない
Sex and drugs and rock'n'roll
日常からはみだしてしまう
Sex and drugs and rock'n'roll
意味などないのさ
Sex and drugs and rock'n'roll
日常からはみだしてしまう
Sex and drugs and rock'n'roll
意味などないのさ
7.闇の告白
作詞:YUTAKA OZAKI
作曲:YUTAKA OZAKI
何ひとつ語れずに うずくまる人々の
命が今日またひとつ 街に奪われた
憎しみの中の愛に 育まれながら
目覚めると やがて人は大人と呼ばれる
微笑みも 戸惑いも意味を失くしてゆく
心の中の言葉など 光さえ奪われる
ただ一人 握りしめた引き金を引く
明日へと 全てを撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く
何ひとつ理由もしらず 悲しむ心への
その哀れみは たやすく消し去られてゆく
暖かな温もりに 手を伸ばしてみても
誰一人 心の中知る者などない
ごらんこの涙が滴るのを その意味と訳を
人が一人で 生きられぬための悲しみなのに
疲れの中弾丸をこめ 引きがねを弾く
誰に向け 今日を撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く
血にまみれて 汚れてしまう心
償う術もなく生きる
この世に生をうけた時から 人は誰もが
罪を背負い何時しか やがて銃の引きがねを弾く
いつの日か 自分を撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く
明日へと 全てを撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く
8.はじまりさえ歌えない
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
ふと目を閉じればアスファルトの道端に
うずくまり黄昏の影に手を伸ばし何か求めてた
埃りだらけのビルディング ウイスキーの匂いがするよ
俺の心の中には求めるものがひとつも映らないよ
君の弾くピアノ まだ覚束ない
刺激の強すぎる この街では心が鈍くなってゆくよ
君を抱きしめ離したくない
愛の光を ともし続けたい
カラカラに乾いた喉 へたばるまで走るのかい
ひとりぼっちの汗は誰の眼にもとまらない
蒸し熱い倉庫の中で 30分の休憩をとり
つめ込むだけのメシを食べて
届かない窓に手を伸ばしている
なけなしの金のためのアルバイト
楽しくやるには この街では金だけがたよりだよ
君のためなら死ねるさきっと
愛こそすべてだと 俺は信じてる
この街じゃ俺達 まだまだ世間知らずさ
情熱は空回りの 把みどころのない影
走り出してはいつも 路頭に迷い込んで
把むものも何もなくて はじまりさえ歌えない俺がいる
辿り着くといつも最終の電車
酔いどれのひとり言は この街では欲望に崩れてゆく
この街から君を守りたい
愛の光を ともし続けたい
君を抱きしめ離したくない
愛の光を ともし続けたい
9.群衆の中の猫
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
悲しみの色に 塗りつぶされて行く黄昏の街
家路を辿る人ごみの中
愛だけたよりに 雑踏の中に君を探している
時々君を見失いそうになる きらびやかな街に
君は目を奪われている
上手に笑っても 君の瞳に僕が映らないから
誰も少しずつ 生き方を変えて行くけど
求める愛の姿は変わらないから
輝き失わぬ様
君らしく 生きて欲しいから
やさしく肩を抱き寄せよう
君が悲しみにくれてしまわぬ様に
やさしく肩を抱き寄せよう
群衆にまぎれ込んだ 子猫の様に
傷ついて路頭 さまよい続けているなら
ねえここへおいでよ 笑顔を僕が守ってあげるから
突然降り出した雨から 君をつつむ時
僕のせいで 君が泣くこともあるだろう
僕の胸で泣いてよ
何もかも わかちあって行きたいから
やさしく肩を 抱き寄せよう
雨に街が輝やいて見えるまで
やさしく肩を 抱き寄せよう
何を求めて人はさまようのだろうか 君も僕もこの街の中で
もうおびえないで 君らしく輝いて欲しいから
やさしく肩を 抱き寄せよう
君が悲しみにくれてしまわぬ様に
やさしく肩を 抱き寄せよう
こんなに君を愛しているから
10.音のない部屋
作詞:Yutaka Ozaki
作曲:Yutaka Ozaki
風をかばい二人がくるまるジャケット
路地裏で見えない星の数かぞえ
触れ合うと壊れてしまいそうな 二人の唇は震えて
思い出ばかりに微笑む様な君
優しさに口ごもりうつむいてる僕
音のない部屋のドアを開けると 小さなテーブルがある
今は僕だけを見つめておくれ
君の幻を抱きしめていたい
強く二人が育んでいる暮らしの何時もの口癖
鏡の中僕の知らない君
君の背中抱きしめ目を伏せてる僕
手探りで振り返るといつもの君が僕に甘える
二人だけの暮らし数えてみるたび
口を塞ぐ様な接吻をかわす
どんな風に心重ねよう
笑顔を絶やしたくないから
今は君だけを見つめていたい
時は悪戯に過ぎて行くだけ
通り過ぎて行く日々に愛が 優しさだけを残せるなら
優しさをひとつ部屋に残す
寂しさは同じ様に色あせる
部屋明かりがおとす光と影 それは二人の暮らし
二人の心はひとつ
11.I LOVE YOU
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
I love you 今だけは悲しい歌聞きたくないよ
I love you 逃れ逃れ 辿り着いたこの部屋
何もかも許された恋じゃないから
二人はまるで 捨て猫みたい
この部屋は落葉に埋もれた空き箱みたい
だからおまえは小猫の様な泣き声で
きしむベッドの上で 優しさを持ちより
きつく躰 抱きしめあえば
それからまた二人は目を閉じるよ
悲しい歌に愛がしらけてしまわぬ様に
I love you 若すぎる二人の愛には触れられぬ秘密がある
I love you 今の暮しの中では 辿り着けない
ひとつに重なり生きてゆく恋を
夢みて傷つくだけの二人だよ
何度も愛してるって聞くおまえは
この愛なしでは生きてさえゆけないと
きしむベッドの上で 優しさを持ちより
きつく躰 抱きしめあえば
それからまた二人は目を閉じるよ
悲しい歌に愛がしらけてしまわぬ様に
12.シェリー
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
シェリー 俺は転がり続けて こんなとこにたどりついた
シェリー 俺はあせりすぎたのか
むやみに何もかも捨てちまったけれど
シェリー あの頃は夢だった 夢のために生きてきた俺だけど
シェリー おまえの言うとおり 金か夢かわからない暮しさ
転がり続ける 俺の生きざまを
時には無様なかっこうでささえてる
シェリー 優しく俺をしかってくれ そして強く抱きしめておくれ
おまえの愛が すべてを包むから
シェリー いつになれば 俺は這い上がれるだろう
シェリー どこに行けば 俺はたどりつけるだろう
シェリー 俺は歌う 愛すべきものすべてに
シェリー 見知らぬところで 人に出会ったらどうすりゃいいかい
シェリー 俺ははぐれ者だから おまえみたいにうまく笑えやしない
シェリー 夢を求めるならば 孤独すら恐れやしないよね
シェリー ひとりで生きるなら 涙なんか見せちゃいけないよね
転がり続ける 俺の生きざまを
時には涙をこらえてささえてる
シェリー あわれみなど 受けたくはない
俺は負け犬なんかじゃないから
俺は真実へと歩いて行く
シェリー 俺はうまく歌えているか
俺はうまく笑えているか
俺の笑顔は卑屈じゃないかい
俺は誤解されてはいないかい
俺はまだ馬鹿と呼ばれているか
俺はまだまだ恨まれているか
俺に愛される資格はあるか
俺は決してまちがっていないか
俺は真実へと歩いているかい
シェリー いつになれば 俺は這い上がれるだろう
シェリー どこに行けば 俺はたどりつけるだろう
シェリー 俺は歌う 愛すべきものすべてに
13.15の夜
作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊
落書きの教科書と外ばかり見てる俺
超高層ビルの上の空 届かない夢を見てる
やりばのない気持の扉破りたい
校舎の裏 煙草をふかして見つかれば逃げ場もない
しゃがんでかたまり 背を向けながら
心のひとつも解りあえない大人達をにらむ
そして仲間達は今夜家出の計画をたてる
とにかくもう 学校や家には帰りたくない
自分の存在が何なのかさえ 解らず震えている
15の夜
盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜
冷たい風 冷えた躰 人恋しくて
夢見てるあの娘の家の横を サヨナラつぶやき走り抜ける
闇の中 ぽつんと光る 自動販売機
100円玉で買えるぬくもり 熱い缶コーヒー握りしめ
恋の結末も解らないけど
あの娘と俺は将来さえ ずっと夢に見てる
大人達は心を捨てろ捨てろと言うが 俺はいやなのさ
退屈な授業が俺達の全てならば
なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な
15の夜
盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
覚えたての煙草をふかし 星空を見つめながら
自由を求め続けた 15の夜
盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜
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